大企業・中小企業ともに内部留保の優先度が低下し、設備投資や従業員への還元を重視する傾向が強まっている。
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一方、こうした企業行動には、変化の兆しもみられる。上述したように、大企業製造業では、海外現地生産比率の引上げペースが過去よりも鈍化している。また、「法人企業景気予測調査」から、国内の大企業、中小企業別に、企業の利益配分に係るスタンスの長期的な変化をみると、大企業では内部留保の優先順位が着実に低下する一方、設備投資や株主への還元をより重視するようになっていること、また賃上げを含む従業員への還元の重要度が急速に高まっていることが分かる(第3-2-31図)。また、中小企業においては、依然として重要度は高いものの、内部留保の優先度は低下し、これに代わり、従業員への還元がより重視されるとともに、設備投資に対する積極性もみられ始めている。こうした企業の前向きな姿勢を後押しし、国内投資と賃上げを促進する取組が重要であろう。特に中小企業については、官公需も含めた価格転嫁・取引適正化に加え、省力化・デジタル化投資の促進による生産性の向上、事業承継やM&A等を通じた経営基盤強化等に取り組むことが重要と言えよう。 第3-2-31図 企業の利益配分スタンス 中小企業においては、依然として重要度は高いものの、内部留保の優先度は低下しつつある (1)大企業 (重要度が高いと答えた企業の比率、%) 80 内部留保 設備投資 70 60 50 40 株主への還元 30 20 10 従業員への還元 0 2006 09 12 15 18 21 24(年度) (2)中小企業 (重要度が高いと答えた企業の比率、%) 80 内部留保 従業員への還元 70 60 50 40 30 設備投資 20 株主への還元 10 0 2006 09 12 15 18 21 24(年度) (備考)内閣府・財務省「法人企業景気予測調査」により作成。2011年度までは10-12月、2012年度以降は1-3月時点の調査。10項目の選択肢から最大3項目の複数回答結果。 402