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A.2017年の経済産業省によるロボット導入と雇用の関係は0.28%増加。
経済産業省の2017年のデータによると、ロボット導入が1%増加することで雇用が0.28%増加します。ロボットの導入促進が、国内における雇用者数の増加に対してプラスの影響を与えることを示しています。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
経済産業省によるロボット導入と雇用の関係
0.28%増加
ロボット導入が1%増加することで雇用が0.28%増加
テクノロジーと貿易 第1節 第II-2-1-16表 ロボットが雇用に与える影響に関する先行研究 著者 対象 アウトカム 説明変数 結果概要 Autor and Salomons (2018) OECD (国、産業レベル) 1970年〜2007年 雇用、労働時間、賃金、収入、労働分配率等 全要素生産性 ・ロボットの利用拡大によって生産性が向上した産業においては雇用が減少。 ・他産業には正のスピルオーバー効果があり、全体の雇用は増加。 ・労働分配率が減少。 Dauth et al. (2018) ドイツ (地域労働市場レベルおよび労働者個人レベル)、1994年〜2014年 地域雇用、地域賃金、個人就業日数、個人収入等 ロボット暴露率 (Exposure to Robot)、産業用ロボットストックの変化 ・総雇用への影響はない。 ・製造業ではロボット1台によって約2人分の雇用が失われる。 ・労働分配率が減少。 Graetz and Michaels (2018) EU KLEMS (国、産業レベル) 1993年〜2007年 労働生産性、賃金、スキル別雇用時間 ロボット密度 (ロボット数/100万労働時間) ・ロボットの利用拡大によって生産性向上の15%に寄与。 ・総労働時間への影響はない。 ・低スキル労働者の労働時間シェアが減少。 Acemoglu and Restrepo (2020) 米国 (通勤圏レベル) 1993年〜2007年 雇用、賃金 ロボット暴露率 (Exposure to Robot) ・労働者1000人あたり1台のロボットが増加することで、雇用人口比率が0.2ポイント減少し、賃金が0.42%減少。 Adachi, Kawaguchi, and Saito (2020) 日本 (産業レベル、通勤圏レベル)、1978年〜2017年 ロボットの導入台数、雇用 ロボットの価格 ・ロボットの価格が1%低下することでロボットの導入が1.54%増加し、雇用が0.42%増加。 ・ロボット導入が1%増加することで雇用が0.28%増加。 資料:足立、海沼、川口、齋藤(2019)、令和3年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(ロボット・AI等の先端技術が労働生産性・グローバルバリューチェーンに及ぼす影響に関する調査)報告書を基に作成。 第II部 第2章 代替することを意味してきた。しかし、この数年で世界的に開発・導入が急速に進められているサービスロボットや、製造業において間接製造プロセスやサービス産業、農業や林業などにおいても導入が進められている協働ロボットは、人とロボットが安全柵を隔てず共存することが可能であるという特徴を有している。そのため、協働ロボットはこれまでの労働代替的な用途はもちろんのこと、労働補完的な用途も拡大している点は注目に値する。 さらに、製造業のみならずサービス業へロボット導入が進められることによって、これまでは異なる要素技術として議論されることが多かったAIを含むソフトウェアによる自動化(RPA:Robotic Process Automation)などのサービスと議論と繋がっていく。RPAを用いると、これまで高度なプログラミングスキルを要していた自動化について、基本的なプロセスであればローコードやノーコードにより導入可能となっている。これにより技術の導入に必要なスキルの壁が下がり、需要が高まることで自動化が加速されている。これは、かつてPCにおいてCUI(コマンドユーザインタフェース)が主流だった中、GUI(グラフィックスユーザインタフェース)が大衆化したこととのアナロジーとして捉え得る。先述した協働ロボットについても産業用ロボットに同様の変化をもたらしており、基本的な動作についてはローコードやノーコード、直接教示(ダイレクトティーチング)によって実装することが可能となっており、導入障壁が下がっている。 ロボットはこれまで数十年にわたり産業応用されてきているが、IoTやAIなどの新興技術の進展に伴い、これらと統合することによって応用先やユーザーの裾野が広がっている。今後は、こうした新興技術が雇用に与える影響を捉えるにあたっては、ロボットやAI等の技術の労働代替的な活用方法のみならず、労働補完的な活用可能性や、複数の要素技術との統合の可能性についても横断的に把握していくことが重要と言える。 (2) 雇用のマッチングへの影響 前目においては、ロボットやAIといった技術に関する貿易投資が雇用の規模に与える影響について見てきた。ここでは、まず、新興技術がデジタル経済にもたらした新たなデジタル関連労働やその雇用のマッチングを担うデジタルプラットフォームの動向について見ていく。その上で、そうした雇用形態の変...