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総合資源エネルギー調査会 省エネルギー小委員会 第48回

2025-05-12一次資料(出典)

議事録・配布資料の全文(政府公表資料より。要約でなく原文に基づく参照用)。

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資料1

総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会 (第 48 回) ――― 議 事 次 第 (案)――― 1.日時:令和7年5月12日(月) 15:00~18:00 2.場所:経済産業省本館 17 階 第1特別会議室 (一部オンライン) 3.議題 更なる省エネ・非化石転換・DRの促進に向けた政策について ――― 配布資料 一覧 ――― ○議事次第 ○委員名簿 ○オブザーバー名簿 ○議事の取り扱い等について ○事務局資料 更なる省エネ・非化石転換・DR の促進に向けた政策について ○資料1 ヒアリング資料(株式会社東北銀行、特定非営利活動法人環境パートナーシップいわて) ○資料2 ヒアリング資料(三菱電機株式会社) ○資料3 ヒアリング資料(アズビル株式会社) ○資料4 ヒアリング資料(横河デジタル株式会社) ○資料5 ヒアリング資料(株式会社日立製作所) ○参考資料1 意見書(東京大学大学院情報理工学系研究科教授 江崎委員)

資料2

省エネルギー小委員会 委員名簿(第48回) (委員長) たなべ しんいち 田辺 新一 早稲田大学理工学術院創造理工学部教授 (委員) あ お き ゆ か こ 青木 裕佳子 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタン ト・相談員協会環境委員会 副委員長 あまの は る こ 天野 晴子 いわた 日本女子大学家政学部家政経済学科教授 と も こ 磐田 朋子 え さ き ひろし 江崎 浩 さいとう きよし 齋藤 潔 し む ら ゆき み 芝浦工業大学システム理工学部教授 東京大学大学院情報理工学系研究科教授 早稲田大学基幹理工学部機械科学・航空宇宙学科教授 志村 幸美 こば や し 株式会社 三菱 UFJ 銀行サステナブルビジネス部企画 開発グループコーポレート・エンゲージメント・ディレクター ひろゆき 小林 洋行 さ さ き 東京都環境局気候変動対策部長 し ん や 佐々木 信也 たなか か な こ 田中 加奈子 つるさき の 早稲田大学大学院先進理工学研究科教授 りゅう じ 松橋 隆 治 や 一般財団法人日本エネルギー経済研究所理事長 やすひろ 林 泰弘 まつは し 株式会社住環境計画研究所研究所長 たつや 寺澤 達也 はやし アセットマネジメント One 株式会社シニア・サステイナビリ ティ・サイエンティスト たか ひろ 鶴崎 敬大 てら ざ わ 東京理科大学工学部機械工学科教授 東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻教授 ゆ う じ 矢野 裕児 流通経済大学流通情報学部教授

資料3

省エネルギー小委員会 オブザーバー名簿(第48回) (オブザーバー) 株式会社エネット 谷口 直行 代表取締役社長 一般社団法人住宅生産団体連合会 今福 昌克 住宅性能向上委員会 SWG2サブリーダー 一般財団法人省エネルギーセンター 奥村 和夫 専務理事 一般社団法人セメント協会 高橋 正之 生産・環境幹事会 電気事業連合会 前田 圭 業務部長 一般社団法人電動車両用電力供給システム協議会 寺澤 章 代表理事 一般社団法人日本化学工業協会 野田 浩二 技術部部長 一般社団法人日本ガス協会 井上 雅之 常務理事 一般社団法人日本ガス石油機器工業会 猪股 匡順 専務理事 一般社団法人日本自動車工業会 吉田 誠 環境技術・政策委員会 環境政策部会 部会長 日本製紙連合会 野間 俊哉 専任調査役 一般社団法人日本鉄鋼連盟 青木 宗太 技術・環境部地球環境Gr 参事補 一般社団法人日本百貨店協会 高橋 亜子 政策・運営グループ 統括主幹 一般社団法人日本民営鉄道協会 記伊 弘朗 電気課長 一般社団法人日本冷凍空調工業会 星 一般社団法人不動産協会 鈴木 康史 環境委員長 日本データセンター協会 本橋 寿哉 運営委員(担当部長) 環境省地球環境局地球温暖化対策課 吉野 議章 課長 国土交通省住宅局参事官(建築企画担当)付 平山 鉄也 課長補佐 国土交通省総合政策局環境政策課 笹川 悠 企画官 勇一 幹事長 兼保安課長 常務理事

資料4

議事の取扱い等について(案) 総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会省エネルギー 小委員会の議事の取扱い等については、以下によるものとする。 1.本委員会は、原則として公開する。 2.配布資料は、原則として公開する。 3.議事録については、原則として会議終了後1ヶ月以内に作成し、公開す る。 4.個別の事情に応じて、会議又は資料を非公開にするかどうかについての 判断は、委員長に一任するものとする。

