議事要旨
。
第20回知的財産分科会 議事要旨
1.日時・場所
日時:令和7年3月5日(水曜日)10時00分から12時00分
場所:特許庁16階特別会議室(オンライン併催)
2.出席委員
益分科会長、井上委員、加藤委員、鬼頭委員、小松委員、下川原委員、鈴木委員、髙木委員、竹中委員、玉井委員、田村委員、中村委員、廣田委員、藤木委員、藤原委員、増島委員、松山委員、山田委員、和田委員
3.議題
イノベーション創出のための特許庁の取組
各小委員会の報告
4.議事内容
事務局より、資料を基に説明をした後、各論点について御議論いただいた。
主な意見は以下のとおり。
イノベーション創出のための特許庁の取組[議題1関係]
日本企業も米国企業等のように、商標・意匠・顧客認知度といったブランド力を含む無形資産を数値化して、株主や投資家にアピールしていただきたい。
日本企業はクローズドイノベーションが組織の中にしみついてしまっており、オープンイノベーションは経験が浅く、組織的な学習がまだできていないという認識からスタートして、知財政策を考えていただきたい。
省庁が縦割りであるため、担当省庁が複数にわたる事業を行うとたらい回しに合ってしまい、イノベーションを起こすための省庁の横軸が足りないと感じる。
特許庁が出している知財経営に関する事例集、ガイドブックを参考にすることで、知財部と経営層との連携が進み、知財部出身の経営層が増えるとよい。事例集等の認知度を確認し、必要があればより一層の周知をするとよいのではないか。
知財経営について、知財や無形資産がまだ経営と結びついておらず、さらにそれが投資家の方々に評価されないという構図になっている。単に量、質を見せるだけではなくて、経営・事業戦略と知財、無形資産がどのように関わっているのが良いか、あるいは企業を評価するときにどういう形で評価するのが適切か、日本企業が知財と無形資産で高く評価される方向へ導いていただきたい。
中堅企業は経営リソースや体制がある程度整っているため、単なる補助ではなく、成果を意識した施策、めり張りの利いた支援をお願いしたい。
地方の中堅企業において、知財の議論というのが非常に少ないように感じる。知財の重要性の議論をより活発にしていくことが地方創生にもつながっていくので、さらにネットワークを広げていく努力をしていただきたい。
ビジネスデザインの観点では、技術だけではなくて、独自性のあるビジネスのつくり方、そしてブランド力を上げていくという認識がなければ、企業を持続させることは難しい。長い歴史のある中堅企業であっても、ブランド力はBtoBにおいて勝つために必要で、そこにデザインの発想を入れると大企業へ効率よくスケールできる可能性があるのではないか。
知財経営支援ネットワークについて、地域の実情に合った説明を意識して進めていく必要があるのではないか。
地方の中小企業においては、事業の中にR&Dという機能があるということから認識していただかないと知財戦略につながっていかないので、何らかの指導が必要ではないか。
中小企業の中でも、知財を活用している企業から、全く関心のない企業まで様々あるので、それぞれのステージに応じた支援がそれぞれ効果を発揮しているのか、経時変化を分析すべきである。
製造業において、末端の製造現場ではDXが全然進んでおらず、保守保全の分野では熟練工が退職する厳しい状況の中、製造ノウハウやプロセスに対する暗黙知の形式知化が非常に遅れている。特に中小企業・中堅企業に関しては、資金的支援や知財戦略支援に加え、今あるものの見える化、効率化、DX化推進というサービスも提供していただきたい。
企業にとって、大学、スタートアップとの連携が喫緊の課題である。IPランドスケープが非常に役に立つと思うので、国が大学やスタートアップを支援する際には、お互いの資産をどう見せていくか、どう見つけてもらうかという観点の指導を含めていただきたい。
AI、ソフトウエアの時代は横連携が非常に重要であるが、人材の流動性が低い日本は苦手としている。大企業、大学、ベンチャーそれぞれ必要な知財が異なるが、組織を超えての連携が今求められていると思う。
スタートアップは、海外との連携を前提に知財戦略を考えていかなければいけない。知財に関する法律や制度の調和に関して、諸外国との連携を進めていただきたい。
海外権利化支援事業は、大学から特許がライセンスされるスタートアップの負担が実質的に軽減されるので重要であるが、申請する権利者側の大学において多くの作業が必要となっているので、使い勝手を改善していただきたい。
イノベーションスキームが変わっているということを知財の観点からいろいろなところに啓発していくことが重要。日本はGDPが伸びていないから、GDPで規格化した分析が必要であると思う。
日米の大学のライセンス収入格差について、特許訴訟に関する考え方、特許制度の違いによる米国大学の強硬なライセンス活動、多くが共有の特許になっていることなどが影響している可能性がある。欧州等との比較も重要。
地方大学は、知財に関するリテラシーや学習、ライセンシング戦略が十分ではない。どのように地方大学の知財の社会実装を進めていくべきか、どのようなバックグラウンドの人を派遣して支援すべきか等を含めて検討していただきたい。
都内の大学の予算規模と地方の国立大学の予算規模は、理工系でも10倍以上異なる。そのため、地方の研究を活性化するためには、個別の大学ではなく、幾つかを連携した形で支援していく必要がある。
AIを活用して、審査の効率化をしていただきたい。AIの活用に関して、他国に遅れることがないよう、各国の議論や動向を把握して対応を素早く取っていただきたい。
知的財産関係でいろいろな計画を立てて実施をしていくなかで、そもそも標準化、国際標準をどのようにするのかを考えて技術開発を行うことができていない。
日本は標準規格をつくるところまでの支援はあるが、ビジネス戦略を立ち上げる支援策は弱いため、稼げる標準化を進めるべきである。
市場で価格競争になってしまうと、全体的に痩せ細ってしまうため、新しい市場をつくる必要がある。新しい技術をつくって、それを提案するように発想を変えていくことに対して支援していただきたい。
知財人材の底上げが必要。イノベーターの育成について、中長期的に我々社会でイノベーターを増やしていくことが重要。
多様性がイノベーションの種であるという考え方を浸透させてほしい。
[更新日 2025年4月2日]
お問い合わせ
特許庁総務部企画調査課
電話:03-3581-1101 内線2152
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資料1
産業構造審議会 第20回知的財産分科会
議事次第
日 時:令和7年3月5日(水)10時~12時
会 場:特許庁庁舎特別会議室
※オンライン会議とのハイブリッド開催
(議事次第)
1. 開会
2. イノベーション創出のための特許庁の取組
3. 各小委員会の報告
4. 閉会
(配付資料)
議事次第
委員名簿
資料1:イノベーション創出のための特許庁の取組
資料2:各小委員会の報告
資料2
令 和 7 年 3 月 5 日
第20回知的財産分科会
産業構造審議会 知的財産分科会
委員名簿
出雲 充
株式会社ユーグレナ
井上 智子
Infinite CORE 株式会社
加藤 百合子
株式会社エムスクエア・ラボ
鬼頭 雅弘
名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部 知財・技術移転部門長/教授
小松 百合弥
株式会社ドリームインキュベータ
下川原 郁子
日本知的財産協会
鈴木 一永
日本弁理士会
髙木 一昌
株式会社丸高工業
竹中 俊子
ワシントン大学ロースクール
玉井 克哉
東京大学先端技術研究センター
特任教授
田村 善之
東京大学大学院法学政治学研究科
教授
中村 栄
旭化成株式会社 知財インテリジェンス室
廣田 尚子
女子美術大学
藤木 実
株式会社 IP Bridge
藤原 加奈
会長 益
一哉
代表取締役社長
代表取締役
代表取締役社長
社外取締役
参与
会長
代表取締役
教授
シニアフェロー
教授/ヒロタデザインスタジオ
代表
代表取締役 CEO
株式会社フジワラテクノアート
産業技術総合研究所
代表取締役副社長
G-QuAT センター長
増島 雅和
森・濱田松本法律事務所外国法共同事業
松山 智恵
TMI 総合法律事務所
柳川 範之
東京大学大学院経済学研究科
山田 理恵
東北電子産業株式会社
和田 茂己
日本経済団体連合会
パートナー弁護士
パートナー弁護士
教授
代表取締役社長
知的財産・国際標準戦略委員会企画部会長
(敬称略,五十音順)
資料3
資料1
イノベーション創出のための特許庁の取組
産業構造審議会 第20回知的財産分科会
令和7年3月5日
1.知財エコシステムをめぐる現状と課題
1
特許庁のミッション・ビジョン・バリューズ(MVV)
• 急速に大きく変化する社会情勢や知的財産を取り巻く環境の変化に柔軟に対応し、時代に即した知財行政
を行っていくため、特許庁は、ミッション・ビジョン・バリューズ(MVV)を更新。
• MVVは、特許庁職員が同じ方向に向かって進む旗印であり、また、知財に関わる全ての人と目標を共有し、
その実現に向けて協力していくためのもの。
ミッション(使命・目的・存在意義)
知財エコシステム概要
「知」が尊重され、一人ひとりが創造力を発揮したくなる社会を実現する
ビジョン (ミッションのために組織は何を成すのか)
産業財産権を通じて、
未来を拓く「知」が育まれ、新たな価値が生み出される
知財エコシステムを協創することで、イノベーションを促進する
知財経営
の深化
国際連携
国際展開
地方創生
社会課題解決
バリューズ(ビジョンのために職員はどのような指針で行動・判断するのか)
• 透明性をもって、公正、公平に実務を行う
• ユーザーの立場で考える
• 前例にこだわらず、改善を続ける
• 新たな技術・知識を常に学び取り入れ、プロフェッショナルとして
主体的に行動する
• 多様な個性を尊重し、かけ合わせ、お互いを高め合う
• 特許庁全体の視野に立つ
スタートアップ支援
新技術対応
知財エコシステムの協創を通じた
イノベーションの促進を目指す。
(出典)特許庁 ミッション・ビジョン・バリューズ https://www.jpo.go.jp/introduction/tokkyo_mvv.html
2
先進国における無形資産投資と企業収益力の状況
• グローバル市場の急成長、生成AIのような革新的技術の急速な進展など、企業のイノベーション活動を取り巻く
環境は大きく変化している。
• こうした中、欧米では企業価値の源泉を有形資産から無形資産にシフトさせ、製品・サービスの付加価値を高め
ることによって「稼ぐ力」を向上。
• 一方、日本では依然として有形資産への投資が中心で、企業の「稼ぐ力」の伸びも、欧米企業と比べて低調。
無形資産投資、有形資産投資(民間投資)の対名目GDP比推移
先進国企業のマークアップ率※推移
出典:令和5年度年次経済財政報告p.182 (2022年)
(年)
※分母をコスト、分子を販売価格とする分数。この値が1のとき、
販売価格はちょうど費用を賄う分となる。
出典:成長戦略実行計画(令和3年6月18日)
3
知財経営による「稼ぐ力」の強化
• 知財をはじめとする無形資産は、企業が収益力を高めるうえで極めて重要な役割を担う経営資源。
• 持続的にイノベーションを創出し、グローバル市場での「稼ぐ力」を強化するためには、知財をはじめとした無形
資産を戦略的に経営に活かしていくこと(知財経営)が必要。
特許権有無と営業利益率
%
5
4.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
特許権の保有総数と営業利益率の関係
営業利益率
製造業
非製造業
製造業
特許無し
非製造業
特許有り
2015~2017年の3年平均 (特許有り企業の方が利益率が高い)
出典:「中小企業の知的財産活動に関する基本調査」報告書(令和元年4月 特許庁)
米国における職員給与(週給・ドル)
2000
1517
947
1000
特許権等の件数
※日経平均構成食品企業8社の4年度分のデータを集計
出典:渡辺浩司、武井健浩、「プロセス・イノベーションが上場企業の経営指標に及ぼす影響」
月刊パテント Vol.74, No.5, p.78-84(2021)
0
知財集約型産業
非知財集約型産業
※1雇用者あたりの特許・商標数が多い産業を、知財集約型産業と定義
出典:Intellectual property and the U.S. economy: Third edition, USPTO
4
知財経営の概要
組織・事業の将来像
パーパス・MVV等
IPランドスケープ/
知財インテリジェンス
(シナリオの検証・深堀)
経営戦略
策定に貢献
経営戦略
:知財部門を中心に実施
事業PF最適化
経営指標向上
企業価値向上
(新興市場進出、多角化・差別化、
資源配分、M&A等)
知財
情報
論文
情報
市場情報・企業
情報・政策動向
事業戦略
策定に貢献
事業戦略
(競争優位性獲得、事業提携、
ブランディング等)
※ IPランドスケープ
経営・事業情報、知財情報等を用
いて、技術トレンド分析、自他社の
強み/弱み分析、ブルーオーシャン探
索、パートナー・M&A候補探索、新
規用途探索、新規顧客探索等を
実施
R&D戦略
策定に貢献
R&D戦略
顧客提供価値向上
事業利益拡大
経営戦略・事業戦略・
R&D 戦 略 、 知 財 戦 略 を
一体的に設計
(知財創出、共同研究等)
知財網構築(自己創出、購入、
ライセンスイン等)による優位性獲
得・競合参入防止
知財戦略
策定
知財戦略
(知財網構築、オープン&クローズ戦略、
ライセンス等)
オープン&クローズ戦略、ルール
形成戦略による事業利益の最大
化
ライセンスアウトや知財売却によ
るマネタイズ
M&A候補企業・パートナー候補
企業の知財デューデリ
etc.
