ファクトはAIによる自動抽出です。誤りが含まれる可能性があります。正確な情報は原資料をご確認ください。
A.2024年の内閣府の物価上昇率の目標値は2%。
内閣府が2024年に掲げる物価上昇率の目標値です。早期に実現すべき安定的な物価上昇の目標として、2%という数値が設定されています。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
内閣府の物価上昇率の目標値
2%
2%の安定的な物価上昇を早期に実現すること
れていること等が、賃金の継続的な上昇を当然のものとして受け止めることを難しくしている可能性がある。第二は、物価上昇が続くという予想が、消費者マインドを低下させ、現実の消費を抑制させていることである。こうした経路は時系列モデルを用いたマクロ的な分析からも確認されるが、内閣府の調査からは、家計の物価上昇の予想は、中高年層を中心に、実際に経験・実感した物価上昇率に影響されやすく、また、年齢が上がるほど、物価上昇予想に対して耐久財等を前倒しで消費するという異時点間の代替効果が働きにくい可能性が示唆される。第三に、老後の生活をはじめとする将来への不安が、予備的な貯蓄動機を通じ、貯蓄率を引き上げ、消費を抑制させていることである。特に、内閣府の調査を基にした分析からは、総世帯に占めるシェアの上昇が続く単身世帯においてこうした傾向が強いことも分かった。これらの分析からは、2%の安定的な物価上昇を早期に実現すること、これとともに、実質賃金が継続的に上昇する環境を整え、賃上げのノルムを確立すること、そして持続的な社会保障制度を確立し、老後の生活に関する不確実性をできるだけ解消し安心感を高める、といった政策的観点が重要ということが再確認される。 ●賃上げのノルムの確立と、賃金をシグナルとする市場メカニズムが重要 賃金上昇の持続性という点については、かつてコロナ禍前の2010年代後半において、企業の⼈手不足感の高さに比して、賃金上昇を抑制的なものにとどめていた各種の要因は解消されつつあると考えられる。この中で、デフレ状況下で特有の現象である、賃金・物価上昇率が共に低位な中では、景気後退期に賃金の引下げを行いにくいという下方硬直性と、これに伴い、その後の回復局面において賃金引上げが控えらるという上方硬直性については、近年のコロナ禍でも確認されたが、世界金融危機と比較すると、より早期にその後の上方硬直性が解消した可能性が分かった。一方、転職希望者が増加し、これが内圧効果を通じて、企業が労働者の引き留めのための賃金を引き上げるという動きにはつながっているものの、マクロ的にみて労働者の転職行動自体が活発化しているとまでは言えず、これは労働需給のミスマッチの解消に向けた課題でもある。転職希望がありながらも転職行動に移れない背景には、長時間労働や自己都合退職時における退職金減額の慣行など様々な要因が介在している。賃金の硬直性や外部労働市場を通じた賃金上昇圧力の弱さは、賃金をシグナルとした市場メカニズムの働きを阻害し、労働移動の抑制等を通じて経済全体の効率性を低下させる要因となる。この点からも、2%の安定的な物価上昇の実現・定着と共に、これを上回る名目賃金上昇率の継続的な実現に向け、企業の生産性向上や三位一体の労働市場改革等の政策を進めていく必要がある。 また、賃金上昇は、⼈手不足感が相対的に強い中小企業においても着実に進み、長期的に大企業との間の賃金差も総じて縮小傾向にある一方で、賃上げを積極的に行える企業とそうでない企業に二極化する兆しが生じ、平均的な賃金上昇率に遅れがみられる点にも注意が必要である。中小企業においては、全体として利益率が高まる中であっても、負の経済ショック 405