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AI時代の知的財産権検討会 第12回

2026-04-23一次資料(出典)

議事録・配布資料の全文(政府公表資料より。要約でなく原文に基づく参照用)。

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議事録

2026-4-23 AI時代の知的財産権検討会(第12回) 10時00分~12時00分 〇福田参事官 定刻となりましたので、会議を開催させていただきます。 傍聴される方々におかれましては、会議の様子のスクリーンショットや、録音・録画は、 御遠慮くださいますようにお願いいたします。 本日は、岡崎委員、佐渡島委員、竹中委員、中原委員が欠席となっております。福井 委員は10:30までの ご 参加、奥邨委員 は11:00まで傍聴の みでのご参 加となります。 本検 討会は、渡部俊也委員に座長をお願いしておりますので、ここからの議事の進行を、渡部 座長にお願いいたします。 ○渡部座長 ただいまから、第12回「AI時代の知的財産権検討会」を開催いたします。 本日は、御多忙のところ御参集いただき、誠にありがとうございます。 初めに、事務局から本日の会議資料の確認をお願いします。 ○福田参事官 本日の配付資料は、資料1がパブリックコメントで寄せられた主な意見、 資料2が一般社団法人日本書籍出版協会・一般社団法人日本雑誌協会・一般社団法人デジ タル出版者連盟提出資料、資料3が一般社団法人日本民間放送連盟提出資料、資料4が一 般社 団 法人 日 本レ コ ー ド協 会 ・国 際 レコ ー ド ・ビ デ オ製 作 者連 盟 (IFPI ) 提出 資 料、 資 料5は一般社団法人電子情報技術産業協会の資料ですが、これは委員限りの配付でござい ま す。 資 料 6 は「 生 成 AI の 適切 な 利 活 用等 に 向 け た知 的 財 産 の保 護 及 び 透明 性 に 関 する プリンシプル・コード(仮称)(案)」に対する共同意見書を提出された皆様の資料でご ざいます。このほか、参考資料1-1~2-2まで、先日のパブリックコメントに付した 資料を配付しております。 以上でございます。 ○渡部座長 ありがとうございます。 それでは、本日の議事に入らせていただきます。 最初に、本日配付されている資料等について、事務局よりその内容の説明をお願いいた します。 ○福田参事官 続いて失礼いたします。 まず、資料1の1ページを御覧ください。 既に御案内のとおり、事務局においてコード案の本文及び概要、開示対象事項の具体例 につい て、 日本語 版及 び英語 版を 作成の 上、 昨年の 12月 26 日か ら本 年1月 26日 までパ ブ リックコメントを行ったところでございます。 その結果、2,161件の御意見をいただき、うち法人・団体として提出いただいた件数は 99 件ご ざ い ま した 。 こ の 数字 に つ き まし て は 、 同一 の 組 織 が重 複 し て 提出 し て い るも の を含んでおります。改めまして、大変多くのコメントをいただき、感謝を申し上げます。 本日配付したこの資料は、コメントのうち主な意見として考えられるものを事務局で編 1 集・作成したものでございます。したがいまして、いただいたコメントをそのまま御紹介 するものではなく、その趣旨が明確になるよう記載を絞った内容となっておりますので、 関係する意見を提出いただいた皆様におかれましては、あらかじめ御了承いただければ幸 いです。 また、この資料はいただいた御意見に対する事務局としての考え方をお示ししてはおら ず、また、パブリックコメントの対象であるコード案の修正につきましても、特段、事務 局として資料は作成しておりません。前回のヒアリング、今日のヒアリングを踏まえ、改 めて事務局においてそういった資料を作成することとしております。 それでは、主な意見でございますけれども、前回のヒアリングでも幾つか意見を御紹介 しましたので、少し省いた形で幾つかそれぞれのページごとに意見を御紹介いたします。 初めに、「基本的考え方について」ということです。 2ページでは、透明性の確保は重要であり、本コードに賛同。それから、権利者や利用 者がないがしろにされる傾向があった中、本コードの策定は画期的な取組である。 3ページでは、この程度の開示は無意味という事業者もいるが、開示は立派な抑止力で ある。比較可能な様式とすべき。 4ページでは、国内外問わず積極的に同コードが受け入れられるための施策の検討並び にその周知に努めるべき。本コード(案)が実効性を持つためには、履歴管理を推進しつ つ、技術進展を止めない運用設計が必要。 5ペ ー ジ で は、 多 く の クリ エ ー タ ーが 「 自 分 の作 品 が AI の学 習 に 利 用さ れ る こ と」 を 防ぐために、自衛策としてSNSアカウントの閉鎖や移動、投稿の削除を余儀なくされてい る。本来、表現の場であるはずのプラットフォームにおいて、利用者側が多大なコストを 払って対策しなければならない現状は、極めて理不尽であり、創作意欲を減退させる原因 となる。 6 ペー ジ は、 日本 の AI事 業 者に 対し て 過大 な 負担 を課 す もの であ り 、日 本に お ける AI 開発・利活用を阻害し、国際競争力の低下を招く。 7ページでは、実質的に国内事業者のみを対象とする形で運用された場合、国益や国内 産業競争力の観点から望ましい姿とは言えない。出力が業務処理結果にとどまり公衆向け 流通を目的としない場合には対象外とすべき。 