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A.2022年の資本主義は過去に2回、大きな転換を遂げた。は2回。
出典: 内閣官房『新しい資本主義 グランドデザイン及び実行計画 2022』2022年6月公表
2回
資本主義は過去に2回、大きな転換を遂げた。
はじめに 本「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」は、新しい資本主義実現会議及び与党における検討を踏まえ取りまとめを行い、閣議決定を行うものである。 Ⅰ. 資本主義のバージョンアップに向けて 1. 市場の失敗の是正と普遍的価値の擁護 1980年代から2000年代にかけて、市場や競争に任せればうまくいくという「新自由主義」と呼ばれる考え方が台頭し、グローバル化が進展することで経済は活力を取り戻し、世界経済が大きく成長した。新自由主義は、成長の原動力の役割を果たしたと言える。 一方で、経済的格差の拡大、気候変動問題の深刻化、過度な海外依存による経済安全保障リスクの増大、人口集中による都市問題の顕在化、市場の失敗等による多くの弊害も生んだ。 特に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、特定国・地域に依存するサプライチェーンでは、国民の健康や国家の経済安全保障が確保できないことを明らかにする等、各国において危機管理リスクが増大している。 さらに、今般のロシアによるウクライナ侵攻は、国際経済における地政学的リスクの存在や権威主義的国家による挑戦も顕在化させている。 実際、権威主義的国家資本主義とも呼べる体制を採用する国は、自由経済のルールを無視した、不公正な経済活動等を進めることで、急激な経済成長をなしとげ、国際政治における影響力を拡大してきた。自由と民主主義は、権威主義的国家資本主義からの挑戦にさらされている。 また、各国では、デジタル化、最先端技術の開発、グローバルサプライチェーンの再構築等、コロナ後の経済・社会システムの再構築を見据えて、大規模投資を官民一体となって、推進している。 我々日本も、変革を迫られている。 2. 「市場も国家も」による課題解決と新たな市場・成長、国民の持続的な幸福実現 資本主義は過去に2回、大きな転換を遂げた。自由放任主義は、2つの世界大戦を経験する中で、政府による社会保障を重視する福祉国家の考え方に取って代わられた。その後、冷戦構造の中で、競争力を失いつつあった経済を立て直すため、新自由主義の考え方が台頭した。今回は、資本主義の歴史上、3回目の大きな転換の契機であり、新しい資本主義すなわち資本主義の第4ステージに向けた改革を進めなければならない。 資本主義を超える制度は資本主義でしかあり得ない。新しい資本主義は、もちろん資本主義である。 しかし、これまでの転換が、「市場か国か」、「官か民か」の間で振り子のように大きく揺れ動いてきたのに対し、新しい資本主義においては、市場だけでは解決できない、いわゆる外部性の大きい社会的課題について、「市場も国家も」、すなわち新たな官民連携によって、その解決を目指していく。 1