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A.2019年の外為法改正による上場会社の株式取得閾値は1%。
経済産業省が管轄する外為法改正により、2019年に上場会社の株式取得における対内直接投資の事前届出が必要となる閾値が1%に引き下げられました。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
外為法改正による上場会社の株式取得閾値
1%
外為法改正による上場会社の株式取得の閾値引き下げ
第1章 共通価値を反映したレジリエントなグローバルバリューチェーン 第II-1-2-31図 EUの対内直接投資(第二段階) 業種別 その他 25% 製造 50% 金融 8% ICT 17% 国別 その他 31% 米国 45% UAE 3% カナダ 4% 中国 8% 英国 9% 資料:EU Commission「First Annual Report on the screening of foreign direct investments into the Union」から作成。 国家の安全にかかわる重要な農産物、重要なエネルギーと資源、重大な装備製造、重要なインフラ、重要な運輸サービス、重要な文化製品とサービス、重要な情報技術とインターネット製品・サービス、重要な金融サービス、鍵となる技術及びその他の重要な分野」と規定されている。規制対象に機微技術・新興技術が含まれていることから、これらの技術の流出防止が意図されている。対象となった場合、国家発展改革委員会への事前の申請が義務となっており、審査が実施された上で、国家の安全に影響を及ぼすおそれがない場合に中国への対内直接投資が許可される。 また、外資系企業参入に関するネガティブリストが毎年更新されており、外資企業の投資を制限・禁止する分野が示されている。2022年1月から施行されたリストでは、12分野31項目が規制対象となっており、2021年と比べると、完成車の製造等の市場が開放されたものの、引き続き原子力発電所の建設・経営等が規制されている。 日本では、外国為替及び外国貿易法(外為法)により対内直接投資が規制されている。主要国の規制強化の流れを受けて、日本でも機微技術・新興技術の流出のおそれがある対内直接投資に対して適切に規制が見直されてきた。2017年の改正では、無届けで対内直接投資を行った外国投資家に対して株式売却の行政命令を行うことができる事後措置命令の導入等や、国の安全を損なうおそれが大きい業種について、外国投資家による他の外国投資家からの非上場株式の取得を事前届出対象に追加する等の見直しを実施した。2019年の改正では、事前届出の対象となる上場会社の株式取得の閾値を引き下げる(10%→1%)とともに、行為時事前届出制度と事前届出免除制度を新たに導入し、外国投資家が一定の基準を遵守することを前提に、株式取得の事前届出を免除し、事後報告のみによる投資を可能とした。財務省が2021年7月に公表した「対内直接投資等に関する事前届出件数等について」61によると、2019年の改正により、2020年度は取得時事前届出の件数は減少し、新たに導入された行為時事前届出の731件を加え、全体の件数は2,171件と前年比で約11%増となった(第II-1-2-32図)。分野別では、2018年度までは武器等、インフラ関連、その他がそれぞれ3割程度を占めていたが、2020年度は、前年度に新たに加わったサイバーセキュリティ関連業種(情報処理サービス業、ソフトウェア業、集積回路製造業、半導体メモリメディア製造業等)が66%を占めている(第II-1-2-33図)。 外為法に基づく株式取得中止勧告が出された案件としては、2008年に英国の投資ファンドであるザ・チ 第II-1-2-32図 日本の上場会社の株式取得に係る事前届出件数の推移 (件) 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 取得時事前届出 その他 行為時事前届出 資料:財務省国際局調査課「対内直接投資等に関する事前届出件数等について」から作成。 61 財務省国際局調査課(2021) 290 2022 White Paper on International Economy and Trade