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71件のスライド — 農業

食料・農業・農村基本計画におけるスマート農業技術の記載

スマート農業推進の背景と動向

農林水産業の再生と風評対策

食料安全保障の確立

環境保全型農業直接支払 環境保全型農業直接支払については、堆肥の施用、カバークロップ、有機農業等の取組を支援しているが、近年、実施面積が約8万haにとどまっている。 このような状況を踏まえ、現行環境保全型農業直接支払については、令和7年度に有機農業の取組面積の更なる拡大に向けた見直しを行うとともに、令和9年度にはみどりの食料システム法に基づき環境負荷低減に取り組む農業者による先進的な営農活動を支援する新たな直接支払に移行することを検討する。 環境保全型農業直接支払 (支援対象取組別の実施面積割合 (令和 4 年度) ) 環境保全型農業直接支払 (実施面積) 36 地域特認取組 25,714 ha (31%) 堆肥の施用 21,195 ha (26%) カバークロップ 16,143 ha (19%) 有機農業 12,446 ha (15%) 長期中干し 3,097 ha (3.7%) リビングマルチ 2,941 ha (3.6%) 秋耕 1,049 ha (1.3%) 不耕起播種 168 ha (0.2%) 草生栽培 49 ha (0.1%) (万ha) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 R4 1.7 4.1 5.1 5.8 7.4 8.5 8.9 7.9 8.0 8.1 8.2 8.3

日本型直接支払 日本型直接支払(中山間地域等直接支払、多面的機能支払、環境保全型農業直接支払)については、2015年度から「農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律」に基づき、地域の共同活動、中山間地域等における農業生産活動、自然環境の保全に資する農業生産活動を支援。 2025年度(令和7年度)からの次期対策等に向けて、人口減少下でも継続できる体制構築や環境負荷低減の取組強化等に資するよう、制度の見直しを検討する必要。 2000年度 2007年度 2011年度 2014年度 2015年度 H11 年度 H12~ H19~ H23~ H26~ H27~ 食料・農業・農村基本法 施行 農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律 施行 環境保全型農業 直接支援対策 化学肥料・農薬の低減などに環境保全に向けた営農活動を支援 農地・農業用水等の保全と質的向上に資する共同活動を支援 農地・水・環境 保全向上対策 農地・水保全 管理支払 中山間地域等直接支払 中山間地域の条件不利性を補正 日本型直接支払 環境保全型 農業直接支払 多面的機能支払 中山間地域等 直接支払 中山間地域等直接支払 中山間地域等において、農業生産条件の不利を補正することにより、将来に向けた農業生産活動の継続を支援 中山間地域等において、集落等を単位に、農用地を維持・管理していくための取決め(協定)を締結し、それにしたがって以下の農業生産活動等を行う場合に、面積に応じて一定額を交付 農業生産活動(耕作放棄の防止活動等) 多面的機能を増進する活動(周辺林地の管理、景観作物の作付等) 中山間地域 (山口県長門市) 環境保全型農業直接支払 自然環境の保全に資する生産方式を導入した農業生産活動を推進するため、活動の追加的コストを支援 有機農業 カバークロップ 堆肥の施用 多面的機能支払 【農地維持支払】 多面的機能を支える共同活動を支援 農地法面の草刈り、水路の泥上げ、農道の路面維持等の基礎的保全活動 農村の構造変化に対応した体制の拡充・強化 等 ※担い手に集中する水路・農道等の管理を地域で支え、規模拡大を後押し 農地法面の草刈り 水路の泥上げ 【資源向上支払】 地域資源(農地、水路、農道等)の質的向上を図る共同活動を支援 水路、農道、ため池の軽微な補修 生態系保全などの農村環境保全活動 施設の長寿命化のための活動 等 水路のひび割れ補修 ため池の外来種駆除 35

