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A.2020年の内閣府のGDP統計における食料品シェアは19%。
内閣府の2020年GDP統計において、国内家計最終消費支出における食料品のシェアは約19%です。日本の家計消費支出における食料品費の割合を示す統計データです。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
消費デフレーターについては、基礎となる物価指数のほとんどがCPI由来であるため、個別品目ごとの物価動向に基本的な違いはない。その上で、CPIと消費デフレーターの間にかい離が生まれる要因としては、一般的には以下の三点がある。第一に、①指数の算出方式の違いがある。具体的には、CPIは、基準年(現行基準では2019年と2020年の平均)の品目別消費ウェイトを固定し、各品目を加重平均するラスパイレス型固定基準方式により作成されるため、より安価な品目への消費の代替が考慮されず、基準年から離れるほど上方バイアスを持つ傾向があるのに対し、消費デフレーターは、パーシェ型連鎖方式により作成され、品目別消費ウェイトの変化が随時反映されるため、バイアスが小さいという点である。第二に、②消費ウェイトの絶対水準の違いがある。例えば、現行基準のCPIにおいて食料品(外食を除き、たばこを含む。)のシェアは約22%であるのに対し、GDP統計の国内家計最終消費支出における食料品(外食を除き、たばこを含む。)のシェアはCPIと同じ2019・2020年平均で約19%とCPIより低くなっている25。こうしたウェイトの相違は、品目ごとの物価上昇率にばらつきが大きい際には、両者の動向にかい離を生じさせる要因となる。第三に、③政策要因等の取扱いの違いである。詳細は割愛するが、診療代や介護料における自己負担割合の変更、保育や教育の無償化の実施等においてかい離が発生し得る26。その上で、2024年7-9月期以降の両者のかい離については、上記の①②の影響が大きいとみられる。つまり、本章第1節でもみたように、例えば食料品について、家計は節約行動の一環として、同じ肉類の中でも、価格の高い牛肉や豚肉からより安価な鶏肉への代替を行うなどの行動をとっており、こうした影響は消費デフレーターには反映され得るが、CPIには反映されない。また、CPIでは食料品のウェイトが相対的に高く、近年のように食料品の価格上昇が他の多くの品目よりも著しく高いような状況においては、CPIの方が消費デフレーターに比べ伸び率が高くなる傾向があると言える。物価動向の把握に当たっては、こうした違いを踏まえつつ、各種指標を総合的に勘案することが重要である。 25 こうしたウェイトの違いが生じる背景については、カバレッジや利用する基礎統計の違いによる。CPIのウェイトは、総務省「家計調査」における日本に居住する二人以上世帯(総世帯の62%)の品目別消費ウェイトに依拠している。この点、単身世帯に比べ、二人以上世帯は食料品が消費支出に占めるシェアが大きいという点に留意する必要がある。一方、GDP統計における国内家計最終消費支出は、家計全体を捉えている一方、国内概念であり、訪日外国人の国内旅行消費(インバウンド消費)を含む一方で、日本人の海外旅行消費(アウトバウンド消費)は含まないという違いがある。また、現行基準(2015年基準)のGDP統計は、「平成27年産業連関表」(総務省等)に依拠し、基準年(2015年)の推計がなされているが、推計に当たっては、出荷・売上等の供給側統計から推計され、延長年についても、同様に、主に供給側統計に依拠して延長推計されている。 26 例えば、教育無償化施策については、消費者が直面する価格を示すCPIでは引下げ後の授業料等が反映されるのに対し、GDP統計においては、個人消費における授業料の消費額は減少する一方、家計と国公立学校(一般政府)や私立学校(対家計民間非営利団体)をあわせた教育サービスに対する対価は変わらず、その負担割合のみが変化したことを重視して、デフレーターについては、無償化施策による影響を受けない扱いとしている。このほか、2021年の携帯電話通信料における格安プランの通信料の大幅引下げについては、GDP統計では、格安プランに移行した消費者の割合を推計するなど実態を踏まえた推計を行っていることから、2021年の消費デフレーターは、CPIのように下落していないという違いもある(詳細は、鈴木(2023))。 88