5
中小企業における知財経営
• 日本企業の99.7%を占める中小企業は、イノベーションの源泉として、また地域経済活性化の担い手として重要
な存在。
• 他方、イノベーション活動の実践や、稼ぐ力の強化といった点で、中小企業には改善の余地がまだまだ残されている。
• 中小企業の稼ぐ力を高め、地域経済の活性化に繋げるためにも、中小企業における知財経営の実践を的確
に支援・推進していくことが必要。
大企業と中小企業の営業利益率比較
%
(2022)
企業規模ごとのイノベーション活動(※)の割合
10
6.3
5
1.9
0
大企業
中小企業
出典:「2023年度版 小規模企業白書」(令和5年4月 中小企業庁)
特許権有無と営業利益率(再掲)
5%
4
3
2
1
出典:「2023年度版 小規模企業白書」(令和5年4月 中小企業庁)
※イノベーション活動:企業によって着手された、当該企業にとってのイノ
ベーションに帰着することが意図されている、あらゆる開発上、財務上、及び
商業上の活動を含むもの
0
製造業
非製造業
特許無し
製造業
非製造業
特許有り
2015~2017年の3年平均 (特許有り企業の方が利益率が高い)
出典:「中小企業の知的財産活動に関する基本調査」報告書(令和元年4月 特許庁)
6
大学・スタートアップにおける知財戦略
• 大学やスタートアップは、革新的イノベーションの担い手としてイノベーションエコシステムにおいて重要な役割を担う。
• 大学、スタートアップのいずれも、研究開発成果等の社会実装・事業化を見据えた知財戦略の必要性についての
意識は醸成されつつあるものの、そうした知財戦略を構築・実行するためのリソースが不足。
• 大学やスタートアップについても、知財戦略構築・実践を初期段階から支援していくことが必要。
業種別にみたスタートアップにおける
経営戦略上の知的財産の位置付け
大学知財の社会実装機会の最大化に向けた課題
① 事業化を見据えた知財マネジメントの不足
② 社会実装機会の最大化のための契約マネジメントの
不足
③ 事業化を見据えた知財の創出や権利化の不足
④ スタートアップとの連携における新株予約権等の活
用機会の不足
⑤ 大学知財の社会実装機会を確保するための体制
及び予算
(出典)「大学知財ガバナンスガイドライン」
(出典)
令和3年度特許庁「スタートアップが直面する知的財産の課題に関する調査研究」報告書
7
革新的技術への対応
• ChatGPT等のいわゆる生成AIが近年爆発的に普及。生成AI市場は今後も急速に成長することが見込まれる。
• 特許出願においても、AI関連発明の出願が近年急増。自動運転、医療分野など、様々な応用分野でAI等の
新技術を活用したイノベーションが生まれている。
• 特許庁として、革新的技術に的確に対応できる審査体制の整備や革新的技術を用いた業務改革等を推進する
ことが必要。
(100億ドル)世界の生成AI市場規模の推移及び予測(24年以降は予測)
日本におけるAI関連発明の属する技術分野(2022年)
130.4
150
100
50
G06N(AIコア技術)
8割超が
応用分野
6.7
G06T,G06V(画像処理、画像認識)
G06Q(ビジネス)
17%
0
2023 2024 2025 2026 2027 2028 2029 2030 2031 2032
2%
出典:令和6年度情報通信白書(総務省)に基づいて特許庁作成
1%
G06Fその他(情報一般)
20%
G06F16/(情報検索・推薦)
A61B(医学診断)
2%
日米欧中韓におけるAIコア技術の特許出願件数の推移(2014-2021)
4%
H04N(映像処理)
2%
50,000
2%
8,755
3,657
2,256
0
日本
米国
G16H(ヘルスケア)
7%
5%
8%
18,637
25,000
欧州
中国
G05B(制御系・調整系一般)
G10L(音声処理)
3%
66,658
75,000
G01N(材料分析)
18%
4%
5%
G06F40(自然言語処理)
H01L(半導体装置)
G08G(交通制御)
(出典)AI関連発明の出願状況調査(特許庁)
その他
韓国
(出典)AI関連発明の出願状況調査(特許庁)
8
DX時代を反映した制度設計に関する検討
• DXの進展に伴い、近年では、ネットワークを介してグローバルにサービスを提供する事業形態が一般化しているほか、
生成AI自身による発明・デザイン等の創出の活発化等も予想される。こうした革新的技術の進展に伴う環境の変
化を踏まえた知財制度の整備についても検討が必要。
(1) 国境を跨いだデータ利活用の増加
(2)AI 技術の発達
生成AIがもたらす潜在的な経済効果
世界/主要国の越境データ流通量の変化
世界の大規模データセンターの
地域別シェア(データ容量)
従来AIによる
経済効果
(出典)経済産業省「デジタル社
会の実現に向けて」16頁
https://www.meti.go.jp/shin
gikai/sankoshin/shin_kijiku/
pdf/024_04_00.pdf
生成AIによる
経済効果
日米欧中韓におけるAIコア技術の特許出願件数の推移
(2014-2021)(再掲)
(出典)「令和5年版情報通信白書」(総務省)8頁,
図表2-1-1-2
(出典)「令和5年版情報通信白書」データ集(総務省)第4章
第8節3. 世界の大規模データセンターの地域別シェア(データ容
量)より一部抜粋(データは2022年第二四半期のもの)
(出典)AI関連発明の出
願状況調査(特許庁)を元
に経済産業省作成
日本
米国
欧州
中国
韓国
9
「知財で稼ぐ」実現支援パッケージの検討について
⚫ 総理施政方針演説にある「地方イノベーション創生構想」等も踏まえ、各地で「知財で稼ぐ」企業を創出させ
ることを目指し、各施策の磨き上げを検討していく。
⚫ 産業財産権はビジネスフェーズの課題に応じて利活用手法が異なる。各フェーズに応じた適切な支援ツール
を拡充するとともに、これらをシームレスで提供するため、関係機関・自治体等との面的連携が必須。
総理施政方針演説
(令和7年1月24日)
「第3の柱は「地方イノベーション創生構想」です。(略)大学・企業・自治体等が連携し、地域にイノベーションの主役を生
み出し、地域活性化や社会課題解決を実現するスタートアップとして大きく育てていける環境を整備します。(略)地域におけ
る拠点都市の拡充や自治体による調達の促進など、独自性ある取組を大胆に支援します。グローバル、あるいはローカルな様々
な社会課題が、その解決に向けたイノベーション、革新的な製品・サービス、新たな市場を生み出す可能性を秘めています。大
学や研究機関等の産学連携拠点に対する支援を抜本的に強化します。
事業構想フェーズ
課題
・自社の軸となるコア技術の非特定
・事業コンセプトの未確立
・信用力不足による資金調達難
・シーズ発掘人材の不足 等
支援ツール
➢ 知財経営助言(技術の強み分析、
用途探索等)による事業戦略の策定
➢ 知財経営に対するファイナンス評価
➢ DX時代を反映した適切な制度設計
➢ 産業財産権の速やかな取得
事業立ち上げフェーズ
課題
・実装に向けた技術磨き上げ
・生産/物流等拠点の未整備
・人材不足もあり営業による販路拡大
のハードル大 等
事業拡大フェーズ
課題
・海外展開も含めた更なる販路開拓
のハードル大
・新たな技術創出に向けた再投資 等
支援ツール
支援ツール
➢ 知財経営助言(コア技術やプレイヤー
のトレンド分析による協業先の抽出)
を通じたマッチング支援
⇒他企業や他大学、公設試等との連携へ
➢ 海外での産業財産権獲得支援
➢ 知財関連トラブル回避支援
関係機関(INPIT、中小機構、産総研、JETRO等)・自治体が連携して知財経営をシームレスに支援
10
2.イノベーション促進のための知財エコシステム構築に向けた
特許庁の取組
11
事業構想
知財経営の実践を支援する取組
• 知財経営の実践を支援するための事例集・ガイドブックを2019年から毎年発行。
• コーポレートガバナンス・コードの改訂を受け、近年は、経営層と知財部門とのコミュニケーションや
知財経営の開示手法にも着目。
経営における
知的財産戦略事例集
(2019年)
経営戦略を成功に導く知財戦略
【実践事例集】
(2020年)
新事業創造に資する
知財戦略事例集
(2021年)
知財経営の実践に向けた
コミュニケーションガイドブック
(2023年)
企業価値向上に資する
知的財産活用事例集
(2022年)
知財経営への招待
~知財・無形資産の投資・活用ガイドブック~
(2024年)
経営戦略に資する
IPランドスケープ実践ガイドブック
(2024年)
12
事業構想
知財経営の開示に関する取組
事業拡大
•
2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードにおいて、知財投資の開示・監督について規定された
ものの、いまだ多くの企業が手探りの状況。
•
2023年度に、「知財・無形資産投資・活用推進のポイント」及びその実践に向けて知財部門が果たすべき役
割を調査。2024年度は、知財・無形資産の投資・活用を中長期視点の投資家に開示する際に必要となる
検討の進め方や、効果的な開示手法について調査。
•
知財・無形資産開示においては、自社に蓄積された過去から現在までの「強み」を羅列している企業が多い。
しかしながら、中長期視点の投資家は「企業の成長性」に対する理解を重視していることから、成長ストー
リーを裏付け・強固にする根拠として開示を行うことが重要。
効果的な開示構成
①成長ビジョン
•
経営目標やビジョンをはじめとした、
企業が将来目指す姿を示す
②ビジネスモデル
•
目指す姿・将来像といった成長ビジョン
を、どのようなビジネスモデルで実現する
か整理する
③構成する強み
•
ビジネスモデルの実現性や持続性、競
争優位性といった、成長を裏付ける知
財・無形資産を特定する
効果的な開示手法の例
•
新規事業の成長可能性を訴える
ため、市場を獲得するために活用
できる他社にはない強みと、強み
の根拠となる知財・無形資産のポ
イントを押さえることで、新規事業
が成長する要因を提示
•
有形資産が大きい、特に製造業に
おいて、価値を生み出すドライバー
となっている製造技術のノウハウ等、
知財・無形資産に対する投資家
の理解を深めるため、工場見学を
開催
13
事業構想
中堅企業における知財経営の実態に関する調査方針(予定)
•
中堅企業から大企業への成長割合は国際的に見ても低い状況にあり、中堅企業のポテンシャルを活かしきれ
ていない可能性がある。
•
中堅企業における成長戦略の類型、各類型の経営課題及び各経営課題に対する打ち手の整理を行い、中
堅企業が成長するためのプロセス及び成長戦略の実現にあたり、どのように知財・無形資産の投資・活用が
効果を発揮しているのかを調査・分析することで、中堅企業における企業価値向上に資する知財経営の在り
方について検討する予定。
出典:経済産業省「成長力が高く地域経済を牽引する中堅企業の成長を促進する政策について」(2024年)
14
事業構想
中企庁を加えた知財経営支援ネットワーク(概要)
➢ 令和5年3月より、特許庁、日本弁理士会、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)、日本商工会議所が連携した
「知財経営支援ネットワーク」を構築。令和6年12月には当該ネットワークに中小企業庁も加わり、ネットワークを拡充したところ。
➢ 中小企業庁が加わったことにより、よろず支援拠点とINPIT知財総合支援窓口の連携強化、知財Gメンとの連携強化等を実施。
より広く知財取引の実態を把握するとともに、中小企業や支援機関等の「知財経営リテラシー」の向上と、中小企業等が抱える経営
相談等に対して知財の観点から、より効率的な支援を実施可能に。
地域知財経営支援ネットワーク
地方支局
(財務局等)
日本商工会議所
商工会議所
商工会議所
中小機構
(地域本部)
知財経営支援のコア
地方自治体
特許庁
(経産局知財室)
マッチング
支援機関
弁理士会
(地域会)
商工会議所
“稼ぐ力”の向上
よろず
支援拠点
商工会議所
INPIT
(ブロック機能)
商工会議所
地域
金融機関
商工会議所
515商工会議所
47商工会議所連合会
【知財経営】
知財(技術、デザイン、ブランドなど)を強み
として活かして経営力強化
知財経営支援
(各地)
中企庁
商工会議所
JIPA
発明協会
商工会議所
商工会議所
商工会議所
知財総合
支援窓口
JETRO
(各県)
中小企業・スタートアップ
新たな付加価値の創造・拡大
ニーズ・相談
中小企業・スタートアップ・大学
地域経済の好循環の実現
良質な仕事と雇用の創出 15
事業構想
「知財経営支援ネットワーク」を活用した地域支援体制構築
事業立上
• 知財を活用した地域の企業成長や地域活性化に意欲的な自治体を重点支援エリアとして指定し、
「知財経営支援モデル地域創出事業」を実施(本年度は青森県、石川県、神戸市)。
• エリア毎にプロデューサーチームを形成して、①「知財経営支援ネットワーク」を構成する関係企業や団
体の連携促進(情報共有の場の設置等)、②個別企業の伴走支援③知財に関する広報支援、
等を行い、地域の持続的な知財エコシステムの構築を目指す。
【地域支援】関係機関との連携
【企業支援】地域中小企業等への個社支援
地域知財エコシステムの構築
ネットワークの構築
知財経営支援ネットワーク
地域支援機関
JPO
中小企業庁
経産局
INPIT
日本弁理士会 など
×
知財・イノベーションの創出
知財経営支援ネットワーク
大学・研究機関
幅広い知財経営支援
モデル地域の創出
支援の持続性、
多面性の向上
持続力の向上
知財マインド、
自立性の向上
中小企業・スタートアップ
プロデューサー
金融機関
地域メディア
連携の拡大・強化
実効的な支援
成果事例の積重ね
プロデューサー
自治体
協働力の向上
×
INPIT
競争力の向上
プロデューサーチームを形成
16
事業構想
知財・無形資産の投資・活用促進(知財金融事業)
• 事業者が、事業の実態や将来性に着目した融資が受けられるようにすべく、令和6年6月7日に事業性融資推
進法が成立し、無形資産を含む事業全体を対象とする「企業価値担保権」が創設された(成立より2年半
以内に施行予定)。
• 中小企業の知財・無形資産を活用した経営戦略策定を支援し、自社の強みを把握するツールとして知財
ビジネス報告書を作成、金融機関による知財を切り口とした事業性評価や顧客ニーズに合わせたソリューショ
ン提案を後押し。
• 中小企業と金融機関との協創により、中小企業の持続的成長と中長期的な企業価値向上を目指す。
ヒアリング、調査・分析を
通じた知財ビジネス報告
書の作成・提供
事務局・専門家
知財ビジネス報告
書の提示・開示
事業性評価
中小企業
As Is
金融機関
1
2
知財・無形資
産の見える化
=知財ビジネス
報告書
投資家や金融
機関による適切
な事業評価
To Be
自社の強み・知財分析
(知財・無形資産等)
将来の目指す姿
(経営戦略・方針)
企業価値向上に向けた
経営戦略ストーリー
4
知財活用の
仕組み
更なる知財・無
形資産への投
資に向けた資金
の獲得
3
知財・無形
資産の価値に
基づいた企業価
値の向上
17
事業構想
ベンチャーキャピタルへの知財専門家派遣事業(VC-IPAS)
• 知財アクセラレーションプログラム(IPAS)では、知財専門家及びビジネス専門家からなる知財メンタリングチームをスタート
アップに派遣することにより、事業戦略に連動した知財戦略構築等を支援してきた。
• スタートアップの多くはVCからビジネス面の助言やハンズオン支援を受けており、スタートアップの事業を理解するVCが事業計
画も踏まえた知財戦略策定支援を合わせて実施できれば、効率的なスタートアップへの支援が期待できる。
• VCを公募・採択されたVCに対して知財専門家を派遣し、VCのキャピタリストと協働してスタートアップへの知財戦略構築等の
支援を行うと共に、VCが知財実務の知識を涵養することを目指す。
スタートアップ
ベンチャーキャピタル(VC)
キャピタリスト 知財専門家
知財支援の
知識を涵養
キャピタリスト 知財専門家
知財専門家がキャピタリストと
協働しスタートアップを支援
特許庁/INPIT
知財専門家を派遣
知財専門家
ビジネス専門家
知財専門家・ビジネス専門家
からなるメンタリングチームを派遣
令和5年度は10社、令和6年度は15社に派遣。令和7年度は20社まで拡大予定。
知財戦略の
構築を支援
18
事業構想
VC-IPASが目指すスタートアップエコシステムの到達点
• VC-IPAS事業では、特にディープテック系スタートアップを支援するVCやアクセラレーター等のスタートアップ支援者の業務に
おいて知財の取組が標準的に行われ、スタートアップへの知財の普及・活用支援活動が民間企業の主導するスタートアップ
エコシステムに組み込まれた状態を目指す。
• 令和7年度は、スタートアップの成長にコミットしている支援者や支援者の育成を実施するプレイヤーへの支援を強化するため、
VCに加え、アクセラレーターやエコシステムビルダー等への支援も実施可能に。
As Is
To Be
知財の重要性・専門家の
活用方法が不明
ビジネスの知見
知財の知見
ビジネスの知見
知財の知見
SU支援者
SU支援者
資金・成長支援
✓ VC
✓ アクセラレータ
✓ エコシステムビルダー
スタートアップ
リターン・支援効果
✓ VC
✓ アクセラレータ
✓ エコシステムビルダー
知財意識が不十分
で
サポート
知財専門家
活用にハードル
SUへの知財支援が
ペイせず
①知財支援がコストに
見合うと認識
資金・成長支援・
知財支援・助言等
スタートアップ
リターン増加
支援効果向上
雇
用
・
顧
問
契
約
知財専門家
③知財意識
の浸透
②支援者と協力する
新たな支援ルートが定着
19
事業構想
スタートアップに対するプッシュ型支援(PASS*)
*PASS:
“Push-type Assistance Service for Startups“
の略称
スタートアップに対するプッシュ型支援(PASS)・・・令和6年4月から実施
・知財手続に不慣れなスタートアップに対して、特許庁側からプッシュ型でアプローチ。
・スタートアップの事業戦略に応じて、面接審査等の利用を推奨し、事業に即した権利の取得につながる
よう特許審査官が支援。
・面接を行う場合、関心に応じてスタートアップ支援策や特許庁の施策を紹介。
スタートアップからの
審査請求を発見!
