資料3
資料1
商標審査の現状
産業構造審議会知的財産分科会 第9回商標制度小委員会
令和4年9月29日
商標出願件数の推移
➢ 出願件数は増加傾向にあり、2021年の出願件数は、約18万5千件。
国内は約16万5千件、 国際商標登録出願は約2万件。
(件)
200,000
商標登録出願(国際商標登録出願以外)
190,939
国際商標登録出願
17,328
161,859
147,283
150,000
124,442
184,483
17,802
190,773
181,072
19,450
17,924
184,631
20,094
13,835
15,984
12,672
100,000
173,611
166,681
171,323
2018
2019
163,148
164,537
2020
2021
148,024
131,299
50,000
111,770
0
2014
2015
2016
2017
出典:特許行政年次報告書2022年版
(年)
1
産業分野別出願区分数の推移
➢ 産業分野別では、全体的に出願増の傾向だが、2021年は食品、機械、雑貨繊維、役
務分野で出願が増加した一方、化学分野で出願が減少した。
(区分)
一般役務(41~45類)
雑貨繊維(14~18,20~28,34類)
70,000
68,496
65,978
産業役務(35~40類)
機械(6~13類,19類)
60,000
50,000
化学(1~5類)
58,903
食品(29~33類)
50,748
40,000
33,786
30,000
32,957
20,000
10,000
0
2011
2012
2013
2014
※2022年8月1日時点特許庁調べ
※一部の料金未納により出願却下された出願を除く
※国際商標登録出願を除く
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
(年)
2
近年の出願件数増加の要因
➢ 個人・中小企業による出願が堅調に推移
➡ 2021年は、2015年から約1.2倍に増加(国内出願の約6割)
中小企業
商標の出願件数の推移
(件)
個人
中小・個人以外
69%
69%
240,000
67%
国際商標登録出願
国内出願における個人・中小の割合
67%
66%
200,000
65%
190,939
161,859
160,000
147,283
13,835
15,984
45,959
40,000
54,160
17,802
54,499
19,450
53,125
64%
181,072
184,631
17,924
20,094
54,706
59,940
25,435
25,459
83,007
79,138
2020
2021
48,340
120,000
80,000
17,328
184,483
190,773
25,446
23,024
23,666
20,777
21,099
64,241
78,907
94,005
89,158
94,532
2017
2018
2019
0
2015
2016
(年)
※特許行政年次報告書2022年版を基に特許庁作成
3
5大特許庁における出願件数の比較
➢ 世界的にも出願増の傾向。特に中国の出願増が顕著。
日米欧中韓における商標出願件数の推移
(件:CNIPA(中国)以外)
700,000
600,000
(区分:CNIPA(中国))
JPO(日本)
USPTO(米国)
KIPO(韓国)
EUIPO(欧州)
9,000,000
8,000,000
CNIPA(中国)
7,000,000
500,000
6,000,000
400,000
5,000,000
300,000
4,000,000
3,000,000
200,000
2,000,000
100,000
1,000,000
0
0
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
出典:
日本・・・特許行政年次報告書2022年版
中国・・・中国商標戦略年度発展報告(~2017年)及びTM5におけるReport for Common Statistical Indicators(2018年~)を基に特許庁作成
その他・・・WIPO統計
※中国は件数での公表を行っていないため、数値は区分数(右軸)。
4
商標審査における処理件数の推移(FA)
➢ 審査期間の短縮に向けて、審査官増員及び審査効率化等の施策を講じ、2021年は
前年比約1.2倍の処理を達成。
➢ 日本では、効率的な審査体制の構築に努めており、主要国との比較でも、1人当た
りの審査区分数は多い(2020年)。
(件数)
商標審査におけるFA処理件数の推移
220,000
213,224
200,000
172,931
180,000
140,000
168
161
160,000
137,463
126,407
180
170
160
134,834
150
※TM5におけるReport for Common
