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A.2022年の地方企業でも従業員ベースで約4割が直接貿易等に従事は40%。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
40%
地方企業でも従業員ベースで約4割が直接貿易等に従事
グローバルバリューチェーンの実態と課題 第1節 は、全国で、企業数ベース、従業員ベースで約4割、売上高ベースで約3割、付加価値ベースで約5割にのぼる。大都市圏と地方に分けて比較すると、直接貿易を行っている企業のシェアは大都市圏の方が大きい一方で、間接貿易に携わっている企業のシェアは、従業員、売上け、付加価値のいずれの面で見ても地方の方が大きい29。一見、貿易に関係がないように見える企業も間接的にグローバルバリューチェーンにつながっており、特にその傾向は地方の方が強い。このことは地方の企業もグローバルバリューチェーンによる影響を受けることを示唆している。また、同様に東京商工リサーチの企業取引関係データを利用して分析を行ったIto and Saito (2018)は、輸出・輸入とも、直接貿易・間接貿易の両方の場合で、売上高や従業員数に有意の正の影響があることを実証して、貿易の重要性を示した30。このように見てくると、貿易は地方の中小企業のビジネスの国際化にとっても重要であり、世界市場に対して直接製品・サービスを提供する「グローカル成長戦略31」の実現に加えて、ローカルな企業が直接輸出企業を通じてグローバルなバリューチェーンにつながることで一層の成長を実現するグローカル成長の視点を併せて考えることも重要である。(2) グローバルバリューチェーンのぜい弱性と強靭性 コロナショックの際の日本の国際生産ネットワークへの影響をAndo, Kimura and Obashi (2021)をもとに考察する32。同ペーパーは、コロナショックが一時的に日本の貿易の減少をもたらしたものの、機械産業を中心とする国際生産ネットワークは、それを乗り越えて維持されたとしている。まず、2020年の日本の機械分野の輸出の月次の動きを見ると、中国における新型コロナウイルスの感染拡大によるサプライチェーンを通じた直接及び間接の影響により、3月以降は例年に比べて大きく落ち込んでいる。しかし、5月に底を迎え、10月頃にはほぼ例年の水準まで回復している(第II-1-1-55図)。輸入も、輸送機械を中心に同様の傾向が見られる。その上で、この1-5月の落ち込みを、日本の二国間貿易を最小単位まで降りて、ある国・製品の取引が続いている「Continuing」、取引がなくなった「Exit」、取引が新たにできた「Entry」に分解して分析している34。その結果、輸出入とも「部品」は、「製品」に比べて「Exit」の取引関係が少なく、部品と生産の間にはより安定的な関係がある、言い換えれば、部品のサプライチェーンには強靭性があることを指摘している(第II-1-1-56図)。少なくとも一時的な需要の落ち込みは、サプライチェーンを破壊するものではなかった。同著者は、別のペーパーにおいて、同様の手法から、世界金融危機や東日本大震災の際にも、日本の部品のサプライチェーンが強靭であったことを指摘している35。企業は、コストを投じてサプライチェーン 第II-1-1-55図 日本の2020年の機械貿易の推移 (輸出) (輸入) 資料: Global Trade Atlasから作成。 29 大都市圏とは、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県。その他の都道府県を地方と区分した。 30 Ito and Saito (2018), "Indirect Trade and Direct Trade: Evidence from Japanese firm transaction data", RIETI Discussion Paper Series 18-E-065. 31 経済産業省 (2019)「グローカル成長戦略」 32 Ando, Kimura and Obashi (2021), "International Production Networks Are Overcoming COVID-19 Shocks: Evidence from Japan's Machinery Trade". 33 同ペーパーでは、中間財と最終財を分けて表示しているが、ここでは合計で表示した。 34 日本の輸出及び輸入について、HS9桁品目別・貿易相手国別に、ある財のある国に対する貿易がt期とt-1期の両方で行われていれば「Continuing」、t期のみに行われていれば「Entry」、t-1期のみに行われていれば「Exit」と区分する。 35 Ando and Kimura (2012), "How did the Japanese Exports Respond to Two Crises in the International Production Network?: The Glob...