連絡しよう
PASSの実施イメージ
(代理人)
出願
スタートアップ
制度に詳しくな
いので、
ぜひ利用したい
です。
PASS
特許庁側から
プッシュ型で
アプローチ
審査請求
特許庁から連絡
スタートアップ
よろしけれ
ば面接し
ませんか。
関連施策
も紹介し
ます。
特許庁
(調整課)
特許庁
★早いタイミングで実施、
質の高い権利化をサポート
面接の実施
(代理人)
面接審査/早期審査
審査
<従来>
出願人側からの申請が
あって初めて実施
スタートアップ
発明の技術や
その意義、事
業戦略上の位
置づけ等
(スタートアップ対応面接活用早期審査)
きめ細やかなサ
ポートを提供し、質
の高い権利取得を
支援
特許性に関す
るアドバイス、
特許庁の支援
策の紹介等
審査官
20
事業構想
大学向け知財支援施策・取組
• 大学の研究成果を社会実装するには、大学発スタートアップを含む、企業による事業化が必須であり、そのために
も研究開発戦略・事業化戦略と、それに基づく知財戦略策定が必要。
• 一方で、大学においては、研究者の知財意識の問題のほか、知財の専門家が不足しており、研究者に対する伴
走的な知財支援が課題。
• また、海外展開には海外の権利も取得する必要があるが、大学の知財予算は大企業に比して少ない実情。
• 大学や国プロに対して知財専門家を派遣し、研究者に対する伴走支援を実施するほか、海外出願に必要な費
用等に対する補助を実施。
内容
事業
iAca
人
材
※知財戦略デザイナー派遣事業と
産学連携・スタートアップ
アドバイザー事業を統合
iNat
•
•
国内の大学、高専、国立試験研究機関に知財専門家(知財戦略プロデューサー)を派遣。
研究ステージの初期段階におけるシーズ発掘と出口戦略の策定の支援から、優れたシーズの
事業化に向けた産学連携活動の支援まで、シームレスな支援を実現。
•
国プロ※1を推進している大学、公的研究開発機関等に、 知財専門家(知財戦略プロ
デューサー)を派遣。※1:競争的研究費制度に基づく公的資金が投入され、革新的な成果が期待される研究開発プロジェクト
•
大学・公的研究開発機関等に対して海外特許出願に必要な出願費用や中間応答費
用を補助。
※旧知的財産プロデューサー派遣事業
資
金
海外権利化支援事業
21
事業構想
大学知財の社会実装機会を最大化するベストプラクティスの調査
• 大学等の産学技術移転の状況を日米で比較すると、特許登録件数の差は約1.9倍であるのに対し、ライセンス
収入の差は約52倍。
• 我が国が熾烈なグローバル競争に勝ち残るには、大学・スタートアップ・ベンチャーキャピタル・既存企業等のステーク
ホルダーの協調関係の下で、知財の活用を通じてエコシステムを発展させ、知財の社会実装機会の最大化を図る
とともに、資金の好循環を図ることが重要。
• 他方で、大学知財の社会実装機会の最大化に向けては複数の課題があり、来年度は、これらの課題に対処する
大学のベストプラクティスについて調査を実施。
日米大学等の産学技術移転に関するパフォーマンス(2022年)
発明届出件数
7,453
特許出願件数
6,394
特許登録件数
4,461
ライセンス収入
9,584
16,762
米国
約1.9倍の差
日本
7,265
3,923
新規締結ライセンス数
技術移転を実施した
大学発ベンチャー企業数
24,056 (件)
989
69
6.5
(出典)文部科学省「令和4年度大学等における産学連携等実施状況について」
AUTM「U.S. Licensing Activity Survey2022」を基に作成
(十億円)
337.0
約52倍の差
大学知財の社会実装機会の最大化に向けた課題
(再掲)
① 事業化を見据えた知財マネジメントの不足
② 社会実装機会の最大化のための契約マネジメント
の不足
③ 事業化を見据えた知財の創出や権利化の不足
④ スタートアップとの連携における新株予約権等の活
用機会の不足
⑤ 大学知財の社会実装機会を確保するための体制
及び予算
(出典)内閣府、文部科学省、経済産業省「大学知財ガバナンスガイドライン」
22
事業構想
機械的手法による技術動向調査の試行
• 「特許出願技術動向調査」は、注目度の高い技術テーマを対象に、その特許出願動向等を調査して技術トレン
ドをつかみ、日本の研究開発の方向性を見定めるもの。
• 従前は、抽出した文献を人手で読込み、調査を実施していたが、来年度からは試行的に、調査テーマごとに技術
区分表と各技術区分に対応する検索式を作成する形式での調査を実施。
• 検索式を利用することにより、調査結果は誰でも適時のタイミングで更新可能に。
技術
区分A
技術区分表・検索式の作成
大区分
小区分
検索式
A
技術区分A
技術区分
A1
Industrial
+…
B
技術区分
A2
Deep
learning+
…
・
・
・
・
・
・
技術区分
B1
Collaborati
ve+…
・
・
・
・
・
・
技術
区分B
技術
区分C
技術区分B
調査テーマの設定
技術区分ごとにグラフ化・解析
…
調査ニーズ
(技術分野、課題等)
C
日 米 欧 …
随時更新可能に
23
【特許・意匠・商標】日米欧中韓の出願件数の推移
• 中国における出願件数は特許・意匠・商標いずれも世界トップ。日本の出願件数はほぼ横ばい。
特許
意匠
(万件)
(万件)
167.8
180
商標
82.6
(万区分)
90
※CNIPA (中国) は出願区分数
1,000
800
70
30.0
0
24.3
19.9
CNIPA(中国)
54.2
2014 2016 2018 2020 2022
5
5.9
3.2
0
2021
2020
2019
2018
6.0
10
2017
60
2016
(万件)
0
2015
60
30
10
2014
59.8
200
25.3
40
2022
11.7
90
718.8
400
50
120
30
600
2013
150
17.4
20
16.4
0
USPTO(米国)
JPO(日本)
KIPO(韓国)
EPO(欧州)
(出願年)
24
事業構想
審査に関する取組(概要)と審査期間等の推移
特許
・特許審査のレジリエンス向上による迅速性の維持
一次審査期間
権利化までの期間
14.6 14.1 14.1 14.3 15.0 15.2 14.7 13.8
・特許審査の質のさらなる向上
10.2 10.1 10.0
・環境変化に対応したイノベーションの創出支援
9.4
・知財外交の推進
2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
9.3
9.3
9.5
意匠
・迅速な意匠審査の遂行
・審査品質の一層の向上
・意匠審査実務及び知財行政に必要な能力の向上
・ユーザーニーズの把握と意匠制度の普及啓発
9.4
7.0
6.7
7.0
6.8
7.1
7.4
7.0
6.8
6.1
5.9
6.2
6.0
6.3
6.4
6.0
6.0
2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
・働き方改革の推進・組織の活性化
商標
・適正な審査期間の堅持
9.3
6.8
11.2
9.9
10.0
9.6
7.7
7.9
・審査品質の一層の向上
10.9
6.3
6.9
7.3
8.0
5.4
6.1
・社会情勢の変化等に応じたブランド保護
4.9
・海外知財庁との連携、情報発信
2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
(年度)
25
事業構想
AI審査支援チームの体制強化
◆ AI関連技術は多様な分野と融合しており、各審査部門が担当する技術分野を超えて連携することが必要。
◆ 2021年1月20日に「AI担当官」から構成される「AI審査支援チーム」を発足。
◆ AI審査支援チームでは、各審査部門が担当する技術分野を超えて連携し、
最新のAI関連技術に関する知見や審査事例の蓄積・共有、特許審査施策の検討等を実施。
◆ AI担当官は、AI関連発明に関する審査の“ハブ”として、各技術分野の知見を集約し相互に活用しつつ、
審査官からの相談対応や、審査官向けの研修等を実施。
◆ 2023年10月に、AI担当官を全ての審査室に原則1名ずつ配置するために増員し(13名→39名) 、
これまでAI技術の活用が見られなかった分野においても、AI関連発明の審査を適切にサポート。
26
事業構想
AIアドバイザーの新設
◆ 2024年4月に、AI審査支援チームをはじめとした審査官に対して、
AI関連技術の専門的知見に基づきサポートを行う 「AIアドバイザー」(外部有識者)を設置。
◆ AIアドバイザーには、AIの主要な研究分野における第一人者の3名に就任いただいている。
◆ AIアドバイザーによる庁内向けの技術研修を開催し、
最新のAI関連技術や動向等について、審査官の知見向上を図っている。
◆ 研修後には、AIアドバイザーとAI担当官との間で、日頃の審査における疑問点等について意見交換を実施。
AI
アドバイザー
役職
専門分野
庁内研修
国立情報学研究所(NII)
副所長/教授
・テキストマイニング
・人工知能による言語理解
・人の言語活動のモデル化
原田 達也
東京大学
先端科学技術研究センター 教授
・数理基盤
情報理論、機械学習、深層学習等
・認識,理解,思考
画像認識、自然言語処理、音声・音楽情報処理、 画像と言語の基盤モデルの現状とこれから
行動認識、マルチモーダル認識、等
(2024年7月19日実施)
・生成
画像生成、ロボットの行動生成、対話システム、
記事生成等
船津 公人
奈良先端科学技術大学院大学
データ駆動型サイエンス創造センター
センター長/特任教授
東京大学 名誉教授
・マテリアルズ・インフォマティクス
相澤 彰子
AIを用いた言語処理技術の現状とこれから
(2024年11月19日実施)
AIを用いた材料開発および生産性向上の
現状とこれから
(2025年3月3日実施)
27
事業構想
特許審査とAIとの関係
• 特許審査のプロセス中、「分類付与」・「先行技術調査」においてAI技術を試行的に導入中
• 生成AI技術については、「分類付与」、「本願発明の理解」、「先行技術調査」等への適用可
能性について調査研究を実施
分類付与
本願発明の理解
先行技術調査
先行技術文献検索
•
AI技術により、国内文献の
分類を学習し、外国文献に
分類を機械付与。外国文
献も同じ分類で検索可能に
なり、審査の効率が向上。
外国文献を
日本語テキストやFI等で
検索可能
•
機械翻訳文を用いた外国語
文献の検索。
•
先行技術文献を検索するた
めに、分類+キーワードから
なる検索式を作成する際に
AI技術により検索に有用な
ワードを推定、提示。
特許性判断
スクリーニング
•
機械翻訳文による外国語
文献のスクリーニング。
•
検索で得られた文献群から、
技術的に近い文献を探索。
AI技術により、より本願に
似た文献を先に表示。
28
事業構想
AI技術の進展を踏まえた発明の保護の在り方に関する調査研究(令和6年度)
◆ AI技術の進歩が急速であることを踏まえると、発明創作過程において用いられる今後のAI技術の
技術水準を予測し、将来的な発明の保護の在り方に関する課題・対応策等を分析する必要があり、
令和5年度に引き続き、調査研究を実施中。
◆ 公開情報調査、ヒアリング等を実施し、有識者委員会において議論をとりまとめ、2025年3月までに
報告書を作成し、その後公表予定。
公開情報調査
国内ヒアリング調査
(ⅰ)AI技術の最新動向の調査
発明創作過程に用いられ得るAI技術(ニューラルネットワークを用いた生成
AI技術等)の国内外の最新動向に関連する過去5年分(2019年~
2024年)の調査報告書等を20件以上収集し、各調査報告書等の概要
をまとめる。
(ⅰ)AI研究機関等へのヒアリング
国内のAI技術に関する研究機関等5者以上にヒアリングを行い、①AI技術に関する現状と今
後、②これを踏まえたAIの発明を創作する能力等について聴取する。
(ⅱ)特許制度・運用等の調査
AIを利用して創作した発明(AI自律発明を含む)や明細書等作成にAI
を利用した特許出願に関する各国の特許制度及び運用、それらに関する
議論、並びにそれらに影響を与えた裁判例について、対象国・地域(日本、
米国、欧州、英国、独国、中国、韓国)における情報をまとめる。対象国・
地域以外についても特徴的な運用や裁判例があれば、これらについても調
査する。
委員会
調査研究に関して専門的な視点からの検討、分析、助言を得るために、本
調査研究に関して専門的な知見を有する者(学識経験者、弁護士、弁理
士等)6名程度(1名を委員長とする)で構成される調査研究委員会を設
置する。
委員長 中山一郎
委員 東海林保、高村大也、谷口信行、濱野敏彦、前田健
(ⅱ)企業等へのヒアリング
国内のAIを利活用する企業等(特許事務所含む)10者以上にヒアリングを行い、①発明の
創作におけるAIの活用状況、②明細書作成等におけるAIの活用状況、③AI技術の進展を踏
まえた発明の保護のあり方についての意見を聴取する。
上記③AI技術の進展を踏まえた発明の保護のあり方については、(A)明細書等作成にAI
を利用する場合、(B)発明の創作過程においてAIを利用する場合、(C)AIが自律的に