Statistical Indicatorsを元に特許庁作成
※2020年
※区分数のため、一人当たりの件数とは異
なる
※EUIPOは相対的拒絶理由を審査しない等
審査負担は国により相違
(区分)
2,200
2,047
2,000
1,800
1,617
1,600
1,394
1,400
120,000
100,000
審査官1人当たりの審査区分数
(審査官数)
140
136
140
136
130
80,000
1,200
1,032
1,000
800
60,000
120
40,000
600
400
110
20,000
0
100
2017
2018
2019
2020
2021 (年)
※特許行政年次報告書2022年版を元に特許庁作成
200
0
日本
韓国
米国
欧州
5
審査期間(FA・TP期間)
➢ 近年の出願増の影響等により、一次審査通知までの期間及び権利化までの期間は長期化。
➢ 2022年度末に一次審査までの期間を6.5か月、権利化までの期間を8か月とする政府目標の達
成に向けて、審査期間は徐々に短縮。
➢ 政府目標の達成に向けて、IN対策(拒絶理由のかからない出願促進)及びOUT対策(審査処
理増大)を実施し、審査期間の短縮及び出願件数と審査処理件数の均衡を保つ。
商標審査の平均FA・TP期間の推移
(月)12.0
10.9
7.7
8.0
9.6
9.9
【審査期間短縮に向けた政府方針】
◼ 成長戦略【2019年6月21日閣議決定】
「2022年度末までに、商標の権利化までの期間を、国
際的に遜色ないスピードである8月とする」(令和元年
度革新的事業活動に関する実行計画 KPI)
8
10
6.8
5.8
7.9
6.0
6.3
4.0
4.3
2.0
11.2
9.3
10.0
【2022年度の実施庁目標】
一次審査通知までの平均期間(FA期間):6~8か月
権利化までの平均期間(TP期間):7~9か月
4.9
8
6.5
知的財産推進計画2019 【2019年6月21日 知的財
産戦略本部決定】
「近年、商標出願件数の大幅な増加により審査期間が
長期化傾向にあることを踏まえ、2022年度末までに、一
次審査通知までの期間を6.5か月とすることにより、権利
化までの期間を国際的に遜色ないスピードである8か月
とできるよう商標審査体制を強化する。」(本文)
◼
FA期間
TP期間
0.0
2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 (年度)
※2021年度までは年度平均の実績値、2022年度は年度末の目標値(政府目標)
※特許行政年次報告書2019年版、20年版、21年版及び22年版を元に特許庁作成
6
【参考】その他の取組・直近の法改正等
7
商標ファストトラック審査
➢ 商標の早期権利化ニーズに応えるとともに、審査負担の少ない出願増加による審査全体の
処理促進を図ることを目的とした審査運用。
➢ 対象案件について、出願から約6か月で最初の審査結果通知を行う。
➢ 要件に該当するかは特許庁で自動的に判定するため、申請手続や手数料は不要。
対象となるのは、次の全てを満たす出願
・出願時に、「類似商品・役務審査基準」「商品・サービス国際分類表(ニース分類)」
「商標法施行規則(別表)」に掲載の商品・役務のみを指定している出願
・審査着手時までに指定商品・指定役務の補正を行っていない出願
審査期間イメージ
出願
1
2
3
通常の審査
5
6
7
平均約9か月*
約6か月
ファストトラック審査
早期審査
4
平均約2か月**
FA
8
9か月
FA
FA
* 2022.3時点
** 出願と同時に早期審査の申請をした
場合
8
ファストトラック審査サポートツールの提供
➢ 2022年3月10日から、ファストトラック審査の利用を検討している出願人に向けに、
「ファストトラック審査サポートツール」を提供。
➢ 同ツールにより、出願人の以下作業を大幅に簡素化。
(1)ファストトラック審査の対象となる商品・役務の検索
(2)入力した商品・役務がファストトラック審査の対象となるものかの確認
9
任期付職員(商標審査官補)新規採用
➢ 2020年度より任期付商標審査官補の採用を開始。
➢ 民間企業、特許事務所等で法務一般に関する業務経験を有する者を募集し、弁理士資格や出
願・権利化に係る実務経験を有する者を採用。
➢ 審査官増による迅速かつ的確な審査体制の構築に資すると共に、ユーザー側の実務経験・視点
が商標審査部署内部で共有されることを通じて、更なる業務効率化やサービス向上に寄与。
商標審査官定員の推移
(人)
任期付審査官補採用開始
180
150
120
90
60
136
136
140
2017
2018
2019
161
168
2020
2021 (年度)
30
0
出典:特許行政年次報告書2022年版
10
商標の拒絶理由横断調査事業
➢ 商標登録出願が増加傾向にある中、限られた人員での効率的な審査実施施策の一つとして、審