鳥獣被害とジビエ利用 鳥獣被害は営農意欲の減退、耕作放棄・離農の増加、さらには森林の下層植生の消失等による土壌流出、希少植物の食害等の被害をもたらしていることから、鳥獣被害対策及びジビエ利用を推進することが必要。 鳥獣被害対策は、個体群管理、侵入防止対策、生息環境管理の3本柱を基本とし、地域ぐるみで徹底した取組を実施。ジビエ利用量は増加傾向。 鳥獣被害対策について、広域的で効率的・効果的な取組を実施するとともに、ジビエ利用等についても、捕獲から消費までの各段階の課題に応じた対策を講ずることが必要。 鳥獣被害対策の3本柱 ジビエ利用量の推移 【第1の柱】個体群管理 鳥獣の捕獲 鳥獣対策の鉄則!3つの柱 【第2の柱】侵入防止対策 侵入防止柵の設置、追払い 【第3の柱】生息環境管理 刈払いによる餌場・隠れ場の管理 (緩衝帯の整備)、放任果樹の伐採 (トン) 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 28年度 29年度 30年度 R1年度 R2年度 R3年度 R4年度 その他 (自家消費・請負) ペット フード 食用 1,283 118 (9.2%) 150 (11.7%) 1,015 (79.1%) 1,629 110 (6.8%) 373 (22.9%) 1,146 (70.3%) 1,887 113 (6.0%) 374 (19.8%) 1,400 (74.2%) 2,008 103 (5.1%) 513 (25.5%) 1,392 (69.3%) 1,810 136 (7.5%) 489 (27.0%) 1,185 (65.5%) 2,127 147 (6.9%) 656 (30.8%) 1,324 (62.2%) (令和4年度) 2,085トン 89 (4.3%) 664 (31.8%) 1,332 (63.9%) 資料:農林水産省「野生鳥獣資源利用実態調査」 34

農村型地域運営組織(農村RMO)の形成 農村においては、人口減少下においても地域コミュニティの機能を維持・強化し、生活の利便性の確保を図ることが必要。 近年、地域で暮らす人々が中心となって地域課題の解決に向けた取組を持続的に実施する地域運営組織(RMO)の形成数が増加。 農村においては、農用地の保全、地域資源の活用、生活支援などに取り組む農村型地域運営組織(農村RMO)の形成を推進することが必要。 地域運営組織(RMO)の形成数 3,071 4,177 4,787 5,236 5,783 6,064 7,207 7,710 資料:「地域運営組織の形成及び持続的な運営に関する調査研究事業報告書」(令和6年3月 総務省地域力創造グループ地域振興室) 農村型地域運営組織(農村RMO)形成に関する推進体制 農村型地域運営組織 (農村RMO -Region Management Organization-) 事務局 協議会 自治会、町内会 婦人会、PTA 社会福祉協議会など 地域の将来ビジョン(地域住民の共通認識)に基づく取組 農用地保全 地域ぐるみの農地の保全・活用 地域資源活用 直売所を核とした域内経済循環 生活支援 集落作業と併せた買い物支援 多様な人材の参画 地域おこし協力隊 地域プロジェクトマネージャー 地域活性化起業人 生活支援コーディネーター 等 各府省の制度活用 内閣府 総務省 文部科学省 厚生労働省 国土交通省 農林水産省 等 伴走支援 都道府県レベルの支援チーム 農村RMOを目指す地域に対し、部局横断的な支援チームを形成し、伴走支援 市町村 中間支援組織(NPO法人等) 農協、集落支援員、生活支援コーディネーター、公民館主事、社会教育士等 都道府県 全国レベルの支援 農村RMOに関する制度や事例の周知・知見の蓄積・共有 研究会 (有識者による事例解剖等) フォーラム (地方農政局単位での普及啓発) 中央研修会 (地域リーダーのスキルアップ) ※ 地域運営組織とは、地域の暮らしを守るため、地域で暮らす人々が中心となって形成され、地域内の様々な関係主体が参加する協議組織が定めた地域経営の指針に基づき、地域課題の解決に向けた取組を持続的に実践する組織。 RMO: Region Management Organizationの略 (例) ○○まちづくり協議会、○○地域づくり協議会、○○地域協議会、○○地域運営協議会 等 33