発明を創作する場合それぞれについての課題と対応についての意見を聴取する。
(ⅲ)法学者等へのヒアリング
上記(ⅰ)のヒアリング結果(暫定的なヒアリング結果でも可)を踏まえて、国内の法学者等
(実務家含む)5者以上にヒアリングを行い、①現状のAI技術を前提とした現時点における発
明の保護の在り方、及び、②今後のAI技術を前提とした将来的な発明の保護の在り方につい
て意見を聴取する。
海外質問票調査
各国・地域(米国、欧州(EPO)、英国、独国、中国、韓国)の現地法律事務所等(米国、
欧州(EPO)、中国、韓国各1者以上)に対して、質問票調査を実施する。
29
事業構想
次期システム刷新の検討(「特許庁デジタル戦略202X」の策定)
•
今後の次期システム刷新については、より良いユーザー体験・行政サービス提供、業務効率向上等と健全な
財政運営を両立させる計画を検討中。
•
今後のシステム刷新に向けた考え方として「特許庁デジタル戦略202X」を策定し、2024年11月25日に
公表。同戦略に基づき、具体的な開発内容等について検討を進め、今後のアクションプランを整理していく。
なお、実際の開発にあたっては、最新の財政状況も踏まえながら、都度柔軟に計画を見直していく。
特許庁が目指すべき将来像
特許庁の変革
30
事業構想
海外展開を知財の側面から支援する特許庁の国際的取組
事業拡大
•
企業活動が国籍や国境を越え、日本企業の海外進出が進む中、日本企業が海外でも知的財産権を円滑かつ予見性高く取得し
活用しやすい環境を構築。
•
日本からの海外出願件数の8割以上が米欧中韓であるところ、日米欧中韓の五庁間での制度・運用の調和が重要。新技術・
世界の新潮流へのいち早い対応を日米、三極、G7間で協議し、産業界に共有。
•
新興国への日本企業の進出増を踏まえ、新興国の知財システムの整備も重要。
•
先進国・途上国が参画する世界的な議論を通じ、日本のプレゼンスを維持・向上しつつ、知財関連の国際ルール・制度を改善・堅守。
特許庁の国際的取組
制度・運用の調和・改善
海外審査の迅速化
海外との審査情報の共有
バイ・マルチの国際会合・交渉を通じて、知的
財産権制度・運用の国際調和や改善を図る。
特許審査ハイウェイ(PPH)は、日本で特許可
能と判断された出願につき、他の国で簡易な手
続により早期に審査を受けられる制度。
各国特許庁と審査経過情報を共有するIT環境
を構築し、各国の審査の予見性を高める取組を
推進。
新興国・途上国支援
エンフォースメント強化
海外への事業展開支援
専門家の派遣や研修の提供を通じて、我が国と
同水準の知財保護環境の実現を図る。
「政府模倣品・海賊版対策総合窓口」対応に
加え、日本産業界及び国内外の執行機関等と
連携した取組を通じ、知財執行力の強化を図る。
外国出願等の費用や海外での模倣品や知財紛
争への対策に係る費用の補助を通じ、中小企業
等の海外での事業展開やブランド構築を推進。
経済連携協定
経済連携協定をツールとして、連携国・地域に
おける知的財産の適切な保護と活用を目指す。
(参考)特許庁関連の主な国際会合
・WIPO総会 ・五庁(IP5)会合 ・意匠五庁(ID5)会合 ・商標五庁(TM5)会合
・WIPO総会 ・五庁(IP5)会合
・意匠五庁(ID5)会合
・商標五庁(TM5)会合 ・三極長官
・三極長官会合
・日中韓/日中長官会合 ・日ASEAN特許庁長官会合
会合 ・日中韓/日中/日韓長官会合 ・日ASEAN特許庁長官会合 ・G7知財庁長官級会談 等
31
事業拡大
(参考)特許庁の海外ネットワーク
• 特許庁の知財専門家を世界各地に配置。現地の知財動向の収集・発信に加え、現地の知財関係者や企業の駐在員との
ネットワークの形成など、企業の海外展開を支援。
中国(ジェトロ北京事務所)
担当範囲:中国
ドイツ(ジェトロデュッセルドルフ事務所)
担当範囲:欧州・ロシア
アメリカ(ジェトロニューヨーク事務所)
中国(ジェトロ香港事務所)
担当範囲:北米
担当範囲:中国
スイス
(世界知的所有権機関)
韓国(ジェトロソウル事務所)
担当範囲:韓国
フランス
(経済協力開発機構)
台湾(日本台湾交流協会台北事務所)
担当範囲:台湾
アメリカ
(新エネルギー・産業技術総合開発機構
シリコンバレー事務所)
UAE(ジェトロドバイ事務
所)
担当範囲:中東・アフリカ
インド(ジェトロニューデリー事務所)
担当範囲:南西アジア(インド)
タイ(ジェトロバンコク事務所)
担当範囲:タイ、ミャンマー、ベトナム、ラオス、カンボジア
ブラジル(ジェトロサンパウロ事務所)
シンガポール(ジェトロシンガポール事務所)
担当範囲:シンガポール、インドネシア、マレーシア、
フィリピン、ブルネイ,オーストラリア、ニュージーランド
担当範囲:中南米
インドネシア
(法務・人権省知的財産権総局)
(東アジア・アセアン経済研究センター)
(令和6年2月現在)
32
事業構想
イノベーションや発明の創出に寄与する人材の多様性や包摂性に関する調査
• より良いイノベーションや発明を創出するためには、多様なチームで取り組んで発想の幅を広げ、多様な主体が
関わるエコシステムを形成して実用化・普及・収益性向上を加速することが重要
イノベーションの創出プロセス等に関する調査研究
➢ 国内特許出願の発明者を対象に大規模アンケート調査を実施
➢ アンケート調査対象者から選定した発明者や、知財人材、組織の
DE&I促進の取組に関わった者、専門家等にヒアリング調査
➢ 発明の創出プロセスにおける人材の多様性や多様な人材を組織内に
包摂する取組の状況等について事例を収集
発明者のチームバランスに着目した特許の質に関する研究
➢ 発明者のチームバランス(発明者が一人か複数か等)と、
審査官による特許文献の被引用件数等との関係性につき
統計学的手法により分析し、来年度には分析結果を公表予定
被引用件数
分析中
単独
複数
男女混合
発明者
イノベーションや発明の創出に寄与する環境の概観
知財エコシステムにおける多様性を推進して将来的なイノベーション促進につなげるため、
若年層、特に文理選択前の学生を対象としたイノベーター育成に関する調査研究を実施予定
33
事業拡大
知財を活用して社会課題解決を:I-OPENプロジェクト
⚫ 社会課題解決に取り組むスタートアップ企業、非営利法人、個人等が、知財やビジネスに精通
した専門家の伴走支援を受け、知財を活用しながら、社会課題解決を目指すプロジェクト。
⚫ このプロジェクトを通じて生まれた、社会価値を共創するツールとしての知財の活用事例等を、
2025大阪・関西万博でも世界に情報発信する。
豊かな社会を願い、想いと創造力から生まれる知的財産をいかして、未来を切り拓く
情熱を有する人(I-OPENER)を生み出すエコシステムの実現を目指す
●コミュニティの構築
基盤づくりと中期ビジョン策定
を目指して実証中
“I-OPEN Supporters”
I-OPENERを生み出す
コミュニティ
知財専門家(弁理士・弁護士)、社会課題解決
の専門家(デザイナー、社会起業家、経営者等)
Web等のメディアで
等
メンタリング等
による社会実装支援
●社会的価値の創出
伴走型支援を通じて、知財を
活用した社会課題の解決を
推進
の展開
●情報発信
例えば、環境問題、ジェンダー平等、貧
困問題等の社会課題に取り組むソー
シャル・イノベーター
・COMMUNITY GUIDEの公開
・フォーラム開催 など
(出典)特許庁、I-OPENプロジェクト特設サイト https://www.i-open.go.jp/
34
事業拡大
万博出展 ~知的財産の活用による社会課題の実現~
➢ 社会価値の共創などの新しい知財の活用事例(I-OPENプロジェクト等)や社会課題解決
に貢献する新技術を実演・展示予定
➢ 2025年10月2日~10日(EXPO メッセ「WASSE」)
➢ 主催:特許庁 共催:日本弁理士会
➢ 出展:特許庁、日本弁理士会、近畿経済産業局、INPIT
➢ 世界知的所有権機関(WIPO)等と連携し、社会課題解決に向けた知財活用の促進等に
関する国際フォーラム等を開催予定
➢ 2025年10月4日、テーマウィークスタジオ(オンライン配信有)
世界的な社会課題を解決し、SDGsを達成するためのツールとして、
知財が有益であることを世界に発信する。
提供:2025年日本国際博覧会協会
大阪・関西万博
公式キャラクター 「ミャクミャク」
©Expo 2025
35
以降、参考資料
36
知財経営の浸透状況
• 経営層のコミットの下、知財経営を推進する日本企業が出てきている一方で、多くの企業では知財経営への意
識がまだまだ低い。
日本企業におけるIPランドスケープ(※)の実施状況
1515者(国内大企業・中小企業・スタートアップ・大学等)
※特許庁ではIPランドスケープを以下のように定義
経営戦略又は事業戦略の立案に際し、
①経営・事業情報に知財情報を組み込んだ分析を実施し、
②その結果(現状の俯瞰・将来展望等)を経営者・事業責任者と共有
すること
出典:経営戦略に資する知財情報分析・活用に関する調査研究(2021年)に基づき作成
出典:「経営に資する知財マネジメントの実態に関
する調査研究報告書」(令和2年3月特許庁)
37
事業構想
知財・無形資産を取り巻く状況
• 2021年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コードにおいて、知財投資の開示・監督について規定されたも
のの、いまだ多くの企業が手探りの状況
• 中長期的な投資・財務戦略において重視すべき項目として、企業・投資家間の認識ギャップ(企業<投資
家)が大きいのは、IT投資、研究開発投資、人材投資といった無形資産投資。企業価値向上には、知財・
無形資産の投資・活用とその開示が重要
コーポレートガバナンス・コードの改訂
新設
規定
概要
• 経営戦略の開示にあたって、自社のサステ
ナビリティについての取組みを適切に開示、
人的資本や知的財産への投資等につい
補充原則
て、分かりやすく具体的に情報を開示・提
3-1③
供すべき
【新設】
• プライム市場上場会社は、TCFD又は同
等の枠組みに基づく開示の質と量の充実
を進めるべき
• 取締役会は自社のサステナビリティを巡る
取組みについて基本的な方針を策定すべ
き
補充原則
4-2② • 人的資本・知的財産への投資等をはじめ
【新設】
とする経営資源の配分、事業ポートフォリ
オに関する戦略の実行が、企業の持続的
な成長に資するよう、実効的に監督すべき
(%)
80
中長期的な投資・財務戦略において重視すべき項目
■企業(2020年度) ■投資家(2020年度)
■企業(2021年度) ■投資家(2021年度)
■企業(2022年度) ■投資家(2022年度)
70
60
72.2%
64.9%
54.4%
52.6%
48.2%
50
38.5%
40
37.7%
30
20
19.6%
10
0
設備投資
IT投資
研究開発
(DX対応・デジタル化)
投資
人材投資
出典:一般社団法人生命保険協会「企業価値向上に向けた取り組みに関するアンケート集計結果(2022年度版)
38
企業・投資家の結果比較」に基づき特許庁作成
知財・無形資産ガバナンスガイドラインVer.2.0の全体像
出典:内閣府知的財産戦略推進事務局「知財・無形資産ガバナンスガイドラインVer.2.0」(2023年)
39
事業構想
知財経営に関する過年度の調査結果
知財経営実践に向けたコミュニケーションの在り方
知財経営を実践するためのポイント
• 経営層・知財部門及び関係部門が、
それぞれ知財部門の役割モデルを再定義する
• 知財・無形資産を活用するためには、下図の「本質的
な強みの掘下げ・把握」を含む3ステップを循環させる
ことが重要
→経営層が、また、知財部門自身が、知財部門の役割を、
将来の経営や事業を見据え、それに対して知財で貢献する
という位置づけに再定義
• 経営層・知財部門の議論の機会を積極的に創造し、
濃密な議論を繰り返し、相互が情報の差を埋める
→知財部門は、もつべき情報を「経営課題」とも紐づけて意
識し、経営層や他部門に刺さる情報を意識的に収集・分
析・発信し、フィードバックを受けて修正を繰り返す
• 知財部門は、自社の知財・無形資産としての強みを
特定し、他部門と伴走することで各部門の課題解決
を支援する役割を担う
• 情報開示によって、企業価値向上のほか、知財マイン
ドが全社に浸透し、知財・無形資産の活用を社全体
で進める環境構築につながる
知財経営を実践できている企業における、
経営層等と知財部門とのコミュニケーション
40
中小企業における知財経営の重要性
• 日本企業の99.7%を占める中小企業は、イノベーションの源泉として、また地域経済活性化の担い手
として重要な存在。
• 物価高などに直面する中小企業は、成長投資や賃上げのための原資(付加価値)の確保が急務。
• 中小企業の稼ぐ力を高め、地域経済の活性化に繋げるためには、知財をはじめとした無形資産を
創出し、それらを戦略的に経営に活用していくこと(知財経営)が重要。
売上高(研究開発投資の実施別)
企業数・特許出願件数に占める中小企業の割合
102
内国人による特許出願件数
約22.9万件
100
中小企業
17.6%
(約4万件)
98
全企業数 約338万社
中小企業
99.7%
101.8
%