8ページでは、事業者一覧が公表されるため、事実上の強制力を持つ規制と変わらない。 コンプライ・オア・エクスプレインの手法によらない一般的なガイドラインとすべき。 9 ペ ー ジ で は 、 エ ク ス プ レ イ ン を 選 択 す る 場 合 に お い て 、 事 業 競 争 力 確 保 の 観 点 から 「技術的な制約」や「過度な業務負担」が正当な理由として認められる旨をガイドライン 等で明確化すべき。 10ページでは、EU AI Act等の海外の枠組みと比較しても厳しい要件が含まれ、事業者 に 過剰 な 負 担 を強 い る 内 容と な っ て いる 。 「 生 成AI 提 供 者 」で は 開 示 が難 し い 項 目が あ り、考慮すべき。 2 11ペ ー ジ で は、 リ ス ク ベー ス ア プ ロー チ を 採 用し 、 段 階 的な 負 担 と すべ き 。 「 エク ス プレイン」として非開示の理由を公表したとしても、風評被害等で事業者が不利益を被る ことも想定される。 次に、原則1でございます。 12ペ ー ジ で は、 概 要 レ ベル で の 情 報開 示 は 、 国際 的 な ベ スト プ ラ ク ティ ス と も 整合 し ている。それから、内閣府に公開いただいた記載例に沿った粒度であれば対応可能なもの が多い。 13ペ ー ジ で は、 実 際 は 外国 で も デ ータ セ ッ ト の透 明 化 が 進ん で お り 、日 本 が 遅 れな い ようにすべき。ユーザーエージェントの公開、変更通知、クロール方針の履歴までセット で記載すべき。 14ペ ー ジ で は、 原 則 1 が定 め る 開 示対 象 は 「 デー タ に 関 連す る 事 項 」と の 曖 昧 な表 現 にとどまり、また開示の具体例もデータセットを特定し得る技術とはなっておらず、実効 性のある開示を求める規定とすべき。 15 ペー ジ では 、権 利 者が 生成 AI の学 習や 利 用に 反対 の 意思 を示 し てい るウ ェ ブサ イト を無断で学習や検索拡張生成の対象としないことを追記すべき。 16ペ ー ジ で は、 最 低 限 の開 示 が 望 まれ る 情 報 につ い て は テン プ レ ー トを 設 け る など 、 事業者の負担を軽減するための対応をすべき。 17ペ ー ジ で は、 開 示 内 容の 粒 度 や 表現 方 法 に よっ て は 、 専門 的 知 識 を有 し な い 利用 者 や個人の権利者にとって実質的な理解が困難となるおそれがある。概要開示が形式的なも のにとどまらないよう、分かりやすさへの配慮が求められる。 18 ペ ー ジで は 、 原則 1の 開 示 は事 業 者 にと って 技 術 的・ 経 済 的に 多大 な コ スト と な る。 情報開示を行うことでノウハウの流出やセキュリティー上の懸念が生じる。 19 ペ ー ジ、 概 要 開示 対象 事 項 には 、 ア ーキ テク チ ャ ーや 設 計 仕様 、ト レ ー ニン グ 方 法、 学 習に 用 い た デー タ の 種 類な ど 、 AI 事業 者 に と って 営 業 秘 密や ノ ウ ハ ウと 言 え る 部分 も 含まれており、競争力の根幹に関わるものである。 20ペ ー ジ 、 意思 決 定 に 関わ る 決 裁 書類 や 顧 客 との 議 事 録 等は 、 事 業 者の 営 業 秘 密に 該 当することがほとんどであり、開示は現実的に極めて困難。 21ページでは、「アーキテクチャー」の開示は、例えば「Transformerベース」、「拡 散モデル」といった技術的な大分類の提示をもって原則を満たすものとし、独自の技術的 工夫や詳細な内部構造の開示を求めるものではないことを明記すべき。 22ペ ー ジ 、 追加 の リ ソ ース が 必 要 とさ れ る こ とに な る 上 に、 効 果 が 乏し い の で 反対 。 モ デル ア ー キ テク チ ャ ー を記 載 し た とこ ろ で 、 それ が 一 般 にAI モ デ ル 学習 へ の デ ータ の 無断利用などで損害を被る人の救済にはなり得ない。 次に、原則2でございます。 23ペ ー ジ 、 権利 者 や 利 用者 が 「 自 分の コ ン テ ンツ が 学 習 対象 に 含 ま れた 可 能 性 」を 確 認し、必要に応じて救済につなげるための重要な導線である。 3 24ペ ー ジ 、 「一 定 の 手 数料 」 や 「 回数 制 限 」 等の 濫 用 防 止策 に つ い て、 業 界 標 準と な る具体的な目安を政府主導で検討すべき。 25ペ ー ジ 、 特定 の ド メ イン が ク ロ ーラ ー の 収 集対 象 に 含 まれ て い る か、 あ る い は第 三 者から提供された学習データソースに含まれているかを開示することを求めることは、モ デルトレーニングの実態を正確に反映していない。元の学習データはモデル内に保存され ないため、特定の出力を単一のソースURLまで追跡することは意味をなさず、技術的にも 大変困難。 26ペ ー ジ 、 情報 収 集 の 手段 と し て は、 本 件 文 書に 記 載 さ れて い る 訴 訟提 起 後 の 当事 者 照 会の ほ か 、 訴え 提 起 前 の当 事 者 照 会や 、 弁 護 士法 第 23 条 に基 づ く 照 会制 度 な ど 、既 に 複数の法的手段が整備されており、既存の証拠開示制度で足りる。 27ペ ー ジ 、 ログ が 存 在 しな い 場 合 や確 認 に 多 額の 費 用 を 要す る 場 合 には 不 明 と の回 答 を行えることを明記すべき。 