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A.量子技術の実用化・産業化に向けた国家戦略の推進
出典: デジタル庁『デジタル社会の実現に向けた重点計画 2024』2024年6月公表
量子技術の実用化・産業化に向けた国家戦略の推進
(8)最先端技術における取組 今後のデジタル社会において競争環境を一変させ得る最先端技術については、その戦略的活用や研究開発において、激しい国際競争が起きている。その中でも、AI、量子コンピュータ、デジタルツイン、Beyond 5G(6G)等の実装フェーズに入った技術については、先んじて徹底的に利用していくことが重要となる。政府調達や政府による利用が果たす役割も極めて大きいため、官民の役割を整理した上で、利用促進に向けた所要の措置を講じていく。 AIに関しては、生成AIを含むAIの様々なリスクを抑え、安全・安心な環境を確保しつつ、イノベーションを加速する好循環の形成を図っていく。加えて、我が国が主導する広島AIプロセス等を通じて、今後も国際的にリーダーシップを発揮していく。 「AIのイノベーションとAIによるイノベーションの加速」に関しては、大規模言語モデル(LLM71)に必要となる学習用言語データの整備・拡大を始めとしたAIの開発力の強化等人材の育成・確保や計算資源等のインフラの高度化とともに、AI利活用の推進と研究開発の強化を一体的に官民が連携して進めていく。AIの進化のためにはデータが不可欠であり、AI関連の政策をデータ戦略と連携して実施する。 「AIの安全・安心の確保」に関しては、イノベーション推進のためにもガードレールとなるAI利用の安全・安心を確保するためのルールが必要である。我が国は、変化に迅速かつ柔軟に対応するため、「AI事業者ガイドライン」に基づく事業者等の自発的な取組を基本としている。AIセーフティ・インスティテュート72を中心としたAI安全性評価手法の確立等、今後、AIに関する様々なリスクや、規格やガイドライン等のソフトロー73と法律・基準等のハードロー74に関する国際的な動向等も踏まえ、制度の在り方について検討するとともに、政府調達において留意すべきリスクや求められる品質確保についても整理する。 「国際的な連携・協調の推進」に関しては、広島AIプロセス等を通じて、安全・安心で信頼できるAIの実現に向け、国際的な取組を引き続き主導するとともに、アジア諸国やグローバル・サウス75とも協調しながら、イノベーション創出を引き続き推進する。 Web3.076に関しては、革新的なサービスが生まれる可能性が指摘されており、これらを実現するためには、コンテンツに係る関係者の権利保護及び海外展開支援やWeb3.0の健全な発展を担う主体とアイデアの裾野の拡大を図りつつ、関連する人材の育成・確保にも取り組む必要がある。同時に、NFT77や分散型自律組織(DAO78)などの新しいデジタル技術を様々な社会課題の解決を図るツールとするとともに、Web3.0の健全な発展に向けて、引き続き、安全安心な利用環境整備などの観点を踏まえつつ、様々なチャレンジが不合理な障壁なく行える環境整備に取り組む必要がある。そのため、相談窓口の整備、ユースケース創出、技術開発・人材育成、グローバル化、地方創生などに係る様々な取組を行っていく。量子技術に関しては、著しい技術進展を背景として、各国で国家戦略の策定や国際連携が活発化するなど、我が国を取り巻く状況が大きく変化している。国内外における実用化・産業化に向けた状況変化にいち早く対応していくため、これまでに策定した「量子技術イノベーション戦略79」「量子未 71 Large Language Modelsの略称。 72 AIの安全性の評価手法の検討等を行う機関として、内閣府をはじめ関係省庁、関係機関の協力の下、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)に設置されたもの。 73 民間で自主的に定められているガイドラインのほか、政府が示す法解釈等も含む広い概念。 74 法的な拘束力のある法律・条例などを指し、ソフトローの対義語として使用される場合が多い。 75 アジア・アフリカ・中南米などの新興国の総称。 76 Web3.0とは、インターネット上で、主にブロックチェーン技術を基盤とする「トークン(ブロックチェーン上で発行・管理されるデジタルデータ)」を価値や権利の表象として活用することで、情報や価値のやりとりを個人間で自律分散的に行うことを可能にするインターネットの概念およびそれに基づく潮流を指す。 77 Non Fungible Tokenの略称。非代替性トークンのこと。 78 Decentralized Autonomous Organizationの略称。ブロックチェーン技術やスマートコントラクトを活用し、中央集権的な管理機構を持たず、参加者による自律的な運営を目指す組織形態のこと。 79 2020年1月21日 統合イノベーション戦略推進会議決定。 30