資料5

更なる省エネ・非化石転換・DRの促進 に向けた政策について 2025年5月12日 資源エネルギー庁 1.今後のエネルギー需要側政策の方向性 2.これまで検討を進めてきた施策の状況 -省エネ・地域パートナーシップ -デジタル技術によるエネルギー利用最適化の促進 -ZEHの定義見直し -窓・給湯器のトップランナー基準 -建築物のライフサイクルカーボン削減 2 エネルギー需要側施策の全体像(第7次エネルギー基本計画) 目 標 ⚫ 2040年に向けて、まずは2030年度エネルギー需給見通し等で示した具体的施策を着実に実行。 ⚫ その上で、 施策の進捗状況などを確認しながら、技術革新の水準や、国際情勢、DXやGXの進展状況など を総合的に踏まえ、必要な施策の更なる具体化や見直しに取り組んでいく。 方 向 性 ⚫ 徹底した省エネルギーの重要性は不変。今後、2050年に向けた排出削減対策のためには、需要サイドの取組 として、徹底した省エネルギーに加え、電化や非化石転換が占める割合も今まで以上に大きくなる。 ⚫ 脱炭素化等に伴うコスト上昇を最大限抑制するべく、経済合理的な対策から優先して導入。 徹底した省エネ 電化・非化石転換 ⚫ 経済活動を低下させることなくエネルギー効率の改善 を進める。 ⚫ 電化を進めつつ、電化が困難な分野を中心に、天然ガ スなどへの燃料転換や、水素等やCCUSなどの活用 を進める。 ⚫ DXやGXの進展による電力需要増加への対応(デー タセンター等) ⚫ 更なる省エネのため、非連続的な技術開発・取組強化 ⚫ エネルギー多消費産業を中心として、抜本的な製造プ ロセス転換のため、設備投資やサプライチェーンの構 築等を計画的に進める。 ⚫ 多くの中小企業や家庭にとって脱炭素の取組の「第一 歩」は省エネ。省エネを契機として脱炭素を促進。 ⚫ ディマンドレスポンス(DR)の促進と一体的に進め ていく。 支援 設備更新支援、省エネ診断、技術開発支援、人材育成、支援体制の構築 等 規制と支援を一体的に取り組む 規制 トップランナー制度、目標設定、定期報告、情報開示、遵守基準の設定 等 3 参考:産業部門における施策(第7次エネルギー基本計画) • 設備更新への投資促進に向けては、複数年の投資計画に切れ目なく対応できるように支援を 進める。特に、高効率機器の導入や工場・事業所全体での大幅な省エネルギー、電化・非化 石転換、デジタル技術を活用した操業の最適化などを後押ししていく。 • 中小企業については、脱炭素に向けた潜在的なニーズを掘り起こすため、省エネルギー診断 を強化する。 • 加えて、金融機関や省エネルギー支援機関とも連携した、地域で中小企業等の省エネルギー を支援する体制を構築していく。支援体制の充実に向けては、省エネルギー等を助言するこ とができる人材の確保にも併せて取り組む。 • デジタル技術の活用により、エネルギー消費量を可視化の上、更なる省エネルギー を進める べく、AIを含むDXの進展なども踏まえ、デジタル技術の活用を促す制度面での対応を検 討する。 • 省エネ法に基づく定期報告について、情報を積極的に開示する事業者の拡大等に取り組む。 また、省エネルギーの取組を拡大する観点から、省エネ法の規制対象についても適切に見直 していく。加えて、非化石転換、DRを強力に進めていくため、工場等の非化石エネルギー 等導入余地にも着目しながら、制度面での対応を含め、検討を進めていく。 4 参考:業務・家庭部門における施策(第7次エネルギー基本計画) • 2050年にストック平均でのZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能の確保、これに至る 2030年度以降に新築される住宅・建築物はZEH・ZEB基準の水準の確保を目指す。規 制・制度の在り方については、こうした目標と整合するよう、住宅・建築物における省エネ ルギー基準の段階的な水準の引上げを遅くとも2030年度までに実施する。 • ZEHについて、今後は更なるゼロ・エネルギー化を進める観点から、省エネ性能の大幅な 引上げを実施するとともに、自家消費型太陽光発電の促進を行うよう、その定義を見直す。 • より高い省エネルギー水準の住宅の供給を促す枠組みを創設するとともに、住宅性能表示制 度における基準を充実させる。省エネルギー性能の向上を建材や設備の観点から支えるべく、 トップランナー制度において、窓などの目標基準値の改訂や対象拡大に取り組む。 • 家庭の非化石転換やDRを進めるため、給湯器の省エネや非化石転換の加速、DRに必要な 機能の具備促進、開示によるエネルギー供給事業者の取組強化など制度面での対応を進める。 • 支援措置は、ZEH基準を大きく上回る省エネ性能等を有する住宅などの導入に対する支援 を行う。さらに、既存住宅・建築物の省エネルギーを進めるため、断熱窓への改修や高効率 給湯器の導入も含めた住宅の省エネ改修、建築物の省エネ改修を支援する。 • また、高効率給湯器の導入や、設置スペース等の都合から高効率給湯器の導入が難しい賃貸 集合住宅向けには、潜熱回収型給湯器の導入を支援する。 5 参考:運輸部門における施策①(第7次エネルギー基本計画) • 自動車分野では、カーボンニュートラル化に向け、多様な選択肢を追求し、2050年に自動 車のライフサイクルを通じたCO2ゼロを目指す。 • 乗用車については、2035年までに、新車販売で電動車(電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイ ブリッド自動車及びハイブリッド自動車)100%の実現を目指す。商用車については、8トン以下の小 型車については、新車販売で、2030年までに電動車20~30%、2040年までに電動車と合成 燃料等の脱炭素燃料車で100%を目指す。8トン超の大型車については、2020年代に5,000 台の先行導入を目指すとともに、水素や合成燃料等の価格低減に向けた技術開発・普及の取 組の進捗も踏まえ、2030年までに2040年の電動車の普及目標を設定する。 • このため、電動車の導入促進や、2030年に30万口を目標とする充電インフラ整備の促進等 の包括的な措置を講じる。乗用車の燃費規制については、2030年度を目標年度とする燃費 基準の下、更にエネルギー消費効率を高めつつ、通常の燃費試験では反映されない省エネル ギー技術を評価する制度を導入する。 • 電動化に必要な蓄電池については、遅くとも2030年までに国内製造基盤150GWh/年の確 立を目指して、蓄電池・部素材・製造装置の製造基盤の国内立地・技術開発への支援等を進 めていく。また、車載用蓄電池のリユースや車両からの給電設備の整備を促進し、再生可能 エネルギーの有効利用に貢献する。 • 商用車については、国が定めた輸送事業者や荷主等に対して、車両の導入を支援、目標の拡 大について検討を行う。また、更なる燃費向上等を図るため、電動車の普及促進を見据えた 重量車の新たな燃費基準の検討を開始する。 6 参考:運輸部門における施策②(第7次エネルギー基本計画) • 内燃機関に係るガソリンの低炭素化・脱炭素化を進めるため、2050年CN実現に向けて、ガ ソリンについては2030年度までにバイオエタノールの最大濃度10%の低炭素ガソリンの供 給開始を目指し、2040年度から最大濃度20%の低炭素ガソリンの供給開始を追求する。ま た、対応車両の開発・拡大を行う。加えてバイオディーゼルの導入を推進する。さらに、合 成燃料については2030年代前半までの商用化実現を目指し、その活用を行っていく。 • 物流分野においては、鉄道、船舶、航空、ダブル連結トラック等の多様な輸送モードを活用 した新たなモーダルシフトの推進や物流施設等の脱炭素化を推進していく。 • 船舶分野においては、国際海事機関(IMO)などの国際動向や技術開発の状況を踏まえ、ゼ ロエミッション船等の国内生産体制の整備支援に取り組み、導入を促進し ていく。 • 航空分野においては、持続可能な航空燃料(SAF)の導入促進、管制の高度化による運航方 式の改善、機材・装備品等への新技術導入、空港施設・空港車両の省エネルギー化、空港の 再生可能エネルギー拠点化等について、官民連携の取組を推進して いく。 • 鉄道分野においては、燃料電池鉄道車両の社会実装やバイオディーゼル燃料の導入に向けた 取組を推進する。 • 港湾分野においては、水素を燃料とする荷役機械の導入の促進や、脱炭素化の取組状況を客 観的に評価する認証制度の活用等により、脱炭素化を進める。 7 参考:GX2040ビジョンにおける需要側施策の位置づけ 2.GX産業構造(2)実現に向けたカギとなる取組 5)中堅・中小企業のGX • 脱炭素化の取組を進めるに当たり、まずは自社や個別設備のエネルギー消費量や CO2 排出 量を算定・見える化し、削減計画等を策定する必要がある。このため、中堅・中小企業が簡 易にエネルギー消費量や CO2 排出量の算定・見える化を行えるよう、省エネルギー診断事 業を充実させるほか、国の電子報告システムの改修等を行う。 • 中堅・中小企業にとって着手しやすい GX に向けた取組として、省エネルギーの取組が考え られ、脱炭素の取組に関する取引先からの協力要請の内容を見ても、省エネルギーの取組が 最多となっている。このため、省エネルギー・省CO2 を促進する設備導入支援、大企業等が 取引先の中堅・中小企業とともに行う設備導入支援の充実を図る。また、GX に資する革新 的な製品・サービスの開発や新事業への挑戦を通じた中小企業の新市場・高付加価値事業へ の進出を支援する。 • GX の取組について何から始めるべきか悩みを抱え、GX に取り組む人材が不足している中 堅・中小企業におけるエネルギー消費量や CO2 排出量の算定・見える化や設備の高度化に 向けた投資を後押しするため、地域におけるプッシュ型の支援体制の構築を進める。具体的 には、金融機関や省エネルギー支援機関と連携した、地域における省エネルギーの支援体制 を地方公共団体等とも協力して全国規模で充実させるほか、排出量の算定・削減計画の策定 から実行まで、それぞれの段階で必要な取組を後押しするため、独立行政法人中小企業基盤 整備機構によるハンズオン支援、地域の金融機関、商工会議所、地方公共団体等の連携や大 企業等の取引先との連携を促し、中堅・中小企業の GX の取組を効果的に支援する。また、 こうした体制を支えるため、省エネルギーを助言する人材の裾野拡大、支援機関等向けの GX の取組方法等を学ぶ講習会の実施、脱炭素化支援に関する資格の認定制度の普及・促進 を進める。 8 参考:GX2040ビジョンにおける需要側施策の位置づけ 3.GX産業立地(1)脱炭素電源等の活用を見据えた産業集積の加速 2)産業構造の高度化に不可欠なAIとDCの立地の考え方 ➀DCの国内整備に当たり考慮すべきこと ウ)脱炭素電源の整備等と時間軸 • また、技術開発の促進に加えて、事業者が満たすべき効率を設定した上でその取組を可視化す るなど、諸外国の取組も踏まえつつ、支援策と一体で制度面での対応を行う。加えて、DC の 効率改善をより適切に促すための評価指標の検討も行っていく。 ➁DC整備を加速するための政策的支援の在り方 • なお、立地誘導を進めていく上で、GX 経済移行債を活用した支援策を講ずる上では、これま での投資促進策における基本原則や分野別投資戦略における執行原則に加えて、 ア)最新のファシリティを取り入れるなど DC 側に徹底したエネルギー効率改善の計画 があること イ)将来の脱炭素電源確保等の計画があること ウ)日本の計算資源分野の競争力強化や国内の投資拡大に資するものであること エ)利用者の競争力向上と日本の CO2 の排出削減の双方に貢献する AI 技術の活用等に資す るものであること オ)既存の設備が活用可能な場所での整備や容量としての脱炭素電源が豊富かつ系統運 用に余 裕があり、変電所等の送配電設備の近接地点に設置される等 電力インフラの効率的な活用に資するものであることを踏まえて、具体策の検討を進める。 9 参考:GX2040ビジョンにおける需要側施策の位置づけ 5.GXを加速させるためのエネルギーを始めとする個別分野の取組(1) 2)徹底した省エネルギーの推進、産業の電化・燃料転換・非化石転換 • 化石燃料の大宗を海外からの輸入に依存する我が国において、徹底した省エネルギーの重要 性は不変であるが、今後、2050 年CNに向けて更に排出削減対策を進めていく上では、需要 サイドの取組として、徹底した省エネルギーに加え、電化や非化石転換が占める割合も今ま で以上に大きくなると考えられる。 • このため、電化が可能な分野においては、電源の脱炭素化と電化を推進し、電化が困難であ るなど、脱炭素化が難しい分野においては、天然ガスなどへの燃料転換に加え、水素等や CCUS等を活用した対策を進めていく必要がある。2040年度に向けては、電化や非化石転換 を中心としつつ、ディマンドリスポンスの促進や、ヒートポンプやコージェネレーションな どの熱供給の効率化を含むエネルギー使用の合理化なども一体的に進めながら、産業・業 務・家庭・運輸の各部門における取組を進めていく。 • 今後、更なる省エネルギー等のためには非連続的な技術開発・取組強化も必要となるため、 高効率機器・デジタル技術等のイノベーションを促進していく。特にDX が進展する中で、 機器単体の効率改善のみならず、複数機器等の最適な制御など、システムとしての省エネル ギーを進める契機となっており、AIの活用を含め、事業者によるこうした非連続的な挑戦を 促していく。 • 省エネルギーを進める上では、支援と規制を一体的に進めていくことが重要であり、省エネ 法のトップランナー制度やベンチマーク制度等について、事業者の取組状況等も踏まえつつ、 対象、指標等について継続して見直しを行いながら、投資促進や技術開発・社会実装等に対 する支援体制を充実させる。 10 参考:GX2040ビジョンにおける需要側施策の位置づけ 5.GXを加速させるためのエネルギーを始めとする個別分野の取組 (13)くらし • 我が国の温室効果ガス排出量は消費ベースで約6割を家計が占めており、GX 製品を始めと する脱炭素型の製品・サービスの価値が評価され、選択され、国民のくらしに普及、浸透す ることで、光熱費削減、生活の快適性や生産性の向上、エネルギーの自立化によるレジリエ ンス向上にもつなげながら、需要側から国全体の脱炭素を牽引することができる。 • このため、断熱改修及び脱炭素型の空調・給湯器等の導入による住宅・建築物の省エネル ギー性能の向上、ペロブスカイト太陽電池を含む自家消費型太陽光発電、蓄電池、次世代自 動車等の導入により、住居・職場・移動環境のアップグレードを促進する。 • また、こうしたライフスタイルの転換に向け、GX 価値の見える化、CFP 表示製品の普及に 向けた業界ごとのルール策定や人材育成の支援、国民運動「デコ活」、国、地方公共団体等 の公共部門による率先調達等を通じ、国民・消費者の意識改革や行動変容を喚起していく。 11 参考:GX2040ビジョンにおける需要側施策の位置づけ 5.GXを加速させるためのエネルギーを始めとする個別分野の取組 (14)住宅・建築物 • 2050 年にストック平均での ZEH・ZEB 基準の水準の省エネルギー性能確保を目指し、これ に至る 2030 年度以降に新築される住宅・建築物は ZEH・ZEB 基準の水準の省エネルギー 性能の確保を目指す。こうした目標と整合するよう、省エネルギー基準の段階的な水準の引 上げと併せ、より高い省エネルギー水準の住宅の供給を促す枠組みの創設、住宅性能表示制 度における基準の充実、非化石転換や DR 推進に向けた制度面での対応を進めるとともに、 ZEH 基準の水準を大きく上回る省エネルギー性能等を有する住宅の導入や、断熱窓への改修、 高効率給湯器の導入も含めた既存住宅・建築物の省エネルギー改修を促進する。加えて、今 後は更なるゼロ・エネルギー化を進める観点から、省エネルギー性能の大幅な引上げや自家 消費型太陽光発電の促進を行うよう、ZEH の定義を見直す。また、建築基準の合理化や中大 規模木造建築物に対する支援等により木材利用を促進する。 12 エネルギー需要側政策の深化に向けて 総論 • 第7次エネルギー基本計画では、まずは2030年度エネルギー需給見通し等で示した具体的施 策を着実に実行しつつ、それ以降に向けては、技術革新の水準や、国際情勢、DXやGXの進 展状況などを総合的に踏まえ、必要な施策の更なる具体化や見直しに取り組むとしている。 • 2030年及びその先に向けて、これまで委員からご指摘のあった事項を含め、施策の深化に向 けて検討を進める。 -デジタル技術を活用した非連続な取組 -抜本的取組を行う事業者向け支援施策の拡充 -サプライチェーン全体での取組 -中小企業向け支援施策の周知強化 -省エネ等専門人材の拡充 -2040に向けた取組の具体化 13 エネルギー需要側政策の深化に向けた検討例 ① デジタル技術を活用した非連続な取組 • エネルギー消費量の可視化、AI含むデジタル技術の活用により、大規模な省エネ等の可能性。 • 将来的な出現が期待される技術は何か。また、事業者の取組を促すためどのような仕組みが必要か。 ② 抜本的取組を行う事業者向け支援施策の拡充 • プロセス転換を含めた大規模な省エネや非化石転換を目指す事業者や、電力需要増が見込まれる業 種に対する支援として、また、DRの拡大に向けた体制構築に向けて、どのような施策が効果的か。 • 例えば、新設する事業所/生産ライン等についてのアプローチはどうあるべきか。 • 技術開発の更なる強化、先端技術の需要創出、生産部門や経営層の意識向上に向けて、効果的なア プローチは何か。 ③ サプライチェーン全体での取組 • R6補正では、特に中小企業の省エネ設備更新への支援を強化。サプライチェーン全体での取組強 化の必要性が高まる中、取組が遅れている企業に対して川下の企業が必要な支援を行うなど、サプ ライチェーン内での連携強化を図ることが有効ではないか。 • 例えば、川下企業が川上企業の省エネ等の取組を慫慂・支援するよう動機づけを行う仕組み、デー タ連携など企業を超えたシステムで省エネを促す仕組みとして、どのようなものが考えられるか。 14 エネルギー需要側政策の深化に向けた検討例 ④ 中小企業向け支援施策の周知強化 • 各種説明会等を通じた周知に加えて、省エネ・地域パートナーシップの活用など、省エネ支援策の 認知、活用率の向上を進めている。 • 中小企業の経営者の行動変容を促すにあたって、さらにどのような取組が効果的か。 ⑤ 省エネ等専門人材の拡充 • 人材不足が進む中、中小企業が独自に省エネ・非化石転換に係る人材を確保することは益々困難に なる見込み。省エネ診断の積極的活用や、EMS(エネルギーマネジメントシステム)の普及により、 中小企業の取組を支援すべきではないか。 • 令和6年度補正予算では、IT診断メニューの新設やEMS導入補助要件の見直しを行ったが、省エネ 診断機関の人材も不足している状況。省エネ診断を担う専門家の育成・確保に向けて、どのような 施策・仕組みを構築するべきか。 ⑥ 2040年に向けた取組の具体化 • 2030年以降を見据えて、新しい技術の開発・実装・普及を促すべく、①省エネ・非化石エネル ギー転換技術戦略2024の策定、②給湯器の省エネ・非化石エネルギー転換制度の検討、③ZEH定 義の見直しの検討、を実施。 • エネルギー基本計画・地球温暖化対策計画を踏まえた施策の具体化も課題。「目指すべき地点に旗 を立てる」取組として、他にどのようなものが考えられるか。 15 技術の発展段階に応じたエネルギー需要側政策 • 省エネ等の促進に向けた新しい市場を作るべく、ビジョン(旗印)を示した上で、官民連携の下、 技術の発展段階に応じて、「支援(技術開発、導入支援等)」、「規制(目標・基準設定、開示 等)」、「気づきの提供」を組み合わせることで、ビジョン内容の実現に向けて取り組む。 ・エネルギー基本計画・温対計画を踏まえた必要な施策の具体化、見直し ・2040を意識したソフトな基準づくり ーZEH定義の見直し、給湯器の省エネ・非化石エネルギー転換目安 ・省エネ・非化石エネルギー転換技術戦略の改訂(DRを含む) 2040に向けた旗印 (官民での認識一致を目指す) 目標の前倒し、引き上げ 実現に向けた誘導 市場の拡大(普及中期~) 市場の創出(普及初期) ・先進的設備の導入支援 -導入補助(先進枠、脱炭素燃転型) -ZEB未評価技術の実証 ・GX市場創造 ーGX価値の川下への移転、公共調達の活用 ・DRの普及・拡大に向けた実証支援 ースマートメーターを活用したDR実証 【今後の検討の視点(例)】 ・デジタル・AIによるシステムでの省エネ ・先進設備の需要創出支援 技術開発(シーズを生み出す) ・脱炭素PG等の開発事業 -FS調査から実用開発まで支援 【今後の検討の視点(例)】 ・スタートアップの巻き込み ・普及までの連続性の確保 <支援措置> 気づきを与える ・省エネ診断 ・省エネ・地域パートナーシップ 【今後の検討の視点(例)】 ・専門人材の確保 ・連携の強化 ー金融機関、リース会社、メーカー 等の接続 ・助言内容の拡大(燃料転換等) ・設備の導入支援 -導入補助(一般枠、設備型等) -高効率給湯器補助金、ZEH改修事業 【今後の検討の視点(例)】 ・中小企業の投資拡大 ・サプライチェーンにおける連携 ・工場等新設時の支援 <誘導規制、情報開示等> ・中長期計画の活用 -屋根置き太陽光の設置余地 ・トップランナー制度の各基準見直し ・情報開示の促進(自己目標スキームの活用) -エネルギー供給事業者の消費者向け取組 ーデータセンターの効率化 ・DRready要件の設定 16 1.