査関連業務の更なる外注を推進中。
➢ 「商標における民間調査者の活用可能性実証事業」(2019年度から2021年度)で確立された事
業実施体制・調査手法等をベースに、拒絶理由の該当性(商標法第3条、4条等)に関する高度な
調査を外注化。
事業イメージ
「商標の拒絶理由横断調査事業」(2022年4月から実施)
効率化効果
調査報告書による審査効率化
調査報告書
結果を審査に活用
↓
審査効率化
審査官
改善点の指摘
拒絶理由該当性に
関する高度な調査
目的
調査者
フィードバック
✓ 審査官の調査時間の削減
✓ 新たな案件を審査する時間を創
出
調査の質の向上
効率的な審査体制の整備
審査処理増大
11
審査業務効率化策の検討・推進
➢
➢
特許庁内に商標の審査業務効率化のためのプロジェクトを立ち上げ、「審査の見える化」に基づく各審査
プロセスのうち、法解釈やユーザー対応に関連する論点を中心に、外部有識者・ユーザーの声を踏まえて
審査業務の効率化策について検討。
庁内の業務改善として実施可能な効率化策については、並行して検討・推進。
「審査の見える化」
・
・
外部有識者・ユーザーの声を踏まえた効率化策の検討
特許庁内の業務改善として実施可能な効率化策の検討
実施済
■商標審査便覧改訂(2021年3月、2022年4月実施)
•
第6条審査の緩和(区分を考慮すればその範囲が特定できる
指定商品・役務表示の第6条適用廃止)
•
優先権主張の効果に関する審査の効率化
•
第3条第1項柱書に関する審査運用の明確化(国家資格等の確
認方法及び証明書類の提出の省略)
■方式審査便覧改訂(2022年1月実施)
•
意見書提出後の期間延長請求書を却下とする運用変更により、
拒絶査定の早期起案が可能に
■出願支援ガイド(2021年8月作成、2022年4月第2版発行)
•
出願の7割近くを占める個人・中小企業向けに拒絶理由のか
からない出願を促進するためのガイドを作成
■各国の審査効率化に関する調査研究(2021年度)
•
各国における指定商品・役務に関する料金施策・ユーザー支
援ツールについて調査
引き続き
○審査基準の要点提示(拒絶理由がかかる原因
及び事前回避策の周知)
○業務運用の標準化・電子化による効率化策の
実施
○テレワークや更なる審査効率化のため審査
ツールの開発・提供
12
(参考)出願支援ガイド
✓ 特許庁は2021年8月、商標審査官が教える
出願支援ガイド「商標出願ってどうやるの?」を発行。
✓ 初めて商標出願するユーザー向けに、拒絶されない
商標出願をするためのポイントを分かりやすく解説。
✓ INPIT・普及支援課等と連携し、各種セミナー等で
積極的に周知。
✓ 2022年4月、料金改定、納付方法、ファストトラック
審査サポートツール等、最新情報を反映した第2版
を発行。
出願支援ガイド「商標出願ってどうやるの?」
https://www.jpo.go.jp/resources/report/sonotainfo/document/panhu/shutugan_shien.pdf
13
コロナ禍を踏まえた業務見直し
テレワークの本格導入を踏まえた業務の見直し
オンライン面接
➢ オンライン面接の導入(「面接ガイドライン」改訂)
➢ 電子メールの活用(FAXを介さず補正案を接受)
・所属審査室ごとの電子メールアドレスでメールを受付
・電子メールアドレスは、拒絶理由通知書内に記載
・2020年8月導入以降、メール利用件数は徐々に増加している。
審査官
出願人
代理
➢ 押印や自署の見直し(審査官に提出する書類の押印・自署の廃止)
・第3条第1項柱書の商標の使用の意思に関する書類
・第4条第1項第8号に関する承諾書
・第4条第1項第11号の出願人と引用商標権者の支配関係に関する書類
等
➢ テレワーク推進
・審査官向けのテレワーク支援ツールの開発推進
・2021年4月から、テレワーク中の審査官と電話連絡できる手段を整備
14
AI技術の活用による商標審査の効率化
➢
➢
➢
➢
➢
商標関係では、2017年度及び2018年度に、「先行図形商標の調査」及び「指定商品・役務調査」について、AI
技術の活用可能性の実証研究を実施
成果物は、現在、アジャイル型開発手法により、試行的に審査支援ツールとして導入し、効果を検証中
2021年度には、「先行図形商標の調査」の検索精度向上に向けた取組として、AIコンペティションを実施
一部の入賞者の予測モデルを、試行導入している審査支援ツールに搭載
商標審査において活用することで、審査の品質向上を図る
先行図形商標の調査
願書
指定商品・役務調査
図形商標
願書・補正書
・コード付与の
手数が多い
今までの調査手法
今までの調査手法
・人によるターム付与
・タームによる検索
・検索対象商標が多い
・検索結果が類似度順に表示されない
①
②・・・ 150
・・・
・指定商品
・指定役務
商品・役務の
過去採択例DB
・類似群コードを人手で
1件ずつ照合・コード付与
類似群コード
01B01
胃腸薬
テーブル無し*
?
