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A.2020年の革新的な技術開発に対する継続的な支援を行う2兆円規模の基金は2兆円。
出典: 内閣府『第6期 科学技術・イノベーション基本計画』2021年3月公表
2兆円
革新的な技術開発に対する継続的な支援を行う2兆円規模の基金
(2)地球規模課題の克服に向けた社会変革と非連続なイノベーションの推進 (a) 現状認識 急激な気候変動に伴う気象災害や、それによる人的・経済的損失の拡大、生物多様性の劣化、海洋プラスチックごみ問題など、地球規模での社会的な課題が深刻化している。中でも、気候変動問題への対応は喫緊の課題であり、その解決に向けて、2020年から本格的に運用されているパリ協定を着実に実施し、同協定の目指す今世紀後半の世界の脱炭素社会の実現に向けた取組を進めていくことが不可欠となっている。 こうした中、EUをはじめ、米国、中国等世界各国で、カーボンニュートラルの宣言と、実現のための技術開発、社会実装等への積極的な投資が展開・計画されている69。そして、この流れは、EUの「グリーンリカバリー」等70に見られるように、カーボンニュートラルへの取組がコロナ禍からの経済復興の柱に位置付けられることで、更に加速している。 我が国でも、2020年10月の第203回国会での総理所信表明71の中で、気候変動問題への対応が国家としての最重要課題の一つとして位置付けられ、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指すこととしている。温室効果ガスの排出を前提とする経済活動が基盤となっている現状の社会構造とは抜本的に異なるカーボンニュートラルな社会像を目指すには、社会変革と非連続なイノベーションが不可欠である。このための革新的な技術開発に対する継続的な支援を行う2兆円規模の基金72を創設することとされた。また、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す地方公共団体である「ゼロカーボンシティ」も全国で300を超えるまで増加しており、各地域での取組も進んできている。 一方、世界的な人口増加や経済発展に伴う中長期的な資源制約や廃棄物排出量の増大への対応も世界的な課題となっており、循環経済(サーキュラーエコノミー)を目指す取組が各国で進められている73。我が国においても、「第四次循環型社会形成推進基本計画74」に基づき、ライフサイクル全体での徹底的な資源循環や地域循環共生圏の形成等に係る取組を積極的に推進している。 なお、近年、急速に関心が高まった海洋プラスチックごみ問題については、2019年6月のG20大阪サミットにおいて、新興国・途上国を含めた取組の一歩として、2050年までに追加的な汚染をゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が首脳間で共有されたところである。 69 EUは「欧州グリーンディール」として、2050年までに温室効果ガス(GHG(greenhouse gas))排出実質ゼロを目指し、今後10年で官民約120兆円の投資計画を策定(2020年1月)。米国のバイデン新政権は、パリ協定への復帰とともに、2050年までの温室効果ガス排出ネットゼロ、4年間で約200兆円規模の脱炭素化投資を掲げている。また、中国は、2020年9月の国連総会において、2030年より前にCO2排出量をピークアウトし、2060年より前に炭素中立実現を目指すことを表明、政府の振興政策により新エネ車の普及や再生可能エネルギーへの投資が拡大。 70 EUは2020年9月に、2030年目標として、温室効果ガス排出量を少なくとも55%削減(1990年比)する目標(2020年12月、欧州理事会にて承認)を発表し、7年間で約70兆円(多年度財政枠組及び復興基金の合計総額の30%に相当)を「グリーンリカバリー」に充当することとしている。また、英国は、2020年11月に「グリーン産業革命に向けた10項目」を発表、洋上風力発電の設置、水素生産施設への投資等に約1兆7000億円を投資する計画を発表。さらに、同年12月には、2030年までに温室効果ガスの排出量を1990年比で68%削減するとの新たな排出量目標を発表。 71 2020年10月総理所信表明演説「我が国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体でゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします。」 72 グリーンイノベーション基金事業。2020年度第3次補正予算額2.0兆円。 73 例えば、EUにおいては、2015年12月に、2030年に向けた成長戦略の核として循環経済(サーキュラーエコノミー)パッケージを発表し、プラスチック海洋廃棄物の大幅削減への取組を含め、循環経済型社会への移行を積極的に推進。2020年3月には、より具体的な取組を盛り込んだ行動計画を策定。 74 2018年6月19日閣議決定 24