今後のエネルギー需要側政策の方向性 2.これまで検討を進めてきた施策の状況 -省エネ・地域パートナーシップ -デジタル技術によるエネルギー利用最適化の促進 -ZEHの定義見直し -窓・給湯器のトップランナー基準 -建築物のライフサイクルカーボン削減 17 省エネ・地域パートナーシップ • 1月に第2回全体会合を開催。パートナー機関に加え、オブザーバーとして、23の都道府県 庁、日本商工会議所等が参加。 • 同会合では、昨年末に各パートナー金融機関から提出された活動報告等を踏まえ、先進的な 取組事例を紹介した後、特に先進的な取組を行っているパートナー機関(※)から、取組内 容を発表。 ※ 株式会社名古屋銀行、東京東信用金庫、三島信用金庫、特定非営利活動法人環境ネットワーク埼玉 • これまでに提供のあった情報や事例を踏まえ、4月末までに、各パートナー機関は、地域の 中小企業等の省エネを支援するための取組方針・活動計画(社内体制、他機関連携、顧客支 援等)を策定。その内容を、現在、事務局にて分析中。 • 本日は、地域における金融機関と省エネ支援機関の連携について、株式会社東北銀行、特定 非営利活動法人環境パートナーシップいわて(地球温暖化防止活動推進センター事業受託団 体)から、岩手県における取組内容を紹介していただく。 新しい資本主義実現会議(3月28日) (武藤経済産業大臣発言) ・・・ 生産性向上や人手不足については、省 力化デジタル化を大胆かつ強力に支援する。 同時に、中小企業の成長や高付加価値化を全 力で後押しするため、①成長志向の中小企業 と支援機関のマッチング、②金融機関等と組 んだ地域での省エネ推進など積極的に行い、 あらゆる手段を講じる。 ・・・ <金融機関に提供した営業支援ツール>(例) オンデマンド動画 18 今後の取組 • 6月末頃に第3回全体会合を開催予定。各パートナー機関が4月末までに策定した取組方 針・活動計画について、分析結果を報告。パートナー機関の取組の底上げを図る。 • 各地域における関係機関の連携強化のため、各経済産業局が中心となり、地域ブロック単位 で関係機関が集まって情報・意見交換するための会合を開催予定。 • 個別のパートナー機関の活動に着目するのみならず、優れた取組を行う「チーム」「個人」 にスポットライトを当てる仕組みも検討。 • 省エネに加えて、燃料転換を含む非化石エネルギー転換等についても、パートナー機関が中 小企業等にアプローチするにあたって有用な情報を整理・提供する予定。 (金融機関が新たに始めた取組の例)(昨年末時点) ① 本店に省エネ・脱炭素の専任担当者を配置。 ② 各営業店で省エネ・脱炭素担当者を指名。本店担当者との間で定例会合を開催。 ③ 本店に省エネに関する情報(顧客への提案を含む)を集約し、営業店へのサポートを実施。 ④ 社内表彰制度の評価項目に、顧客の省エネ診断実施件数を設定。 ⑤ 省エネ診断を働きかける中小企業の選定基準を作成し、営業店に共有。 ⑥ 省エネニーズヒアリングから伴走支援までの省エネ支援フローイメージを作成し、営業店に共有。 ⑦ 本店・営業店の担当者が、省エネ診断に同行。 ⑧ 中小企業数十社を省エネ支援機関に紹介。顧客訪問時に省エネ支援機関が同席する場合も。 ⑨ 省エネ支援機関との間で、省エネ診断について一定件数の受診枠を予め確保。 ⑩ 地域の他の金融機関と連携して、省エネに関する中小企業向けセミナーを開催。 19 省エネ専門人材の拡充 • 中小企業等の省エネ・GXを進めるにあたり、省エネの技術的助言を行う者(省エネ専門人 材)の確保・育成が急務。 • 具体的には、各地域において、①省エネ診断を中核的に担う企業・団体の拡充、②当該企 業・団体において診断事業の担い手となる省エネ専門人材の拡充が必要。 • 国の省エネ診断事業を担う地元団体がない都道府県もあり、各都道府県庁とも連携して、 「各地域で省エネ(≒GX)の専門的助言を受けられる体制づくり」を進める。 (今年度から新たに行う取組) 省エネ専門人材育成のための研修の実施 OJT(診断同行)の支援の拡充 ➢ 省エネ診断の担い手となる国家資格保有者等が、診 断実務に必要な知識を身につけるため、E-ラーニン グ形式の研修や実機を用いた研修プログラムを用意 ➢ 省エネ診断の経験がない(浅い)方が、OJTとして 診断実務経験を積むための支援を拡充。 ➢ 修了者には、研修終了証を交付。 ➢ 修了者を診断機関に紹介する等、修了後のフォロー アップも行う(人材プールの形成)。 ➢ 専門家が省エネ診断を行う際に準専門家が同行し、 専門家が診断を行いつつ準専門家を指導する場合、 両者に対して研修費を支給。 その他 ➢ 省エネ支援の件数や活動地域の拡大に伴い、問合せや相談対応、日程調整等の事務局業務も増加するため、必 要な経費を適切に補助できるよう、対象経費や補助額を見直し。 ➢ 製造業・エネルギー関連事業者、各都道府県の地球温暖化防止活動推進センター受託団体等に向けて、省エネ 診断機関・専門家の募集についての説明会を実施。 ➢ 新たに省エネ診断機関となる企業・団体への支援体制を拡充。 20 省エネ診断機関の体制(参考) <省エネ診断専門家の主な出身/所属業種> エネルギー供給業、コンサルタント業、電子電機機械製造業、エネルギー多消費産業、建設業、電気工事業 <省エネ診断の専門家要件> (R6補正事業の公募要領より抜粋) <省エネ診断機関の体制>(例) ① 主に「内部」の専門家を活用 (エネルギーまわりの知見が豊富な企業等) ② 主に「外部」の専門家と連携 (温暖化対策・産業振興を担う団体等) 提携 エネルギー 関連企業 エネルギー管理士等 内部の専門家 電気工事 技術者 提携する外部 工場 エネルギー 専門家の確保 勤務経験者 コンサルタントが課題 診断 診断 中小企業 中小企業 企業のOB/OG人材を含む省エネ専門人材の確保(人材プールの形成)に向けて、診断機関の自助努力に加え、 地域の自治体、金融機関、業界団体等のネットワークを通じた「組織的なアプローチ」が必要。 21 ベストプラクティス① 脱炭素支援の “内製化” 省エネ・地域パートナーシップ 第2回全体会合 事務局資料より ➢ 省エネ・脱炭素支援を始めた当初は、本店の専任担当者が全支店の案件(数百件)に対応。その結果、多く のノウハウを蓄積。これらを余すことなく各支店に共有。 ➢ 金融機関としての強みを活かした、支店担当者による省エネ・脱炭素支援。 ■具体的な取組 1.顧客への省エネ・脱炭素支援 ✓ 顧客への支援は営業担当者が行い、 CO2 排出量の算定方法から省エネに関するアドバイスまで実施。 ✓ 支援は基本的に単年ではなく長期的に実施。そのため、顧客のエネルギー使用量の増減や決算書からエネル ギー関係費用のトレンドをつかむことができ、個別具体的なアドバイスを可能に。 ✓ 支援を外注するのではなく自ら支援することで、取組を行った時の費用対効果に重きを置いた支援が可能。 加えて、必要に応じて企業のマッチングまでも行っており、金融機関としての強みを活かしている。 2.支店へのノウハウ共有 ✓ 本部で蓄積したノウハウを研修等を通じて各支店に共有。顧客との接し方から、具体的な支援事例まで紹介。 ✓ 各役職や渉外向けに、会議資料やニュース等で情報を随時発信。行員や提携先が講師となる勉強会も開催。 ✓ 支店単位での省エネ・脱炭素支援は他行より早く取り組んでいたため、本部からの情報だけでなく、支店自ら もノウハウを蓄積。また、省エネ・脱炭素支援を本格化させる前から、支店単位で SDG sに関する支援を 行っていたため、サステナブル支援をするための基盤がすでに整っていた。 ■取組の効果、今後の期待 ✓ 日頃やりとりをしている支店担当者は顧客との信頼関係を構築できており、アドバイスも受け入れてもらえる。 「信頼関係」の構築という最初のハードルがないことから、他にはないスピード感での支援が可能になっている。 ✓ 若手行員はSDGsやサステナブルなどの分野に明るく、非常に前向き。こうした行員の姿勢が顧客にも伝わり、 名古屋銀行の脱炭素支援が各地に広がりを見せている。今後の若手行員の活躍にも期待している。 22 ベストプラクティス② 本部ー支店の“関係強化” 省エネ・地域パートナーシップ 第2回全体会合 事務局資料より ➢ 本部のお客様サポート部が営業担当者を徹底支援。 ➢ 金融機関としての強みを活かし、本部担当と支店担当の連携による取引先への省エネ伴走支援を実施。 ■具体的な取組 本部担当部署 1.本部担当者の取組 ✓ 本部の省エネ支援担当者がドアノックツールをマニュアル的に活用し支援策 や政策動向を把握することで、省エネ提案に必要な情報を一元的に管理。 ✓ 省エネ提案を含む案件は本部専任担当者に集約される仕組みづくりをしてい る。案件の提案状況や進捗状況のほか、営業店が直面する課題を本部が把握 することで、より顧客の課題解決に繋がりやすい提案を可能にしている。 ✓ 本部担当者が支店を訪問し、取引先の省エネ化を進めるうえで持っておくべ き知識や相談を受けた際の提案方法などを学ぶための勉強会を実施。 ・省エネ相談 ・案件発掘 ・情報提供 ・営業アドバイス ・勉強会 支店担当部署 2.支店担当者の取組 ✓ 支店の営業担当者は取引先の省エネ診断へ同行。その結果、設備導入に結びついた際は融 資や補助金の申請支援のほか、設備更新後の省エネ化状況の把握などアフターフォローも 徹底。単発的な支援にとどまらず、本部と連携し複合的な視点で取引先の省エネ化に貢献。 ✓ 省エネ診断後の専門家のアドバイスをもとに、取引先経営者と共に省エネ化に向けた対応 策を検討するなど、省エネ伴走支援を機に取引先との信頼関係を強固なものにしている。 ■取組の効果、今後の期待 ✓ 本部が一元的に省エネに関する情報収集・支店の営業サポートをすることで、支店担当者が不安要素を持つこ となく顧客営業ができている。今後も支店担当者に負担感なく省エネ・脱炭素支援に関わってもらえるよう、 23 支店の営業担当者のフォローを徹底していきたい。 ベストプラクティス③ 三島信用金庫 省エネ・地域パートナーシップ 第2回全体会合 事務局資料より “連携” パートナー省エネ支援機関との ➢ 省エネ診断の受診先を戦略的に選定。 ➢ 静岡県内の省エネお助け隊と日頃から密なコミュニケーションを取り、関係性の構築を図る。選定した企業 に対して確実に診断を実施すべくパートナー省エネ支援機関から予め25件の診断枠を確保。 ■具体的な取組 1.戦略的な受診先の選定 ✓ 顧客企業の省エネ・脱炭素支援を通じて地域企業のモデル事例を生み出し、周辺企業の意識醸成・取組促進 を図る。そのため、地域の中核となる企業を省エネ診断の受診先に選定し、その取引先にも効果を波及させ ていく。 ✓ 受診先については、本店・支店の枠組みを超えて選定。地域企業がモデル事例にインスパイアされて脱炭素 の取組を進められるよう、支店エリア・業種等、様々な観点からバランス良く選別。 2.パートナー省エネ支援機関との関係強化 ✓ パートナー省エネ支援機関とは日常的にコミュニケーションを確保。地域の企業が抱える省エネ・脱炭素に関 する悩みや課題について、適宜相談。加えて、活用できる省エネ支援ツールについて、常に情報をアップデー ト。 ✓ あらかじめ診断受診先企業を選定しパートナー省エネ支援機関についても情報を共有しておくことで、余裕を 持ったスケジュールで選定先に確実に診断を受けていただくことを可能にしている。 ■取組の効果、今後の期待 ✓ 省エネ診断に営業店職員が同席することで、業種特有の省エネポイントを知ることができ、他企業での助言に 期待できる。またウォークスルー診断では日頃立ち入ることがないエリアまで行くため、企業をより知るきっ かけになった。 24 ベストプラクティス④ 特定非営利活動法人環境ネットワーク埼玉 省エネ診断の専門家の“登録と育成” 省エネ・地域パートナーシップ 第2回全体会合 事務局資料より ➢ 20年間のネットワークの蓄積により、潜在的な省エネ専門人材へアクセス。 ➢ ベテラン専門家の診断同行による新人専門家の育成 ■具体的な取組 1.潜在的な省エネ診断人材へのアクセス ✓ 2011年より埼玉県の省エネ診断(省エネナビゲーター)事業の派遣調整を担っていることにより、県の診断 の専門家(省エネナビゲーター)との関係性を構築しており、その人材を軸に省エネお助け隊の専門家とし て登録している。 ✓ 中小企業診断士協会と以前から関係があり、特にエネルギー管理士等の資格を併せ持つグループが開催する 勉強会等に参加する等、日頃から連携を図っている。 ✓ 当団体は埼玉県地球温暖化防止活動推進センターの指定を受けており、埼玉県地球温暖化防止活動推進員の 中にも企業における省エネ診断の実務経験者もいるため、定期的に声かけを行っている。 2.省エネ診断人材の育成 ✓ 診断の際、ベテラン専門家に新人専門家を同伴させOJT研修として人材育成を図っている。 ✓ 省エネ診断の効果を上げるためには、豊富な知識と受診企業との円滑なコミュニケーションが求められるた め、適宜面談を行う等新人専門家へのフォローを行ってる。 ■取組の効果、今後の期待 ✓ カーボンニュートラルの機運の高まりにより、省エネについても関心が高まっている。省エネ診断、伴走支援 については幅広い人材が求められるため、様々な背景を持った人材を今後も発掘・育成していきたい。 ✓ 潜在的なポテンシャルを持った者を発掘し、省エネ診断の専門家として地域で活躍できるよう、支援やコー ディネートを今後も行っていきたい。 25 1.今後のエネルギー需要側政策の方向性 2.これまで検討を進めてきた施策の状況 -省エネ・地域パートナーシップ -デジタル技術によるエネルギー利用最適化の促進 -ZEHの定義見直し -窓・給湯器のトップランナー基準 -建築物のライフサイクルカーボン削減 26 前回の小委員会でのご意見を踏まえた検討 • 前回の小委員会では、デジタル技術によるエネルギー利用の最適化に向けて、縦軸に「技術 の高度化」、横軸に「対象範囲の拡大」をとり、デジタル技術の整理図をお示しした。 第47回省エネルギー小委員会資料より 27 前回の小委員会でのご意見を踏まえた検討 (委員から頂いたご意見①) • 「AIによる効率化」の表現に頼らず、具体的にどのような技術を使い、どのような仕組み で制御を行うのか。また、どのようなAIで、何をやっているのか、堀り下げて分析すべき。 ➔ 最適化技術について、その仕組みを再精査。特に、制御に関連する技術について、 ○ 前回は、設備の稼働状況等に合わせた制御値の調整が、手動であるか自動であるかに よって「計算」「自動制御」と分類して、縦軸でお示しした。 ○ 他方、制御値の調整に加えて、連続的なプロセスのエネルギー利用を、システムとして 一体で捉え(数理モデルを活用)、統合的に制御する技術も存在。 ○ そのため、計算・自動制御としていた箇所は「制御値の調整(非実施・手動・自動)」、 「数理モデルでの制御(なし(個別設備)・あり(連続的プロセス))」の2軸で、再 整理。 ➔ AIは、最適化技術の、高度化を支援するもの。 ○ まずは、AI活用せずとも各技術がどのように最適化を行うかを示した整理図を作成。 参考に、AIが各技術の高度化をどのように支援するかを示した整理図をお示ししたい。 ○ なお、AIの種類(深層学習、強化学習等)については、企業により活用状況は様々であり、 今後精査していく。 28 前回の小委員会でのご意見を踏まえた検討 (委員から頂いたご意見②) • 離散的な工場での最適化をどう行うか。連続的なプロセスの最適化とは異なるものを使って、 生産工程を管理することが重要。 • IT技術を活用し、サプライチェーン全体で最適化を図る取組も存在する。 ➔ 前回の整理図では、エネルギー最適化を目指した技術(直接的な効果)に着目。組立工場等 の離散的なプロセスも含めた生産工程での生産管理システムの導入や、サプライチェーン連 携システムの導入等、生産最適化のためのデジタル技術導入による、結果として省エネに繋 がる技術(間接的な効果)を、適切に表現できていなかった。 ➔ エネルギー利用や生産プロセスそのものの見直しを伴うような抜本的な変革(TO BE)を 実現していくためには、こうした間接的な効果が期待される技術の活用も含め、取組を進め ていくことが重要。 ➔ そのため、縦軸に1行追加し、生産最適化のためのデジタル技術による間接効果も含めて、 整理図上で表現する。 29 デジタル技術によるエネルギー利用の最適化 • DXの進展により、工場等で、エネルギー利用の大幅な効率化や、ディマンド・リスポンス (DR)を含め、従来にはない水準でのエネルギー利用の最適化、制御を実現できる可能性。 • 縦軸・横軸を再構成したうえで、各技術による最適化の仕組みを詳細化して記載。 連続的プロセス 個別設備 工場の 生産設備 工場間連携 (コンビナート等) データ未収集 (機器のエネルギー消費量等が測定できていない状態) データ収集 (機器のエネルギー消費量等を測定しているが、運用改善には繋げられていない状態) データ活用による 運用改善 設備の無駄な稼働時間を、データを用いて、人間の経験則で特定し、運用を手動で改善 可視化 未対応 エ ネ ル ギ ー 最 適 化 ( 直 接 効 果 ) 工場や業務用ビルの ユーティリティ設備 離散的 プロセス ・ SC連携 制御 (調整なし) 制 御 の 調 整 一連の設備のエネルギー消費を数理モデルで捉えて システムとして統合的な制御を実施(パラメーターは固定) 制御値の調整 (手動) 設備の稼働実態等 を踏まえて 制御値を手動で調整 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、手動で更新 制御値の調整 (自動) 設備の稼働実態等 を踏まえて 制御値を自動で調整 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、自動で更新 生産最適化のための その他のデジタル技術 (間接効果) 今 後 の 取 組 生産管理、ロボット活用によるスマート工場化など 30 デジタル技術によるエネルギー利用の最適化 • 事業者目線で、どのような順序で最適化を進めることが可能か、の観点から技術を整理。 連続的プロセス 個別設備 工場の 生産設備 工場間連携 (コンビナート等) データ未収集 (機器のエネルギー消費量等が測定できていない状態) データ収集 Step1-1. 可視化による運用改善 (機器のエネルギー消費量等を測定しているが、運用改善には繋げられていない状態) データ活用による 運用改善 設備の無駄な稼働時間を、データを用いて、人間の経験則で特定し、運用を手動で改善 可視化 未対応 エ ネ ル ギ ー 最 適 化 ( 直 接 効 果 ) 工場や業務用ビルの ユーティリティ設備 離散的 プロセス ・ SC連携 制御 (調整なし) 制 御 の 調 整 制御値の調整 (手動) 制御値の調整 (自動) 生産最適化のための その他のデジタル技術 (間接効果) Step1-2. 個別設備の 設備の稼働実態等 を踏まえて 制御の調整 制御値を手動で調整 設備の稼働実態等 を踏まえて 制御値を自動で調整 一連の設備のエネルギー消費を数理モデルで捉えて システムとして統合的な制御を実施(パラメーターは固定) Step2. 