顆粒状の風邪薬
テーブル無し
?
ビタミン含有の目薬
テーブル無し
?
韓国製かぜ薬
350
・・・
*DBとの照合ができなかった商品・役務
AIによる業務サポート ・類似度順に検索結果を表示
・見過ごし防止等による審査品質向上に貢献
①
AIによる業務サポート
・類似群の候補をAIツールが提示
・コード付与の効率化・品質向上に貢献
②
・・・
・・・
・・・
テーブル無し
テーブル無し
テーブル無し
類似群コード
01B01
胃腸薬
?
顆粒状の風邪薬
?
ビタミン含有の目薬
?
韓国製かぜ薬
候補
01B01
01B01
01B01
風邪薬
目薬
風邪薬
15
AIコンペティション(AIコンペ)
➢
➢
➢
AIを利用したイメージサーチツールの精度向上のため、特許庁初の機械学習コンペティション(※)
「AI×商標:イメージサーチコンペティション」を開催(2021年11月26日~2022年1月31日)
入賞者のAIモデルを実装することにより、現行ツールの2倍程度の精度向上が期待
審査支援ツールのAIモデル検討におけるコンペ方式の有効性を確認
AIコンペ概念図
AIコンペ参加者・投稿者数
◼ 参加者数:637名
◼ 投稿件数:1,453件
入賞者とスコア
※機械学習コンペティションとは
特定の課題及び関連データを公開し、その課題解決のた
めのモデル開発を広く一般から募り、優秀なものを採用
する開発手法。
優れた技術やアイデアを有する人材を新たに発掘し、シ
ステム開発に参画する機会を創出することで、効率的な
システム開発及びイノベーションの促進も期待。
実装まで含めたコンペ開催は極めて珍しい取組。
順位
氏名/名称
投稿回数
スコア*
1
ヤフー(株)チーム
101
0.734
2
穴井 晃太氏
85
0.685
3
NRIデジタル(株)チーム
162
0.667
*スコア0.7=課題に対する正解率が約7割
16
新しいタイプの商標
➢ 平成27年(2015年)4月から、音や色彩といった新しいタイプの商標も登録可能に。
言語を超えたブランドメッセージを保護し、企業の多様なブランド戦略を支援することが目的。
新しいタイプの商標の
出願・登録状況
*マドプロ出願を除く
(2022年8月1日時点特許庁調べ)
合計
タイプ別内訳
音
色彩
位置
動き
ホログラム
出願件数
2,080
718
558
554
229
21
登録件数
647
340
9
116
167
15
音商標
音楽、音声、自然音等からなる商標であり、聴覚で認識される商標
(例:CMなどに使われるサウンドロゴやパソコンの起動音など)
色彩のみからなる商標
単色又は複数の色彩の組合せのみからなる商標
(例:商品の包装紙や広告用の看板に使用される色彩など)
*これまでの図形等と色彩が結合したものではない商標
位置商標
文字や図形等の標章を商品等に付す位置が特定される商標
動き商標
文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標
(例:テレビやコンピューター画面等に映し出される変化する文字
や図形など)
ホログラム商標
文字や図形等がホログラフィーその他の方法により変化する商標
(例:見る角度によって変化して見える文字や図形など)
登録第5804299号
久光製薬㈱
登録第5930334
(株)トンボ鉛筆
登録第5933289号
(株)セブン-イレブンジャパン
登録第6034112号
日清食品ホールディングス(株)
登録第5804316号
(株)ワコール
登録第5804315号
三井住友カード(株)
17
最近登録となった新しいタイプの商標等
登録第6419263号
登録日:2021/07/21
権利者:株式会社明治
立体商標
※きのこの山の立体的形状も登録済み
(登録第6031305号)
登録第6534071号
登録日:2022/03/25
権利者:日清食品ホールディングス株式会社
色彩のみからなる
商標
(「チキンラーメン」出典:https://www.nissin.com/jp/products/items/9057)