次に、原則3でございます。 28ページ、「訴訟提起、調停申立て、ADRその他の法的手続に用いる目的で利用しない 旨を誓約していること」とあるが、どういった理由でこの文言があるか理解できない。海 賊版、無断転載、流出した資料、児童ポルノ、学習禁止を明示された投稿プラットフォー ムからのデータ、あるいはrobot.txtや学習阻害措置が施されたデータ等、現状でも学習 に用いるべきでないと我が国のガイドラインでも示されているようなデータが出てきても 訴訟等に利用するなということか。本項目は必要ない。 29 ペー ジ 、AI 生成 物 の便 益を 直 接享 受す る のは 利用 者 であ るた め 、著 作権 侵 害の 有無 等 を確 認 す る ため の 手 続 コス ト を 生 成AI 事 業 者 に一 律 に 課 すこ と は 、 負担 の 所 在 の観 点 から合理性を欠く。 30 ペー ジ 、ユ ーザ ー は、 自身 が AIを 利用 し て生 成し た コン テン ツ と既 存の 著 作物 との 類似性が高いと判断した段階で、依拠性を確認するまでもなく当該生成物の公開を差し控 え、または取りやめるのが通常。類似性を意識しつつも、依拠性を満たさないことを信じ て公開を実施または継続しようとするのは一部ユーザーにとどまると思われ、そのような ユーザーへの対応のために独立した本原則を求める必要性に疑問。 それから、例外の扱いでございます。 31ページ、OSSライセンスの提示をもって内容の開示に代えることができるとする例外 規 定に つ い て 、「 例 外 」 が生 成 AI 事 業者 の 抜 け 道と な ら な いよ う 、 実 務の 実 態 に 即し た 柔軟な運用とすべき。 32ペ ー ジ は 、オ ー プ ン ソー ス ソ フ トウ エ ア や 外部 基 盤 を 利用 す る 事 業者 に 対 す る例 外 を設けているものの、その内容は限定的であり、実務上の負担軽減としては不十分。 以上、主な意見を紹介させていただきました。 改めまして、最終的には前回、今日のヒアリングも踏まえ、主な意見に対する事務局と しての考え方を作成し、コード案の扱いも含め、次回以降の検討会において御審議をいた 4 だきたいと考えております。 以上で事務局説明を終わります。 ○渡部座長 ありがとうございます。 ただいまの説明について、前回と同じではありますけれども、改めて委員の皆様から確 認事項はございますでしょうか。よろしいでしょうか。 それでは、本日はこの後、資料の順番のとおり関係団体よりヒアリングを行います。事 実関係などについては、その都度、質疑応答の時間を設けます。その後、残りの時間で委 員から内容的な質疑応答をまとめて行いたいと思います。 改めまして、本日は御多忙のところ、一般社団法人日本書籍出版協会、一般社団法人日 本雑誌協会、一般社団法人デジタル出版社連盟、一般社団法人日本民間放送連盟、一般社 団法人日本レコード協会、国際レコード・ビデオ製作者連盟、一般社団法人電子情報技術 産 業協 会 、 「 生成 AI の 適 切な 利 活 用 等に 向 け た 知的 財 産 の 保護 及 び 透 明性 に 関 す るプ リ ンシプル・コード(仮称)(案)」に対する共同意見書の提出関係者の皆様におかれまし ては、ヒアリングに御対応いただきありがとうございます。 早速でございますが、日本書籍出版協会/日本雑誌協会/デジタル出版社連盟より御発 表をお願いできればと思います。よろしくお願いいたします。 ○日本書籍出版協会 御紹介にあずかりました3団体を代表して発表させていただきます。 お手元の資料を参照していただけますでしょうか。 まず 、 AI が 人間 の 発 展 に不 可 欠 な もの に な る ため に は 、 技術 開 発 が 定め ら れ た 秩序 の 下 で 行 わ れ る こ と が 、 非 常 に 重 要 で あ る と 考 え て お り ま す 。 こ の 思 い は 、 こ こ に 集 まる AI 事業 者 及 び 権利 者 の み なら ず 、 利 用者 を 含 め た全 て の 国 民に 共 通 す る思 い で あ ると い う こと を 確 信 して お り ま す。 AI は 、 日本 国 民 が 安心 し て 利 用で き る も ので な け れ ばな り ません。 そ の た めに は 、 AIの 開発 過 程 にお い て 、ど のよ う な 技術 や デ ータ が使 わ れ てい る の か、 または使われたのかということをできる限り公開し、透明性を高めることが非常に重要で あ ると 思 っ て おり ま す 。 プリ ン シ プ ル・ コ ー ド は、 法 律 が 定め る AI 開 発の 枠 組 み を補 完 し、国民全体のコンセンサスとして機能することが期待されるものであり、我々はプリン シプル・コードの制定に賛意を表明します。 次に 、 AI の 学習 に あ た って コ ン テ ンツ の デ ー タが 使 わ れ るこ と に つ いて 意 見 を 述べ さ せていただきます。新たなコンテンツを創造するに当たっては、過去のコンテンツを学習 す るこ と が 不 可欠 で あ り 、こ れ は 人 間が 日 常 的 に行 っ て い るこ と で 、 AIの 開 発 に も過 去 のコンテンツを学習させることが不可欠であることには我々も同意いたします。 しか し な が ら、 AI に お ける 学 習 は 、人 間 が 課 せら れ て い る制 約 、 例 えば 時 間 や 体力 と いっ た 限 界が な い に等 しく 、 ま たAI は 学 習し た知 識 を 忘れ る こ とが あり ま せ ん。 