統合制御によるシステムとしての最適化 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、手動で更新 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、自動で更新 今 後 の 取 組 生産管理、ロボット活用によるスマート工場化など 生産工程の To be の観点での見直し 31 参考:AIの活用について • AIによる学習・推論によって、最適化技術をより高度化する事例も見られる(赤字) 連続的プロセス 個別設備 工場の 生産設備 工場間連携 (コンビナート等) データ未収集 (機器のエネルギー消費量等が測定できていない状態) データ収集 (機器のエネルギー消費量等を測定しているが、運用改善には繋げられていない状態) データ活用による 運用改善 設備の無駄な稼働時間を、データを用いて、人間の経験則で特定し、運用を手動で改善 (AIが、消費量の増加等の情報と設備の稼働状況の関連性を見出すことで、 設備の無駄な稼働時間を特定し、運用を手動で改善する例も) 可視化 未対応 エ ネ ル ギ ー 最 適 化 ( 直 接 効 果 ) 工場や業務用ビルの ユーティリティ設備 離散的 プロセス ・ SC連携 一連の設備のエネルギー消費を数理モデルで捉えて システムとして統合的な制御を実施(パラメーターは固定) (数理モデルの一部の変数を、AIが推論する例も) 制御 (調整なし) 制 御 の 調 整 制御値の調整 (手動) 制御値の調整 (自動) 生産最適化のための その他のデジタル技術 (間接効果) 設備の稼働実態等 を踏まえて 制御値を手動で調整 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、手動で更新 (大量の数理モデルを、AIが自ら試行錯誤し評価する例も) 制御値を自動で調整 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、自動で更新 (大量の数理モデルを、AIが自ら試行錯誤し評価する例も) (機器の劣化をAIが予測 し自動調整する例も) 今 後 の 取 組 生産管理、ロボット活用によるスマート工場化など (AIが生産計画のモデル化を支援する事例も) 32 事業者プレゼンテーションについて/今後の対応の方向性 • 最適化の各取組については、AIを活用したソリューションの開発が進んでおり、例えば、 ◦ 可視化によるロスの検出については、AIが学習・推論を行うことで、従来は専門的な 知見が必要であったロスの検出を、AIが自動で実施することが可能になる ◦ システム全体の統合制御では、AIが学習・推論を行うことで、最新の設備の稼働状況 のデータを用いて、制御のためのモデルのパラメータの自動更新が可能になる といった、従前の最適化技術の課題を克服するソリューションも登場し始めている。 • こうした新たなソリューションについて、エネルギー需要者側への情報提供を進めることが 重要。本日、デジタル技術を提供されている4事業者からプレゼンテーションをいただく。 今後、事例を収集のうえ、デジタル技術活用に向けたガイダンスの策定を予定。 • また、ガイダンスの策定に向けた事例収集結果を踏まえ、個々の事業者の出発点や制約にも 留意しつつ、省エネ・非化石転換法の枠組み(中長期計画、定期報告、開示制度など)に よって、事業者の取組の加速を後押しすることも、次回以降の小委員会において検討。 33 参考:IEAレポート “Energy and AI” • 2025年4月、IEAはレポート “Energy and AI” を発刊。 • 同レポートでは、Energy for AI(データセンター増加に伴うエネルギー供給上の課題等)、 AI for Energy(AIがエネルギー分野にもたらす利益)の両面が論じられている。 • AI for Energyの中でも、産業部門においては、様々な用途が挙げられるものの、特に生産工 程の最適化は、多くの場合直接的にエネルギー需要の削減を目標としており、エネルギーの 需要側にもたらす影響が最も大きいとされている。 生産工程の最適化 【概要】 • 収集したデータによる、生産工程の包括的な最適化。 【事例】 • 鉄鋼業界では、ArcelorMittal社のプロジェクトで、 ルクセンブルクの工場のエネルギー消費量を3%削減。 投資回収年数は2年未満と見積もられる。 • セメント業界では、CarbonRE社等の複数の事業者の 共同プロジェクトでチェコの工場のエネルギー消費量を 2.2%削減することに成功。 出典:IEA ”Energy and AI”, CarbonRe (2024), Heidelberg Materials improves performance by integrating Carbon Re’s AI on top of ABB Ability Expert Optimizer. 34 参考:IEAレポート “Energy and AI” • 生産工程の最適化技術において、既存の技術は、生産工程の単一要素に焦点を当てているこ とが多いが、AIの活用により、工場全体の最適化を実現する可能性がある、とされている。 • また、ユースケースとして、生産工程の最適化以外の様々なAI技術による効果もあわせて、 25~42%のエネルギー消費量の削減を実現した例も紹介されている。 Siemens社の事例 • Siemens社(独)は、独・エアランゲン地区で、 AI技術やデジタルツイン等の活用を通じて、労働 生産性の69%向上、市場投入までの時間の40% 短縮、エネルギー使用量の42%削減を実現。 Schneider社の事例 • Schneider社(仏)は、中国・江蘇省の無錫市で、 AIを活用した製品デザインシステムや、サプライ ヤーと連携したCO2の追跡プラットフォーム等を 導入。エネルギー使用量の25%削減を実現し、 2022年にはScope1,2のネットゼロを達成。 出典:IEA ”Energy and AI”, WEF (World Economic Forum) (2025), Global Lighthouse Network: The Mindset Shifts Driving Impact and Scale in Digital Transformation, Siemens社HP, Schneider社HP 35 参考:IEAレポート “Energy and AI” • 多消費産業では、エネルギーコストが生産コストの多くを占め、またAI活用による省エネは 先行投資が少なく投資回収年数が短いことが多いことから、AI活用は全体的なコスト削減に 大きな影響を与え、企業の競争力強化に繋がるとされており、2035年までに合計で約3EJの 省エネが可能と見積もられている。 • 他方、その他の産業では、エネルギー使用がこれまで必ずしも最適化されてこなかったこと から、AIによる省エネ余地が多く残っており、2035年までに約5.2EJと、多消費産業よりも 多くの省エネが可能と見積もられている。 出典:IEA ”Energy and AI” 36 1.今後のエネルギー需要側政策の方向性 2.これまで検討を進めてきた施策の状況 -省エネ・地域パートナーシップ -デジタル技術によるエネルギー利用最適化の促進 -ZEHの定義見直し -窓・給湯器のトップランナー基準 -建築物のライフサイクルカーボン削減 37 住宅の省エネルギー化 • 家庭は国内CO2排出量全体の約15%を占めており、住宅の省エネ化強化することが必要。 • 第7次エネルギー基本計画では、2050年にストック平均(既築・新築両方)でのZEH水準の省エネ 性能(標準的な住宅と比較して20%の省エネ)の確保を目指すこととしている。また、これに至るため、 2030年度以降に新築される住宅についてはZEH水準の省エネ性能の確保を目指すこととしている。 • ①省エネ基準等の段階的引上げ、②省エネ設備等の導入(規制、支援)、③ZEH超え省エネ住宅の 導入支援、④ZEH定義の見直しなど、規制と支援を組み合わせて、住宅の省エネを推進。 設備等の性能向上(支援、制度) ZEHの定義見直し(ブランド) ➢ 2030年、2050年の目標を踏まえ、省エネ性能牽引の担い 手であるZEHに、今後より高い省エネ性能を求める。 ➢ ZEHの新たな定義を定め、支援策も活用し、2030年代後 半に広く普及させることを目指す。 住宅の導入支援(支援、制度) ➢ ZEH水準を大きく上回る省エネ性能の住宅(GX志向型住 宅)の導入支援を実施 ○対象:新築戸建住宅、新築集合住宅(補助額:160万円/戸) ○主な要件: ①一次エネルギー消費量の基準(BEI)≦0.65(省エネのみ) ②一次エネルギー消費量削減率 100%以上(再エネ等含む) ③断熱等性能等級6以上 ➢ より高い省エネ水準の住宅の供給を促す枠組みを構築予定 ZEH水準を大きく上回 る住宅の普及促進 ➢ 高効率給湯器等の導入を補助。 ➢ 給湯器・断熱材・窓(サッシ・複層ガラ ス)等を対象としたトップランナー制度 により、住宅の設備・建材の性能向上を 図る。 • 給湯器については、ガス給湯器につい て、2020年台後半を目標年度とする 新基準を検討中。加えて、遅くとも 2035年度を目標年度として、高効率 給湯器の普及を目指す制度を検討中。 • 窓については、中高層共同住宅用サッ シについて、2030年度を目標とする 新基準を検討中、ガラスの新基準も今 後検討予定。 ➢ NEDO事業により技術開発も支援。 38 ZEH・ZEH-Mの普及状況 • 新築着工数に対して、ZEH(戸建住宅)は30%程度、ZEH-M(集合住宅)は50%程度まで 普及が進んでいる。 新築戸建住宅に対するZEHシリーズ推移 500,000 非ZEH 350,000 ZEH率 50% 429,942 450,000 400,000 ZEH 396,773 397,556 78,539 66,126 358,321 88,665 97,065 300,000 250,000 新築集合住宅に対するZEH-Mシリーズ推移 500,000 45% 450,000 40% 400,000 35% 350,000 30% 300,000 非ZEH-M 415,391 12,274 ZEH-M 435,967 32,123 ZEH-M率 463,272 47.0% 50% 441,855 45% 112,960 40% 207,760 35% 30% 24.4% 25% 250,000 25% 20% 200,000 20% 15% 150,000 15% 100,000 10% 100,000 50,000 5% 50,000 0 0% 0 27.1% 200,000 150,000 22.3% 16.7% 2020 18.3% 2021 2022 出典)ZEHビルダー/デベロッパー実績報告、建築着工統計調査より作成 2023 7.4% 10% 3.0% 5% 0% 2020 2021 2022 2023 39 第46回省エネルギー小委員会資料より 2050CN目標を踏まえた今後のZEH等のあり方について • 新築住宅についてZEH基準の水準の省エネ性能※の確保を目指し、遅くとも2030年度までに 省エネ基準をZEH水準へと引き上げ。 • 2050年目標として「ストック平均で現行ZEH水準の省エネ性能を確保」とされているところ、 省エネ性能牽引の担い手であるZEHには、今後より高い省エネ性能を掲げることが期待される。 • また、ゼロ・エネルギー化を進めていく観点から、自家消費型太陽光発電の促進が期待。 • こうした問題意識を踏まえ、ZEH/ZEH-M委員会において、今後のZEH・ZEH-Mのあり方に関 する議論を開始予定。 住宅における省エネ規制の強化について 大規模 (2,000㎡以上) 中規模 (300㎡以上 2,000㎡未満) 小規模 (300㎡未満) 【2025年度~】 届出義務 【基準に適合せず、 必要と認める場合、 指示・命令等】 努力義務 【省エネ基準適合】 + 建築士から建築主 への説明義務 省エネ基準 適合義務化 ※2030年までに 現行ZEH水準へ 引き上げ ※:一次エネルギー削減量(BEI)省エネ基準▲20% 及び 断熱等級5以上 35 自家消費率(%) 【現行】 家庭用PVにおける自家消費の現状について 29.6 30 30.6 31.2 28.7 30.0 25 2019年 2020年 2021年 出典:資源エネルギー庁 2022年 2023年 調達価格等算定委員会資料をもとに作成。 自家消費率は約30%程度で推移。余剰電力を売電したう えで、消費時に必要に応じ系統より買電。 40 定義見直しにおける考え方① 検討項目 考え方 ➢ 2030年代後半に広く普及することが期待される住宅として、要件を検討。 断熱・省エネ性能 ➢ 2050年ストック平均でZEH基準の水準(断熱等級5、BEI0.80)の確保を見 据え、ZEH基準を大きく上回る水準として断熱等級6、BEI0.65を設定※。 ※GX志向型住宅の要件と同じ ➢ 省エネルギー性能の向上に加え、ゼロ・エネルギー化を進めていく観点から、 戸建住宅については、自家消費に資する設備の設置を求める。 ※集合住宅は、太陽光発電設備の接続方法が複数ある等、自家消費設備の設置を一律に求めることが困難なため、 今回は設置を求めない。 【対象設備】 ⚫ 蓄電池(初期実効容量5kWh以上) • 再エネ発電を貯めて使うことで自家消費を促し、エネルギー自給率を向上。 設備要件 ※ 再エネなしの場合は設置を求めない。初期実効容量の基準は、R7年度からのZEH+と同じ条 件。別途議論が行われているDRに必要な要件が定まった場合は、当該要件を充足できる蓄電 池の設置とするよう要件の見直しを行う予定。 ⚫ 高度エネルギーマネジメント • 発電量やエネルギー使用量を把握したうえで、複数機器の統合制御により省エネ や自家消費・DRへの貢献を促す。 ※ EV充電器/充放電器については、駐車場のない住宅への設置を求めることは合理的ではないため、 推奨事項として設置の検討を促すこととする。 41 定義見直しにおける考え方② 検討項目 考え方 • 再エネ設置が必須でないZEH Oriented/ZEH-M Orientedの適用条件につ いて、地域性や建物特性を考慮して見直す。 区分 適用条件 考え方 現在 多雪地域 戸建 地域性・建物特性 都市部狭小地等 条件無し (Oriented適用条件) 集合 『ZEH-M』 目 3階建以下 指 Nearly ZEH-M 水 す 4~5階建 ZEH-M Ready 準 べ 6階建以上 ZEH-M Oriented き 見直し後 • 多雪地域は落雪等のリスクがあるため、一律 に設置を求めることが困難。狭小地等は、一 定量以上の太陽光の搭載を求めることが適切 都市部狭小地等 であるとの判断に至らず。 多雪地域 多雪地域 6階建以上 • 多雪地域は戸建と同様。 • 低中層でのOrientedの急増に対して、目指 すべき水準と整合するよう高層(6階建~) 以上を対象とする。 ✓ ただし、Orientedが認められる場合であっても、推奨事項として再エネ設置の検討 を促すこととする。 • ペロブスカイト太陽電池等の今後の開発動向や社会実装の動向を踏まえ、今 後適切なタイミングでOrientedの適用条件を見直すこととする。 • カーボンニュートラルに向けて、住宅における太陽光発電の設置容量を増や す観点から、定義改定にあたっては、ネット・ゼロ・エネルギーを軸としつ (再エネ含む一次エネ つも、1戸あたりの太陽光搭載率の増加を促すことを企図して上位シリーズ ルギー消費量削減率) を設定する。 再エネ要件 【参考】 • 多雪地域:建築基準法で規定する垂直積雪量が100cm以上に該当する地域 • 都市部狭小地等:北側斜線制限の対象となる用途地域等であって、敷地面積が85㎡未満である土地。ただし、住宅が平屋建ての場合は除く。 42 新ZEH定義(案) 現行定義 断熱性能 省エネ 一次エネルギー 性能 消費量削減率 (省エネのみ) 設備要件※1 新定義 戸建 集合 戸建 集合 断熱等級5 断熱等級5 断熱等級6 断熱等級6※4 20% 20% 35% 35% ー ① 高度エネマネ ② 蓄電池※3 ー ー ※3 PVありの場合のみ 地域性・建物特性※2 (Oriented適用条件) 再エネ要件 (再エネ含む一次エネ削減率) • 多雪地域 • 都市部狭小地 (条件なし) • 多雪地域 • 都市部狭小地 新ZEH+:115% 『ZEH-M』:100% 『ZEH』:100% 新ZEH:100% Nearly ZEH-M:75% Nearly ZEH:75% Nearly 新ZEH:75% ZEH-M Ready:50% • 多雪地域 • 6階以上 新ZEH-M+:115% 新ZEH-M:100% Nearly 新ZEH-M:75% 新ZEH-M Ready50% ※1 新定義では、「EV充電器/充放電器」を推奨設備とし、導入検討にあたり必要な情報の説明を行うことを建築士に求める。 ※2 新定義では、「再エネ設備」を推奨事項とし、導入検討にあたり必要な情報の説明を行うことを建築士に求める。 ※4 最長2030年までの措置として、下記の例外規定を設定する。 • 角住戸等に限り断熱等級5以上とすることを認める。ただし、その場合にあっては、全住戸の外皮平均熱貫流率(UA値)の平 均値が断熱等級6の基準値を満たすことを条件とする。 43 今後のスケジュール(案) • 新定義は2027年度から新規認証を開始。現行定義は2027年度を期限に新規認証の停止を予 定。 • ただし、2027年度までに建設された住宅を改修する場合は現行定義での認証取得も可能とす る。 • 新規認証の停止後も認証取得済みの住宅は現行定義の利用は継続できることとする。 <新築の場合> 2025年度 2026年度 新定義 現行定義 2027年度 2028年度 2029年度 2030年度 新定義の認証 現行定義の新規認証 新規認証の停止後も、停止前に 認証取得した住宅は現行定義の利用可能 現行定義の利用 44 1.今後のエネルギー需要側政策の方向性 2.これまで検討を進めてきた施策の状況 -省エネ・地域パートナーシップ -デジタル技術によるエネルギー利用最適化の促進 -ZEHの定義見直し -窓・給湯器のトップランナー基準 -建築物のライフサイクルカーボン削減 45 窓(中高層共同住宅用サッシ)のトップランナー基準 • これまでサッシのトップランナー制度では、対象となる建物が、主に木造である「戸建・低 層共同住宅等」に限られていたところ、 3月、建築材料等判断基準WGにおいて、新たに中 高層共同住宅用サッシについて2030年度を目標年度とするトップランナー基準をとりまと め。 • 製造事業者等に対し、中高層共同住宅向けに出荷する製品について、熱損失防止性能の加重 平均を目標基準値2.97(W/㎡K)よりも優れた値とすることを求める。 <中高層共同住宅用サッシ2030年度基準の概要> 建物の用途 住宅 戸建住宅 木 建 造 築 物 の 構 造 非 木 造 共同住宅 非住宅 2022年 目標基準値策定 今後見直しを実施予定 使用される サッシは、 「戸建・低 層共同住宅 等」と同様 今回 目標基準値 を策定 将来的に 目標基準値 を策定 ◆ 目標年度:2030年度(令和12年度) 「戸建・低同共同住宅等」 ・・・共同住宅は3階以下の 低層、非住宅は小規模 を想定 「その他建築物等」 ・・・共同住宅は4階以上の 中高層、非住宅は大規模 を想定 ◆ 目標基準値(熱貫流率):2.97 W/m2K※ ※ サッシは単体での性能値を把握することができないた め、窓全体の性能値(Uw値)を評価指標として採用。 ※ サッシの建材トップランナー制度においては、内窓を 外窓の付属設備と位置付け、対象外と整理しており、 外窓の性能のみで評価しているため、実際の建築物に 設置される性能を示していない。目標基準値2.97 W/m2Kを達成した場合に実際に中高層共同住宅につけ られる窓の性能値(内窓の設置が考慮された値)は、 2.47W/m2Kとなる。 46 給湯器(ガス温水機器)のトップランナー基準 • 4月、ガス・石油機器判断基準WGにおいて、ガス温水機器について2028年度を目標年度と する新たなトップランナー基準をとりまとめ。 • 省エネ性能の高い潜熱回収型給湯器の将来の最大限の導入割合に基づき目標基準値を設定。 製造事業者等に対し、2022年度実績と比較し、約3%のエネルギー消費性能の向上を求める。 ◆ 目標年度:2028年度(令和10年度)(現行基準の目標年度:2025年度) ◆ 基準エネルギー消費効率(目標基準値):85.0% → 87.5%(ガス温水機器全体) 目標基準値 (カッコ内は潜熱回収型導入割合) (参考)2022年度実績 (カッコ内は潜熱回収型導入割合) 区分 機器概要 Ⅰ ガス瞬間湯沸器・自然通気式 77.6% 77.6% Ⅱ ガス瞬間湯沸器・強制通気式 85.6%×構造係数(αⅡ) (35%) 82.4% (6%) Ⅲ ガスふろがま(給湯付のもので あって強制通気式のもの) 89.8%×構造係数(αⅢ) (75%) Ⅳ ガス暖房機器(給湯付のもの) 91.3% (83%) 87.5%※ (57%) 87.0% (55%) 85.0% (37%) 90.0% (72%) ※各区分の目標基準値に対し、目標年度におけるガス温水機器の出荷台数推計に基づき算出した全体加重調和平均値 ◆ 潜熱回収型給湯器等の普及拡大に向けた取組の例 • 製造事業者等:国や給湯器の流通等に関わる事業者(関連事業者)の参加・協力を得つつ、潜熱回収型給湯器等の普及に向けた 取組を実施する。 • 国:給湯器の施工時に必要となる、地方公共団体のドレン排水情報を収集し、公表する。 47 1.今後のエネルギー需要側政策の方向性 2.これまで検討を進めてきた施策の状況 -省エネ・地域パートナーシップ -デジタル技術によるエネルギー利用最適化の促進 -ZEHの定義見直し -窓・給湯器のトップランナー基準 -建築物のライフサイクルカーボン削減 48 49 End of document 50