101
99
98.8
2017
2021
2017年度に実施した企業
2017~2021年度の間一切実施していない企業
出典:2024年版「中小企業白書」(令和6年7月中小企業庁)
2023年
2021年
特許権有無と営業利益率(再掲)
5%
4
3
2
1
中小企業
大企業
中小企業
特許行政年次報告書2024年版
大企業等
0
製造業
非製造業
特許無し
製造業
非製造業
特許有り
2015~2017年の3年平均 (特許有り企業の方が利益率が高い)
41
出典:「中小企業の知的財産活動に関する基本調査」報告書(令和元年4月 特許庁)
中企庁を加えた知財経営支援ネットワークの具体的取組
事業構想
【中小企業庁を含めた新たな取組】
(1)知財侵害抑止に向けた実態把握の強化
知財経営支援ネットワークの参加機関と中小企業庁の知財Gメンとの情報共有を促進することにより、中小
企業等の知財取引の実態把握を強化
(2)よろず支援拠点とINPIT知財総合支援窓口等の連携強化に向けた体制構築
相互にそれぞれが提供する支援についての理解を深めつつ、INPIT知財総合支援窓口の支援担当者、よろ
ず支援拠点のコーディネーター、日本弁理士会地域会の弁理士、商工会議所の経営指導員等が共に協力し
合い、連携して支援を実施することで、中小企業等や支援機関の知財経営リテラシーの向上を図りつつ、中小企
業等が抱える様々な経営課題の解決に向けて、知財面も含めたシームレスかつ質の高い支援を提供
(3)知財関連の補助金等の利活用に係る広報活動の強化
中小企業等が知財を取得・活用する際に活用可能な補助金、減免制度等に係る広報活動を知財経営支援
ネットワークの参加機関が協力して進めることにより、中小企業等における補助金、知財活用・保護に資する
情報や減免制度等の活用を通じた知財活用を促進
【知財経営支援ネットワークの基本方針】
(1)地域ニーズに即した、地域ブロック毎の知財経営支援体制の構築
(2)全国一律で高品質な知財経営支援サービスの提供(ワンストップ支援窓口)
(3)大学をはじめ産学官連携による事業化への支援強化
(4)企業内で活躍する知財経営人材、支援人材の育成強化
42
事業構想
「知財経営支援ネットワーク」の取組(知財経営支援モデル地域創出事業)
• 知財重点支援する3地域(令和6年度は青森県、石川県、神戸市)に形成したプロデューサーチームは、
①地域知財経営支援ネットワークの強化、②地域中小企業等への伴走支援、③知財マインドの向上・普及啓発を行う。
• 令和7年度は支援地域を拡充するため、新規に自治体を公募する(2~3地域を予定) 。
①地域知財経営支援ネットワークの強化
③知財マインドの向上・普及啓発
【連携強化】
○地域知財経営支援ネットワーク連携会議(仮称)の開催
○プロデューサーチームミーティングの開催
○知財経営支援人材の育成
○各機関主催のセミナー等への相互協力
○自走に向けたアクションプランの検討
【地域メディアを活用】
○事業成果を地元TV、新聞等での広報
○本事業成果の発表会を開催
【JPOの広報チャネルと連携】
○つながる特許庁との連携
知財経営支援ネットワーク
プロデューサーチーム
受
託
事
業
者
特許庁
派遣
●JPO(経産局) ●中企庁
●INPIT
●日本弁理士会 ●商工会議所
●自治体
●地域支援機関 ●地域金融機関
●よろず支援拠点 ●地域メディア
●弁護士、中小企業診断士、税理士、公認会計士 など
【求める役割】
○中小企業等への事業化支援を主導
○支援専門家と共に面的な伴走支援
○地域支援機関等の巻き込み
○会合等の出席、セミナー等の登壇など
3地域で実施
②地域中小企業への伴走支援
○知財経営支援ネットワークの強みを活かし、コンサルティングを行うプロデューサーチームを形成して、各フェーズでシームレスなサポートと支援メニューを提供
課題解決策の検
知財・事業戦略
事業・知財創
プロモーション・
討
等サポート
出
販路開拓
成果事例のリリース
プロデューサーチームの伴走支援
○企業ヒアリング
○知財等の課題分析
○支援手法の検討
○知財・事業戦略、支援メニューの提案
○知財取得や知財活用の検討、ビジネスマッチング
○知財経営支援ネットワーク(各専門家)と協働支援
○製品プロモーションの検討
○販売方法や海外展開等の検討
○マーケティング
○地元メディアを活用
○SNS等でPR
○イベント等で成果発表
43
事業構想
IPランドスケープ支援事業
事業立上
• 中小企業等が抱える経営や事業の課題に対し、「市場」や「事業」の情報に「知財」の情報を合わせた分析を
行い、強みを活かした解決策を提案する支援。
• 令和6-7年度は、2年で200件程度を支援予定。
中小企業等
専門家
市場・事業 情報
市場情報、事業情報、自社内部情報、自社保有の他社情報
分析・報告・提案
知財 情報
経営・事業の具体的な課題を
解決するための戦略策定
特許、意匠、商標、技術、無形資産(論文・ブランド等)
分析例
市場規模推移
バリューチェーン分析
●●分野の市場は、★★需要により今後も安定した成
長が見込まれ、自社の新事業の柱として好適。
●●分野では、素材の調達、加工等は自社の既存の
経営資源を活用できるが、◆◆は不足しており外部連
携も含めて選択肢に。
競合他社との保有特許の分析
親水性と保温性の両立は自社独自の特徴。
この強みを活かせる領域への参入が望まれる。
自社
素
材
(
自
社
)
市
場
規
模
現在
加
工
(
自
社
)
◆◆
X社
○○
Y社
▲▲
Z社
20XX年
中小企業向け IPランドスケープマニュアル (令和5年度作成)
限られたリソースでもIPランドスケープで成果を出せるノウハウが満載です
販
売
(
自
社
)
A社
B社
C社
親
水
性
保
温
性
伸
縮
性
撥
水
性
光
沢
感
柔
軟
性
INPIT
HPをチェック
44
事業構想
知財戦略エキスパート
•
知財戦略に関する高度な専門知識、経験を有する知財戦略エキスパートが支援する5つの専門窓口を
設置(相談無料)
•
INPIT知財総合支援窓口や採択型支援、各支援機関とも連携して円滑に支援を提供
•
採択型支援の支援前後も、知財戦略エキスパートが課題解決をサポート
知財戦略エキスパート
海外展開 営業秘密 産学連携
INPIT知財総合支援窓口
スタート
アップ
●海外展開知財支援窓口
●営業秘密支援窓口
●スタートアップ知財支援窓口
●アカデミア知財支援窓口
●関西知財戦略支援専門窓口
採択型支援
iAca iNat IPAS
IPランドスケープ支援事業
45
事業構想
知財アクセラレーションプログラム(IPAS: IP Acceleration program for Startups)
•
スタートアップに対し、ビジネスの専門家と知財専門家からなる知財メンタリングチームが適切なビジネスモデル
の構築とビジネス戦略に連動した知財戦略の構築を支援。
•
チームとすることで、スタートアップ経営と知財が両方わかる専門家育成も期待。
•
プログラムの広報を通じて、スタートアップコミュニティに知財を啓発。
事業イメージ
株式公開
提携/M&A
スタートアップ
成熟期
年間約20社の
スタートアップに対して
5か月間のメンタリング
創業
準備期
価値評価
成長期
創業期
成果(2018-2024年)
IPASで支援したスタートアップ
114
社
支援後の総資金調達額
知財戦略の構築を支援
知財メンタリングチーム
ベンチャーキャピタル経験者
・スタートアップ支援コンサルタント
知財専門家とビジネス専門家の
合計400名程度が登録
1151
億円
(7年間の参加企業の総資金調達額)
EXIT数
スタートアップ支援経験のある
弁護士・弁理士
3
件
(IPO2件、M&A1件)
46
事業構想
スタートアップ知財支援基盤整備事業(IP BASE)
我が国のスタートアップコミュニティにおいて、創業期に知財戦略を練らないままビジネスに注力した結果、成長期に
知財課題が顕在化し、さらなる成長の妨げとなる傾向が見られた。
• 知財ポータルサイト運営・冊子発行・各種メディア広報・勉強会開催を通してスタートアップコミュニティー向けへ
の知財情報発信を強化。
• 知財イベントを通じてスタートアップコミュニティと知財専門家の関係を強化。
• IP BASE AWARDを通してスタートアップ・スタートアップ支援者による知財活動を奨励。
■情報発信
■イベント開催
冊子発行
・IPAS成果事例、IPAS運営の手引き等、調
査事業による各種成果を発信
・スタートアップ向けの勉強会、知財イベント開催
・スタートアップ・知財専門家・支援者間での
交流を促進する交流会の開催
■IP BASE AWARD
知財ポータルサイト
・スタートアップ・支援者向け知財情報
・IPAS成果事例の紹介
・勉強会アーカイブの配信
・知財専門家インタビュー記事掲載
・IP BASEイベント告知
メディア広報
・YouTube ・ X ・ メルマガでの告知・情報発信
・優れた知財活動を行うスタートアップ等を表彰
令和7年度はWebイベントの開催等、メディアを有効活用した広報活動に注力
47
事業構想
意匠分野におけるスタートアップ向け早期審査
・令和7年度よりスタートアップ向け早期審査を開始するべく検討中。
・通常、一次審査通知までの期間(FA)が平均6.0月かかるところ、早期審査により2.0月程度まで短縮できる見込。
※特許分野ではスタートアップ対応の早期審査を平成30年7月より開始。年間約500件の申請あり。
意匠権は新技術の社会実装直前で出願される傾向にあるため模倣品発生までに一刻も早い審査が必要。
模倣品発生時期と審査結果待ち期間の関係
通常審査
<現在の意匠の早期審査の要件>
●権利化について緊急性を要する実施関連出願
●外国関連出願
●震災復興支援関連出願
●模倣品対策に対応(申請から1月以内にFA)
→上記に「スタートアップ*による出願」を追加
*(参考)特許早期審査におけるスタートアップの要件
(i)その事業を開始した日以後10年を経過していない個人事業主
(ii)常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業に属する事
業を主たる事業として営む者にあっては5人)以下で設立後10年を経過
しておらず、かつ、他の大企業に支配されていない法人
(iii)資本金の額又は出資の総額が3億円以下で設立後10年を経過し
ておらず、かつ、他の大企業に支配されていない法人
早期審査
審査期間短縮
短縮
SUへの素早い権利付与により、模倣品対策に加え
早期資金確保や競争優位なビジネス環境整備に繋げる
統合イノベーション戦略2024(令和6年6月4日閣議決定)
・資金調達等のために早期の意匠権取得が必要なスタートアップの
ニーズに対応すべく、スタートアップ等からの意匠出願を対象とす
る早期審査の実現に向けて検討【経】
48
事業構想
iAca(大学等の研究成果の社会実装に向けた知財支援事業)
事業立上
➢ 国内の大学、高専、国立試験研究機関(以下「大学等」という。)の研究成果の迅速な社会実装を
支援することで、イノベーションの実現を目指す
➢ 知的財産マネジメントの専門家である知財戦略プロデューサーを大学等に派遣
➢ 研究ステージの初期段階におけるシーズ発掘と出口戦略の策定の支援(スキーム①)から、
優れたシーズの事業化に向けた産学連携活動の支援(スキーム②③)まで、シームレスな支援を実現
知財戦略
プロデューサー
派遣
大学等
大学フェーズ
スキーム①
有望シーズの発掘・活用支援
産学連携フェーズ
スキーム② スタートアップ創出支援
スキーム③ 企業との大型共同研究支援(※)
※共同研究受入額が年間1000万円以上
✓ 支援期間は約10カ月。連続した継続支援も可能
✓ 必要な日数分だけ、柔軟な支援が可能(支援期間ごとに最大25~30日)
✓ 支援開始時に支援計画を作成。継続支援には支援計画の達成が必要
49
事業構想
iNat(競争的研究費による研究成果の社会実装に向けた知財支援事業)
事業立上
➢ 国プロ(※)を推進する大学、研究開発機関、技術研究組合、ファンディングエージェンシー(FA)に対して、知的
財産マネジメントの専門家である知財戦略プロデューサーを派遣し、革新的な研究開発成果の迅速な社会実装を
支援することで、イノベーションの実現を目指す
➢ プロジェクトの初期段階より、知財の視点から研究開発成果の社会実装を見据えた戦略の策定や、
プロジェクト参画研究開発機関におけるスタートアップ創立などの社会実装を加速する活動を支援
※競争的研究費制度に基づく公的資金が投入され、革新的な成果が期待される研究開発プロジェクト
知財戦略
プロデューサー
派遣
大学、FA等
支援スキーム
① 研究機関派遣型
ポイント
✓ 支援年数の上限を撤廃
✓ 必要な日数分だけ、柔軟な支援が可能(最大90日/年)
✓ 支援開始時に支援計画を作成。継続支援には支援計画の達成が必要
② FA派遣型
③ 指定継続プロジェクト派遣型
✓ INPITが令和5年度に実施した「知的財産プロデューサー派遣事業」
で支援した一部のプロジェクトが対象(新規公募なし)
✓ 支援期間は1年。連続した継続支援も可能
50
事業構想
「OIモデル契約書」について
事業立上
➢ 公正取引委員会の調査や未来投資会議での検討を受けた政府の取組
