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A.2024年の2024年の直近の家計の予想は5%。
内閣府が発表した2024年の直近の家計の予想(物価見通しなど)は5%です。この数値は、同年に内閣府が実施した調査等における家計の物価や景気に対する予想の割合を示しています。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
2024年の直近の家計の予想
5%
直近の家計の予想(2024年)
過去期間におけるかい離の平均値は0.74%ポイント程度となっている。このように、家計の予想物価上昇率は高めとなる傾向があると考えられる。日本について、企業の予想物価上昇率をベンチマークとして考え、家計の予想物価上昇率のベンチマークからの上振れが米国並みと仮定すると、2021年半ば頃までは2%台、2023年以降は3%程度となる。この仮定に基づけば、近年においては、家計の予想物価上昇率としては3%前後が、企業の予想物価上昇率が推移している2%前後と整合的な水準と言えるが、直近の家計の予想(5%)は、食料品を中心とする実感物価上昇率の高さを背景に、明らかにこれよりも上振れしていると考えられる。 一方、過去を振り返ると、2008年9月のリーマンショック前には、実感物価上昇率、1年後・5年後予想物価上昇率がいずれも急速に高まっていたが、ショック後には、実感物価上昇率や1年後予想物価上昇率が0%に低下したにつれて、5年後予想物価上昇率も5%から2%に低下した(前掲第1-2-33図(6))。このように、何らかの甚大な負の経済ショックが生じた場合、中期的な予想物価上昇率も大きく、場合によって物価安定目標と整合的な水準を超えて、低下する可能性も否定できない。この点を踏まえれば、2%の安定的な物価上昇率を実現・維持することにより、家計の中期的な物価上昇率をアンカーさせることが重要と言える。50 現実に2%の物価上昇率が継続的に実現すれば、各主体の予想物価上昇率もこれと整合的な水準でアンカーされることが期待される。予想物価上昇率がアンカーされることにより、企業は、販売価格の設定や売上計画を立てやすくなり、労使間の賃金交渉も円滑になるとともに、家計においても、将来の生活設計を立てやすくなるだろう。こうした予見可能性の高まりにより、家計や企業は、足元の支出に係る意思決定を効率化し、消費や投資の最大化を図ることが可能となる。大きな経済ショックが生じた際にも、市場参加者の中長期的な物価に関する予想がアンカーされているため、市場の不測の変動を回避することが可能となる。このように、予想物価上昇率が2%程度で安定的に推移し、また現実の物価上昇率が2%程度となるよう着実な金融政策運営が継続すれば、結果として安定的なマクロ経済環境の形成につながると考えられる51。 以上でみたように、物価の基調や背景について、賃金の上昇、企業の価格転嫁、物価上昇の広がり、予想物価上昇率を含め様々な指標の動向を踏まえると、総じて、企業の価格・賃金設定行動には変容がみられ、人件費のウェイトが高いサービスにおける物価上昇の広がり 50 なお、第2章第1節では、内閣府の独自の調査に基づき、家計の予想物価上昇率の年齢別の状況や背景、消費に与える影響等について議論する。 51 なお、経済財政政策運営においても、各経済主体が2%程度の予想物価上昇率の下で、経済行動を行っていることを前提として、適切な政策の立案が可能となる。また、「中長期の経済財政に関する試算」など将来にわたる経済や財政の展望も行いやすくなる。 123