資料6

岩手県の中小企業の省エネ促進に向けて 高 橋 成 之 株式会社東北銀行 部長 森 一 夫 1.東北銀行の取組  東北銀行のご紹介 設立年月日 1950年10月7日 本店所在地 岩手県盛岡市内丸3番1号 経営理念 「地域金融機関として地域社会の発展に尽くし、共に栄 える」 営業店舗数 55か店 2出張所 (岩手県、宮城県、青森県、秋田県、東京都) 資本金 132億円33百万円 従業員数 552名  省エネ診断の活用を始めた動機 ・中小企業支援は当行の経営理念に基づく根幹業務であり、我が国のカーボンニュートラル を推進する上で中小企業の脱炭素化を支援することは当行の役割。 ・加えて、エネルギーコストの上昇が中小企業の収益を圧迫し事業継続に影響を及ぼしてお り早急に何らかの対策を講じることが必要と認識。 ・テーマ毎の個別提案では、自社のトータルな現状が分からず、優先して取組む事項が不明 瞭なので投資が決断出来ないことも大きな要因と認識。 ・そこで、最初の「気付き」を創出するツールとして最適と認識したのが「省エネ診断」。 これまでの取組の課題を解決するために、全行的な活用を開始。 2 1.東北銀行の取組  取組体制 本 経済産業省 営業店 部 連携 資源エネルギー庁 「省エネ・地域パー トナーシップ」 担当役員 脱炭素先行地域 情報交換会の開催 (取締役常務執行役員) 支店長 ・個別提案活動 ・みらい創生部と の帯同訪問の実施 連携 NPO法人 環境パートナー シップいわて 伴走型実施研修 の実施 連携 みらい創生部 (部長) 中小企業 環境省 東北地方環境事務所 連携 脱炭素化支援 グループ 3名 脱炭素推進担当 (省エネ促進担当) 階層別研修の実施 自治体等 3 1.東北銀行の取組  取組内容 「伴走型実施研修による省エネ診断活用の確立」 研修参加者:38名(法人営業を担当する全ての営業店から参加) 実施時期 :2024年8月~2025年2月(約7か月間) 目 的 :エネルギーコストの負担で収益力が低下した取引先に対し省エネ診断活用の 提案を行い、省エネ化を図ることで中小企業の経営改善を支援し、結果として 中小企業の脱炭素化を支援する。 実施内容 :2024年8月に参加者による集合研修を開催。そこで研修参加者が実際の取引先 から提案先を選定、その後に本部担当と帯同で訪問。当行の取組と省エネ診断 事業の紹介等を実施。取引先毎の個別ニーズに合わせ、各種ソリューションの 提案も実施。 発 表 会:2025年2月に研修成果発表会(とうぎん脱炭素アワード)を開催。研修参加者 全員が集合して活動内容を発表、全員が活動内容を共有しノウハウを蓄積。 発表会には担当役員が参加し講評を行った他、環境省東北地方環境事務所も参加し 講評を頂いた。 また全店に同時配信し全営業店で発表内容を共有、行内の意識醸成を図った。 4 1.東北銀行の取組  取組の成果 ・当初の選定先が難しい場合には省エネ診断の活用を幅広く 提案していく方針で取組んだ結果、省エネ診断の活用が全行 的に進み、35先を診断報告会まで実施支援することが出来 た。 ・ほぼ全てのケースで診断報告会に営業店担当者か本部担当 者が同席。診断結果を取引先と共有し、その後の取引先の省 エネ化(≒脱炭素化)を伴走支援する契機となった。  今期の取組 ・今期も伴走型実施研修を開催。今期は「脱炭素化支援(省 エネ促進)」と「一次産業支援」の2テーマで開催し、営業エ リアの特性に合わせた参加を支店長の選択制とした。 ・4月に研修参加者と提案候補先を選定、5月から営業店と本 部が協働した提案活動を開始予定。 5 2.環境パートナーシップいわての取組 1 取り組み動機 特定非営利活動法人 環境パートナーシップいわて 「みんなが心地よく、豊かに生きる社会の実現」を目指します。 地域循環共生圏の実現に向けて! 法人概要 取り組み動機 代表理事 渋谷 晃太郎 設立 2004年12月 所在地 岩手県盛岡市 岩手県の域循環共生圏の実現に向けて地域団体や自治体と 環境保全・保護活動と地球温暖化防止活動に取り組んでいる が、人間社会が担う経済活動に於いても、環境保全・保護や 地球温暖化防止に向けた活動が必要であるのに、企業や事業 者に向けた働きかけが十分でないことに気付き、2019年 から、省エネお助け隊として活動を継続し、現在に至る。 事業内容 環境保全・創造活動にかかわる事業 6 2.環境パートナーシップいわての取組 2 連携体制 7 2.環境パートナーシップいわての取組 2 連携体制 体制と連携先 県内金融機関 東北銀行 岩手銀行 : : <環境パートナーシップいわて> 統括 森 事務 白澤 業務 櫻井 業務 連携 X(予定) 外部専門家 10名 県北・県央・沿岸 県内全域 沿岸・県南・宮城県北 県南・宮城県北 企業診断士 1名 3名(+1名) 1名 2名 1名(+1名) 岩手県および市町村 東北経済産業局 東北地方環境事務所 EAi(エネルギーエージェンシーいわて) 8 2.環境パートナーシップいわての取組 3 取り組み内容(省エネ診断と伴走支援) <ウォークスルー診断> 工場・ビル等の設備や工場・事業所全体をウォークスルーで診断し、エネルギー利用最適化に向けた 課題及びその対策案等を報告書にまとめ、支援対象者に報告。 ・光熱費を下げたい方 ・省エネ対策を始めたいが、何から手をつけるべきかわからない方 ・すぐにできる省エネ取組を知りたい方 <伴走支援> 省エネ診断を受診済みの支援対象者として、省エネ等取組の支援を実施。 ・診断を受けた後、具体的な省エネ施策の実施をサポートしてほしい方 ・省エネだけでなく、設備更新計画や経営改善も進めたい方 ・省エネ・再エネの取り組みを長期的に定着させたい方 9 2.環境パートナーシップいわての取組 3 取り組み内容(専門家の確保と拡充) 専門家年代別分布 2025.05現在 0 0 0 [課題] 20~29歳代 30~39歳代 2 ●地方で活動する専門家の確保 2 0 40~49歳代 50~59歳代 1 3 60~69歳代 ●年々進む専門家の高年齢化対策 ●専門分野拡大(熱・電気分野→エネルギー管理士) 70~79歳代 確保・拡充施策 概 要 他センターからの紹介 事業スタート当初、他の診断機関を担う事業者からの紹介により外部専門家5 名確保 企業連携 診断機関経験法人と連携して、3名の外部専門家を確保 専門家からの紹介 2025年度2名(省エネ×1名、経営×1名を確保予定) 人財育成 ・内部準専門家×1名を追加し、専門家の補佐サポートを強化予定。 ・2024年12月から立ち上がっている、Eai(エネルギーエージェンシーいわて) が取り組む人材育成に参加して専門家の育成に取り組む。 10 2.環境パートナーシップいわての取組 3 取り組み内容(実績) R4~R6年度伴走支援地域別割合 R4~R6年度省エネ診断地域別割合 0% 2% 15% 21% 21% 39% 3% 4% 33% 県央 県南 62% 県北 沿岸 県央 県外 県南 県北 沿岸 県外 省エネ診断・伴走支援地域別特徴 R4~R6年度全体地域別割合 2% 21% 32% 4% 41% 県央 県南 県北 沿岸 県外 ◇県央 診断件数約39%を占めるが、伴走支援は約15% 診断のみを行う傾向が強い。補助金申請が目的? ◇県南 診断件数約33%を占めるが、伴走支援は約62% 工業地帯が集まる地域なので、診断件数は県央と2分し ていることに加えて、省エネ診断後の伴走支援として継 続する傾向が強い。(エア漏れチェック、設備毎測定、設備 更新等) ◇沿岸 診断件数約21%を占めるが、伴走支援も約21% 省エネ診断実施後に、伴走支援に移行して取り組む傾向 ◇県北 診断件数約4%を占めるが、伴走支援も約3% 件数が伸び悩んでいるが、省エネ診断実施後は伴走支援を継続 11 25 5 建設 2 1 1 製紙業 2 食料品卸 1 浄化施設 1 学校 1 1 2 1 業種 1 1 3 1 1 スーパー スポーツジム 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 ガソリンスタ… 3 生コン販売 クラブハウス 新聞 農業 縫製 石油流通基地 あわび養殖 木材チップ製… 運輸 発砲スチロール製造 製造 理容 家電販売 塗装 測量機器保守 1 行政 3 畜産 1 観光 7 機器製造 2 食品加工 1 自動車整備 1 1 鉄器製造 7 ホテル 食品加工・販売 2 複合施設 3 汚泥再処理 7 医療 3 廃棄物処理 7 介護・福祉 4 レストラン 2 食品製造・販売 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 観光・宿泊 物品販売 件 3 件 2.環境パートナーシップいわての取組 取り組み内容(実績) 省エネ診断業種別件数(R4~R6) 8 3 1 1 1 業種 省エネ伴走支援業種別件数(R4~R6) 22 20 15 10 0 1 12 2.環境パートナーシップいわての取組 3 取り組み内容(今までとこれから) 伴走支援件数推移+予測(R4~R7) 省エネ診断件数推移+予測(R4~R7) 30 60 49 50 39 40 25 25 20 16 32 15 30 20 18 11 10 10 5 270%UP 210%UP 0 0 R4 R5 R6 R7 省エネ・伴走支援推移+予測(R4~R7) 80 74 70 55 60 50 40 12 R4 R5 R6 R7 省エネ診断・伴走支援推移と予測 ◇ 省エネ診断 R4 R6 約270% UP ◇ 伴走支援 R4 R6 約210% UP ◇ 全体 R4 R6 約250% UP ◇ 今後 R6比 43 30 250%UP 30 20 約120%程度のUPを想定 10 0 R4 R5 R6 R7 13 3.東北銀行と環境パートナーシップいわての連携強化 今後の方向性 【NPO法人として】 省エネ診断・伴走支援をより質の高いサービス提供に結びつけて、環境保全・保護や生物多様性保 全・保護、地球温暖化防止活動、気候変動対応の一環とした事業展開に結び付けたい。 地域循環共生圏の実現を目指して!! ・環境保全・保護、生物多様性保全・保護、温暖化対策が、企業のESG活動と連携する社会の実現 【東北銀行との取り組み】 省エネ診断・伴走支援を通した取引先の脱炭素促進を図ると共に、岩手県経済の好循環を創出する支 援を継続する。 ・東北銀行が省エネ診断のニーズ喚起から申込までを担い、環境パートナーシップいわての活動を協力 してサポート。 ・東北銀行が紹介して取組んだ事業者を継続してフォロー、提案内容の実現を伴走支援。 ・環境パートナーシップいわての外部専門家として東北銀行の行員が登録、相互に協力して中小企業の 省エネ促進と合わせた経営改善に取組む。 14