農泊、農福連携の推進 農泊地域の年間延べ宿泊者数はコロナ禍で大きく減少したものの、令和4年度時点で611万人泊(621地域)まで増加。インバウンドや再訪者も取り込んで、令和7年度までの700万人泊達成に向け誘客増大を図る。 農福連携の取組主体数は、4年間で3,062件増加の7,179件であり、令和元年6月決定の「農福連携等推進ビジョン」の目標を達成。令和6年6月決定の「農福連携等推進ビジョン(2024改訂版)」では、「農福連携等に取り組む主体数を令和12年度末までに12,000以上」との目標を新たに設定。 農泊地域の年間延べ宿泊者数の推移 農福連携の取組主体数 注:農泊地域とは、農山漁村振興交付金による農泊推進の支援に採択され、農泊に取り組んでいる地域 インバウンド需要や 再訪者も取り込み 700万人泊を目指す 元年度ビジョンの目標 +3000件(5年間) (2024年度末で7,117件) ビジョン(2024改訂版) の目標 12,000件(2030年度末) (万人泊) 700 600 500 400 300 200 100 0 H29年度 (206地域) H30年度 (352地域) R元年度 (515地域) R2年度 (554地域) R3年度 (599地域) R4年度 (621地域) …R7年度 国内延べ宿泊者数 インバウンド延べ宿泊者数 190.3 177.3 12.9 366.1 338.2 27.9 589.2 551.5 37.6 390.6 388.6 1.9 448.3 447.4 0.9 610.8 595.4 15.4 10% 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2030年度 4,117 (始点) 4,571 5,509 6,343 7,179 目標達成 7,179 12,000 ビジョン (2024改訂版) 目標値 資料:農林水産省「農泊地域における令和4年度実績調査」(令和5年8月実施) 32

農村人口の減少と集落機能の低下 農村における人口減少・高齢化は、都市に先駆けて進行。集落の総戸数が9戸以下になると、農地の保全等を含む集落活動の実施率は急激に低下。 総戸数9戸以下の集落が増加するとともに、1集落当たりの農家の割合も低下しているため、集落活動は今後さらに衰退するおそれ。 人口減少下においても地域社会が維持され、食料の安定供給機能や多面的機能が発揮されるよう、農村の振興を図ることが必要。 農村と都市部の人口と高齢化率 万人 % 20年程度先行 総人口 農村の高齢人口 農村の高齢化率 (右目盛) 都市の高齢化率 (右目盛) 25.9 35.0 33.9 38.9 資料: 総務省「国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)」を基に農林水産省作成。 注: ここでは、国勢調査における人口集中地区 (DID) を都市、それ以外を農村とした。なお、高齢化率とは、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合。 総戸数が9戸以下の農業集落の割合 % 0.8 1.4 3.2 3.7 4.4 7.9 8.8 19.9 資料: 農林水産省「農林業センサス」 集落活動の実施率と総戸数の関係 % (戸) 急激に低下 農地用排水路の保全 伝統的な祭・文化・芸能の保存 農地の保全 各種イベントの開催 資料: 農林水産政策研究所「日本農業・農村構造の展開過程-2015年農林業センサスの総合分析-」(2018年12月) 1農業集落当たりの農家率 (%) 非農家 農家 60.9 39.1 45.7 54.3 23.3 76.7 15.7 84.3 10.7 89.3 8.9 91.1 5.8 94.2 資料: 農林水産省「農林業センサス」 30

