中国による尖閣諸島周辺での領海侵入や領空侵犯、東シナ海での一方的な資源開発など、力による現状変更の試みについて詳述している。
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第2節 中国 図表I-3-2-13 中国戦闘艦艇の対馬海峡通過公表回数 (回数) 16 14 12 10 8 6 4 2 0 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24(年度) 図表I-3-2-14 中国軍機の対馬海峡通過公表回数 (回数) 8 6 4 2 0 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24(年度) (3) 東シナ海(尖閣諸島周辺を含む)における中国海警船などの活動 わが国固有の領土である尖閣諸島周辺においては、中国海警船がほぼ毎日接続水域において確認され、わが国領海への侵入を繰り返している。尖閣諸島周辺のわが国領海で独自の主張をする中国海警船の活動は、国際法違反であり、厳重な抗議と退去要求を繰り返し実施してきている。しかしながら、わが国の強い抗議にもかかわらず、2024年度においても依然として中国海警船が領海侵入を繰り返しており毎月、中国海警船がわが国領海に侵入した。また、日本漁船が尖閣諸島周辺の領海を航行していた際には、中国海警船が日本漁船へ近付こうとする事案が発生している。過去の経緯として、2008年12月、「海監」に所属する中国船舶が初めてわが国領海に侵入して以降、中国政府に所属する船舶は、徐々に領海における活動を活発化させてきた。さらに、2012年9月の政府による尖閣三島(魚釣島、北小島、南小島)の取得・保有以降、このような活動は著しく活発化した。近年、中国海警船によるわが国領海への侵入を企図した運用態勢は、着実に強化されていると考えられる。例えば、領海侵入の際の隻数は、2016年頃までは2~3隻程度であったが、近年は4隻で領海侵入することが多くなっている。また、2015年12月以降、砲を搭載した船舶がわが国領海に繰り返し侵入するようになり、2024年6月には砲を搭載した4隻の船舶が領海に侵入した。それ以降、接続水域内で活動する中国海警船は、いずれも砲を搭載している(2025年3月末時点)。2024年に尖閣諸島周辺の接続水域で確認された中国海警船の活動については、活動日数が355日に達し、過去最多となった。中国海警船の運用能力の向上を示す事例も確認されている。2023年12月から2024年7月までにかけて、中国海警船が尖閣諸島周辺の接続水域において215日間連続で確認され、過去最長となった。尖閣諸島周辺のわが国領空とその周辺空域においては、2012年12月に、国家海洋局所属の固定翼機が中国機として初めて領空を侵犯する事案が発生した。2017年5月には、尖閣諸島周辺のわが国領海侵入中の中国海警船の上空において小型無人機らしき物体が飛行していることが確認された。このような小型無人機らしき物体の飛行も領空侵犯にあたるものである。2025年5月には、尖閣諸島周辺においてわが国領海侵入中の中国海警船からヘリコプターが発艦しわが国の領空を侵犯した。このように中国は、尖閣諸島周辺において力による一方的な現状変更の試みを執拗に継続しており、強く懸念される状況となっている。事態をエスカレートさせる中国の行動は、わが国として全く容認できるものではない。このほか、東シナ海では、日中間の排他的経済水域(EEZ)と大陸棚の境界が未画定であるなかで、中国側の一方的な資源開発が続いている。2013年6月以降、東シナ海の日中中間線の中国側において、東シナ海の資源開発に関する「2008年合意」以前に設置した4基に加え、新たに海洋プラットフォームの建設作業などを進めていることが確認されており、中国側が一方的な開発を進めていることに対しては、わが国から繰り返し抗議をすると同時に、作業の中止などを求めている。また、2023年7月には、東シナ海の地理的中間線の東側の日本のEEZにおいて、中国が設置したと考えられるブイの存在が確認された。このことについて、中国側に抗議をすると同時に、即時撤去を強く求めてきた。このブイについては、2025年2月に日本のEEZに存在していないことが確認された。2024年12月与那国島南方の日本のEEZにおいて確認されたブイについても2025年5月に日本のEEZに存在していないことが確認された。 77 令和7年版 防衛白書