資料7

経済産業省 資源エネルギー庁 第48回省エネルギー小委員会 御中 SDGs カーボンニュートラルの実現 課題解決のためのアプリケーション 三菱電機株式会社 FAシステム事業本部 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 2025/05/12 2 三菱電機カーボンニュートラルの取り組み 長期的な取組み 環境ビジョン2050 環境宣言 大気、大地、水を守り、心と技術で未来へつなぐ 三菱電機グループは、環境問題につながる 様々な要因の解決にむけて、⼀⼈ひとりの想いをつないで、 新しい価値の創出に挑戦し、持続可能な未来をつくります。 3つの環境行動指針 1 2 3 多岐にわたる事業を通じて 環境問題を解決する 次世代に向けて イノベーションに挑戦する 新しい価値観・ライフスタイルを 発信、共有する 重点取組み 気候変動対策 資源循環 自然共生 長期的活動 イノベーション 人材育成 ニーズの把握 新しい価値の共創・発信 地域共生 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 三菱電機カーボンニュートラルの取り組み カーボンニュートラルに向けた中期目標 *1 Scope1:自社での燃料の使用や工業プロセスによる直接排出 Scope2:自社が購入した電気・熱の使用に伴う間接排出 Scope3:バリューチェーンを含む事業活動におけるその他の間接排出 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 3 4 FAシステム事業 省エネソリューション群 当社FA事業では省エネ見える化と省エネコンポーネントの両方のソリューションを 提供、お客様のニーズに応じて段階的にスマートファクトリー化を支援します。 エネルギー消費量の見える化 分析・EMSソリューション 建屋設備 SCADA SCADAシステム 省エネ支援 アプリケーション 省エネ見える化 省エネコンポーネント 生産設備 PLC・サーボ・インバータ HMI 環境センサ 温湿度・差圧 CO2濃度 クリーン度 省エネ データ収集サーバ 空調設備 熱源・外調機 局所排気 計測機器・遮断器 SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition) COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 5 省エネ視点でのデジタル技術活用 連続的プロセス 個別設備 可視化 未対応 工場や業務用ビルのユー ティリティ設備 工場の 生産設備 工場間連携 (コンビナート等) データ未収集 (機器のエネルギー消費量等が測定できていない状態) データ収集 (機器のエネルギー消費量等を測定しているが、運用改善には繋げられていない状態) 離散的 プロセス ・ SC連携 ・HMI (GOT2000/SoftGOT2000) ・見える化アプリ(e-F@ctory支援モジュール) エ ネ ル ギ ー 最 適 化 ( 直 接 効 果 ) データ活用による 運用改善 ・省エネデータ収集サーバEcoServerⅢ ・SCADA(SA1-Ⅲ、GENESIS64) ・省エネ支援アプリケーション EcoAdviser-AI ・EcoAdviser-AI活用支援サービス (コンサル) 制御 (調整なし) 制 御 の 調 整 (通常の制御) 制御値の調整 (手動) 制御値の調整 (自動) 生産最適化のための その他のデジタル技術 (間接効果) ⼀連の設備のエネルギー消費を数理モデルで捉えて システムとして統合的な制御を実施(パラメーターは固定) 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、手動で更新 設備の稼働実態等 を踏まえて 制御値を自動で調整 今 後 の 取 組 設備の稼働実態を踏まえて、 制御のための数理モデルにおけるパラメータを、自動で更新 生産管理、ロボット活用によるスマート工場化など COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 6 省エネ支援アプリケーション EcoAdviser 三菱電機省エネ支援アプリケーション 現場に気付きを与える。AI技術を搭載した省エネ支援ツール。 使用エネルギー の現状把握 エネルギーロスの 省エネ対策の エネルギーロスの 効果検証 要因診断 抽出 6 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. デジタル技術、AIを活用した顧客課題への対応 従来は、生産情報とエネルギー消費量が紐づけができていないことに加え、エネルギーロス抽出やロ ス要因特定にも専門知識を保有した人や時間的なリソース不足により、分析や診断が困難で省エネが 進まないことが課題でした。 EcoAdviserはデジタル技術(AI)を活用し、生産情報とエネルギー情報を元に、時刻、曜日など様々 な分析視点から、エネルギーロス発生要因を瞬時にランキング化、期待改善効果、改善に向けたアド バイスの提示まで自動化しました。これにより、自部門で省エネ取組の検討が可能になります。 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 7 8 現状把握と省エネすべき箇所の特定 各種グラフ C O 2排 出 量 の 管理・見える化 の実現 原単位管理 画像データ 省エネすべき 設備の特定を 素早く実施 数値パネル 8 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 事例紹介(ダッシュボードによる情報共有) • 某酒造メーカーでは、各工程のエネルギー消費情報を集計し、生産情報とあわせて原単位 を分析。集計結果をダッシュボードで共有し、継続的な原単位改善を促している。 ◼ ◼ 各部門、工程のCO₂排出量、エネルギー使用量が分かる 省エネの改善ポイントが分かる など COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 9 10 エネルギーロスの抽出と要因診断 「EcoAdviser」は生産設備のエネルギーロスを自動抽出します。色々なロスを自動算出し診断、 省エネに効果的な項目と改善効果をリストアップ。ユーザの分析工数と専門スキル依存度を大幅削減します。 AIが無駄を自動抽出 AIが要因提示と対策結果を自動判定 三菱電機が長年培ってきたノウハウから省エネ重点5視点に着目し、エネ ルギーロスを自動算出。分析工数を大幅にカットできます。 エネルギーロス要因として相関関係のある項目をランキング化し、期待改 善効果と共に提示し、対策前後の電力使用量や電気料金、エネルギー ロスを確認できます。 省エネ重点5視点とは? エネルギーロス要因診断結果画面 ユーティリティ使用エネルギー 設備使用エネルギー 生産数 4 3 1 5 2 3 エネルギーロス要因診断 (ランキング化) 1. 設備立上時間ロス 2. 設備立下時間ロス 3. ユーティリティ時間ロス 4. 原単位 5. 生産ロス時間割合 診断結果の評価 期待改善効果(¥) 省エネ対策前後の効果検証画面 エネルギーロス診断画面 診断期間を選択 省エネ重点5視点のロス 時間などを一括表示 エネルギーロスの多い順 でランキング表示 省エネ対策の ビフォーアフターを 自動判定します 診断期間 改善効果(Kw/¥) 省エネ視点の改善効果 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. AI 11 EcoAdviser AI 事例紹介①(プリント基板実装ライン) 省エネ5視点に着目しデータを収集。設備の稼働状況とエネルギーロスとの関連性をAIが、見出すことで、 設備のムダを特定し、運用効率を改善 ・実装ラインエネルギー使用状況 現状把握 ・効果検証 改善前(青) 改善後(黄) 効果 リフロー炉一台当たり 約20万円 の改善 エネルギーロス発生要因 時刻 曜日 温度 湿度 作業者 設備状態 ・リフロー炉重点5視点ロス抽出(黄: 立上げ時間ロス) ・エネルギーロス要因診断 →原因特定 ①生産開始時刻に関係なく、同時刻にリフロー立上げ ②吸着ノズルの清掃(木曜)の段取りムダあり COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. EcoAdviser AI 事例紹介② (樹脂成型ライン) 12 電気炉の電力量と生産数等から、EcoAdviserのAI技術でエネルギーロスを抽出 生産現場用 パソコン 計器用変成器の生産ライン 省エネ支援アプリケーション LAN 省エネデータ収集サーバ データ収集サーバで電力量や生産情報を収集 ・電力量はエネルギー計測ユニットより収集 エネルギー情報 エネルギー計測ユニット エネルギー計測ユニット 生産関連情報 MELSEC シーケンサ ・生産数はシーケンサより収集 MELSEC シーケンサ 効果 AI診断・データ分析により年間 約140万円、50t-CO2※ の改善を抽出 ※ AI診断・データ分析により抽出されたロス改善の合計効果(電力料金単価:14円/kWh、CO2換算係数:0.500t-CO2/MWh) COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 13 EcoAdviser AI 事例紹介② (樹脂成型ライン) 原単位分析による設備異常の検出例 AI診断の結果、同一の設備、仕様及び運用である1~4号炉のうち、 3号炉の原単位が定常的に悪いことが判明 【硬化炉】 変成器 1号炉 1・2・4号炉 0.0004 kWh/パレット グラフ機能で炉ごとの 消費電力を調査 消 費 電 力 3号炉 原単位 4号炉 0.0013 kWh/パレット 3倍以上の差 ダンパ開度を調整し、 エネルギーロスを削減! 3号炉(対策前) 比較 3号炉 原単位 3号炉は、ダンパ開度過剰による 炉外への熱風漏れが判明! 1・2・4号炉 2号炉 3号炉(対策後) 対策 消費電力の削減を確認 時間 ※ダンパ:排気用窓に取り付けられた開閉装置 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 14 EcoAdviser AI によるカーボンニュートラルへのステップ ①可視化 ・ツールなどによるエネルギー使用量の可視化 Before ②分析 ・データのどこから手を付けたらいいか分からない ・エネルギーロス発生原因が分からない After カーボンニュートラルを経営課題として認識し、装置・設備でスモールスタート。省エネの改善ポイントを各部門と共 有しつつ体制拡大し、省エネ適用スコープを広げながら段階的にカーボンニュートラルを実現 事業所 ライン モニタリング 体制構築 設備・装置 CO₂排出量と エネルギー使用量の可視化 可視化 改善 AIによる エネルギーロス 発生原因の分析 継続的な CO2 削減活動 GHG可視化 省エネ対策の 効果検証 運用 GHG削減 AIによる エネルギーネルギー ロスの要因診断 分析 GHG開示PF COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED. 14 開示 15 Serendieによる統合ソリューションの創出 三菱電機Serendieは、データ分析基盤や、事業領域を横断したサービスを迅速に提供するWebAPI連携基盤などから構成、 データドリブンによる生産革新を推進しサステナブルなスマートファクトリーに貢献する新たなソリューションを提供します Factory DX 新たな ソリューション Serendie コンポーネント・システム・サービス(例:FA×電力) CNソリューション、 生産ソリューションなど SCADA システム データリンク CNソリューション AI データ 集計・加工 生産ライン/ ユーティリティ 受電設備 システムの データ集約 ・省エネ支援 アプリケーション 使用エネルギーの 削減 統合ソリューション 省エネ化 チューニング ・GHG管理支援 カーボン ニュートラルの実現 デジタル基盤 Factory GX 電力需給計画制御、 マルチリージョンEMSなど 商用電源 データリンク 中低圧直流配電システム GX・DX 太陽光発電 ⚫ データ分析基盤 ⚫ WebAPI 連携基盤 改善・ 機能アップデート 再生可能エネルギー の導入拡大 自家発電機 空調 照明 パートナーとの共創 蓄電池 COPYRIGHT © 2024 Mitsubishi Electric. ALL RIGHTS RESERVED. ALL TRADEMARKS ACKNOWLEDGED.

