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A.1984年の1984年時点の予想生涯賃金の対初任給倍率は62.2倍。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
②年齢別賃金上昇率の年別寄与度分解 (%) 120 100 80 60 40 20 0 1994年 2004年 2014年 2024年 計・折線 20〜24 25〜29 30〜34 35〜39 40〜44 45〜49 50〜54 55〜59 (歳) (備考) 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」により作成。フルタイム労働者の所定内給与。②の寄与度分解は、各期間の変化率の合計が全期間の変化率と一致するように、両者の差分を各期間の変化率に応じて案分している。2019年から2009年までは「令和2年調査と同じ推計方法による集計」。2004年以前は、2009年の旧推計と「令和2年調査と同じ推計方法による集計」の間の断層率を用いて調整。 こうした賃金カーブは、ある特定の時点点で、各年齢階級に位置している労働者の賃金水準をつないだものであり、各時点において、自身の賃金が5年後や10年後などの将来時点でどの程度まで増加するかの目安として認識され得るものと考えられる。本章第1節で議論したように、個人消費の着実な回復のためには、現在の所得に加え、賃金が持続的に上昇し、将来得られる所得が増加すると予想できることが重要である。ここでは、フルタイムの男性労働者を例として、各時点において、就労初期に当たる20代前半の労働者が、賃金カーブを踏まえて、将来得られるであろう賃金の予想を形成すると仮定して、60歳まで継続して働いた場合の賃金を合算した疑似的な予想生涯賃金を確認する17。各年の比較に当たっては、その時点の賃金カーブに基づき、22歳時点の労働者が、退職までに得られるであろう賃金を合計し、就労開始の22歳時点の賃金で除した値を求める(以下「予想生涯賃金の対初任給倍率」という。)。 第2-2-13図(1)で結果をみると、予想生涯賃金の対初任給倍率は、1984年から2004年頃まではほぼ変化がないのに対し、2009年以降は低下し、2024年時点では1984年時点と比べると12%ほど低下した状態となっている。具体的には、1984年時点では予想生涯賃金は20〜24歳時点の賃金の62.2倍だが、2024年時点では54.4倍となっており、将来にわたっての賃金上昇(昇給)幅に対する期待が過去よりも低下している可能性がある。特に、賃金カーブがフラット化したことによって、いわゆる働き盛りであり、子育て期にも相当する30代後半〜40代で得られる賃金は、1984年時点では就労初期と比べて8割程度上昇していたものが、2024年時点では4〜5割程度の上昇にとどまっているなど、近年になるにつ 17 便宜的に、22歳で就職し、60歳で引退するというケースを想定している。なお、生涯賃金の計算に当たって、割引率等は加味していない。 226