つ ま り、 あら ゆる コ ンテ ンツ は AIに 学 習さ れた 瞬 間に AIと 同 化し 、巨 大 な集 合 知と なる こ とが 容 易に想像できます。そしてこのような集合知から生み出される大量の生成物によって、集 5 合知のもととなった過去のコンテンツが利用されなくなれば、新たなコンテンツを生み出 すという創造のサイクルが破壊されてしまうのではないかということを危惧しております。 AIに は 無 か ら有 を 創 造 する こ と は でき ま せ ん 。そ れ は 人 間に の み 可 能な 行 為 で ある か ら です 。 創 造 のサ イ ク ル がAI に よ っ て妨 げ ら れ ては な り ま せん 。 そ の ため に は 、 人間 が 創造したコンテンツの利用に対して対価が払われなければなりません。過去のコンテンツ の利用に対する適切な対価還元なくして、新たな創造物が生まれてくることはありません。 我 々は 、 AI の 開発 に お い て、 こ の 点 が非 常 に 軽 視さ れ て い るの で は な いか と い う こと を 危 惧し て お り ます 。 コ ン テン ツ を AI の学 習 の た めに 利 用 す るな ら ば 、 ライ セ ン ス 契約 に 基づいて利用することを、AIの開発事業者に対して強く求めます。 さら に 、 AI によ る 権 利 侵害 に は 厳 正に 対 処 す べき で あ る と考 え て お りま す 。 特 にネ ッ ト 上に 違 法 に アッ プ ロ ー ドさ れ た デ ータ を 基 に 生成 さ れ たAI コ ン テ ン ツに 対 し て は、 極 め て多 い 処 分 を課 す べ き です 。 AI に よる 侵 害 は 、そ の 性 質 上、 と く に 依拠 性 の 証 明が 難 しく、よって侵害行為が行われたことの推認の範囲を広げるべきだと考えます。 また 、 特 定 のAI に よ る 侵害 事 例 が 起こ っ た 場 合、 そ の 責 はプ ロ ン プ トを 入 力 し た利 用 者の みな ら ず、 当該 AI を開 発し た AI事 業者 に も負 わせ る べき だと 考 えま す。 な ぜな らば AIが 侵害 行 為を 幇助 し たこ とは 明 確で ある か らで す。 AI を単 なる 道 具と して 免 責す るこ と は、 AI 利 用 の実 態 に 即 して お り ま せん 。 プ リ ンシ プ ル ・ コー ド の 原 則2 と 3 は 、侵 害 行為の認定のために役立つものであり、維持していただきたいと思っております。 現状、重大な紛争が起こっていないから、原則の2と3は不要であるという御意見もあ る よう で す け れど も 、 我 々は そ れ に はく み し ま せん 。 AI に 対す る 訴 訟 が起 こ っ て いな い のは、個々の権利者にとって裁判にかかる負担が重過ぎるからです。権利者が一人で行動 を 起こ す こ と が難 し く 、 あき ら め て いる 権 利 者 が多 い の は 現実 だ と 思 われ ま す 。AI に よ る権利侵害に対して、権利者が何らかのアクションを起こす際には、特段の配慮を求めた いと思っております。 最後 に 、 海 外の 事 業 者 が遵 守 し や すい 仕 組 み づく り と い う点 に つ い てで す が 、AI の 開 発は今や世界中で競うように行われており、本プリンシプル・コードも国内向けに策定さ れるものではありますが、世界各国の規定に目配りをして策定することは重要であると思 っております。提出資料に英国出版協会レポートを添付しておりますのでご参照ください。 AI が世 界 中 で 利用 さ れ る もの で あ る 以上 、 世 界 基準 を 意 識 した 枠 組 み づく り に 留 意し て いただくことが重要であると思います。 3団体からは以上とさせていただきたいと思います。 ○デジタル出版者連盟 デジタル出版社連盟、通称電書連から参りました伊藤と申します。 主に 3 団 体 の中 で 書 協 での 取 組 で すけ れ ど も 、今 、 書 協 のほ う で は 、生 成 AI に 関す る いろいろなことをどう考えていこうかということでワーキンググループを設けております。 これは記事にもなっていたので皆様も御存じかと思いますが、検討会において、例えば、 著 者と 取 り 交 わす 出 版 契 約書 に お い て、 AI 関 連 情報 を ど う いう ふ う に 盛り 込 ん で いっ た 6 らいいのかとか、各出版社の社内のガイドラインをどうやって使っていったらいいかとい う こと の チ ェ ック ポ イ ン ト作 成 と か 、自 社 コ ン テン ツ を AI 事業 者 な ど 第三 者 に 提 供す る 際にどう考えたらいいか、主にその3つに関してこれから検討を進めてまいりたいと考え て いま す 。 AI 自体 は 避 け ては 通 れ な いの で 、 ど のよ う に 適 切に 利 活 用 して い く か 、著 者 に対して適切に対価還元していけるかどうかというのを考えてまいりたいと思っておりま す。 以上です。 ○渡部座長 ありがとうございます。 そ れで は 、事 実確 認 の御 質問 で ござ いま す が、 その 前 に、 福井 委 員が 10時 30 分ま でと 伺っておりますので、ここでもしコメントがございましたらいただければと思います。 