資料8

第48回省エネルギー小委員会 アズビルの提供する 省エネ制御技術のご紹介 アズビル株式会社 アドバンスオートメーションカンパニー SSマーケティング部 2025/5/8 © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 目次 1. ソリューションの概要:コンプレッサ台数制御 ENEOPT comp 2. ソリューションの概要:多変数モデル予測制御 SORTiA -MPC(*1) 3. AIによる最適化技術の高度化支援:モデル自動更新機能 SORTiA -IMB(*2) 4. ソリューションの今後 (*1) MPCはMulti-Variable Model Predictive Controlの略称 (*2) IMBはIntelligent Model Builderの略称 © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 2 1. ソリューションの概要:コンプレッサ台数制御 ENEOPT comp 省エネに寄与する仕組み ③統合制御 事例紹介 業種:自動車・自動車部品工場、製鉄プラント、 製紙プラント、化学プラントなど 省エネを実現する過程と仕組み 圧縮空気の使用量が多いケースでは、工場での電力使用量の10~ 30%を占める圧縮空気設備に対して、(a)~(d)を構築することで生産 に必要な圧縮空気を適切に供給し、最適な省エネ運転を実現します。 (a) PID制御によるエアー圧力安定化 (b) インバータ周波数制御の統合 (c) 複数のコンプレッサ台数制御の統合 (d) エアー減圧制御との連携制御 企業規模:大企業 導入対象プロセス:圧縮空気設備(エアーコンプレッサ設備) ターボ式、スクリュー式、レシプロ式など、 複数の方式の空気圧縮機に対し、メーカを問わず対応します。 多メーカ多機種が混在する環境や、複数の空気圧縮機設備群の統合など、 既製品では対応できない領域への対応力が差別化ポイントです。 定量的な省エネ効果:圧縮空気設備消費電力を約10%削減 参考(導入事例): 自動車工場 製紙プラント ソリューションの提案開始時期 導入実績 累計150システム以上 © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 1990年台 自動車工場向けにソリューション提供を開始 以降、省エネ機運の盛り上がりとともに他業種や海外へと展開 3 2. ソリューションの概要:多変数モデル予測制御 SORTiA -MPC 省エネに寄与する仕組み ③統合制御 省エネを実現する過程と仕組み 動力プラント運転最適化における省エネ実現過程 事例紹介 業種:石油精製プラント、石油化学/化学プラント 動力プラント(*1)、空気分離装置、加熱炉(製鉄プラント) 企業規模:大企業 導入対象プロセス:蒸留塔、動力プラント、空気分離装置など プロセス変数間の干渉が強い装置 定量的な省エネ効果(動力プラントのケース): 【環境貢献】2%~3%のCO2排出量削減 * 弊社実績ベース 【利益創出】5千万円~1億円のエネルギーコスト削減 * 年間30億円の燃料を消費している場合 参考(納入事例): 製紙プラント (動力プラント最適化) 製鉄プラント (加熱炉最適化) 石油精製プラント (動力プラント最適化) 産業ガスプラント (空気分離装置最適化) 導入実績 累計約80装置 動力設備に対して、さまざまな制約を考慮した上で、CO2排 出量が最小となる運転を実現するように制御します。従来、 人が担っていたこの設備運転条件の決定を、最適計算により 行い、既設の制御システムのPID制御設定値(SV値)に反映 します。 動力設備におけるさまざまな制約の一例 工場のエネルギー需要は時々刻々と変動する 燃料価格の変化 各設備の機器制約 場面ごとに「最適な運転状態」が存在します。 ソリューションの提案開始時期 1990年台 石油コンビナート向けオンライン最適化制御に着手 2010年台 最適化システムのパッケージ化 (*1) 蒸気ボイラーや蒸気タービン発電機で構成されたエネルギー供給プラント © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 4 3. AIによる最適化技術の高度化支援:モデル自動更新機能 SORTiA -IMB AI活用技術開発の背景 自動化を行うには対象となる装置情報が必要です。また、その装置情報を自動制御が扱えるように数式化(モデル構築)する必要があります。 その数式化(モデル構築)は専門性を持つエンジニアのみが実施できます。 自動制御技術の適用先を広げるために、数式化(モデル構築)を自動で行えるようにするため、AI技術を活用しています。 活用しているAIの種類 ・教師あり機械学習(ベイズ推定) ・学習データ:操業中プラントデータ プラントに試験用の摂動を加える必要がないことから、 通常とは異なる特別な操業が不要である点が特徴です。 ・AIが推論する内容:プラントのモデル(伝達関数モデル) ・推論結果の活用方法:省エネ効果の維持 多変数モデル予測制御(SORTiA-MPC)は、 プラントの数式化されたモデルを用いて制御と最適化を行います。 しかし、プラントの特性は経年劣化や運転領域の変化によって変わることがあります。 これに対応するために、 SORTiA-IMBは稼働中のデータから自動でモデルを推定し、特性変化を監視します。 特性が大きく変わった場合は、 制御および最適化モデルを自動で更新し、省エネ効果を維持します。 参考: パラメーター確率分布を用いたプラントモデル自動更新技術【azbil Technical Review(2025年4月発行号)】 © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 5 4. ソリューションの今後 ~省エネ制御技術におけるデジタル技術活用の狙い~ 「ベテランのノウハウ」や「エンジニアの技術」を継承し、高エネルギー効率運転を継続します エネルギー効率 ベテラン の退職 人手不足 働き方改革 省エネ制御技術 +AI技術による自動モデル更新 ベテランオペレータによる高効率運転 モデル更新が 行われずに陳腐化 省エネ制御技術 +専門性を持つエンジニアによる定期的なモデル更新 未熟練オペレータによる運転 時間 省エネ制御技術の新たなアプリケーションへの適用を加速し、カーボンニュートラル実現へ貢献します 省エネ制御技術の適用先 省エネ制御技術の改良 +AI技術の導入による適用先の拡張 空気分離装置 動力プラント 加熱炉 省エネ制御技術の改良による適用先の拡張 蒸留塔 時間 © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 6 4. ソリューションの今後 技術動向や需要家の動向 従来はプロセスや設備を熟知したスペシャリストやベテランが自身 のノウハウによって高いエネルギー効率での運転を実現していまし たが、スペシャリストやベテランの定年退職や、昨今の人手不足・ 働き方改革などによって、継続が困難となっているケースが多々見 られます。 経験の浅いオペレーターの運転では、エネルギー効率の低下は避け られないため、これらのケースにおいて、スペシャリストやベテラ ンの運転ノウハウを制御機能(新旧世代のAI技術活用を含む)に よって再現した自動化技術や、デジタルツインとAI(強化学習)に よる自動化範囲の拡張が期待されています。また同時に、多変数モ デル予測制御のような高度な制御技術の導入や維持メンテナンスに も技術伝承の課題があり、この課題解決にもAI技術など、新たな技術 の導入が期待されています。 一方で、EMS導入によって得られたデータの活用は停滞が見られま す。主観ではありますが、これまで工場・プラントのカイゼン活動 では仮説駆動型アプローチが取られていたケースが多かったためか、 データ駆動型アプローチの浸透が不十分であると感じています。 また、工場・プラントにおいては省エネ推進の専門家が不在であり、 製造部門や生産技術部門が省エネ推進を兼任しているケースが多く 見られるため、十分な検討・活動時間を確保することが難しいと いった課題もあります。 © 2025 Azbil Corporation. All Rights Reserved. 当社提供ソリューションの今後について エネルギーマネジメントソリューションの今後に関しては、2つの軸 での拡大を目指しています。 1.既存ユーザへより良い価値を提供することを目的とした拡張 当社の省エネ技術を採用していただいているプラントで、より大 きな価値を提供するべく、新たな機能・サービスの開発を行います。 当面は専門のエンジニアによるモデル評価・再構築を自動化した SORTiA-IMBの更なる改良を行うことに加え、見える化データ活用に よる省エネ活動を支援するサービスの提供を予定です。 2.既存省エネ技術の改良による新たな適用先への拡張 蒸留プロセスで使用されていた多変数モデル予測制御(SORTiAMPC)の制御機能を拡張することで、新たなアプリケーションであ る動力プラントや空気分離装置へと適用範囲を広げてきたように、 今後も省エネの余地の見いだせるアプリケーションの開拓を進めま す。それと同時に、新たなアプリケーションで必要とされる制御機 能(AI技術活用含む)の開発を行います。 7

資料9

YOKOGAWAのAI技術と 省エネルギー 小渕 恵一郎 横河デジタル株式会社 Enterprise AI 推進室 AIシニアコンサルタント (兼)横河電機株式会社 横河プロダクト本部 コントロールセンター AIシニアコンサルタント 国立大学法人 東京科学大学 非常勤講師 May. 12, 2025 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー 1. 横河デジタル株式会社 ご紹介 2. 製造業におけるAI 活用パターン • 製造データ分析AI事例 • 汎用目的AI事例 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 2 横河グループ 横河デジタル株式会社 会社紹介 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 3 会社概要 横河グループ 製造業のお客様へ、自社開発のセンサーからシステムまでご提供するグローバルカンパニ― です。 売上 約5402億円 (グループ連結 FY23) サービス拠点 180か所 60か国 生産拠点 12か国 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 4 会社概要 横河デジタル株式会社 製造業生まれのコンサルティングファームとして、センサーから経営まで、お客様の 課題解決に伴走します。 商号 横河デジタル株式会社 / Yokogawa Digital Corporation 設立 令和4年(2022年)7月1日 資本金 1億円(横河電機100%出資) 事業概要 主に製造業に対する以下のサービス 横河電機 YOKOGAWAグループと共に、 計測、制御、情報技術を基にした 製品やソリューションを提供 1. DX/ITコンサルティング (DX/IT戦略策定・ITシステム開発・運用保守) 2. OTコンサルティング (OT課題の発掘・解決方策策定・システム開発・運用保守) 3. AIコンサルティング (AI活用戦略・AI開発・運用保守) 4. セキュリティコンサルティング (現状状調査・要件定義・ネットワーク構築・SOC監視) 5. ソフトウェア (自社パッケージの開発導入・他社ERP導入) 6. トレーニング (DXプログラムトレーニング・計装講座・IT講座・製品技術講座) 従業員数 約500名(派遣社員、準委任スタッフを含める。2024年4月1日現在) 提携企業 株式会社エル・ティー・エス 株式会社ALGO ARTIS ギリア株式会社 FPT Software Company Limited(横河電機と提携) 横河 ソリューション サービス 横河 デジタル 主に製造業のOT/ITや業務 プロセス、AI、セキュリティ等の コンサルティングサービスを提供 日本国内における制御・ 計装機器等の販売、保守、 電気計装工事を提供 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 5 横河デジタル サービス概要 製造業の業務改革、デジタルテクノロジーの導入、さらにはその後の運用 保守まで、実践的なコンサルティングサービスを提供します 業界 Energy & Sustainability Material Life 石油 サービス ガス・LNG 電力 再生エネルギー 上下水道 化学 電機・電子 紙パルプ 鉄鋼・非鉄 半導体 自動車 食品 医薬品 ライフサイエンス AI DX/IT構想策定 ITシステム 導入・運用保守 スマートファクトリー モノづくり変革 工場見える化・改善 OT/ITセキュリティ カーボンマネジメント トレーニング | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 6 製造業におけるAI 活用パターン | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 7 日本の製造業の強みを生かすためのAI分類 製造データ分析AIと制御AIが、日本の製造業の強みを生かし、国際競争力を高めるAI である 1 日本の製造業が 差別化要素を 見つけにくいAI 画像処理用、音響処理用、 言語処理用等のAI 3 日本の製造業が国際 競争力を発揮できるる AI 画像・音響・言語処理用AI 製造データ分析AI 製造データを利用した データ分析を行うAI 2 将来予測AI 過去データをもとに将来の変化を 予測するAI 4 汎用目的AI 強化学習を活用し、最適化の 判断や制御を自律的に行うAI Copyright Material(禁無断複製) | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 8 日本の製造業の強みを生かすためのAI分類 製造データ分析AIと制御AIが、日本の製造業の強みを生かし、国際競争力を高めるAI である 1 日本の製造業が 差別化要素を 見つけにくいAI 画像処理用、音響処理用、 言語処理用等のAI 3 日本の製造業が国際 競争力を発揮できるる AI 画像・音響・言語処理用AI 製造データ分析AI 製造データを利用した データ分析を行うAI 2 将来予測AI 過去データをもとに将来の変化を 予測するAI 4 汎用目的AI 強化学習を活用し、最適化の 判断や制御を自律的に行うAI Copyright Material(禁無断複製) | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 9 製造データ分析AI事例:環境変化に左右されない省エネルギーKPIの設定 ◼ 弊社駒ヶ根工場では、省エネ法で毎年1%改善に向けて努力しているが、既存の方法 では更なる改善余地の検討に行き詰っていた! ◼ ◼ そこで、省エネ設備に投資して(廃熱利用の設備追加とセンサ設置)大幅な省エネを目論んだ・・・ 結果として、確かに省エネは実現されたが、活動に対する正確な評価ができていないことが判明した 2017年:省エネ設備投資+省エネ施策を多く実施 駒ケ根事業所 工場の規模は横河の中で小さいが、 エネルギー使用量が横河の中でTOP3に入る 2018年:省エネ設備のみ | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation Copyright Material(禁無断複製) 10 製造データ分析AI事例:環境変化に左右されない省エネルギーKPIの設定 ◼ 設置したセンサから得られたデータに製造データ分析AIを適用し、操業状態・気温を考 慮したLPGの使用量を高い精度で予測。これを環境変化に左右されない省エネルギー KPIを構築。 ◼ ◼ このKPIを使用して省エネ結果を再判定したところ、活動に連動した省エネ判定が可能 さらに、このKPIを利用して省エネ活動を継続することで、更なる省エネを実現 LPG量による判定と真逆となった! センサ設置、つまり、デジタル化によ る省エネソリューションの1つである センサデータからリアルタイムに省エネ 状況を判断できるため汎用目的AIに よる最適化にも使用可能 (3.3%の更なる省エネを実現) | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation Copyright Material(禁無断複製) 日本の製造業の強みを生かすためのAI分類 製造データ分析AIと制御AIが、日本の製造業の強みを生かし、国際競争力を高めるAI である 1 日本の製造業が 差別化要素を 見つけにくいAI 画像処理用、音響処理用、 言語処理用等のAI 3 日本の製造業が国際 競争力を発揮できるる AI 画像・音響・言語処理用AI 製造データ分析AI 製造データを利用した データ分析を行うAI 2 将来予測AI 過去データをもとに将来の変化を 予測するAI 4 汎用目的AI 強化学習を活用し、最適化の 判断や制御を自律的に行うAI Copyright Material(禁無断複製) | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 12 強化学習について ◼ 強化学習の一般の特徴 1. 事前にデータを用意することなく、エージェント自身がデータサンプリングを行う 2. 制御対象の数学的モデルを用意するのではなく、経験則から制御方策を学ぶ 3. 試行回数が多く、サンプルコストが高い。 ◼ 特に“FKDPP”の特長は、少ない試行回数で安定した学習が期待できる。 <強化学習のイメージ> | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation 13 汎用目的AI FKDPPの事例: 化学プラントにおける省エネルギーオペレーション ◼ ターゲットはブタジエン生成プラントの蒸留塔の廃熱を使用した熱源を使ったリボイラ部 分の制御 • 過去、PID制御やAPCを使用し自動化を試みたが、実現できずオペレータによる手動制御(バルブ手動操 作)を実施している ◼ AIが製品品質を維持しつつ、 できるだけ省エネルギーになるよう にリボイラ用廃熱利用熱源を調節 する2か所のバルブを制御する • この蒸留塔にはAPCとPIDで制御して いる箇所が存在し、これら既存の 制御部分を意識しながら、できるだけ 省エネでAIが制御する | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation Copyright Material(禁無断複製) 14 汎用目的AI FKDPPの事例: 化学プラントにおける省エネルギーオペレーション 従来、このような複雑な プロセスの制御にはAPC を使用するが、非定常な プロセスや非線形性の強 いプロセスではモデル作 成が複雑で多数必要に なるため対応できない ケールがある。 AI(FKDPP)は強化 学習による最適化でこの 課題を解決した。 既存の制御手法では自動化できなかった箇所で、 急激な外乱(降雨、降雪など)を考慮しながら、 品質と省エネを両立し、沸点の近い物質AとBを分け、 物質Aを理想的な状態で効率的に取り出す制御を、複数のバルブを操り行う 統合生産制御システム CENTUM VP 各種安全機能等 品質 規格外品が発生しないよう 蒸留塔内の液面レベルを保つ 省エネ FKDPP バルブを開けて できるだけ排熱で蒸留塔を加熱する | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation Copyright Material(禁無断複製) 15 汎用目的AI FKDPPの事例: 化学プラントにおける省エネルギーオペレーション 実証実験(継続)の成果 外気温が年間で 約40度変化する中 約1年間 安定的に稼働 品質と省エネを両立 時間・費用に加え 40%の蒸気使用量と CO2排出量を削減 人への負担を削減し 安全性を向上 定期修理後も 同じAI制御モデル を適用可能 外気温変化(外乱)の影響を受けや すい制御箇所に対し、自律制御AIによ り、年間で外気温が40度ほど変化する 中、夏や冬を含めて安定したパフォーマ ンスで、液面制御と排熱利用の最大化 を実現することができた。稼働中は一度 もトラブルなく、安定的に稼働し、厳し い出荷基準を満たした良品のみを生産 した。 自律制御AIによって、規格外品が発生 することによる燃料や人件費等の損失、 時間的損失がなくなるとともに、原料を 効率的に製品にできるようになった。出 荷基準を満たす良品を生産しながら、 省エネを両立し、従来の手動制御に比 べ約40%の蒸気使用量とCO2排出 量を削減※できた。 自律制御AIの導入により運転員が24 時間体制で頻繁に手動制御する必要 がなくなり、作業負荷のみならず人間へ の心的な負担も減り、誤操作も防ぐこと となり、より安全性が高まった。 原料組成のばらつきや、系内の汚れの 蓄積や定期修理による清掃によるプラ ントの状態変化などがあっても、AI制御 モデルがそのまま適用でき、安定して有 効に稼働することが確認できた。 ※本実証実験で自律制御AIを適用した液面の制御に従来使 用されていた蒸気量ならびに同蒸気製造に係るCO2排出量に対 する削減率。 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation Copyright Material(禁無断複製) 16 すべてがAI技術だけで完結するわけではありませんが・・・ AI技術は、これまで自動化しきれなかったプロセスの自動化を実現し、 省エネ・省人化に大きく貢献しました! ◼ AI技術による技術は、従来の制御技術を置き換える技術ではありません! このケースでは、今まで自動制御できなかった箇所を自動化する新しい技術です ◼ AI技術による制御は、非定常なプロセス、非線形性が強いプロセスで複雑なトレードオフ が存在し、これまで自動化できていない部分に適していると考えます • 従来、化学プラントで必要な複雑な制御の対してはAPC(Advanced Process Control)を使用して自 動化しますが、この方法は非定常なプロセスや非線形なプロセスへの対応に弱点があり、状況により自動化 できないケースがあります。このような場合にもAI技術による最適化は良い結果を導くことができます。 ◼ 汎用目的AI FKDPPは、本事例のように化学プラントなどの大規模な熱プロセスはもち ろん、幅広い産業での最適化に活用が期待されます。 • 排出削減の社会的要求が高まっている今こそ、製造部門やエネルギー部門が一体となって、工場のデジ タル化、制御の高度化による省エネこそが鍵となります。 | EAI-KK20250512(YOKOGAWAのAI技術と省エネルギー) | May 12, 2025 | © Yokogawa Electric Corporation Copyright Material(禁無断複製) 17 ご清聴ありがとうございました! The names of corporations, organizations, products and logos herein are either registered trademarks or trademarks of Yokogawa Electric Corporation and their respective holders. 18