4. 農村の振興 29

環境に配慮した農産物に対する消費者の意識 環境に配慮した農産物の消費を拡大するためには、消費者理解を醸成し、消費者が選択できる環境を整備することが必要。 令和5年の世論調査によると、環境に配慮した生産手法によって生産された農産物を購入したいと答えた人が8割以上。購入したことがない、または、今後購入しない理由として、「どれが環境に配慮した農産物かわからないため」と答えた人が6割以上。 生産者の環境負荷低減の取組の「見える化」における品目の拡大や、J-クレジット制度における農林水産分野での新たな方法論の策定等により、食料システム全体での環境負荷低減の取組を推進する必要。 問 環境に配慮した生産手法によって生産された農作物を実際に購入したことがありますか。 n=2,875 2.6% 12.0% 4.6% 43.7% 37.0% 購入したい 80.7% ■ 購入したことがあり、今後も購入したい ■ 購入したことはないが、今後は購入したい ■ 購入したことはあるが、今後は購入しない ■ 購入したことはなく、今後も購入しない ■ 無回答 問 環境に配慮した生産手法によって生産された農産物の購入について、購入したことがない、または、今後購入しない理由は何ですか。(複数回答可) (上位5項目) どれが環境に配慮した農産物かどうかわからないため 65.0 買いやすい価格でないため 32.3 近くの店で取り扱いがないため 27.0 目につきやすいところに商品が陳列されていないため 16.2 種類が少なく、欲しいものがないため 14.6 n=1,736 0 10 20 30 40 50 60 70 (%) 「食料・農業・農村の役割に関する世論調査」(内閣府、令和5年9月14日~10月22日実施、有効回収数2,875人) 「見える化」の取組について 化学肥料・化学農薬や化石燃料の使用低減、バイオ炭の施用、水田の水管理などの栽培情報を用い、定量的に温室効果ガスの排出と吸収を算定し、削減への貢献の度合いに応じ星の数で分かりやすく等級ラベル表示(愛称:みえるらべる)。 米については、生物多様性保全の取組についても評価可能。 温室効果ガス削減 生物多様性保全 「見える化」の取組事例 ※上記の商標は商標出願中です ※上記の商標は商標出願中です ※上記の商標は商標出願中です 28

みどりの食料システム戦略のKPIと目標設定 食料供給が環境に負荷を与えている側面にも着目し、多面的な機能に加え、環境と調和のとれた食料システムを確立することが必要。 令和3年に「みどりの食料システム戦略」を策定し、温室効果ガス削減、環境保全、食品産業等における14のKPIを設定。 さらに、環境負荷低減事業活動を促進するため、令和4年に「みどりの食料システム法」を制定。同法に基づく、環境負荷低減事業活動に取り組む農林漁業者の計画認定数は、令和6年8月末時点で17,000名以上(46道府県)。 「みどりの食料システム戦略」KPIと目標設定状況 KPI 2030 目標 2050 目標 温室効果ガス削減 ① 農林水産業のCO2ゼロエミッション化 (燃料燃焼によるCO2排出量) 1,484万t-CO2 (10.6%削減) 0万t-CO2 (100%削減) ② 農林業機械・漁船の電化・水素化等技術の確立 既に実用化されている化石燃料使用量削減に資する 電動草刈機、自動操舵システムの普及率:50% 高性能林業機械の電化等に係るTRL TRL 6:使用環境に応じた条件での技術実証 TRL 7:実運転条件下でのプロトタイプ実証 小型沿岸漁船による試験操業を実施 2040年技術確立 ③ 化石燃料を使用しない園芸施設への移行 加温面積に占めるハイブリッド型園芸施設等の割合:50% 化石燃料を使用しない施設への完全移行 ④ 我が国の再エネ導入拡大に歩調を合わせた、農山漁村における再エネの導入 2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、農林漁業の健全な発展に資する形で、我が国の再生可能エネルギーの導入拡大に歩調を合わせた、農山漁村における再生可能エネルギーの導入を目指す。 2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、農林漁業の健全な発展に資する形で、我が国の再生可能エネルギーの導入拡大に歩調を合わせた、農山漁村における再生可能エネルギーの導入を目指す。 環境保全 ⑤ 化学農薬使用量(リスク換算)の低減 リスク換算で10%低減 11,665(リスク換算値)(50%低減) ⑥ 化学肥料使用量の低減 72万トン (20%低減) 63万トン (30%低減) ⑦ 耕地面積に占める有機農業の割合 6.3万ha 100万ha (25%) 食品産業 ⑧ 事業系食品ロスを2000年度比で半減 273万トン (50%削減) ⑨ 食品製造業の自動化等を進め、労働生産性を向上 6,694千円/人 (30%向上) ⑩ 飲食料品卸売業の売上高に占める経費の縮減 飲食料品卸売業の売上高に占める経費の割合:10% ⑪ 食品企業における持続可能性に配慮した輸入原材料調達の実現 100% 林野 ⑫ 林業用苗木のうちエリートツリー等が占める割合を拡大 高層木造の技術の確立・木材による炭素貯蔵の最大化 エリートツリー等の活用割合:30% 90% ⑬ 漁獲量を2010年と同程度(444万トン)まで回復 444万トン 水産 ⑭ 二ホンウナギ、クロマグロ等の養殖における人工種苗比率 13% 100% 養魚飼料の全量を配合飼料給餌に転換 64% 100% 27