18
地域団体商標
地域団体商標
=
「地域名 + 商品(役務)名」
➢ 地域ブランドの保護による地域経済の活性化を目的に、2006年に導入
➢ 地域ブランドとして用いられることが多い、地域の名称及び商品(役務)の名称等からなる文字商標について、
一定範囲の地域で有名である等の要件を満たせば登録可能とする制度。登録:735件(2022年7月末時点、出典:特許庁HP)
➢ 登録できる主体は、組合、商工会、商工会議所及びNPO法人に限られる
※2017年7月からは、地域未来投資促進法による商標法の特例措置により、一定の条件の下、一般社団法人まで主体を拡充
主な登録要件
主体要件
商標の構成
地域と商品役務の関連性
周知性
事業協同組合等の組合、商工会、商工
会議所及び特定非営利活動法人(設立
根拠法において組合員の加入自由を規
定)
「地域の名称」と「商品(役
務)名」等の組み合わせから
なる文字商標であること
商標中の「地域の名称」が商品(役
務)と密接な関連性(商品の生産地で
ある等)を有すること
出願人又はその構成員の使用に
より、これらの者の商標として
知られていること
農業協同組合
事業協同組合
商工会議所
NPO法人
「小豆島オリーブオイル」
「十勝川西長いも」
「北海道味噌」
「中津からあげ」
(帯広市川西農業協同組合)
商標登録第5002095号
(北海道味噌醤油工業協同組合)
商標登録第5470951号
(大分県 中津商工会議所)
商標登録第5817143号
(香川県 NPO法人小豆島オリーブ協会)
商標登録第5800807号
19
制度見直し:海外からの模倣品流入への規制強化(施行日:2022年10月1日)
➢ 産業財産権の権利侵害となるのは、事業性のある場合に限られる。
➢ 税関では、産業財産権を侵害する物品を「輸入してはならない貨物」として、没収等の対象と
しているが、侵害物品に当たらない場合(例:個人使用目的で輸入される模倣品)は没収等さ
れない。
➢ 近年、電子商取引の発展や、国際貨物に係る配送料金の低下等を背景に、「海外の事業者」が
「国内の個人」に直接販売・送付した模倣品について、個人使用目的であるとして、税関での
没収等がされない事案が急増している。
➢ このため、従来侵害の成否が明らかでなかった海外の事業者の行為について、郵便等を利用し
て模倣品を日本国内に持ち込む行為が商標法及び意匠法において権利侵害行為となることを明
※なお、本改正後も、事業者でない個人は、引き続き罰則の
対象外。
確化し、模倣品流入に対する規制を強化するための改正を行った。
※なお、本改正後も、事業者でない個人は、引き続き罰則の対象外。
法改正のイメージ
海外
事業者
日本
輸入
郵送等で
持込み
郵送等で
持込み
譲渡等
事業者
個人
※ 個人(個人事業主を除く。)
は罰則の対象外
個人
改正により権利侵害行為となることを明確化する行為
改正前から権利侵害とされていた行為
20
制度見直し:国際商標登録出願に係る手数料の二段階納付の廃止及び
登録査定の謄本の送達方法の見直し (施行日:2023年4月1日)
➢ 「マドリッド協定議定書」に基づく国際商標出願・登録に係る手数料について、世界的には出願時に
全額を納付させる「一括納付方式」が主流であるのに対し、日本は、出願時(一段階目)と商標権の
設定登録時(二段階目)に納付させる「二段階納付方式」を採用していることから、二段階目の納付
忘れにより海外出願人が商標登録の機会を逸する事例が生じている。
➢ このため、手数料の納付を「一括納付方式」に変更することにより、海外出願人にとっての利便性を
向上させるための改正を行った。
➢ さらに、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国際郵便の引受が停止され、登録査定の謄本の送達
が滞ったことから、登録査定の謄本の送達をWIPO経由で電子的に通知する「保護認容声明」に一本
化できる旨の規定を設けた。