資料10

第48回 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会 次世代エネルギー戦略で進化する製造プロセス 2025年05月12日 株式会社日立製作所 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved DX/GXを阻む投資判断の壁を超える:改善期待額の大きい領域へのシフト 「改善期待額(= 対象コスト規模 × 改善見込み率)」が大きく見込まれる領域への戦略的シフトにより、従来、改善対象が小さく費用対 効果の不透明さから投資判断に至らなかった企業層に対しても、意思決定を促す突破口を提供し、停滞していたDX・GXの実装を力強く前進 させる。 大 次世代施策 対象コスト規模 (全体最適による発揮価値の拡大) 対象コスト規模(大) ×改善見込み率(大) 領域へのシフト 従来施策 製造事業所における エネルギー需要(生産計画)と ユーティリティ供給のすり合わせによる、 省エネ・CO₂削減の実効的な価値創出 (個別最適の限界) 改善取組が進むと・・・ 小 2 従来施策 の延長線 小 改善見込み率 大 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved AIが学習した関係性で、エネルギー調和型の計画を自動立案 Input 生産実績 エネルギー実績 : Input 販売計画 制約条件 : 生産設備 生産指示 生産計画 システム 生産量とエネルギーの関係性を学習(教師あり学習) 需要 予測 TSPlanner Input 計測データ 制約条件 : エネルギーマネジメント システム 運転指示 制御装置 計画間 交渉 3 AIが学習した生産とエネルギーの関係性から調整案を提示(強化学習) ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 実績のある2つのソリューションを掛け合わせた次世代ソリューション 需要側の生産最適点、供給側の電力単価最適点は異なる。 生産計画、供給計画を掛け合わせることで全体最適を実現。大きな省エネ効果が期待できる。 2017~ Hitachi AI Technology/ 計画最適化サービス 「MLCP」 生産最適点 (※1) 生産計画の最適化 電力単価最適点 全体最適点 2015~ 統合エネルギー・設備マネジメント サービス 「EMilia」(※2) エネルギー計画の最適化 2025~ 計画連携ソリューション 「TSPlanner」(※3) 双方の計画をすり合わせし、全体最適化 4 (※1) MLCP:Machine Learning Constraint Programming (※2) EMiliaは、株式会社日立製作所の登録商標です。 (※3) TSPlannerは、株式会社日立製作所が商標登録出願中です。(2025年5月現在) ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 全体最適化に立ちはだかる部門間の壁 相反するKPIがあっても、部門ごとのKPIが優先され、全体最適が進まない 契約電力を下げたいって言うけど、 安定供給してくれなきゃ困る (上流)生産管理部門 もう少し電力は平準化してほしい 部門間の壁 生産スループット(稼働率) ジャストインタイム納品率 平準化生産 5 (下流)エネルギー管理部門 デマンドピーク抑制 お互いのKPIを 意識していない 再生可能エネルギー利用率 蓄電充放電制御効率 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved AIが両部門の論理を理解し、合意可能な最適解を提示 エネルギーコスト削減と安定供給には、部門を超えた連携が重要。 AIが両部門の論理を理解し、合意可能な最適解を提示することで、関係者が納得のいく意思決定を支援。 (上流)生産管理部門 生産スループット(稼働率) 6 お互いのKPIを 調和 (下流)エネルギー管理部門 デマンドピーク抑制 ジャストインタイム納品率 再生可能エネルギー利用率 平準化生産 蓄電充放電制御効率 生産計画 エネルギー計画 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 導入実績と期待される省エネ効果 新ソリューション「TSPlanner」は2025/3より提供開始。現在、複数社で効果検証を実施中。 2025.3.27 ニュースリリース 日立と住友化学、AIを活用し、エネルギー消費の低減・最適化を図る 生産計画の自動立案システム の実用化に向け、実工場での検証を開始 簡易検証結果のエネルギー削減割合は大きくないものの、CO2排出削減が困難な産業でエネルギー 消費量の多い化学産業において、その省エネ量は無視できないものであり、エネルギー削減年間目 標の内、大きな割合を占める (住友化学様) 他業種では改善の余地が約10%見込めた事例もあります。 7 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 急速な市場環境変化に対応。製造プロセスの変革へ 日立は、これまでのビジネスで培ったOT×ITのケイパビリティにより、製造プロセス変革を支援します。 < 石油化学産業の事例 > 動向 ・中国の増産影響による輸出減 ・国内のプラント稼働率が低下 変化 ・稼働率の低下による負荷減により、生産計画、 エネルギー計画に調整余地が生まれる 対応 ・生産とエネルギー消費のバランスをAIで最適化 エチレン稼働7割台か 3基停止が必要に 連産品でジレンマ : 化学工業日報 電子版より引用 8 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved 国内製造業のエネルギー課題を打破するソリューションへ 国内企業は省エネ化を継続しているが、エネルギー価格高騰等、昨今のエネルギー課題解決のため、更なる省エネ化が求められる。 TSPlannerは、従来の省エネ施策とは異なるアプローチで、早期かつ大きな改善効果を実現するソリューションでありたいと考える。 ■従来の省エネルギー化の進め方 省エネ アクション 検討段階 省エネ 施策検討 データ 分析 見える化 労力がかかるデータ分析挫折 具体的省エネ施策検討不可 省エネ施策実行 費用対効果が十分でない 効果が不透明な 見える化への投資断念 ■TSPlannerによる次世代省エネルギー化の進め方 効果検証による スコープ選定 生産計画とユーティリティ 供給の擦り合わせ余地 があるラインを選定 9 TSPanner 導入 TSPlannerによる 計画立案シミュレーション 改善効果 発揮 効果の二重取り 人件費削減効果 省エネ効果 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved まだある、伸びしろ。省エネは計画に潜む 生産計画によってエネルギー効率に影響のある要素を計画段階で分析。 市場や経営戦略の変化でフル生産が難航する状況下でも、最適計画を策定し、省エネ効果を最大化 生産負荷により変動する エネルギー原単位 10 熱融通など 他製造ラインとの 兼ね合いによる エネルギー効率の違い ピークシフト調整による 買電の契約電力低減 生産順序最適化による エネルギーロス最小化 ©Hitachi, Ltd. 2025. All rights reserved

資料11

1 第48回省エネルギー小委員会への意見 2025 年 5 月 12 日 東京大学 江崎 浩 AS IS と TO BE での効率化/新機能 による 結果として(as a gift)の省エネ 以下に、事例の紹介を行う。 ほとんどの事例は、省エネが目的ではなく、事業利益の増加のための①効率化、②新機能の生成 である。 【事例1】 (株)カワト T.P.C. (山口県 中小企業) 、2024 年 図1 工場での適切な技能を持った人材の確保がほぼ不可能な環境であったので、萩工場を整理、廃校 された学校の体育館に、工場を移転し、デジタル工場を実装した。 デジタル工場の管理・制御は、 ほぼすべて 岩国市の本社から実行可能な環境を実現した。 ハードウェアとソフトウェアロボッ トを用いた DX を実現し、結果として大幅な省エネを実現した。 遠隔デジタル工場の簡易な管理 は、地元の専門知識・技量はもっていない人材で実現している。 【事例2】 中島工機(横浜市 中小企業) 2005 年資源エネルギー庁長官賞受賞 2 図1 本手法は、米国 ハンバーガーチェーンに展開され、省エネルギーを目的に導入したところ、 「日 替わりする店長によって、従業員の作業の流れが変化している」事実を把握することに成功した。 【事例3】 サブウェイ 東京大学 工学部 2 号館店(半屋外 not 建物内店舗) 2011 年東日本大震災の際に、東京大学での省エネの支援指示を受け、照明の LED 化を実施、約 15%の節電に成功した。 しかし、店長が認識した LED 化による 飲食店としての利点は、以下 の 2 点であったとのこと。 ① 食品での発熱量の大削減(➔衛生面での改善が実現) ② 「虫」の来店量の削減(➔衛生面での改善と顧客の不快感の改善が実現) 「必要は発明の母」の典型例。 LED 照明の利用は、被照対での発熱量の削減は、非常に大きな機能であり、写真スタジオ、婚礼 式場などで、省エネが主ではない理由・目的で LED 照明が導入され、結果的に(as a gift)省エネ を実現している。 図2 さらに、LED 照明の導入は、以下のような、新しい可能性を提供・実現している。 1. 「灯」 「管」の形態である必要がなくなった ➔ 意匠への大きなインパクト 2. 光が届くところに、 「通信機能」を提供可能に。 もちろん、可視光でも非可視光(電波 5 G/6G)でも。 3. 照明の Phased Array 化も可能になる(照らす領域を自由に調整・制御可能に) 【事例4】サプライチェーンネットワークの最適化(AS IS) 2016 年のサプライチェーンネットワークでの情報の共有・連携によって、サプライヤーと販売 店の間存在する物流倉庫の大きさの 40%削減を実現させた。 倉庫の建設(Embodied Carbon)およ び運用(Operational Carbon)の関する省エネ(+省資源)を実現している。 3 図3 図4(2018 年の事例) さらに、2001 年に竣工された IIJ 社のデータセンターでは、Skelton&Infill の考え方に従った 設計・実装が行われた。その結果、現在でも、新技術(e.g., 液冷システム)を用いたシステムの導 入を、基本構造を変更することなく、低コストにしかも立て替えすることなく、内装の変更(リノ ベーション)で対応することに成功している。 Scope 3 のライフタイムでの地球温暖化ガスの削 減の事例である。 【事例5】TO BE (新しい 構造への 変化・進化)による省エネルギーの実現 経済産業省・エネ庁・総務省が連携して現在議論が行われているデータセンターネットワーク などデジタルインフラに関する「ワット・ビット連携」は、とても 分かりやすい 事例である。 東京・大阪にあるデータセンター + “長”距離送電網 + 発電所 ⇓ {送電線と通信線に} 東京・大阪からデータセンターまでの通信線 + “短”距離送電線 + 発電所 通信線の設置・運用に必要なエネルギーとコストは、電力線の 2 桁程度 小さな値になることが示 4 されている1。Embodied Carbon と Operational Carbon の両方での大きな 省エネルギーにつな がることになる。 電力(ワット)の物流(電子の移送=送電)を、情報(ビット)での物流(光子の移送 =通信)に入れ替える TO BE 型の変革である。 似たものとして、新聞を挙ることができる。 (ゲラ作成システム + 印刷機 + 紙) + 物理配送網 ⇓ {紙の印刷と配送を、ビットの作成と配送へ} (コンピュータ) + インターネット + スマホ/PC 同様に、紙書類+印鑑/捺印 を デジタルドキュメント+クリック に変えると時間と資源/エネル ギーの すべてで、大きな省エネを実現することが、コロナ禍を契機に日本でも進んだ。 さらに、米国のトランプ政権第 1 期の期間では、GDPが増加 20%弱 増加しが、一方、エネル ギー消費量は 20%弱 削減した との報告がある。単純な AS IS での 省エネだけではなく、TO BE(制御のデジタル化だけではなく物理のモノのデジタル化)が 大きく貢献していると考えなけ ればならないかと考える。 これは、サプライチェーンの 流れの最適化(チェーン自体には変化の ない AS IS での省エネ)だけでは、不可能であり、サプライチェーンの構造を新しいものに 入れ 替える(Replace) TO BE での省エネに対応すると考えるべきであろう。もちろん、TO BE でも、 人工知能などを用いた制御で省エネを実現可能であるので、Embodied Carbon はあまり増加しな いことが期待される。 一方、TO BE の場合には、古いインフラを新しいインフラに 入れ替える 必要があり、Embodied Carbon の増加量は大きくなる。 しかし、Operational Carbon が劇的に減 少させる可能性を持っている。 特に、新聞の例のように、物理のモノが デジタルに入れ替えら れる構造変革における省エネの効果は非常に大きい。モノ(=分子/陽子・中性子)、 電力(=電子)、 デジタル(=光子)は、順番に 2 桁程度の質量の違いを持っており、その結果、移動に必要なエネ ルギーは、これに比例(f=ma であり、質量 m と力 f は m の大きさに関係なく線形比例する )し て小さくなる。 以上 1 岡本浩、 「エネルギー×情報基盤インフラの連携・協調の必要性について」 、第 5 回デジタルイ ンフラ(DC 等)整備に関する有識者会合、2023 年 3 月 22 日 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/digital_infrastructure/0005/08.pdf