労働供給の賃金弾力性がコロナ禍後に低下したことと、労働者の構成変化が平均賃金上昇率に与える影響について分析している。
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コラム2-4-1図 労働供給の弾力性の変化 労働供給の賃金弾力性はコロナ禍後に低下 (労働供給の弾力性) 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 2014 15 16 17 18 19 21 22 23 (年) 女性 男性 (備考) 1. 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」、総務省「労働力調査(基本集計)」、「国勢調査」、「人口推計」、「消費者物価指数」、内閣府「国民経済計算」、「県民経済計算」により作成。 2. 賃金構造基本統計調査の2019年以前のデータは、「令和2年調査と同じ推計方法による集計」を用いている。 3. 推計方法の詳細は内閣府政策統括官(経済財政分析担当)(2025a)を参照。 第二に、労働者の構成変化の影響である。マクロ的な一人当たり賃金の上昇率は、相対的に賃金水準の低い労働者の比率が上昇すると、それぞれの労働者の賃金自体は上昇していても、平均としては押し下げられる。実際、相対的に賃金水準が低いパートタイム労働者の比率は2010年代を通じて高まり、仮にパート比率が2012年と同じであったと仮定した場合と比べると、パート比率の上昇により、2023年時点では平均賃金水準は3%程度低くなっていた(平均賃金上昇率を年平均0.3%ポイント程度押下げ)(コラム2-4-2図(1))。一方、「賃金構造基本統計調査」では、パート比率は近年にかけて上昇ペースが緩やかになっており、こうした労働者の構成変化による賃金上昇率の押下げは弱まっている可能性がある。また、フルタイム労働者における産業別、性別、年齢別の構成変化による賃金上昇率の押上げ・押下げ効果は、全体として、おおむね相殺し、賃金上昇率に対して中立的となっている(コラム2-4-2図(2)、(3)、(4))。 237