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A.2023年の日本の潜在成長率の現状は0.5%台半ば。
内閣府によると、2023年における日本の潜在成長率は直近で0%台半ば(0.5%台半ば)となっており、主要先進国の中で最も低い水準にあります。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
日本の潜在成長率の現状
0.5%台半ば
潜在成長率は直近で0%台半ばと主要先進国の中で最も低い水準
度の経常利益計画の下方修正が相対的に大きいことなど収益圧迫要因がみられる点には十分注意が必要であるが、総じてみれば、マクロ経済として大きな変調がみられる状況には至っていない。引き続き、国内外の統計等を幅広く分析し、高い緊張感をもって経済動向を注視する必要がある。このように、外的要因による景気の下振れリスクが懸念される中、GDPの4分の3を占める国内民間最終需要の着実な回復が何よりも重要である。この点、物価上昇の継続が、消費者マインド等を通じて、個人消費を下押しするリスクには注意が必要であり、これを乗り越えるためには、「賃上げこそが成長戦略の要」との認識の下、2%の安定的な物価上昇を実現するとともに、これを持続的に上回る賃金上昇という姿を定着させ、国民の所得と経済全体の生産性を向上させることが重要である。 その表裏一体の課題として、人手不足が供給面での制約要因となる中で、自律的かつ持続的な経済成長を実現すべく、経済の供給力の底上げ、すなわち潜在成長率の引上げに努めることが引き続き重要な課題である。潜在成長率は、推計方法によって幅があることに留意が必要であるが、我が国においては、依然、直近で0%台半ばと主要先進国の中で最も低い水準にとどまっている(第1-1-37図)。内訳をみると、人口が減少する中にあっても、2010年代前半以降、女性や高齢者の労働参加が進み、就業者数要因は押上げに寄与している一方で、長期的な総実労働時間の縮減の取組や、高齢雇用者の短時間での就業の増加等により、労働時間要因は傾向的に下押しに働いている。また、長年にわたる企業部門のコストカットの結果、収益の増加に比して、将来の成長のために必要な投資が抑制されてきたため、資本投入の寄与が縮小し、先進各国の中でも極めて低い水準にある。全要素生産性(TFP)上昇率については、先進各国と比べて遜色ない水準にあるものの、過去に比べれば低下している状況にある。こうした潜在成長率の引上げに向けては、労働、資本、全要素生産性の各側面からの対応が必要であり、①女性や高齢者をはじめ人々の就業意欲を後押しする取組や、②人手不足の中で存在する労働需給のミスマッチを縮小すべく、労働の円滑な移動を後押しする取組、③国内設備投資の拡大や研究開発等の無形資産投資の促進によって、資本ストックの蓄積を図るとともに、新しい価値の創造を通じて、全要素生産性を高める取組が不可欠である。 64