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A.2020年の2020年4-6月期のGDPギャップは9%超のマイナス。
出典: 内閣府『令和7年度 経済財政白書(全体版)』2025年7月公表
(GDPギャップはゼロ近傍の小幅マイナスまで回復、単位労働費用は上昇継続) まず、物価の背景のうち、マクロ的な物価変動要因として、経済全体の需給の過不足を示すGDPギャップと、賃金に由来する物価上昇圧力を示す単位労働費用(以下「ULC」という。)の動向を確認する。GDPギャップは、コロナ禍初期に大きく悪化し、2020年4-6月期に▲9%超のマイナスとなった後、コロナ禍からの経済活動の正常化、そして緩やかな景気回復の中で、振れを伴いながらも改善傾向を続けており、2025年1-3月期時点ではゼロ近傍の小幅のマイナス値(▲0.2%)まで回復した(第1-2-15図(1))。一方、ULCは、2023年はならしてみればゼロ近傍のプラスで推移していたが、2024年4-6月期以降は、33年ぶりの高水準となった2024年春季労使交渉の賃上げの効果や堅調だった夏・冬のボーナスを反映して、雇用者一人当たりの名目賃金の伸びが高まったことから、明確なプラス領域で推移している(第1-2-15図(2))。ここで、上述のGDPデフレーター上昇率について、ULCの変動による部分(ULC要因)とそれ以外の要素による部分(その他要因)29に分解したものをみると、2023年中は、GDPデフレーター上昇率が高まる中で、その他要因が支配的であったが、2024年4-6月期以降は、賃金上昇の効果を反映して、ULC要因が着実にGDPデフレーターの上昇を支え続けていることが確認される(第1-2-15図(3))。 第1-2-15図 GDPギャップ、単位労働費用(ULC)の動向 GDPギャップは小幅マイナスまで持ち直し。ULCは賃上げの効果もあって明確なプラス領域で推移 (1)GDPギャップ (%) 4 2 0 -2 -4 -6 -8 -10 1980 85 90 95 2000 05 10 15 20 25 (年) 0.4 -0.0 -0.2 -9.1 29 GDPデフレーターは、名目GDP/実質GDPであり、三面等価が厳密に成立する仮定の下では、恒等式上、(名目雇用者報酬/実質GDP)+((営業余剰・混合所得+固定資本減耗+間接税等)/実質GDP)と表される。このうち第1項がULC要因であり、第2項がその他要因となる(実質GDP-単位当たりの営業余剰・混合所得、固定資本減耗、生産・輸入品に課される税等で説明されるGDPデフレーターの動向)。 91