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A.2022年のチタン埋蔵量の世界分布におけるウクライナのシェアは0.8%。
出典: 経済産業省『通商白書2022(全体版)』2022年6月公表
第1章 世界経済に対する地政学的不確実性の高まりと経済リスク トラリアから直接輸入していることが同表からは示されている。他方、ドイツのニッケルのくず輸入相手国として二番目に大きいオランダは、ニッケルの塊の多くをロシアから輸入している。また、フランスについても、ニッケルのくずの輸入相手国はドイツとオランダがそれぞれ第1位と第2位であり、オランダによるロシアからのニッケルの塊の輸入を通じて、間接的にニッケル資源をロシアに依存していることが示唆されている。ニッケルのくずについて、フランスのロシアからの輸入割合は1.0%(第12位)、ドイツのロシアからの輸入割合は2.6%(第10位)と低くなっているが、オランダのロシアからのニッケルの塊の輸入によって、サプライチェーン上のつながりが生じている。貿易統計で示唆される以上にロシアへの依存度が高い可能性があることには留意する必要がある。 チタンは、硬度が高い性質を利用して航空機部品等に使用されるレアメタルである。チタン埋蔵量の世界分布を見ると、ウクライナは全体の0.8%と埋蔵資源の保有国の中での規模は大きくはないが、加工品であるスポンジチタン等の生産はロシアが世界全体の12.9%を占める第3位の主要国である(第I-1-1-33図)。 チタン及びその製品について、ロシアからの輸入額が多い国の動向を見ると(第I-1-1-34表)、上位5か国全てについて、それぞれの国のロシアからの輸入割合が上位3位以内に入っており、ロシアへの依存度の高さが目立っている。また、中国、英国、そしてフランスについては、輸入相手国の第1位が米国であり、米国のチタンの主な輸入相手国がロシアである。これらを踏まえると、上述のニッケルの場合と同様に、米国のロシアからの輸入を通して、中国、英国、そしてフランスにはロシアとのサプライチェーン上のつながりが生じていることが示唆されている。チタンについても、貿易統計から直接的に見られるよりも、ロシアからの輸入依存度が高い可能性が示唆されている。 また、ウクライナは、集積回路の製造工程に使用される希ガスの一種であるネオンガスの主要な生産国であることが知られている。貿易品目の国際分類であるHSコードにおいて、ネオンガスが含まれるHS280429(アルゴン以外の希ガス)を見ると、ウクライナの主要な輸出先は、韓国や台湾といった世界で最も微細な半導体の製造技術を有する国である(第I-1-1-35表)。それらの国において、ウクライナからの輸入割合は必ずしも高くはないが、同HSコードではネオンガス以外の希ガスが含まれていることが背景にあると考えられる。 第I-1-1-33図 チタン埋蔵量の世界分布と2021年のスポンジチタン等の生産 チタン埋蔵量の世界分布 世界全体: 7億メトリックトン 米国 0.3 ウクライナ 0.8 マダガスカル 3.1 モザンビーク 3.7 南アフリカ 4.3 カナダ 4.4 ノルウェー 5.3 ブラジル 6.1 インド 12.1 オーストラリア 22.9 中国 32.9 その他 3.7 ケニア 0.1 ベトナム 0.2 スポンジチタン等の生産 (2021年) 世界全体: 21万メトリックトン サウジアラビア 1.8 ウクライナ 2.6 カザフスタン 7.6 ロシア 12.9 日本 16.7 中国 57.1 インド 0.1 資料: USGS "MINERAL COMMODITY SUMMARIES 2022" から作成。 第I-1-1-34表 ロシアからのチタン及びその製品輸入上位国の調達動向(2021年) 品目 国 チタン輸入相手の上位3か国(括弧内は輸入割合) 第1位 第2位 第3位 チタン及びその製品 米国 日本(28.9%) ロシア(20.9%) 中国(9.0%) ドイツ ロシア(20.7%) 米国(17.8%) フランス(10.3%) 中国 米国(28.9%) 日本(26.1%) ロシア(6.6%) 英国 米国(40.8%) フランス(17.6%) ロシア(9.0%) フランス 米国(26.5%) ドイツ(16.6%) ロシア(12.3%) 資料: Global Trade Atlas から作成。 備考: チタン及びその製品はHS8108。 32 2022 White Paper on International Economy and Trade