3. 環境と調和のとれた食料システムの確立 ・多面的機能の発揮 26

動植物防疫 家畜伝染病及び植物病害虫の発生・まん延は、農業に著しい損害を与える恐れがあるため、発生予防・まん延防止に取り組む必要。 豚熱及び高病原性鳥インフルエンザについては、近年発生件数が増加。また、アフリカ豚熱については、日本で非発生であるものの、アジアで感染が拡大。 毎年度大陸から飛来する水稲の重要害虫であるウンカ類については、気候の変化とともに被害が多発しており、2020年には、特に東海以西においてトビイロウンカの発生が多く、一部地域では過去最大級の被害が発生。 効果的な検疫体制の構築と厳格な水際措置の実施を図るとともに、飼養衛生管理の向上や農場の分割管理の徹底、総合防除体系の構築を推進する必要。 豚熱 平成30年9月に日本で26年ぶりに発生して以来、令和6年8月までに22都県・93事例の発生を確認。 令和元年10月から予防的ワクチンの接種を開始。 飼養豚発生県:赤色(ただし、斜線は、令和4年度以降発生なし。) 【22都県】(飼養頭数 3,260,730頭(全国の37.1%)) 野生いのしし陽性発生県:赤色(沖縄を除く)橙色 【38都府県】(捕獲頭数 4,596,260頭(全国の52.2%)) 飼養豚へのワクチン接種推奨地域:赤色 橙色 黄色 【46都府県】(飼養頭数 8,045,460頭(全国の91.4%)) ※飼養頭数は、R6畜産統計・速報値を基に計算 ウンカ類による日本の水稲被害 (被害量 千トン) 2020年には東海以西において被害が多発し、過去20年で最大の被害量 特に、山口県では水稲作付面積の5割以上で被害が発生(日照不足、台風の影響もあり、収量3割程度減少(作況73)) 資料:農林水産省「作物統計」 アフリカ豚熱(日本では非発生) 平成30年8月に中国においてアジア初の発生。 その後、アジア全域に拡大(東アジアでは日本と台湾のみ非発生)。 高病原性鳥インフルエンザ 令和2年から4年連続して発生、令和4年度は過去最大の発生(殺処分羽数は約1,771万羽) 令和5年度シーズンは10県11事例の発生(殺処分羽数は約85.6万羽)。 稲を吸汁するトビイロウンカ ベトナム北部 中国南部 トビイロウンカとセジロウンカが越冬 飛来源であるベトナム北部や中国南部では、 ①感受性品種の栽培 ②薬剤抵抗性の発達 資料:農研機構 九州沖縄農業研究センター「2013 年のトビイロウンカの多発要因と今後の課題」(松村 正哉他) クミアイ化学工業株式会社 Website「ウンカの生態と被害」より農林水産省にて作成 25

