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A.2022年の中小企業の配当金支払額の対総資産比率は2000年代以降上昇し約2倍程度は2倍。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
2倍
中小企業の配当金支払額の対総資産比率は2000年代以降上昇し約2倍程度
(3)財務レバレッジ (カーネル密度) 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0 2 4 6 8 10(倍) ROE上位25%(2013年度) ROE下位25%(2013年度) ROE上位25%(2022年度) ROE下位25%(2022年度) (4)現預金比率 (カーネル密度) 0.03 0.025 0.02 0.015 0.01 0.005 0 0 20 40 60 80 100(%) ROE下位25%(2013年度) ROE下位25%(2022年度) ROE上位25%(2022年度) ROE上位25%(2013年度) (備考)中小企業庁「中小企業実態基本調査」の調査票情報を独自集計し作成。いずれも全産業。個人企業、現預金ゼロ以下、現預金比率100%超、総資産マイナス、有利子負債マイナス、売上高ゼロの企業は除外。各年度の当期純利益黒字かつ資産超過企業について集計したもの。総資本回転率=売上高/総資産、財務レバレッジ=総資産/純資産、現預金比率=現預金/総資産としてそれぞれ計算。(大企業では株主還元が進む一方、オーナー経営者が多い中小企業では現預金が蓄積) ここで、中小企業の現預金比率が、大企業に比べて上昇している背景について、株主還元という別の角度から確認する。大企業については、利益率が上昇する中で、現預金比率の上昇は限定的で、ROEが上昇傾向にある一方、中小企業については、利益率に比して、ROEの改善が緩慢であり、現預金比率が上昇を続けている点を確認してきた。ここで、「法人企業統計」から、企業規模別に、総資産に対する配当金支払額と自己株式取得(自社株買い)の比率を時系列でみると、この20年程度で大きな乖離が生じていることが分かる。配当金支払額の総資産に対する比率をみると、大企業では2000年代に入って以降大きく上昇した結果、直近では、2000年以前に比べ3倍程度となり、過去最高水準となっている(第3-2-26図(1))。一方、中小企業においても、配当金支払額の総資産に対する比率は、この20年程度で2倍程度まで上昇しているが、低水準にとどまっている。自己株式取得についても同様の傾向が確認でき、大企業、中小企業共に、総資産対比でみた自己株式取得は増加しているが、大企業に比べると中小企業の伸び幅は小さい(第3-2-26図(2))。このように中小企業においては、株主還元に対する積極的の低さもあって、改善した収益が、結果として、現預金比率の増加に結び付き、特に、利益率の高い中小企業において、過剰な現預金を保有し、運転資金効率等の悪化につながっている面があると考えられる。一般に、中小企業の株主還元は、オーナー経営者への報酬と同義であることが多く、家族経営の中小企業においては、単年度のオーナー本人の課税額を調整する観点から、配当等の株主還元を増やさず一定程度に留めている可能性も考えられる。 396