福井委員、お願いできますでしょうか。 ○福井委員 ここまでのところでコメントはございません。ありがとうございました。 ○渡部座長 ありがとうございます。 それでは、ただいまの御発表について事実確認の御質問があれば、ここで受けたいと思 います。よろしいですか。 特にないようですので、後ほど内容的に詳しい質疑はございますが、次に進めたいと思 います。 続きまして、日本民間放送連盟より御発表いただければと思います。 ○日本民間放送連盟 民放連常務理事の本橋と申します。発言の機会をいただきありがと うございます。 本検 討 会 が 生成 AI の 進 歩と 知 的 財 産権 の 保 護 の両 立 、 そ して 、 権 利 者と 利 用 者 の双 方 が 安全 ・ 安 心 に生 成 AI を 利用 で き る よう に プ リ ンシ プ ル ・ コー ド を 策 定す る こ と につ い ては、私どもは大いに賛同の意を表したいと考えております。 生成 AI を め ぐっ て は 、 権利 者 と 利 用者 の 双 方 に多 く の 実 害と 不 安 を 与え て い る とい う のが現状だと思います。これらを払拭するために、民放連は1月に本プリンシプル・コー ド案への具体的な修正要望を行いました。本日は、その際に表明した問題意識を中心に御 説明をさせていただきたいと思います。 資料の2ページになります。 まず 、 生 成AI 事 業 者 に 対し て 、 透 明性 確 保 や 知的 財 産 権 保護 の た め の措 置 の 開 示を 原 則 1で 求 め た こと に 賛 同 して お り ま す。 生 成 物 が享 受 目 的 で利 用 さ れ る生 成 AI を 開発 す る際に、権利者が存在する著作物を学習データとして無断で利用しないことが大前提だと 考えています。その実効性を担保するためには、学習や検証に用いられたデータに関連す る事項の開示を求めることが欠かせないと思っております。 一方で、現状の案のままでは私どもの不安が完全に払拭されるわけではありません。そ の理由について御説明いたします。 3ページ目です。 7 1つ目の懸念は、報道機関のコンテンツがただ乗りされていることです。いわゆる「ゼ ロ クリ ッ ク サ ーチ 」 と 言 われ る 、 多 くの ユ ー ザ ーが AI で 出 力し た 回 答 で満 足 し て 、参 照 元のウェブサイトを訪れない。民放は基本的に広告モデルで成り立っているため、私ども のビジネスモデルの毀損につながる深刻な問題であると考えています。 私ども民放事業者は、最近も地震や火事が起きておりますけれども、災害報道、様々な 調査報道を通して人々の知る権利に応えて、民主主義を支える役割を果たしていると自負 しています。こうしたサービスが横行すれば、これらの活動を維持することができなくな りかねないと考えています。 ペイウォー ル等でア クセスを制限 している ことを尊重し ていただ いたり、 robots.txt での機械可読な指示に従うクローラーの採用に取り組んでいただきたいと思っています。 権利者が学習や利用に反対の意思を示しているウェブサイトについて、無断で学習や検索 拡張生成の対象とならないようにしていただきたいと思っています。 2つ目の懸念は、違法アップロードコンテンツが学習の対象となっていることです。民 放連は先月、違法アップロードコンテンツと広告に関する実態調査の結果を公表しました。 いわゆる海賊版サイトだけではなくて、大手のプラットフォームやSNSのサービス、様々 なウェブサイト上に、権利侵害コンテンツが大量にアップロードされております。これら も学習の対象となることで、権利侵害の助長や拡散につながっていると思います。こうし た権利侵害コンテンツは、文化庁の考え方に照らしても、学習対象から除外されることが 必要だと思います。 5ページ目です。 3つ 目 の 懸 念は 、 知 的 財産 権 保 護 の実 効 性 が 欠如 す る と いう こ と で す。 生 成 AI 事業 者 が権利侵害をする生成物の生成を防止する技術的な措置を講じるのは、当然のことだと思 います。その具体的な取組内容の公表まで求めなければ、実効性は担保されないのではな いでしょうか。 そし て 、 知 的財 産 権 を 侵害 す る 生 成物 が 流 通 して し ま っ た場 合 に は 、生 成 AI 事 業者 自 らが速やかに削除及び調査など必要な対応を行っていただきたいと思っております。特に、 事業者が自らのサービスの中で運営されているサイトもありますので、その場合には、サ イトやプラットフォームからの削除が徹底されるべきです。 4つ目の懸念は、ディープフェイク動画が生成・流通することです。実際に、報道機関 のニュースと誤認されるような虚偽の災害映像、政治家の偽動画映像、外国人への差別や ヘイトを助長する映像など、ディープフェイク動画が生成されれば、国民の不安をあおり、 判断を歪曲させるのみならず、私ども報道機関への信頼や公正な報道の価値の毀損につな がると考えています。例えば、山陰地方で起きた地震の際に鳥取砂丘に地割れが発生した など、事実と異なることを強調したディープフェイク動画がSNS上に投稿されていました。 放送局や県が注意を呼びかけるということで、対応に追われたところです。 プ リ ンシ プ ル・ コ ー ドで 例 示さ れ たよ う な 電子 透 かし や 、C2PAそ の他 の コン テ ンツ の 8 出所や来歴を証明するような技術的措置は、知的財産権の保護のみならず、ディープフェ イク対策の観点からも必要だと考えます。 