雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費や設備投資といった民需が底堅く推移し、2024年度の名目GDPは初めて600兆円を超えた。
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られた面もあるが、実質総雇用者所得の増加などマクロな雇用・所得環境の改善の動きが続く状況の下で、外食等のサービス消費やスマートフォン・PC等の家電販売の持ち直し傾向が続き、緩やかなペースながら実質で4四半期連続の増加となっている。設備投資も、堅調な企業収益に支えられつつ、省力化・デジタル化に対応したソフトウェア投資が増加傾向で推移したほか、2024年末には先端半導体工場における半導体製造装置の導入という効果もあって、4四半期連続の増加となった。2025年1-3月期は、輸入の大幅増加もあり純輸出(外需)が大きく減少に寄与した結果、実質GDPは前期比▲0.0%と、4四半期ぶりに微減となったが、設備投資や個人消費といった民需2は引き続き増加している(第1-1-1図(1))。 この点に関連して、米国のGDP統計で公表され、政策運営上も重視されている「国内民間最終需要」3を日本についても算出し、その動向を確認する。国内民間最終需要は、文字通り、個人消費や設備投資、住宅投資という民間部門における最終需要の強さを測るもので、GDP全体から、政策動向の直接的な影響を受ける公需のほか、海外需要の影響等を受ける純輸出、振れの大きい民間在庫変動を除いた指標であり、GDPの約75%を占める。その実質値の動向をみると、2024年4-6月期以降、2025年1-3月期までを含め、4四半期連続の増加となっており、2024年度を通じて、国内民間最終需要は底堅く推移したと評価できる(第1-1-1図(2))。 この間、家計最終消費支出デフレーターをはじめ物価の上昇が継続したことから、名目GDPについては、2023年10-12月以降、6四半期連続の増加となった。結果、2024年度については、GDPは実質・名目共に2021年度以降、4年連続の増加が実現している。名目GDPの水準(金額)については、2024年4-6月期に年率換算で初めて600兆円を超えたが、年度としても、2024年度に初めて600兆円を超えるに至った(第1-1-1図(3)、(4))。 2 民間の住宅投資は、後述するように2025年4月の改正建築物省エネ法・建築基準法の施行前の着工の駆け込みもあって2025年1-3月期は増加した。 3 米国商務省経済分析局(BEA)が作成するGDP統計(National Income and Product Accounts)では、“Final Sales to Private Domestic Purchasers”として、個人消費、設備投資、住宅投資を合算した指標が公表されている。国内民間最終需要は、内閣府「国民経済計算」の手法に倣い、単純な合計ではなく、連鎖実質値として統合している。詳細は付注1-1を参照。 5