自衛隊による救急患者輸送、原子力災害への対応、および在外邦人等の保護・輸送体制の強化について解説している。
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第3節 国全体の防衛体制の強化 林野火災における空中消火活動(岩手県大船渡市) 空自航空機による救急患者の輸送(北海道奥尻町)(2024年4月) 参照 資料18(災害派遣の実績(過去5年間)) 3 救急患者の輸送 自衛隊は、医療施設が不足している地域の救急患者をヘリコプターなどの航空機で輸送(緊急患者空輸)している。2024年度は災害派遣総数377件のうち、318件が救急患者の輸送(急患輸送)であり、南西諸島(沖縄県、鹿児島県)や小笠原諸島(東京都)、長崎県の離島などでの活動が大半を占めている。 4 原子力災害への対応 防衛省・自衛隊では、原子力災害に対処するため、原子力災害対処にかかる計画を策定している。また、国、地方公共団体、原子力事業者が合同で実施する原子力総合防災訓練に参加し、地方公共団体の避難計画の実効性の確認や原子力災害緊急事態における関係機関との連携強化を図っている。 8 在外邦人等の保護措置および輸送への対応 1 基本的考え方 海外に滞在または渡航する邦人の保護は政府の最も重要な責務の一つである。 防衛大臣は、外国での災害、騒乱その他の緊急事態に際し、外務大臣から在外邦人等の警護、救出などの保護措置または輸送の依頼があった場合は、外務大臣と協議したうえで、在外邦人等の保護措置または輸送を行うことができる。このため、防衛省・自衛隊は平素から外務省をはじめとする関係省庁と緊密に連携し、事態に即応できるように準備している。 参照 Ⅱ部5章3項7(在外邦人等の保護措置および輸送)、資料19(自衛隊による在外邦人等の輸送の実施について) 2 防衛省・自衛隊の取組 在外邦人等の保護措置または輸送を迅速かつ的確に行うため、自衛隊は、部隊を速やかに派遣する態勢を維持している。具体的には、陸自ではヘリコプター部隊と陸上輸送を担当する部隊の要員を、海自では輸送艦などの艦艇(搭載航空機を含む。)を、空自では輸送機部隊と派遣要員をそれぞれ指定し、待機態勢を維持している。 また、在外邦人等の保護措置または輸送を行うにあたっては、陸・海・空の緊密な連携が必要となるため、平素から訓練などを行い、連携要領や能力の向上を図っている。このような訓練は、国内外において関係機関とも行っており、毎年タイで行われている多国間共同訓練「コブラ・ゴールド」では、関係省庁や在タイ日本国大使館などの協力のもと、在外邦人等の保護措置における一連の活動を訓練し、防衛省・自衛隊と外務省との連携の強化を図っている。 309 令和7年版 防衛白書