以上4つの懸念は、原則1が形式的なものにとどまる場合、権利者や社会に具体的な不 利益が生じかねないものです。原則1の実効性を確保するためにも、適切な修正が必要だ と考えます。 資料の7ページ目です。 原則2と3についてもおおむね賛同しています。 特に権利者の立場では、自身が権利を保有するコンテンツが学習等に用いられているか 否かは、訴訟提起等を検討するに当たって明らかにされるべき重要な情報です。運用に当 たっては、開示要求を行おうとする者に過度な負担を課すものでないようにしていただき た いと 思 い ま す。 AI 事 業 者の 対 応 が 不十 分 で 、 知的 財 産 が 適切 に 保 護 され な か っ たり 、 権利者や利用者の不安が払拭されなかったりする場合は、原則の改定など必要な措置を講 じることが必要です。 8ページ目です。 このプリンシプル・コードは、コンプライ・オア・エクスプレインという手法を採用し ています。法的拘束力がなく、審査体制も不在で、事業者の自主性に強く依存しています ので、強制力が欠如しているという側面があると思います。先ほど申し上げた民放の懸念 点を踏まえるなど、必要な修正を加えた上で、まずはプリンシプル・コードの運用を始め ていただき、その上で実効性確保のための検討が引き続き行われることを要望いたします。 特に、真面目に取り組んでいる事業者だけに負担を課されることがあってはならないと 思っております。国内の事業者が不利な競争を強いられることのないよう、内外問わず全 ての事業者に遵守していただくことが大変重要だと思います。 民放連からの御説明は以上となります。ありがとうございました。 ○渡部座長 ありがとうございました。 ただいまの御発表について、事実確認等の御質問があればここで受けたいと思いますが、 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。 ありがとうございます。 続きまして、日本レコード協会及び国際レコード・ビデオ製作者連盟より御発表いただ ければと思います。 ○日本レコード協会 日本レコード協会の楠本でございます。よろしくお願いいたします。 また、私どもの国際組織であります国際レコード産業連盟を知財の皆さんは「ビデオ」 とおっしゃっていますが、「国際レコード産業連盟」でございますので、よろしくお願い します。 次をめくっていただけますでしょうか。 ま ず 、 基 本 的 な 考 え 方 で す 。 一 番 上 で す が 、 権 利 者 、 利 用 者 双 方 に と っ て 安 全 な 生成 AIの 利活 用 とい う観 点 にお いて 、 生成 AI事 業 者が 行う べ き透 明性 の 確保 や知 的 財産 権保 9 護のための措置の原則を定めるとの基本的な方針には賛成でございます。 また 、 本 コ ード が 、 国 内の 生 成 AI 事業 者 の み なら ず 、 今 サー ビ ス と して は ボ ー ダレ ス でご ざ い ます の で 、そ うい っ た 意味 で は 国内 外の 生 成 AI事 業 者 に広 く伝 わ り 、周 知 さ れ、 実効性が確保されることを求めたいと思っております。 3番 目 で す 。本 コ ー ド が実 際 に 走 り始 め た 後 です け れ ど も、 国 内 外 の生 成 AI 事 業者 の 取組状況の検証は必須でございまして、実効性の確保がされているかという検証のところ で、そうではないというところが出てきた場合には、制度的な義務づけも選択肢として出 てくるのではないかなというところでございます。 次をお願いします。 原則1から原則2、3と、それぞれのところを分けて意見をまとめたのがこのページで ございます。 まず、透明性の確保ですが、実際に学習・検証データの記録方法、頻度、保存期間とい った具体的なところを明記いただきたいということが1つ目の意見でございます。 また、知的財産権の保護に関しては、狭い意味での知的財産権に限られるものではなく、 判例で認められている権利、具体的には肖像権・パブリシティー権や、民法とか不正競争 防止法など、知的財産権の周辺領域で保護される法的利益も含まれるということを明記し ていただきたいというところでございます。 また、赤書きの四角の中で書いている、昨今、ディープフェイクの話がよく出てまいり ま すが 、 先 ほ ど民 放 連 さ んの 意 見 の 中に 同 じ こ とが あ っ た と思 い ま す が、 AI 生 成 コン テ ン ツに 関 し て はそ れ が 生 成AI で 作 ら れた も の で ある と い う 表示 が 必 要 であ る と い った と ころへの言及が望ましいと考えております。 それから、原則2、3に関する事項において、法的救済の実現や法令遵守といった正当 な理由が求められる限りにおいては開示要求が可能であることを追記いただきたいという 意見でございます。 次のページをお願いします。 本コードが掲げる原則の中で、営業秘密を理由とした不開示といった観点があろうかと 思います。これはもう共通ですが、原則1から原則3までの各原則は、いずれも営業秘密 に該当すると考えられる場合に開示を強制するものでないとの前提があろうかと思うので すが、これは裏を返しますと、営業秘密を理由として開示しなくていいといった方へ行っ てしまう空洞化といいますか、空疎化が非常に危惧されます。 2つ 目 の と ころ で す 。 生成 AI 事 業 者に よ る 営 業秘 密 の 該 否判 断 が ブ ラッ ク ボ ッ クス 化 してしまうことが非常に懸念されているかなと思います。