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A.2018年の中国の対米輸出におけるASEANの付加価値シェアは10.4%。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
10.4%
中国の対米輸出におけるASEANの付加価値シェア
グローバルバリューチェーンの実態と課題 第1節 国以外で生産された付加価値で構成されている。中国以外の付加価値の原産国・地域としては、EU、韓国、ASEAN、米国、日本、台湾が挙げられ、さらに豪州、ロシア、サウジアラビア、ブラジルなどの資源国が続いている(第II-1-1-36図)。 第II-1-1-36図 中国の対米輸出における各国・地域の付加価値シェア(2018年) EU28 14.4% 韓国 13.4% ASEAN 10.4% 米国 10.0% 日本 9.6% 台湾 7.2% 豪州 4.2% ロシア 3.7% サウジアラビア 3.5% ブラジル 2.2% インド 1.6% その他 19.9% 備考:中国の付加価値の占める割合は82.7%であり、図は海外付加価値(17.3%)の内数。 資料:OECD TiVAから作成。 原産国・地域の長期的な変化を見ると、日本やEU等の付加価値シェアが2000年代中頃まで拡大したものの、それ以降は縮小に転じている。OECD TiVAが対象としている1995年から2018年までの変化幅を見ると、日本、EUのシェアが低下し、中国国内やアジア域内の韓国、ASEANのシェアが上昇していることが分かる(第II-1-1-37図)。サウジアラビアなど資源国のシェアも上昇している。日本のシェアが大きく低下した背景としては、当初、日本から基幹部品などの中間財輸入が拡大したが、日本を始め、部品サプライヤーの現地進出や現地地場企業の技術向上等から、 次第に中国の現地調達比率が上昇したことなどが関係していると考えられる15。また、ASEANのシェアが上昇している背景には、国際生産分業においては、新興国でも技術レベルに見合った工程への参加が可能である点が大きい。 中国の付加価値シェアが総じて上昇しているものの、業種別の特徴も見られる。例えば、労働集約的な繊維業においては中国の付加価値シェアが高く、反対に高度な部品を必要とするコンピューター・電気電子産業においては中国のシェアはより低い。後者については、外国からの中間財を比較的多多く受け入れているためと考えられる(第II-1-1-38図)。 第II-1-1-38図 中国の対米輸出における業種別相違(中国国内の付加価値シェア) (%) 100 90 80 70 60 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 全産業 繊維・皮革・履き物 コンピューター・電気電子 資料:OECD TiVAから作成。 第II-1-1-37図 中国の対米輸出における付加価値シェアの変化(1995年→2018年) (%ポイント) 1 0 -1 -2 -3 韓国 ASEAN サウジアラビア 豪州 中国 ブラジル インド ロシア EU28 米国 台湾 日本 資料:OECD TiVAから作成。 3 日本の対米輸出における付加価値 ここまで見た中国の輸出は日本の前方参加の例であったが、ここからは、日本の後方参加の例として、日本の対米輸出における付加価値の動きを見てみる。第II-1-1-39図は、日本の対米輸出の中に含まれる各国・地域の付加価値を示したもので、日本国内の付加価値のシェアは緩やかに低下していることが分かる。一方、米国及びEUのシェアも上昇しているが、何より中国のシェアが急速に上昇していることが目につく。さらに、ASEANのシェア上昇などアジア域内との結びつきも強まっている。既に見たように、日本のグローバルバリューチェーンへの後方参加が拡大していることが確認できる。そして、このことが、中間財輸入の途絶による日本国内の生産停止という比較的新しい問題に脚光を当てている。 15 その他の要因として、2011年は、東日本大震災によって日本側の輸出に困難があったこと、2012年以降は、日本の尖閣諸島国有化に伴って中国における抗日運動が起こったこと等の影響も考えられる。 通商白書 2022 261