➢ 「想定シーン」のもと、大学・スタートアップ・事業会社の連携を通じ、知財等から生み出
される事業価値の総和を最大化できるような契約書の例を提示
➢ 「秘密保持契約」、「PoC契約(技術検証)」、「共同研究開発契約」、「ライセンス契
約」、「利用契約」といった、複数の契約形態に対応
[スタートアップ×事業会社]
⚫新素材編
⚫AI編
[大学×スタートアップ]
[大学×事業会社]
⚫大学編
出典:特許庁ウェブサイト「オープンイノベーションポータルサイト」
(https://www.jpo.go.jp/support/general/open-innovation-portal/index.html)
51
オープンイノベーション促進のためのマナーブック
事業構想
事業立上
⚫ オープンイノベーションを成功させるための、良好なパートナーシップ構築において大学・企業の双方
が意識すべきポイントを「マナー」として紹介した、大学と企業のオープンイノベーション促進のためのマ
ナーブックを2024年4月に公表。
⚫ 加えて、オープンイノベーションに取り組む大学や企業の関係者からの声をまとめた「Tipsと現場の方の
声」も記載。
⚫ 本マナーブックから連携先との良好なパートナーシップの構築のための心構えを学び、連携先と実現し
たい理念や共同したい目的を共有した上で、契約交渉の際はOIモデル契約書を併せて活用することで、
より円滑かつ効果的にオープンイノベーションを進めることが可能。
52
事業構想
特許審査に関する取組
知財政策に関する基本方針
2014FY
世界最速
最高品質
国際展開
施策1 FA10,STP14に向けた
迅速性の確保
FA10、STP14という世界最速の特許審査を確保
し、真っ先に審査結果を海外庁に発信
施策2 質の向上
• 先行技術調査(特に外国語文献や非特許文献)
の充実による品質向上
• 協議等を活用した均質性の高い審査
施策3 国際展開
日本の審査実務や運用を新興国等に浸透させること
で、日本企業の国際展開を支援
2024FY
施策1
世界最速・最高品質の特許審査を基礎とした
イノベーションの創出支援
特許審査のレジリエンス向上による迅速性(STP14)の維持
AIなどの新たな技術の急速な発展、技術の複合化・融合化及び技術分野毎の接受件数の変動、審査官数や
登録調査機関の受注能力の制約に起因する審査処理能力の変動等に対応しつつ、我が国が誇る世界最速の特
許審査を維持する。
施策2 質のさらなる向上
生産性の高い先行技術調査や均質性の高い審査をベースに、言語の多様化、技術の複合化・融合化に対応し
ながら、出願人とも共創しつつ、世界に通用する「強く・広く・役に立つ権利」を創出する。
施策3 環境変化に対応したイノベーションの創出支援
外部環境変化に適切に対応しつつ更なるイノベーションの創出に貢献するため、スタートアップ等に対するプッシュ
型支援等のイノベーション促進策や、特許出願非公開制度の着実な実施など、ユーザー等の関係者を共創
パートナーとしながら、特許審査部門の新たな機能を発揮する。
施策4 知財外交の推進
我が国発イノベーションの海外における保護・活用や、GX技術等を活用した環境問題の解決に関する国際協
力に向けて、これまでに醸成した外国特許庁の審査官(補)との信頼関係をさらに強化・拡充するとともに、我
が国特許庁の特性を活かした協力を推進する。
• AIの活用による質と生産性の向上
• 出願構造の変化等に対応するための組
織の柔軟性向上
• 必要なリソースの整備
上記施策の着実な実施に向けて、イノベーションの創出支援
の土台となる“長期的に安定した審査体制”を引き続き整備。
53
事業構想
意匠審査に関する取組
意匠審査部門では、ユーザーが安定した意匠権を適時に取得・活用しやすい環境を実現するために、令和3年度
に中期計画を立て、5つの柱に沿って、意匠審査に関する取組を進めている。
令和7年度以降も、世界最速・最高品質の意匠審査に向けて、取組を引き続き進めていく。
第1 迅速な意匠審査の遂行
第3 意匠審査実務及び知財行政に必要な能力の向上
(主な取組)
(主な取組)
⚫ 実施庁目標(令和6年度:平均FA5~7月)を達成すべく、
審査スケジュールを策定し、徹底した期間管理を実施。
⚫ 審査バッチの一層の多サイクル化を進めるとともに、案件ごとの先行
意匠調査の範囲及び期間を最適化。
⚫ 審査資料が年々増加する問題に対応するため、特許庁データベー
スに蓄積する審査資料の厳選化を推進するとともに、審査資料の閲
覧性を高めた多図面ブラウザを内製開発し、審査に活用。
第2 審査品質の一層の向上
(主な取組)
⚫ 強く・広く・役に立つ意匠権を設定すべく、平成26年に策定した
「意匠審査の品質管理に関するマニュアル」に則した統一的な品
質管理を実施。
⚫ 毎年開催される審査品質管理小委員会における改善提言につい
ての着実な対応。
⚫ 判断の妥当性を確保するため、国際意匠登録出願、画像意匠・
建築物意匠・内装意匠の出願等の審査において、決裁官に加え
て他の審査官とも協議する仕組みを構築。
⚫ 学会・セミナー等への参加や、展示会、企業訪問、技術研修等を
通して、最新の技術・デザイン動向を把握。
⚫ 審査官が行政官として幅広い視野を持つことができるよう、庁内外
における現場実習や民間派遣研修等を実施。
第4 ユーザーニーズの把握と意匠制度の普及啓発
(主な取組)
⚫ ユーザーとの意思疎通を図りつつ審査を実施。出願人・代理人から
面接の要請があった場合には、原則全件実施。
⚫ 企業訪問等を通じて、意匠審査に関するユーザーニーズ等について
情報を把握しつつ、意匠関連施策等を積極的に紹介。
第5 働き方改革の推進・組織の活性化
(主な取組)
⚫ 持続的な行政サービス提供のため、テレワークを導入するとともに、
テレワーク中の審査官への問い合わせに迅速に対応できる仕組み
を構築。
⚫ 生産性が高く働きやすい職場環境づくりを目指し、全審査室に
導入したフリーアドレスを引き続き実施。
54
事業構想
商標審査に関する取組
商標審査部門では、一次審査期間(FA)を平均5.5~7.5か月、権利化までの期間(TP)を平均7~9か月とすることを目標とし、
着実に処理を実施。今後も、審査の質の維持・向上とともに、適正な審査期間を堅持すべく、審査業務の効率化及び審査体制の
充実を図る。
ユーザーの「商標」を活用したブランド戦略に資するべく、社会情勢の変化を踏まえた制度運用の見直しや国際連携の推進等に取り
組んでいる。
取組1 適正な審査期間の堅持
取組3 社会情勢の変化等に応じたブランド保護
(主な取組)
(主な取組)
⚫ 審査の品質を維持しつつ、実施庁目標(令和6年度:平均FA5.5
~7.5月)を達成するため、商標出願の審査処理の効率化及び審
査体制の充実を図る。
⚫ 「コンセント制度の導入」及び「他人の氏名を含む商標の登録要件緩和」
に伴い、商標審査基準・便覧を改訂し、HPや説明会等を通じてユーザー
に周知。これらに基づき適切な審査を遂行。
⚫ 拒絶理由の該当性(商標法第3条、第4条等)に関する高度な調査
を含む、審査関連業務の外注を推進。
⚫ 仮想空間における商標の適切な保護が求められているところ、ユーザーと
の意見交換等を通じて、仮想空間に関する指定商品・役務の表示の採
択可否を整理し、審査運用を明確化するためのガイドラインを策定し公
表。
⚫ 拒絶理由のかからない出願を促進すべく、ユーザーへの情報発信(「出
願支援ガイド」の作成・周知等)やアジャイル開発したユーザー向けサポー
トツールを提供。
取組2 審査品質の一層の向上
⚫ 地域経済の活性化に資する地域ブランドの保護・活用支援を推進すべく、
地域団体商標に特化したPRイベントの実施等により、地域団体商標制
度の更なる普及を図る。
(主な取組)
取組4 海外知財庁との連携・情報発信
⚫ ブランドを保護育成し、消費活動の円滑化へ貢献するため、適切な商
標審査を行うべく、「商標審査の品質管理に関するマニュアル」に則し
た統一的な品質管理を実施。
(主な取組)
⚫ 毎年開催される審査品質管理小委員会における改善提言について
の着実な対応。
⚫ 商標審査に対するユーザーの声を把握し、品質管理施策に反映させ
るため、審査の質についてのユーザー評価調査を実施。
⚫ 商標五庁(TM5)会合の枠組みで、企業のグローバルな事業活動を支
援することを目的とした各種プロジェクトを推進。
⚫ 今年度はJPOがTM5会合のホストを務め、各国ユーザーも交えた、悪意
の商標出願対策に関する官民合同セッションを主導。
55
事業構想
アクション・プラン(令和6年度改定版)
• 令和4年5月、特許行政事務の高度化・効率化に向けたAI技術の活用に関する5カ年の計画を記載した「人工
知能(AI)技術の活用に向けたアクション・プラン」を公表。
• 各テーマの進捗状況や生成AI の発展を踏まえ、アクション・プラン(令和6年度改定版)を令和6年5月20日
に公表。
• アクション・プランに沿って、各事業の技術実証やツールの開発・試験的な導入を実施。
特許庁内で、解決すべき業務課題を検討・
抽出
事業
業務課題に対して、AI技術の実現可能
性等、技術実証を外注
技術実証の結果を考慮して、特許庁内で
ツールを内製・アジャイル開発
56
事業構想
AIを利活用した創作の特許法上の保護の在り方に関する調査研究(令和5年度)
◆ AIを利活用した創作の特許法上の保護の在り方に関して、公開情報調査、国内外へのアンケート・
ヒアリング等を実施し、有識者委員会において議論をとりまとめ、報告書を2024年4月に公表した。
◆ 調査研究では、現時点において、発明の創作過程におけるAIの利活用の影響によって
特許法上の保護の在り方を直ちに変更すべき特段の事情は発見されなかった。
◆ 有識者委員会(平嶋竜太委員長)では「AI関連技術は今後更に急速に発展する可能性があるため、
引き続き技術の進展を注視しつつ、必要に応じて適切な発明の保護の在り方を検討することが必要と
考えられる。」との提言がされた。
<調査項目>
(1)最新のAIの技術水準や、発明の創作過程におけるAIの利活用の状況
・最新のAIの技術水準(特に生成系AI)
・発明の創作におけるAIの活用実態(人間がどの段階で関与するか、
その関与の程度や、 AIが自律的に創作した発明の有無を確認)
・各技術分野における創作過程にAIを活用した発明の事例
(2)創作過程におけるAIの利活用の拡大により生じる特許審査実務上の課題
・進歩性に関する課題(進歩性を認める水準や当業者の定義等に与える影響)
・記載要件に関する課題(明細書における開示の程度等に与える影響)
・その他の課題(冒認出願等)
(3)AIによる自律的な発明の取扱いに関する課題
・発明の創作における人間の関与が小さくなる場合の影響(発明者の認定等)
・発明者としてAIを記載した場合の取扱い
・AI自体に権利の主体を認めることへの要望、影響
57
事業構想
AIを利活用した創作の特許法上の保護の在り方に関する調査研究(令和5年度)
<各調査項目についての結果概要>
(1)最新のAIの技術水準や、発明の創作過程におけるAIの利活用の状況
➢ マテリアルズ・インフォマティクスにより、新規材料の開発が効率化。
➢ 発明の創作過程における生成AIの利用方法が検討され始めている(例:壁打ち等)。
➢ 現在のAIの技術水準では、発明の創作に人間の関与が一定程度必要であり、AIが自律的に発明を創作
する事例は確認されなかった。
(2)創作過程におけるAIの利活用の拡大により生じる特許審査実務上の課題
➢ 進歩性判断への影響について現段階では、当業者が用いる出願時の技術常識や研究開発のための通常
の技術的手段等にAIが含まれることを考慮すれば、現行の考え方を維持することが適切。
➢ 一方で、今後AIが更に発展することにより、技術分野を超えて発明を組み合わせることが容易になる等、進
歩性の動機付け等の実務に影響を与える可能性があるという指摘もあった。AI技術の進展や諸外国の状
況を引き続き注視していく必要がある。
(3)AIによる自律的な発明の取扱いに関する課題
➢ 創作過程にAIが利用された発明について、現状は発明の創作に人間の関与が一定程度必要であることか
ら、発明の技術的特徴部分の具体化に創作的に関与した者を発明者とする現行の発明者要件の考え方
で対応可能であるという意見が多数であることが確認された。
➢ 今後AIが更に発展し人間の関与が小さくなったとしても、創作的に関与する者がいる限り、その者を発明者
として認定すれば良いという指摘もあった。
58
事業構想
デジタル戦略202Xに係る検討の具体例 外部サービスの活用
•
ePCTは、WIPOが提供するWebベースのサービス
•
出願人向けの電子出願機能、官庁向けの受理機能やオフィス機能等を提供
外部サービスの活用は、利便性向上や開発コストの低減につながるため、
WIPOが提供するサービスを効果的に活用(デジタル戦略202Xより)
発送書類オンライン化、優先権書類の電子交換(DAS)、PCT規則改正への迅速な対応、などを実現
各官庁がePCTを利用しない場合(現在のJPO)
各官庁がePCTを利用した場合
不要
DB
ePCT
官庁
JPO
DB
JPO-PAS
で申請
JPO
WIPO宛
発送書類
etc.
DB
官庁
紙発送
不要
ePCTで
業務実施
受理機能
オフィス機能
DAS機能 etc.
