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A.2019年の2019年の80歳以上の被相続人の割合は72%。
内閣府のデータによると、2019年における被相続人のうち80歳以上の割合は72%です。この数値は、日本における高齢の被相続人が占める割合の高さを示しています。
出典: 内閣府『令和6年度 経済財政白書(全体版)』2024年8月公表
(4)資産の被相続人、相続人の年齢構成 ①被相続人の年齢構成 ②相続人等の年齢構成 1989 1998 2008 2019(年) 2022年 (備考)1. 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」、厚生労働省「令和4年簡易生命表」、政府税制調査会資料により作成。 2. (1)「家計の金融行動に関する世論調査」の時系列は、2020年調査、2021年調査で調査方法の変更等があることに留意。また、2020年以前は70歳以上を調査しているが、2021年以降は70代の調査となっている。 3. (3)遺産に関する考え方のうち、「財産を使い切りたい」は、「こどもはいるが、自分たちの人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい」と「財産を残すこどもがいないうえ、自分たちの人生を楽しみたいので、財産を使い切りたい」の合計。「老後の世話等を条件に財産を残したい」は、「老後の世話をしてくれるならば、こどもに財産を残してやりたい」と「家業を継いでくれるならば、こどもに財産を残してやりたい」の合計。「老後の世話等に関わらず財産を残したい」は、「老後の世話をしてくれるか、家業を継ぐか等に関わらずこどもに財産を残してやりたい」の値。 このように、高齢者が金融資産を取り崩さない要因は様々であると考えられるが、上述のとおり、高齢者の3分の1は「財産を使い切りたい」と考えていることなども踏まえると、高齢期に金融資産を取り崩さないという行動は、長寿化によって長生きリスクが強く意識されることによる部分が大きいと考えられる。このため、仮に存命中に消費支出として使い切らずに資産が残る場合には(偶発的遺産)、高齢者家計部門の有する豊かなストックが自身の消費活動に有効に活用されていないという点で、資源配分に非効率性が生じていることになる。また、何らかの遺産動機がある場合でも、子どもの暮らしが悪くなるとの予見に基づくケースでは、各家計にとっては合理的な行動ではあるものの、本来消費性向が高い高齢者の消費活動が抑制されているという面があると言える。また、こうした経済への悲観的な見方に基づかない純粋に利他的な遺産動機である場合にも、上記の通り、資産移転は広義の高齢者間にとどまっているケースが多く、教育など子育てへの支出ニーズが高い若年世代への移転が進まないという課題がある。 このように、老後の生活に向けて蓄積された金融資産が、高齢期においても取り崩されず、資産形成を行った個人の経済活動等に有効に活用されていないという状況に対しては、以下の点が重要であると考えられる。第一には、経済成長に対する期待を引き上げ、経済を成長型の新たなステージへと移行させることである。子どもの将来の暮らしに関する悲観的な見方が、遺産動機による金融資産保有の背景にあるならば、成長期待が引き上げられ、賃金と物価の好循環の下で所得の増加が見込まれる経済に 233