したがって、ビジネス上の重要 度というところがあろうかと思いますが、権利保護側からの要請についても勘案してほし いといった観点から,きめ細かく開示内容の粒度を検討していってほしいという意見でご ざいます。 次をお願いします。 10 ここから、私どもの国際組織であります国際レコード産業連盟の意見を私どものほうで 代わりに発表させていただきます。 まず 、 「 総 論」 の 一 番 上で す 。 今 回の プ リ ン シプ ル ・ コ ード の 案 に つい て は 、AI シ ス テ ムの 透 明 性 を確 保 し 、 創作 活 動 と 著作 権 を 尊 重す る 信 頼 性の あ る AI の 開発 を 推 進 して いくものという観点から賛成するところでございます。 レコード産業にとって、本コードの目的達成に必要な事項として(1)、(2)という ふうに挙げております。まずは、本コードがいわゆる強制力があるのかないのかといった ところです。守らせることができるのかという視点が(1)です。 (2)については、権利者自らによる権利行使・執行を可能とする程度の透明性、具体 的には①、②、③を挙げております。音楽関係の場合ですとコンテンツ情報で、括弧の中 に具体的な項目を入れております。②についてはどこから持ってきたのかといった入手先、 コンテンツの入手の日時情報といったところを①~③で挙げております。 「原則1」の細部に行きます。先ほど我々レコード協会の意見にもありましたが、情報 開示の粒度を高めていただきたいという観点において、(1)から(4)まで具体的なこ とを挙げております。 まず、個々の学習データのメタデータ、ドメイン内の全コンテンツを学習している場合 を除き学習データの取得先URL、先ほどの繰り返しになりますが、取得日時です。それか ら、運営主体、責任主体は誰なのか、この辺りを具体例として挙げております。 海賊版サイトのクローリングは認められないということは当たり前なのですが、明示し てほしいということ。それから、権利侵害コンテンツの生成を防止する効果的な手段の実 装の義務づけをここでも明記してほしいという意見でございます。 次をお願いいたします。 「原則2」、「原則3」に想定されている情報開示ということについては、権利者によ る権利行使に資するものであり、その部分の観点から賛成ということでございます。具体 的に、留意点として(1)から(3)を挙げております。 まず、権利者が学習用データの全記録を取得できるように担保してほしいというのが1 つ 目。 具 体 的 には 、 原 案 の中 の 「 生 成AI 事 業 者 にお い て 容 易に ア ク セ ス及 び 確 認 可能 な ものに限る」との記述については削除することが妥当ではないかというのが彼らの意見で す。(2)開示請求に対する手数料の設定、請求ボリューム制限の禁止といったところ。 (3)については開示請求への迅速な対応ということで、強制力とか、時間的になかなか 開示が対応できないといったところを懸念するものと理解しております。 最後に、本コードの例外といったところで、EU AI法を例に挙げておりますが、ここで 学習データの記録保持あるいは開示というのは免責の対象外であるといったところを例示 することで、原則1、2,3に掲げる情報の開示義務づけは必要だというのが本コードの 例外ということで意見として述べられております。 私からの発表は以上です。 11 ○渡部座長 ありがとうございました。 それでは、ただいまの発表について、事実確認等がこの場であればいただければと思い ます。よろしいですか。 それでは、続きまして、一般社団法人電子情報技術産業協会から御発表いただければと 思います。 ○電子情報技術産業協会 それでは、電子情報技術産業協会、JEITAから、本プリンシプ ル・コード案に関する意見を述べさせていただきます。 まずは、このような機会をいただき、感謝を申し上げます。 資料につきまして、ビジネスの実態等を踏まえて御説明させていただくために、委員限 りの資料とさせていただいている点は御理解いただければ幸いです。 ま ず 、 2 ペ ー ジ 目 に つ き ま し て 、 弊 協 会 は 、 生 成 AI に 関 し て 開 発 者 ・ 提 供 者 ・ 利 用 者 ・権 利 者 が 所属 す る 産 業横 断 の 団 体で あ り ま して 、 社 会 と調 和 し た AIの 普 及 ・ 促進 を 掲 げて お り ま す。 12 月 か ら1 月 に か けて 実 施 さ れた パ ブ コ メに お き ま して は 、 日 本企 業 における実行可能性等の観点から見直しが必要と考える事項について意見を提出したとこ ろでございます。 そのような中で、本日はビジネスの実態を踏まえた懸念点等についてお話しさせていた だければと思っております。 3ページ目を御覧ください。 大前提として、大まかにこちらに記載の理由から、弊会としては本コード案の見直しが 必要と考えております。幾つか挙げておりますが、1点目と2点目につきましては次のペ ージ以降で実態に沿ったより詳細な御説明をさせていただきますので、先に簡単に3点目 以降を御説明させていただきます。 まず、国際的な整合という点につきまして、EUのAI Actはリスクベースで対象が絞ら れ てい る 一 方 で、 今 回 の コー ド は 対 象と な る AI が ほぼ 非 限 定 かつ 一 律 で 、過 剰 な 規 制に な って い る と 捉え て お り ます 。 こ の 点は 、 AI で の競 争 力 獲 得を 重 要 課 題と し て 、 世界 で AI を最 も 使 い やす い 国 を 目指 す と い う日 本 の 政 策に 必 ず し もそ ぐ わ な いと 考 え て おり ま す。 