DB
不要
WIPO
官庁
webで
申請・発送
DB
出願人
官庁
官庁
出願人
不要
官庁
59
事業拡大
先進国との協力(五庁(日米欧中韓)、G7)
IP5(特許)
世界の特許出願件数の約85%を占める日米欧中韓の五庁によ
って知的財産における世界的な取組をリードすべく、2007年より五
庁長官会合を継続して開催。
主に、特許分類改正、特許情報サービス改善、制度運用調和、
審査結果の相互利用、特許統計データ提供などの課題について
議論。
直近では、第17回五庁長官会合(2024年6月、韓国)におい
て、AI関連発明に係る協力(審査実務に関する資料収集)等
の成果が承認されたほか、中小企業の成長促進のための知財の
役割や五庁の協力の在り方等について議論したところ。
TM5(商標)
日米欧中韓の知財庁が、商標分野における国際的な協力を推進
し、商標が世界各国で適切に保護、活用される環境を整備するこ
とで企業のグローバルな事業活動を支援することを目的として、
2011年に創設。
様々な協力プロジェクトが行われているところ、日本は 「悪意の商
標出願プロジェクト」等の複数のプロジェクトをリードしている。
2024年は日本がホストとなり、第13回TM5年次会合 (
2024年12月)を箱根で開催。15の協力プロジェクトと1つの新
規提案プロジェクトについての成果の確認と今後の進め方について
議論。
2025年はUSPTOがホストとなり開催予定。
ID5(意匠)
日米欧中韓の主要五庁が、意匠制度及びその実務に関する国際
的な連携を強化・推進するための協力枠組として2015年に創設
。
様々な協働プロジェクトが行われているところ、日本は「登録意匠に
係る表示」等の複数のプロジェクトをリードしている。
2024年は日本がホストとなり、第10回ID5年次会合(2024年
12月)を箱根で開催。10の協力プロジェクトと、日本が新規提案し
た「新技術がもたらす意匠制度の課題」 プロジェクトを含む、2つの
新規プロジェクトについての成果の確認と今後の進め方について議
論。
2025年はUSPTOがホストとなり開催予定。
G7知財庁長官級会談
G7を構成する仏米英独日伊加(議長国順)の知財庁長官及
びWIPO事務局長(オブザーバー)等が一堂に会し、知財に関す
るグローバルな問題を議論。
2021年に開始され、直近の第3回会談(2023年12月)は日
本が議長国として、メタバース空間上で開催。包括性・多様性を
広げるための知財普及啓発活動やデジタル領域における知財の課
題について議論。
60
事業拡大
新興国・途上国に対する支援
知財人材の育成
1996年から、アジア、アフリカ、中南米など新興国・途上国の知財
庁職員/民間企業等に対し、審査実務や知財活用に関する研修
を提供し、知財制度及びその運用の確立・強化を支援。
これまで(1996~2023年度)に、100以上の国・地域において
、延べ7,900名以上が研修を修了。
特許庁職員の派遣
JICAと協力して、特許庁職員を知的財産制度に関する専門家と
して途上国に派遣し、途上国での知的財産法法制度整備や人
材育成を支援。
✓ インドネシア:知的財産制度整備の支援、人材育成協力、普及
啓発活動等を目的に、1993年度からJPO職員をインドネシア知
的財産総局へ派遣。
✓ ベトナム:特許審査実務の管理
方法の改善、人材育成等の支援
を目的に、2021年からJPO職員
1名を長期専門家としてベトナム
国家知的財産庁へ派遣。
多国間協力
日ASEANの知財に関する協力覚書(MOC)に基づき、毎年度
、日ASEAN特許庁長官会合を開催し、日ASEAN知財アクション
プランを策定。ASEAN全体として取り組んでいる課題の解決を後
押し。
2024年度は、AI/IoT技術の特許審査の透明性確保と誤訳への
対応整備の重要性を確認する共同声明を採択。
さらに、東
アジア・アセアン経済研究センターと協力した調査事業、実務者レ
ベ
ル会合の開催、人材
育成事業の実施等に
合意。
二カ国間協力
MOC締結、インプリメンテーションプラン策定などを行い、各国の事
情に応じた支援・協力を実施。また、様々な機会を利用して知財
庁間ハイレベル会談等を実施。
2024年度は、以下の取組を実施。
✓ 第5回日印知的財産評価会合
✓ MOC締結(UAE、サウジアラビア)
✓ 審査官派遣(インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム
、インド、UAE、サウジアラビア)
✓ 知財教育セミナー(カンボジア)
61
事業拡大
世界知的所有権機関(WIPO)との協力
WIPOは、世界193か国が加盟する知的財産に関する国連の専門機関(1970年設立)。事務局長はダレン・タン氏(星国籍)。
本部はスイス・ジュネーブ。国際的な知財ルールの構築、国際出願や情報提供等のグローバルサービス、途上国支援が主な活動。
2006年に日本事務所を設立。
我が国は、加盟国中最大の約8.8億円(2024年度)を任意拠出金(ジャパン・ファンド、Funds-in-Trust Japan Industrial
Property Global(FIT Japan IP Global))としてWIPOへ拠出。
直近では、WIPOによる環境技術マッチングの取組(WIPO GREEN)や、大阪・関西万博等に関する協力を強化。
【WIPO GREEN】
概要
【WIPOジャパンファンド】
概要
◆ 環境技術の活用を促進するためのプラットフォーム。
◆ オンラインDBや地域の活動を通じ、環境技術の希望者と提供者をマッチング。
◆ 13万件以上の技術、ニーズ、専門家が登録されたDBは、世界中で2,500人以上のユーザー
が利用。
日本の貢献・今後の課題
◆ 特許庁は、2020年2月19日にパートナーとして参加。
アジア太平洋地域の知財庁の中で最初のパートナー。
◆ 世界で150超の組織がWIPO GREENパートナーに参加。日本はパートナー数において
世界第1位。
◆ 近年、WIPO GREENを通じた実際の環境技術マッチング(成功事例)を増やすこと
が課題。
ラテンアメリカ・アクセラレーションプロジェクト
◆ 任意拠出金を活用し、アルゼンチン、ブラジル、チリ、ペルーでの農業分野を支援。
◆ 対象国が関心を持つグリーン技術分野について、その分野の技術を必要とする企業等
と、技術を提供できる先進企業等とのマッチングを促進。
• 拠出金としてWIPOジャパンファンド事業を編成し、途上国
(地域)を対象とした知的財産関連の制度、執行面の整備、
情報化等を支援。
• 2024年度の拠出金額は、約8.8億円。
スタートアップ支援協力
• ジャパンファンド事業においても、近年、中小・スタートアップ企業
支援を新たに推進し始めているところ、スタートアップ支援の実績
を有する日本特許庁とWIPO間で連携強化に関する共同声明
に署名。
【大阪・関西万博における協力】
• WIPOや各国の知財庁等と連携し、SDGsに向けた知財活用の
促進等に関する国際フォーラムを開催。(2025年10月4日
(土))
62
事業拡大
(参考)令和7年度 中小企業等海外展開支援事業(政府予算案額:11億円)
※予算の執行は令和7年度当初予算の成立が前提であり、今後内容等の変更があり得ます
事業名
助成対象となる費用
海外出願
支援事業
外国特許庁への出願時に要する手数料、代理人費用、翻訳
費用等
※補助事業者:都道府県中小企業支援センター等
海外侵害対策
支援事業
①模倣品対策支援
補助率
上限額
1/2
(1企業当たり)
300万(複数案件可)
(1案件当たり)
特150万, 実・意・商60万
2/3
(1企業当たり)
400万(複数案件可)
2/3
(1企業当たり)
500万(複数案件可)
進出先の外国企業から警告状を受けたり訴訟を提起
された場合における弁理士等への相談等に要する費用、訴訟費
用、対抗措置や和解に要する費用等
2/3
(1企業当たり)
500万(複数案件可)
海外知財訴訟
保険補助事業
海外知財訴訟保険の掛金
1/2 ※更
新は1/3
-
INPIT外国出願
補助金
外国特許庁への出願、審査請求及び中間応答時に要する手
数料、代理人費用、翻訳費用等
1/2
(1企業当たり)
300万(複数案件可)
(1案件当たり)
特150万, 実・意・商60万
海外での模倣品に関する調査や模倣品業者に対する
警告・行政摘発手続等の費用、及びこれらに要する
代理人費用
②冒認(第三者による抜け駆け)商標無効・取消係争支援
冒認商標に対する異議申立、無効審判請求、取消
審判請求の費用、及びこれらに要する代理人費用
③防衛型侵害対策支援
*対象者には、中小スタートアップや大学等も含む。また、審査請求・中間応答は特
許のみが対象
※INPITにて実施予定
(出典)https://www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2025/pr/pdf/pr_tokkyo.pdf
63
事業拡大
標準必須特許(SEP)を巡る世界の動向
• 標準必須特許(SEP)を巡る環境は世界で大きく変化
• 特許庁では、2018年に「標準必須特許のライセンス契約に関する手引き」を公表(2022年に改訂)
• 引き続き世界の動向を注視し、適時に「手引き」の見直しを実施する予定
uk50
英国
2024/7
・控訴院において、SEP以外を含むポートフォリオライセンスの請求を訴訟に含めること
を容認し、グローバルライセンス料率を決定
(InterDigital v Lenovo)
2024/10
・高等法院において、Interim Licenseを認める判決(Panasonic v. Xiaomi)
us50
uk50
米国・英国
2024/6
・USPTOとUKIPOが、SEP政策に関わる両庁間の協働に関するMOU締結
EU
2022/12
・禁訴令に関する中国の措置に対し、WTOにパネル設置要請(現在審理中)
2024/2
・欧州議会がSEP規則案採択(→2025/2に取下げ)
2024/11~12
・統一特許裁判所(UPC)において、SEPに基づく差止判決(2件)
2024/12
・グローバルライセンス料率に関する中国の措置に対し、WTO紛争解決手続き開始
中国
2024/12
・最高人民法院において、反禁訴令を認める判決
(Huawei v. Netgear)
特許庁作成
64
事業拡大
DE&I推進のための庁内活動及び国際連携の動き
• 多様な人材が活躍できる方策をデザイン思考によって検討することを目的として、特許庁デザイン経営プロジェクト
チーム内に「D&Iチーム」を令和5年8月に発足(令和6年9月に「DE&Iチーム」に改称)
• 近年、イノベーションの源泉として多様性を重視する国際的な動きが加速。各国知財庁・知財機関と連携を進め、
国際的なDE&I活動に貢献するとともに、我が国の知財分野におけるDE&I活動のさらなる推進を目指す
DE&Iチームの活動
⚫ 職員のキャリアビジョン形成の取組
庁内外の知財関係者へのインタビューを通じて、主体的なキャリアビジョンの形成を支援
自身のキャリアパスを視覚化するキャリアデザインシートの開発と試行
⚫ 外部団体との連携
日本弁理士会、日本知的財産協会(JIPA)のDE&Iグループと連携し、啓発イベント等を開催
国際連携
⚫ グローバルメンタリング試行プログラム(GMP)
JPOのDE&I推進に関するロゴ
グローバルなIPシステムにおける多様性の向上を目的に、 JPOを含む15知財庁・知財機関の職員間で実施
⚫ 女性知財シンポジウム(Women in IP Symposium)
イノベーション経済における女性のグローバルな活躍にについて包括的に議論。国際女性デーに合わせ、
共同声明文を採択。2025年は4月にWIPO本部で開催予定
⚫ 第1回グローバルリサーチ専門家会合
WIPO本部にて、データ解析に基づいて知財におけるジェンダーと多様性について議論する会合を初開催
⚫ WIPOジャパンファンドによる女性活躍支援
南米先住民族への女性起業家支援プロジェクト等
ペルー先住民族への女性起業家支援
(Photo Credit: Melissa Inga)
65
I-OPENプロジェクトの実績
63名のメンターによる31者(※)への伴走支援
事業拡大
2023年グッドデザイン賞を受賞
※令和3~5年度の支援実績
令和6年度も6者への伴走支援を実施中
社会課題解決に必要な、ミッション策定、ブラン
ディング等の多角的な支援に加え、知財による
仲間を増やす支援も実施。
社会を導く「よいデザイン」であるとの評価や、それ
に伴う認知度向上を最大限に活用し、2025年
大阪・関西万博にて国内外へ発信予定。
66
事業拡大
万博出展 EXPOメッセでの展示
➢ イベントタイトル:「明日を変える知財のチカラ ~想いを届ける、世界をよくする~」
➢ 知財は、「世の中を良くしたいという想いのある人」が「社会課題を解決するために使えるツー
ル」としても使えるものであることを発信
➢ 特に、若年層の方に向けて、知財の世界に興味を持っていただくための、社会課題解決に向け
て知財を活用しているフロントランナーを紹介する展示や、社会課題を解決する特許技術を
使った製品の体験、ステージイベント等を企画
特許庁ウェブサイト内
特設サイト
https://www.jpo.go.jp/news/expo2025
67
事業拡大
万博出展 EXPOメッセでの展示
➢ “知財のチカラ”を実感できる展示、特許技術の体験、ステージイベントの開催により、知財による社会
課題解決や知財分野への女性や若者の参加を推進。
➢ 展示企業の一例:Synflux株式会社は、衣服を作る際にどうしても出てしまう大量の布の廃棄物を
削減すべく、型紙を自動生成するシステムを開発し、特許権・商標権を取得。知財を活用して、想いを
共にする多くの企業と連携している。
➢ ステージイベントの一例:知財ビジネスアイデア学生コンテストや、多様性がイノベーションを創る!
未来を拓く理系キャリア探求ワークショップ等を開催。
“知財のチカラ”を実感
ステージイベントへの参加
特許技術の体験
ステージイベントの例
10月4日(土)
近畿経済産業局
知財ビジネスアイデア学生コンテスト
(コンテスト本選(最終審査会))
10月5日(日)
INPIT(工業所有権情報・研修館)
多様性がイノベーションを創る!
