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A.2021年のサプライチェーン・マネジメントに関連する文献数は年々増加しているは450本。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
450本
サプライチェーン・マネジメントに関連する文献数は年々増加している
第2章 イノベーションによって変化する世界の貿易構造と経済成長の道筋 コラム 1 サプライチェーン・マネジメントにおける非経済的価値の多様化 サプライチェーンとは、資材調達から生産・流通を経て顧客への商品の納入までの企業内外の供給業務の一連のつながりの「供給連鎖 190」であり、「必要なモノを、必要な時に、必要な場所に、必要な量だけ」届けるための構想やデザイン、計画、実行、統制、評価の仕組みとされてきた 191。 これまで、その主な管理項目は、コストや在庫、リードタイムの削減及びそれによる収益の増加といった、財務パフォーマンスに関するものが大半であった。そしてその目的は業務運営の効率化やコスト削減及び売上額の増加といった、経済的価値の最大化であった。 しかし、政治的・経済的・社会的な発展により、企業のサプライチェーンに国境を越えた多くのステークホルダーを巻き込むようになった。その結果として、サプライチェーンの混乱・途絶リスクは以前よりも高まり、かつ環境、人権、地政学など非経済的価値を含む多面的なものとなった。 以上を踏まえ、外国雑誌・論文を基に約450本の関連文献レビューを実施したところ、サプライチェーン・マネジメントの非経済的価値に関する以下二点のことが分かった 192。 1. サプライチェーン・マネジメント(SCM)の非経済的価値は、顧客満足度の向上等の「顧客価値」、省エネや再エネ利用および廃棄物削減等による「環境価値」、労働者の人権への配慮を含意する「人権価値」、地政学リスクやそれに対処した供給網の構築を含む「地政学的価値」、そしてそれらの価値をホリスティックに内包し、顧客やサプライチェーン内の取引企業等からの信頼を得ることで購買・取引の相手として継続的に選好されていく「イメージ価値」の5つに大別される。 2. 非経済的価値を含む論文の数は年々増加しており、サプライチェーン関連論文の全体母数に占めるその割合も増加傾向である。(コラム第2-1図、コラム第2-2図)。 コラム第2-1図(左):非経済的価値を含む文献数 コラム第2-2図(右):非経済的価値を含む文献の割合 [グラフ軸ラベル: α:1998-2000年, β:2001-2003年, γ:2004-2006年, δ:2007-2009年, ε:2010-2012年, ζ:2013-2015年, η:2016-2018年, θ:2019-2021年(8月)] [凡例: 顧客価値, 環境価値, 人権価値, 地政学的価値, イメージ価値, その他の価値] 資料:福岡功慶/坂本雅純(2021)「サプライチェーン・マネジメントにおける非経済的価値の多様化について」独立行政法人経済産業研究所 RIETI Policy Discussion Paper Series 21-P-019 から作成 190 今岡善次郎(2018)「サプライチェーンマネジメント」日本ファジィ学会誌、Vol.10、No.5、pp.863 191 石川和幸(2021)「現場で使えるSCMの教科書」ソシム 192 福岡功慶/坂本雅純(2021)「サプライチェーン・マネジメントにおける非経済的価値の多様化について」独立行政法人経済産業研究所 RIETI Policy Discussion Paper Series 21-P-019 348 2022 White Paper on International Economy and Trade