【改正前】
海
外
出
願
人
願書
一段階目の
手数料納付
(
海本
外国
知官
財庁
庁
)
【改正後】
海
外
出
願
人
願書
願書
国W
際
事I
P
務
局O
指定
通報
手数料の
一括納付
(
海本
外国
知官
財庁
庁
)
願書
国
際W
事I
務P
局O
指定
通報
特指
許定
庁国
)官
で庁
の(
審日
査本
国
特指
許定
庁国
)官
で庁
の(
審日
査本
国
二段階目の
手数料納付
①登録査定謄本(国際郵便)
②保護認容声明
(電子データ)
①登録査定謄本
(電子データ)
WIPO
国際事務局
国W
際I
事P
務O
局
WIPOを通じた
電子的通知に一本化
WIPO
国際事務局
②保護認容声明
(電子データ)
海
外
出
願
人
(
納付の記 日
録の通報 本 指
定
国国
特官
許庁
庁
)
海
外
出
願
人
21
制度見直し:特許料等の料金体系見直し
➢ 特許法等の一部を改正する法律(令和3年法律第42号)が2021年5月14日に可決・成立。同法律において、特許料
等の料金体系の見直しが実施され、商標の登録料及び更新料(分納含む。)についても商標法で規定する登録料の
法定上限を引き上げた上で、同範囲を超えない範囲内で政令で定める額とされた。
➢ 同法律改正を受け、実際の登録料等を定める「特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備に関す
る政令」が2021年12月24日に公布され、新料金は、2022年4月1日から施行。
➢ 商標については、登録料及び更新料を見直し(出願料は変更なし)。
➢ 2022年4月1日以降に登録料等を納付する出願に対して、新料金が適用される。
※出願日基準ではなく、登録料等の納付日基準。
商標登録出願に係る登録料及び更新料の見直し
改定前
改定後(現行)
登録料
区分数×28,200円
区分数×32,900円
登録料(分納)
区分数×16,400円
区分数×17,200円
更新料
区分数×38,800円
区分数×43,600円
更新料(分納)
区分数×22,600円
区分数×22,800円
※詳細は以下参照。
「令和3年特許法等改正に伴う料金改定のお知らせ(2022年4月1日施行)」
https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/kaisei/2022_ryokinkaitei.html
22
不使用商標・不登録出願の削減
➢ 商標の使用に疑義のある出願に対する拒絶理由通知による審査段階での不使用商
標対策を講じているが、登録商標の不使用による取消審判の請求成立率は8割程度
で推移。
➢ 登録商標の中には、過去に使用していた商標、使用予定がない商標、指定商品の
一部のみ使用している商標など、不使用の状態が継続しているものが一定数存在。
➢ 登録査定を受けるも登録料未納で却下となる出願(未登録)が相当程度存在。
登録商標の不使用による取消審判の請求・成立件数
請求件数
登録査定後の未登録件数
請求成立
登録査定件数
登録件数
未登録件数
(登録査定件数ー登録件数)
2015
973
834
2015
100,244
98,085
2,159
2016
958
771
2016
113,025
105,207
7,818
2017
1,001
771
2017
115,754
111,180
4,574
2018
1,045
858
2018
119,610
116,547
3,063
2019
996
747
2019
117,186
109,859
7,327
2020
1,011
769
2020
146,708
135,313
11,395
2021
1,128
889
2021
185,415
174,098
11,317
出典:特許行政年次報告書2022年版
出典:特許行政年次報告書2022年版
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