未来を拓く理系キャリア探求ワークショップ
68
事業拡大
万博出展 国際フォーラム
• 2025年10月4日(土曜日)、特許庁は、世界知的所有権機関(WIPO)や、
各国の知財庁等と連携し、SDGsに向けた知財活用の促進等に関する国際フォー
ラムを開催。
場所:万博会場・テーマウィークスタジオ(オンライン配信有)
第1部 EXPO2025 JPO-WIPO AWARD 授賞式
➢ WIPOと連携したアワードの表彰式を開催予定(環境・気候変動や女性・若者参画等の分野においてよ
り良い未来社会をデザインする知財活用企業が対象)。
第2部 WIPO GREEN ラウンドテーブル
➢ WIPO GREEN等を通じて社会課題解決のため環境技術移転を行った成功例の紹介及びマッチングの課
題に対応した解決策、政府/産業界の役割、グリーン分野の知財庁施策等を議論するラウンドテーブルを
実施予定。
第3部 Women & Youth ラウンドテーブル
➢ 知財エコシステムの裾野を広げるため、女性や若者が発明・イノベーションに関わることの意義等を発信する
ラウンドテーブルを実施予定。
69
資料4
資料2
各小委員会の報告
産業構造審議会 第20回知的財産分科会
令和7年3月5日
1
特許制度小委員会
意匠制度小委員会
➢
➢
➢
➢
DX時代にふさわしい産業財産権制度構築の必要性
特許制度小委員会の開催実績(令和6年度)
意匠制度小委員会の開催実績(令和6年度)
(参考)越境データ流通量の増加とAIの発達
2
不正競争防止小委員会
➢
➢
➢
不正競争防止小委員会での活動概要
(参考)従業員向けパンフレット「知っておきたい営業秘密」の作成・公表
「営業秘密管理指針」の改訂について
3
審査品質管理小委員会
➢
審査品質管理小委員会の開催実績・予定(令和6年度)
4
財政点検小委員会
➢
➢
財政点検小委員会の開催実績(令和6年度)
歳出歳入、剰余金の推移
1
1.特許制度小委員会・意匠制度小委員会の報告
2
DX時代にふさわしい産業財産権制度構築の必要性
➢ 特許庁は、社会情勢の変化に対応して様々な制度改正を実施してきたところ、デジタル技術の飛躍的発展に応じて、これらに
ふさわしい形で制度的措置を講じてきた。
⚫ 平成2年に、コンピュータの普及をいち早く捉え、工業所有権に関する手続等の特例に関する法律を制定し、電子出願システムを
世界で初めて導入
⚫ 平成14年に、インターネット通信の高速・大容量化(ブロードバンド化)に伴う、インターネットを介したプログラムの販売等の増大
を受けて、特許されたプログラム等をネットワーク上で無断送信する行為等も権利侵害に当たることを明確化
⚫ 令和元年に、インターネットサービスの多様化、スマートフォンの普及等により、GUIの重要性が高まったことを受けて、物品それ自体
に記録・表示されていない画像を意匠権の保護対象に追加
➢ 近時、社会全体のDXが加速しているところ、産業財産権制度における措置を検討すべき内容として、①~③の技術発展に伴う
変化が挙げられる。
① ネットワーク関連技術の発展による国境を跨いだサービスの増加
② 生成AI技術の発展による知的創造活動の過程の変化
③ VR技術の発展やオンラインコミュニケーション機会の増大等による仮想空間上のサービスの増加
➢ このような流れの中で、イノベーションをもたらす知的創造活動を今後も適切に保護していくためには、技術の更なる発展を見据え、
DX時代にふさわしい産業財産権制度を構築する必要がある。
➢ あわせて、産業財産権の取得・活用を後押しするため、④DX時代にふさわしい産業財産権手続に関する制度的措置を講ずる
必要がある。
3
(参考)越境データ流通量の増加とAIの発達
➢ 海外サーバー等で処理されたデータを日本で加工・活用する等の越境データ利活用が増加
➢ 生成AIを活用した研究開発や商品開発も今後活発化
⇒ 越境データを活用した発明の特許権の扱いや、AIが生成した発明やデザインなどの知財の取扱いについて制度
整備が必要
(1) 国境を跨いだデータ利活用の増加
(2)AI 技術の発達
生成AIがもたらす潜在的な経済効果
世界/主要国の越境データ流通量の変化
世界の大規模データセンターの
地域別シェア(データ容量)
従来AIによる
経済効果
(出典)経済産業省「デジタル社
会の実現に向けて」16頁
https://www.meti.go.jp/shin
gikai/sankoshin/shin_kijiku/
pdf/024_04_00.pdf
生成AIによる
経済効果
日米欧中韓におけるAIコア技術の特許出願件数の推移
(2014-2021)
(出典)「令和5年版情報通信白書」(総務省)8頁,
図表2-1-1-2
(出典)「令和5年版情報通信白書」データ集(総務省)第4章
第8節3. 世界の大規模データセンターの地域別シェア(データ容
量)より一部抜粋(データは2022年第二四半期のもの)
(出典)AI関連発明の出願状況
調査(特許庁)を元に経済産業
省作成
4
日本
米国
欧州
中国
韓国
特許制度小委員会の開催実績(令和6年度)
➢ 特許制度小委員会では、令和6年11月から令和7年1月にかけて計2回の審議を行った。
第50回 令和6年11月6日
1.国際的な事業活動におけるネットワーク関連発明等の適切な権利保護について
2.DX時代にふさわしい産業財産権手続に関する制度的措置について
第51回 令和7年1月17日
1.DX時代にふさわしい産業財産権手続に関する制度的措置について
2.AI技術の発達を踏まえた特許制度上の適切な対応について
3.国際的な事業活動におけるネットワーク関連発明等の適切な権利保護について
4.担保法制の見直し(譲渡担保契約等の明文化)における産業財産権の扱い(報告)
第52回 令和7年3月5日(予定)
1.AI技術の発達を踏まえた特許制度上の適切な対応について
2.国際的な事業活動におけるネットワーク関連発明等の適切な権利保護について
5
特許制度小委員会における主な議題
①国際的な事業活動におけるネットワーク関連発明等の適切な権利保護
➢ ネットワーク関連発明における国境を跨いだ発明の実施について、サーバー等が海外にあることで容易に
侵害を回避し得るところ、発明の構成要件の一部が国外にある場合であっても、実質的に国内の実施行為と
認める要件の明文化について検討を進めている。
②AI技術の発達を踏まえた特許制度上の適切な対応
➢ AIの技術発展に伴い、AI技術を活用した研究開発が普及しつつあり、短時間で大量の成果物を生成する
ことが可能となっているところ、AI技術を利用した発明に関する諸論点について検討を進めている。
③DX時代にふさわしい産業財産権手続に関する制度的措置
➢ ePCTによるオンライン出願・発送の導入について、PCT条約・規則類との考え方の違い等に応じて、所要の
制度的措置を講ずる方向で検討を進めている。
➢ 公報におけるプライバシーの保護について、ユーザーニーズのバランスをとりつつ、個人の出願人・権利者及び
発明者等の住所を概略表記とする方向で検討を進めている。
➢ 国内優先権に基づく先の出願について、通常の出願と同じ取扱い(国内優先権に基づくみなし取下げは
廃止)へ見直す方向で、ユーザー実務への影響にも留意しつつ、検討を進めている。
6
意匠制度小委員会の開催実績(令和6年度)
➢ 意匠制度小委員会では、令和6年12月から令和7年2月にかけて計2回の審議を行った。
第16回 令和6年12月6日
1.仮想空間におけるデザインに関する意匠制度の在り方について
2.生成AI技術の発達を踏まえた意匠制度上の適切な対応について
第17回 令和7年2月10日
1.仮想空間におけるデザインに関する意匠制度の在り方について
2.意匠法条約を確定し採択するための外交会議の結果に関する御報告について
7
意匠制度小委員会における主な議題
①仮想空間におけるデザインに関する意匠制度の在り方
➢ 仮想空間上のサービスが増加しつつあるところ、仮想空間におけるデザインの模倣の実態を踏まえ、現実空間の
ビジネス主体・仮想空間のビジネス主体双方にとっての保護と利用のバランスに配慮しつつ、意匠制度見直しの
必要性及びあるべき制度的措置の方向性について検討を進めている。
②生成AI技術の発達を踏まえた意匠制度上の適切な対応
➢ 生成AIの技術発展に伴い、短時間で大量のデザインを生成・公開することが可能となっているところ、生成AI
技術の発達を踏まえた諸論点及びそれらに対する制度的措置の方向性について検討を進めている。
③意匠法条約を確定し採択するための外交会議の結果(報告)
➢ 2024年11月に開催された意匠法条約を確定し採択するための外交会議において、「リヤド意匠法条約」が
採択されたところ、外交会議の結果及び「リヤド意匠法条約」の概要について報告した。
8
2.不正競争防止小委員会の報告
9
不正競争防止小委員会での活動概要
➢ 令和6年12月~令和7年1月にかけて計2回の審議を行った。
➢ 令和7年3月末に今年度3回目の不正競争防止小委員会を開催予定。
第26回議題:
• 不正競争防止法を巡る状況について(報告)
ー 各種資料の改訂
ー 営業秘密を巡る近年の動向
ー 従業員向けパンフレットの作成・公表
ー 外国公務員贈賄WGの開催報告(令和6年10月開催)
等
•
知的財産推進計画2025に向けた取組等について(内閣府知的財産推進事務局より報告)
•
「営業秘密管理指針」の改訂方針について
第27回議題:
• 「営業秘密管理指針」の改訂案の検討について
第28回議題案(3月末に開催予定):
• 「営業秘密管理指針」の改訂に向けたパブリックコメントの結果について
10
(参考) 従業員向けパンフレット「知っておきたい営業秘密」の作成・公表
➢
従来当室で作成・公表してきた啓発資料(「営業秘密管理指針」・「秘密
情報の保護ハンドブック」・「ハンドブックのてびき」)は、主として企業・研究
機関において営業秘密管理を担う経営層・担当者に向けた内容から構成さ
れている冊子である。
➢
しかし、日々の業務で、実際に営業秘密に接する従業員等にとって、
①どのような行為が不正競争防止法違反となるのか、
②そもそも営業秘密とはどのような情報なのか、
③普段から気をつけるべきことは何なのか、
といった従業員目線での留意事項の理解に資する啓発資料は、これまで
存在していなかった。
➢
従業員向けのわかりやすい啓発資料の作成が要望されていたことから、関係
団体と協議・検討を重ね、令和6年6月、本パンフレットの公表に至った。
➢
また、昨今の外国人労働者数の増加等も踏まえ、本パンフレットの英語版に
ついても作成を行い、令和6年11月に当室HPにて公表している。
➢
なお、日本語版冊子については、令和6年12月16日時点で、6,000部以
上を配布。
➢
日本語版冊子は、当室HPにて郵送対応も受け付けており、希望者に配布し
ている(送料は申込者負担)。
(第26回 不正競争防止小委員会資料より抜粋)
【日本語版】
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chite
ki/pdf/shitteokitai_eigyohimitsu.pdf
【英語版】
https://www.meti.go.jp/policy/economy/chizai/chite
ki/pdf/shitteokitai_eigyohimitsu_english.pdf
11
「営業秘密管理指針」の改訂について
➢ 「営業秘密管理指針」の最終改訂が平成31年1月であり、近時の管理実態や平成31年・令和元年以降の
裁判例の蓄積を踏まえ、さらなる明確化を図る必要性が生じている。
➢ 営業秘密をととりまく「環境の変化」に伴う修正
•
働く環境の変化(テレワークの普及、雇用の流動化)を踏まえた記載内容の整理・拡充(対従業員管理・
対取引先管理の明記など)。
•
情報管理方法の変化(クラウド利用の普及)に伴う記載内容の整理・拡充。
•
技術動向を踏まえた営業秘密管理に関する記載の整理・追加(生成AIとの関係、リバースエンジニアリング、
ダークウェブ)。
➢ 関連する法制度の見直し、裁判例の動向を踏まえた修正
•
前回改訂以降の不正競争防止法改正の動向(平成30年の限定提供データ制度の導入、令和5年改正で
の営業秘密との関係の整理)、営業秘密に関連する裁判例の動向を踏まえた記載の整理・拡充。
•
大学・研究機関も営業秘密の保有者になることの明示。
➢ パブリックコメントの募集を実施(募集期間:1/31~3/2)
12
3.審査品質管理小委員会の報告
13
審査品質管理小委員会の開催実績・予定(令和6年度)
【第1回】令和7年2月12日開催
●議題1:審査品質管理の実施体制・実施状況に関する評価結果(案)について
特許・意匠・商標の審査品質管理の実施体制・実施状況に関する評価結果(案)について自由
討議が行われ、了承された。
●議題2:審査品質管理の実施体制・実施状況に関する各委員の改善提案について
改善提案について自由討議が行われた。示された主な改善提案は以下の通り。
➢ より質の高い審査の実現に向け、国際的に遜色のない水準の審査官数を確保する必要がある。
➢ 審査官間の判断の均質性の向上、先行技術調査の更なる効率化・質の向上に向けて、様々な
課題抽出及び分析を継続しつつ、協議やディスカッション等の取組を効果的に行うとともに、その
妥当性を示す必要がある。
●議題3:令和7年度実施庁目標について
令和7年度実施庁目標について自由討議が行われた。
【第2回】令和7年3月開催予定
●議題1:令和6年度審査品質管理小委員会報告書(案)について
改善提案に基づく本小委員会の改善提言を含め、報告書(案)について審議される予定。
14
4.財政点検小委員会の報告
15
財政点検小委員会の開催実績(令和6年度)
第8回 令和6年5月27日
議題:特許特別会計の財政運営の状況等
1.令和5年度決算見通し
2.財政シミュレーション
3.令和7年度概算要求の方向性
4.情報公開の在り方
等について議論
第9回 令和6年11月22日
議題:特許特別会計の財政運営の状況等
1.令和5年度決算
2.財政シミュレーション
3.令和7年度概算要求
4.情報公開の在り方
5.今後の投資経費に関する検討状況
等について議論
16
歳入歳出、剰余金の推移
2,200
歳入(前年度剰余金除く)
2,163
歳出
2,000
機械化庁費
剰余金
1,800
1,746
旧料金での
駆け込み納付(※)
・特許審査請求料を引き上げ
・特許出願料・特許料を引き下げ
1,600
2022年4月~
料金引き上げ
【特許料、商標登録料、
国際出願関係手数料】
中小企業減免拡充・
審査請求料引き上げ
各種料金の引き下げ
1,493
1,454
1,400
1,353
1,385
1,277
1,227
1,190
1,182
1,144
1,000
1,449 1,426
1,438
1,242
1,040
1,479
1,375
【億円】
1,200
1,615
1,569
1,514
【特許出願料・審査請求料・特許料、商標出願料・登録料、
意匠登録料等】
1,548
1,049
978
1,003
901
934
800
685
600
725
748
庁舎改修による歳出増(~2022年)
400
システム最適化計画による歳出増(~2026年)
200
276
任期付審査官(約500名)採用
269
280
320
334
379
358
274
321
0
年度 H14fy H15fy H16fy H17fy H18fy H19fy H20fy H21fy H22fy H23fy H24fy H25fy H26fy H27fy H28fy H29fy H30fy R1fy R2fy R3fy
R4fy R5fy
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023
歳入
1040
1041
1199
1268
1383
1548
1269
1098
1145
1154
1057
1122
1070
歳出
1003
PB
期末
剰余
金
37
934
1126
1190
1144
1040
1306
1046
1044
1074
1095
1094
1093
1060
1049
1076
1168
1282
1353
1
-108
222
324
431
166
-6
50
94
9
46
-98
-156
-163
935
827
1049
1372
1803
1970
1963
2014
2108
2116
2163
2065
1909
1746
1514
1182
1277
1479
1449
1615
1375
1454 1569 1493
1438
1426
1385
-231
-272
-342
-216
40
23
230
1242
901
685
725
748
978
※2022年4月からの料金引き上げの直前に駆け込み納付があったため、2021年度の歳入が増加し、2022年度に反動減が生じたと考えられる。
1227
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