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A.2020年のUSMCA域内における関税ゼロの条件として、域内原産地比率を75%に引き上げるは75%。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
として有意にみられる。このように、米国の関税措置が世界経済を下押しすることとなれば、我が国輸出への間接的な負の影響が発生し得るという点には十分注意が必要である。 第1-1-8図 グローバル生産の変動が日本の実質輸出に与える影響(VAR) 1%のグローバル生産の変動は、日本からの実質輸出の水準を1.5%程度変動させる影響 (ベースラインからの累積乖離幅、%ポイント) 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 (か月) (備考) 1.日本銀行「実効為替レート」、「企業物価指数」、「実質輸出の動向」、OECD Data Explorerより作成。 2.OECDの工業生産、名目実効為替レート(逆符号)、輸出物価の為替要因、輸出物価の契約通貨要因、実質輸出を内生変数(いずれも対数階差)としたVARモデル。ショックの識別は、上記の順に外生的であると仮定して、コレスキー分解を行った。ラグ次数は前期、後期それぞれ、AICにより選択された5期、2期を採用した。点線は95%信頼区間を示す。 加えて、間接的な影響としては、サプライチェーンを通じた影響にも十分留意が必要である。具体的には、第三国から米国への最終財の輸出に際し、日本から当該第三国に対して、最終財の生産に必要な中間財や資本財を輸出している場合、第三国の輸出が米国の関税措置による影響を受ければ、我が国の中間財等の輸出にも影響が生じ得る。例えば、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)22により、同域内での関税率が低く設定されていたメキシコには、自動車をはじめ我が国企業は、最大の市場である米国での販売促進のため、ニア・ショアリングという形で直接投資を進めてきた23。このため、我が国の輸出に占めるメキシコ向け輸出は1.7%程度(2024年)という中で、自動車部品や鋼鉄などの中間財が多く輸出されている(第1-1-9図(1))。米国は、メキシコ・カナダからの自動車部品輸入に対して、USMCAの原産地規則等を満たすものは25%の追加関税の一部を適用除外としているが、今後の政策動向には注意が必要である。また、中国については、米国に対し、スマートフォン等の電気機器の最終製品を輸出しているが、我が国から中国に対し、これら最終 22 北米自由貿易協定(NAFTA)を基に、自動車産業や農産物など、貿易の円滑化を目的として、包括的なルールを定めた枠組みで2020年に発効した協定。自動車産業では、USMCA域内における関税ゼロの条件として、域内原産地比率をそれまでの62.5%から75%に引き上げることなどが盛り込まれている。 23 帝国データバンク(2025)によれば、2025年3月時点でメキシコに進出している日本企業は746社で、そのうち部品メーカーなど自動車産業に属する企業が65%(487社)を占めている。 21