農業用用排水施設の保全管理 農業用用排水施設については、農業用水の安定的な確保のための重要なインフラであるが、老朽化が進行し突発事故が増加傾向。 人口減少下においても施設の機能が十分に発揮されるよう、計画的な更新、施設の集約・再編、管理作業の省力化等を一層充実する必要。 農業用用排水施設のストック(基幹的水利施設) 基幹的水利施設 施設区分 2007 (H19) 2022 (R4) 施設数 延長 標準耐用年数超過 割合 施設数 延長 標準耐用年数超過 割合 基幹的施設(か所) 7,268 3,041 42% 7,735 4,445 57% 貯水池 1,237 104 8% 1,293 133 10% 取水堰 1,949 442 23% 1,970 859 44% 用排水機場 2,801 1,801 65% 3,016 2,365 78% 水門等 1,062 535 50% 1,138 846 74% 管理設備 219 159 73% 318 242 76% 基幹的水路(km) 48,570 12,033 25% 51,954 23,832 46% 農業用用排水施設の突発事故発生状況 2,000 1,500 1,000 500 0 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 R1 R2 R3 事故件数(件) 貯水池 頭首工 用排水機場 開水路 管水路 その他 合計 管水路の破裂による道路陥没 資料:農林水産省「農業基盤情報基礎調査」(2022年3月時点) 注1:基幹的水利施設は、受益面積100ha以上の農業水利施設 注2:「標準耐用年数」は、所得税法等の減価償却資産の償却期間を定めた財務省令を基に 農林水産省が定めたものであり、主なものは以下のとおり。 貯水池:80年、取水堰(頭首工):50年、水門:30年、機場:20年、水路:40年 資料:農林水産省農村振興局調べ 計画的な施設の更新 施設の集約・再編 水管理の自動化・遠隔化 ゲートの自動制御 点検ロボットによる通水中の水路トンネルの点検 24 合計 管水路 用排水機場

スマート農業等に対応した基盤整備 良好な営農条件を備えた農地及び農業用水を確保し、それらの有効利用を通じて生産性の向上等を図るためには、生産基盤の整備及び保全が必要。 農地については、大区画化や汎用化等の基盤整備が一定程度進展。水田整備率の向上に従い、稲作に係る労働時間が減少。 担い手への農地集積・集約化、スマート農業技術等の導入、需要に応じた生産に対応するため、農地の大区画化や汎用化、情報通信基盤等の基盤整備を一層推進する必要。 〇水田の整備状況 (R4) 〇畑地の整備状況 (R4) 〇水田整備率と稲作労働時間 水田面積 235万ha 大区画整備済み面積 28万ha(12%) 30a程度以上整備済み面積 160万ha(68%) 排水改良が行われた面積 111万ha(47%) 畑地面積 197万ha 畑地かんがい施設整備済み面積 50万ha(25%) 区画整備済み面積 129万ha(65%) 水田整備率 (%) 稲作労働時間 (時間/10a) S38 S43 S48 S53 S58 S63 H5 H10 H15 H20 H25 H30 R4 146時間 (S38) 2.4% (S39) 68% (R4) 21.6時間 (R4) 稲作労働時間 水田整備率 資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」、「農業基盤情報基礎調査」を基に作成 注:1)「大区画整備済み面積」とは、50a以上に区画整備された田の面積 2)「排水改良が行われた面積」とは、30a程度以上の区画整備済みの田のうち、暗渠排水の設置等が行われ、地下水位が70cm以深かつ湛水排除時間が4時間以下の田の面積 3)「水田面積」は令和4年7月時点の田の耕地面積の数値、それ以外の面積は令和4年3月末時点の数値 4)「畑面積」は令和4年7月時点の畑の耕地面積の数値、それ以外の面積は令和4年3月末時点の数値 資料:農林水産省「農業基盤情報基礎調査」、「農業経営統計」、「農林業センサス」 経営耕地面積の調査対象:S50~S60 農家、H2~H12 販売農家、H17~ 農業経営体 自動走行農機 自動走行農機等に 対応した農地の大区画化 水管理を省力化するための自動給水栓 (広い面積を耕作する担い手や、起伏がある中 山間地域の見回り回数削減に有効) 光ファイバ ローカル5G基地局 【汎用化水田の概念図】 (横断図) 用排水路 暗渠管 地下水位を低下 排水路 (断面図) 標準的な暗渠深さ 60~80cm 疎水材 暗渠管 23

