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A.2022年の2022年度の物流混乱への輸送モード変更割合は20.2%。
経済産業省による2022年の調査において、物流混乱への対応として輸送モードの変更を行った割合は20.2%でした。この数値は、物流混乱期における企業の具体的な輸送手段の切り替え対応実績を示しています。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
第1章 世界経済に対する地政学的不確実性の高まりと経済リスク 生産を行う企業には利益をもたらし得る。一方で、輸 出量の減少は、外国向けに生産を行う企業には損失を もたらす可能性も併せ持っている。Anderson J. E. and E. van Wincoop (2004)は、海上輸送のコストに関 して、従価換算した割合は、関税や非関税障壁のコス トは7.7%である一方、輸送費のコストは10.7%と輸 送費がもたらす影響の方が大きいことを示してい る12。これらを踏まえると、平時においても輸送費が 与える影響が関税や非関税障壁と比べても大きいこと から、サプライチェーンの目詰まりによって輸送費の 高騰する昨今の状況下における影響は殊更大きいと言 える。 これを輸送費の高騰について照らすと、コンテナ輸 送の不均衡がロサンゼルス港等の混雑や倉庫能力の ひっ迫を招き、さらに、陸運の供給能力などのひっ迫 もあいまって、海上輸送運賃の高騰を招いている。こ れに対して、バックホール問題が生じないような配送 とするためには、港湾の処理能力や輸出量に合わせて 好調な財輸入を大きく制限する必要がある。これによ り、需給がひっ迫し、インフレ圧力となる可能性が生 じてしまう。 このように、輸送運賃は、貿易政策上の課題よりも 影響が大きく、これを平時の状態へと戻していくこと は、バックホール問題の観点からも重要である。この ためには、早期の港湾混雑の解消や倉庫能力、陸運の 供給能力といったボトルネックの解消が必要となる。 (2) 航空運輸 これまで見てきた海上輸送における需給ひっ迫を受 けて、海上輸送を空運によって代替する動きもあり、 国際貨物量は増加し、空運運賃も高騰している。 JETROが2022年2月に発表した調査によると、国 際物流の混乱による主な影響として、前述したコンテ ナ船に関する回答のほか、「航空貨物の価格高騰」や「航 空貨物のスペース確保が困難」といった空運に関する 懸念も見られる。また、海上輸送の混乱や運賃高騰に 対する対応として、「特段の対応をとっていない」、「わ からない」との回答に次いで、「輸送モードの変更(海 上から航空へ、航空から小口海上へ)」が挙げられて いる(第I-1-2-9図)。 こうした航空運輸の需要の高まりを踏まえて、航空 運賃の状況を見ると、上海発の航空運賃は、中国が世 界に先駆けて新型コロナウイルス感染拡大が一時収束 し、経済が急速に回復したことを受けて、需給がひっ 迫したことにより、2020年5月をピークに高騰して いることが確認できる。その後、一時運賃が下落する も、米国では、新型コロナウイルスの感染が拡大する 中においても財需要が好調であったことや、海運の需 給ひっ迫を受けた輸送モードの変更の増加、年末 商戦を背景として、2021年末の北米着の運賃は再度 高騰し、2020年5月におけるピークを越えている。 また、フランクフルト発北米着の航空運賃については 2020年に急騰して以来高止まりとなっており、年末 商戦に向けて価格上昇がさらに加速した。2022年に はロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けて、減便 による需給ひっ迫、ロシア上空を回避する迂回ルート への変更に伴う燃料費の増加、燃料価格の高騰もあ いまって、航空運賃は高騰している(第I-1-2-10図)。 第I-1-2-9図 国際物流の混乱による影響とその対応 (国際物流の混乱による影響) (%, 複数回答) 運航スケジュールの遅れ 59.9 コンテナ船の運賃高騰 55.4 コンテナ船のスペース確保が困難 38.2 航空貨物の価格高騰 28.8 相手国の港湾の混雑・貨物滞留 18.4 航空貨物のスペース確保が困難 15.4 経由国の港湾の混雑・貨物滞留 15.0 自国の港湾の混雑・貨物滞留 14.6 影響を受けていない 14.2 自国港の抜港 12.7 わからない 12.7 その他 4.9 (海上輸送の混乱、運賃高騰に対する対応) (%, 複数回答) 特段の対応をとっていない 30.3 わからない 24.7 輸送モードの変更 20.2 輸送ルートの変更 16.9 貨物の梱包・荷装の変更 13.9 輸送条件の変更 8.6 調達・購買先国の変更 8.6 販売先国の変更 2.6 その他 8.6 資料:JETRO、「供給制約、輸送の混乱と企業の対応状況」(2022年2月17日)から作成。 12 Anderson, J. E. and E. van Wincoop (2004), “Trade costs”, Journal of Economic Literature, 42, p.691-751. 42 2022 White Paper on Inte...