中小企業の設備投資要因を分析し、労働生産性の高い企業は賃金水準も大中堅企業に匹敵することを示している。
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第3-2-29図 中小企業の設備投資比率の決定要因 現預金の保有は設備投資の積極化につながらない一方、投資税制の利用には一定の効果がある可能性 (%ポイント) (%ポイント) 0.05 0.8 *** 0.00 0.7 - 0.6 -0.05 *** 0.5 0.4 -0.10 0.3 0.2 -0.15 -0.20 *** 0.1 0 当期純利益率 現預金比率 資本コスト 税制利用ダミー (備考) 1. 中小企業庁「中小企業実態基本調査」の調査票情報を独自集計作成。 2. 黒線は95%信頼区間を示している。***は1%水準で統計的に有意であることを示す。 (生産性の高い中小企業では、大中堅企業と遜色のない労働生産性と賃金水準にある) 中小企業における設備投資の活性化は、労働者一人当たりの生産的資本ストックの蓄積等を通じて、労働生産性の向上につながるものであり、雇用者の賃金上昇に資すると考えられる。ここで、経済産業省「経済産業省企業活動基本調査」と中小企業庁「中小企業実態基本調査」の調査票情報データを用いて、前者が対象とする大中堅企業と、後者が対象とする中小企業のそれぞれについて、労働生産性の分布を確認すると(第3-2-30図(1))、大中堅企業、中小企業共に、企業間のばらつきが緩やかに拡大していることが分かる。総じてみれば、大中堅企業の方が、中小企業よりも労働生産性が高い傾向にある一方、近年においては、中小企業の上位10%に位置する企業の労働生産性は、大中堅企業の上位25%を、中小企業の上位25%に位置する企業は大中堅企業の中位値(50%点)に位置する企業をそれぞれ上回るなど、付加価値を高めている中小企業では、大中堅企業と遜色のない労働生産性となっていることが分かる。その上で、労働生産性水準のタイル別に、一人当たり賃金の水準を計測すると、労働生産性が高い企業ほど、賃金水準も高く、労働生産性と同様に、中小企業の労働生産性上位企業では、大中堅企業に匹敵する賃金水準となっていることが分かる27(第3-2-30図(2))。 27 なお、産業別にみても(付図3-8)、特段の傾向の違いはない。 400