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A.2024年の2024年の春季労使交渉における賃金上昇率(33年ぶりの高さ)は5.33%。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
コラム1-4図 家計最終消費支出デフレーターと消費者物価指数のかい離 足元では家計最終消費支出デフレーターとCPIのかい離が目立つ (前年同期比、%) 5 4 3 2 1 0 -1 -2 2015 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 (年) 家計最終消費支出デフレーター CPI(総合) 3.8 2.7 (備考)内閣府「国民経済計算」、総務省「消費者物価指数」により作成。2021年~2022年のかい離は、主に、2021年4月~10月に実施された携帯電話通信料引下げの取扱いの違いによるもの。 2.賃金と物価の好循環の定着に向けた課題 日本経済は、1990年代後半以降、デフレ状況に陥り、約四半世紀にわたり、物価・賃金が共に据え置きで動かない状況が続いた。しかし、コロナ禍を経た世界的需要回復や2022年2月のロシアのウクライナ侵略による資源・食糧価格の高騰を契機に、円安の進行もあいまって輸入物価が上昇し、これを起点に食料品等の国内物価への転嫁が進んだことにより、2023年には約40年ぶりの物価上昇となった。また、企業の⼈⼿不足感が歴史的な水準に高まる中で、政府による価格転嫁の円滑化や賃上げ促進のための後押しもあって、春季労使交渉における賃金についても、2024年には、33年ぶりの高さとなる上昇率となり、2025年はそれをさらに上回る賃上げ率が実現した。このように、我が国において、賃金と物価の好循環は回り始め、定着しつつある。一方、2025年1月に発足した米国の第二次トランプ政権による関税措置は、我が国経済に対して直接的・間接的な下振れリスクをもたらす可能性があり、これが顕在化した場合、その効果の大きさによっては、ようやく実現しつつある賃金と物価の好循環の流れに不測の影響を及ぼす可能性には十分注意が必要な状況となっている。 政府は、2006年3月に内閣府が参議院予算委員会に提出した「デフレ脱却の定義と判断」において、「物価が持続的に下落する状況」を「デフレ」と定義しており、また、「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと」を「デフレ脱却」と定義している(第1-2-14表)。我が国経済は、現在、消費者物価が上昇しているという点で、明らかにデフレの状況にはなく、経済学的に言えばインフレの状態にあるが、再びデフレに戻る見込みがないとまでは言えず、これについては総合的かつ慎重な判断が必要な状況となっている。 89