新品種の育成・導入 生産性向上や気候変動に対応するためには、省力化、多収化に資する新品種や、高温耐性の強い新品種等の育成・導入が必要。 農業は気候変動の影響を受けやすく、高温による品質低下などが既に発生。 多収品種や高温耐性品種等の育成・導入により、温暖化等の気候変動が進む中においても、作物の品質・収量の維持・向上が必要。 日本の年平均気温偏差の経年変化 生産性向上や気候変動に対応した既存品種 トレンド=1.35 (℃/100年) 各年の平均気温の基準値からの偏差 偏差の5年移動平均値 長期変化傾向 ※基準値は1991~2020年の30年平均値 1991-2020年平均からの差 (℃) 気象庁 年平均気温は長期的に上昇しており、特に1990年以降、高温となる年が頻出 <多収性品種> <高温耐性品種> 大豆 (そらたかく) 水稲 (にじのきらめき) 「コシヒカリ」より明らかに白未熟粒が少ない ◎既存品種より5割多収で、倒伏状に強い ◎高温でも白未熟粒の発生が少ない ◎倒伏に強く多収である <スマート農業技術に適合した品種> <病害抵抗性品種> リンゴ (紅つるぎ) カンショ (べにひなた) ◎樹容を壁状に仕立てやすく、作業の機械化等の省力化栽培に適する ◎基腐病に強く、食味が良い 農業分野への気候変動の影響 想定を上回る気温の上昇により、生育障害や、多雨による湿害、病虫害の被害が発生し、収量が減少 水稲:高温による品質の低下 白未熟粒(左)と正常粒(右)の断面 高温により、トマトの裂果等が増加 高温・多湿環境下でテンサイの黒根病等(左)が増加 22

スマート農業技術の開発・導入とサービス事業体の活動促進 ○ 農業者が大幅に減少することが見込まれる中、少ない人数でも安定的に食料を供給できる体制の確立が課題。 ○ スマート農業技術活用促進法に基づき、研究開発等に取り組むスタートアップ等に対する農研機構の施設供用等を通じた産学官連携の強化による研究開発、スマート農業技術の活用を促進するサービス事業体の活動支援、スマート農業技術に適合した栽培方法の見直し等の新たな生産の方式の導入、中山間地域等へのスマート農業技術導入の推進が必要。 生産方式革新事業活動のイメージ 収穫ロボット+果樹の省力樹形(りんごの例) 現状 将来の姿 樹木がほ場内に散在 作業動線が複雑で機械作業が困難 ひとつひとつ目視で確認しながらの 人手による収穫作業 省力樹形とし、直線的に配置するこ とにより、機械作業が容易に 自動収穫ロボットの導入 サービス事業体の事例 専門作業受注型 農作業を受託して 農業者の負担を軽減 ・ドローンによる防除、追肥作業 ・リモコン草刈り機等を活用した 畦畔管理の代行 データ分析型 農業関連データを分析して 解決策を提案 ・ドローンを活用した作物の 生育状況のセンシング ・生産や市況のデータを分析、 最適な出荷時期を提案 21

地域計画の策定