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A.2024年の我が国の輸出における米国向け財輸出の割合は2割。
内閣府が公表した2024年のデータによると、我が国の輸出のうち米国向け財輸出が占める割合は2割です。内閣府による統計データに基づき、日本から米国への財輸出の割合を事実として示しています。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
我が国の輸出における米国向け財輸出の割合
2割
我が国の輸出のうち米国向け財輸出が占める割合
以下では、上記で確認した米国の関税措置による我が国経済への影響の経路が、現時点でどの程度発現しているのか、今後のリスクとして留意する点は何かといった観点を中心に、輸出、生産、企業収益、雇用等の動向を仔細に確認する。また、景気回復の持続性の観点から重要な個人消費や設備投資といった国内民間最終需要等の動向を詳細にレビューし、同様に今後のリスク要因を点検する。 2. 輸出、生産、企業収益、雇用等の動向 (財輸出は、数量としては特段変調はないが、米国向け自動車輸出価格は大きく下落) 我が国のGDP統計ベースの輸出は、GDPの2割強を占めるが、そのうち財の輸出は約75%、サービスは約25%であり、近年、サービス輸出のシェアは徐々に高まっている(第1-1-5図(1))。このうち、まず財輸出の動向を輸出数量指数からみると、過半を占めるアジア向けを中心に、緩やかながら持ち直しの動きが続いてきたところであり、2025年3月以降に米国による追加関税が順次適用される中にあっても、全体としては特段の影響はみられているわけではない(第1-1-5図(2))。我が国の輸出のうち約2割を占める米国向けの財輸出も、全体としては特段の変調はみられず、個別品目として2025年3月以降25%(6月4日以降は50%)の追加関税が課されている鉄鋼やアルミニウム18についても、振れを伴いつつ横ばい傾向で推移している(第1-1-5図(3))。自動車関連をみると、2025年4月3日から25%の追加関税が課され、米国向け輸出の28%を占める乗用車については、緩やかな持ち直し傾向が続いてきた19。2025年5月月から25%の追加関税が課された自動車部品についても同様に大きな変調はみられない。上述のように、米国向け乗用車輸出の増加基調が続いている背景の一つには、2024年初の認証不正問題の影響から、一部自動車メーカーでは国内生産において稼働率を抑制してきたのに対し、2025年に入って以降は、徐々に稼働率を引き上げつつ、米国市場における関税引上げ前の乗用車需要に対応した生産・輸出を行ってきたということがある。米国の新車販売市場における日本メーカー車の需要をみると、他国メーカー車と同様に2025年4月の関税引上げ前の駆け込み消費とその後の剥落というかく乱はありつつも、総じて底堅く推移してきたとみられる(第1-1-5図(4))。その上で、関税措置後の状況をみると、2025年4月以降の乗用車の米国向け輸出価格の下落という特徴がある。具体的には、財務省「貿易統計」では、米国向け乗用車輸出 18 個別品目関税の対象となる鉄鋼・アルミニウムの派生品について、日本の貿易統計から網羅的に動向を把握することは難しいが、例えば、航空機の部分品等については、2025年5月時点では対米輸出の数量・金額共に特段の変調はみられていない。 19 米国の関税措置の影響は、特定の産業・地域に現れると考えられ、その観点から、米国向け輸出金額の地域ブロック別のシェアをみると、関東・東海・近畿地方で約9割となっている一方、自動車については輸出金額・台数共に、東海・関東・中国地方で約9割を占めている。自動車の米国向け輸出台数の推移をみると、各地域で振れはあるものの、特段の変調はみられていない(付図1-1)。 16