大規模災害発生時における防衛省・自衛隊の対応方針と、2023年に実施された具体的な災害派遣事例について解説している。
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第7節 国民の生命・身体・財産の保護に向けた取組 第7節 国民の生命・身体・財産の保護に向けた取組 1 大規模災害などへの対応 1 基本的考え方 地震や台風などの大規模災害、新型コロナウイルス感染症といった感染症危機などは、国民の生命・身体・財産に対する深刻な脅威であり、わが国として、国の総力をあげて全力で対応していく必要がある。大規模災害などに際しては、警察、消防、海上保安庁、地方公共団体などの関係機関と緊密に連携し、効果的に人命救助、応急復旧、生活支援などを行うこととしている。 大規模な災害が発生した際には、発災当初においては被害状況が不明であることから、防衛省・自衛隊は、いかなる被害や活動にも対応できる態勢で対応する。また、人命救助を最優先で行いつつ、生活支援などについては、地方公共団体、関係省庁などの関係者と役割分担、対応方針、活動期間、民間企業の活用などの調整を行うこととしている。さらに、特に地方公共団体に対する支援については、被災直後の地方公共団体は混乱していることを前提に、過去の災害派遣における教訓を踏まえ、当初は「提案型」の支援を行い、じ後は地方公共団体のニーズに基づく活動に移行する。その際、自衛隊の支援を真に必要としている方々が、支援に関する情報により簡単にアクセスすることができるよう、情報発信を強化している。 また、自衛隊は、災害派遣を迅速に行うため、全国の駐屯地などにFAST-FORCEと呼ばれる部隊を待機させている。 参照 Ⅱ部5章3項5(災害派遣など) 2 防衛省・自衛隊の対応 (1) 自然災害などへの対応 ア 2023年台風第6号と台風第13号にかかる災害派遣 2023年8月7日、沖縄県知事から空自に対し、台風第6号の影響による伊是名村と伊平屋村への人員・物資の空輸に係る災害派遣要請があり、人員5名、航空機1機により人員・物資の空輸を実施した。 台風第6号にかかる災害派遣における人員・物資の空輸(伊是名村) 同年9月9日、茨城県知事から陸自に対し、台風第13号の影響による土砂災害に伴う捜索・人命救助にかかる災害派遣要請があり、人員のべ246名、車両のべ38両により捜索・人命救助活動を実施した。 イ 大雨にかかる災害派遣 2023年7月10日、2023年梅雨前線の影響により九州地方を中心に線状降水帯が発生し、記録的な大雨が続く中、同日、佐賀県知事と福岡県知事から陸自に対し、唐津市内と久留米市内における人命救助活動やがれき除去にかかる災害派遣要請があり、人員のべ474名、車両のべ181両、航空機のべ4機により人命救助活動を実施した。 空自人員捜索犬による人命救助活動 311 令和6年版 防衛白書 わが国自身の防衛体制 第III部 第1章