また、既存の法律・指針との整合性という点につきまして、形式的には自主的な規範と しての位置づけと承知しておりますが、本コード案に対する取組が政府により運用される 各種事業や制度への参加に影響を与えることもコード案の中で示唆されており、実務上、 強い拘束力を持ち得ると捉えております。 次に 、 開 発 者と 提 供 者 の関 係 性 と いう 点 に つ きま し て 、 案に お い て は生 成 AI 開 発者 と 生成 AI提 供 者を 合わ せ て「 生成 AI 事業 者」 と され てお り 、こ の部 分 も一 律と い うこ とに な って お り ま すの で 、 生 成AI 提 供 者 に対 し て は 過度 な 負 担 にな っ て い ると い う 捉 え方 も あると思っております。 既に 国 内 に おい て は AI 事 業者 ガ イ ド ライ ン が 公 表さ れ て お り、 各 社 は 当該 ガ イ ド ライ 12 ン を尊 重 し て 事業 を 実 施 して い る と 承知 し て お りま す 。 AI 事業 者 ガ イ ドラ イ ン は 、リ ス クベースアプローチに基づく企業における対策の方向性が記載されている一方で、本コー ド案はそのようなリスクベースアプローチに基づいておりませんので、その点も一定程度 の整合が必要ではないかと考えております。もし、本コード案のように具体的な事項を各 主 体に 求 め た いと い う こ とで あ れ ば 、こ の AI 事 業者 ガ イ ド ライ ン を ベ ース に 具 体 化さ れ るほうが、より現実的な、実務に即した案になると考えております。 最後に、情報開示の形式という点につきまして、全ての方が閲覧可能な状態で開示する ことは事業者の過剰な萎縮につながると考えております。 非常に大まかな点になりますが、我々としては主に今申し上げたような懸念を抱いてお ります。 この次のスライドからは、より具体的な観点から御説明をさせていただければと思いま す。 ○電子情報技術産業協会 本日はこのような機会をいただきまして、誠にありがとうござ います。 ここから2つ事例を紹介させていただきます。 冒頭に申し上げましたとおり、JEITAには様々な性質の企業が参加しておりまして、AI 事業者だけでなくて、もちろん権利者、利用者、それらが一体となって集まっている団体 でございます。あくまでこれは主張の一部を構成しているという点を御理解いただいてお 聞きいただけたらと思います。 まず、4ページ目でございます。 リード文のところに書かせていただきましたとおり、まず、事業の形態とか事業の分野 ごとに、リスクの評価に基づくリスクベースアプローチの採用が望ましいということでお 話しさせていただきたいと思います。 このプリンシプル・コードの一律適用といったところは、与えるリスクが非常に低い事 業形態・事業分野にまで過度な負担を課す可能性があると我々は考えておりまして、その よ うな ケ ー ス にお き ま し ては 生 成 AI を活 用 す る ビジ ネ ス 創 出の 足 か せ とな る と 考 えて お り ます 。 そ の 上で 、 生 成 AIの 利 用 促 進と 知 財 保 護の 両 立 と 。も ち ろ ん これ は 弊 会 にお き ましても大事な価値だと考えておりますけれども、この目的のためには、一旦こういった リスクを評価した上で、リスクが顕在化している領域から本コードの適用を推進していき、 低リスクの分野には過度の負担をかけないといっためり張りのある運用が必要ではないか と考えております。 具体的な例といたしまして、まず理由の1というところで、事業形態によってはリスク が低いという話をさせていただくために、ポンチ絵を用意させていただきました。左から 右にビジネスモデルが流れているとお考えください。 まず一番左側、これはLLM事業者の第三者の生成AI、ここに自分の自社データを学習さ せて、それに関する社内向けのサービスを生成するといったことが考えられます。さらに 13 右のほうに移っていただいて、ある特定の顧客向けのサービスを提供しようとしたときに、 そこにはお客様の許諾を得ていただいたデータを入れて、さらにお客様向けにブラッシュ アップをさせるということが考えられます。 こ こ ま では 単 な るSI とい っ た とこ ろ で 、本 コー ド の 対象 で は ない と考 え て おり ま す が、 ここから先は、多くのお客様向けにどのようなサービスをどのような形態で、お客様の情 報ももらいつつ進めていく、時にはパブリックな情報も入れていくといったところでサー ビスをブラッシュアップさせる、お客様のためにサービスをカスタマイズしていく、こう いったビジネスモデルが考えられます。 こういったときに、自社データでまず学習させているといった点とか、許諾を受けたデ ータで学習させているといったところで、あくまでもこのコードがもともと想定している ようなすごく高いリスクをもたらすようなビジネスモデルではなくて、権利侵害のリスク が非常に低いビジネスモデルであります。こういったものに対して一律にコードの網をか けるといったところに関しては、ぜひ御検討をいただきたいと考えています。 理由の2としまして、事業分野や知財の性質によってはリスクが低いといったところで、 今までいろいろ議論いただいていたようなコンテンツの世界でございますけれども、こう いったところは、議論を進めていただいているとおり、リスクが比較的高い分野だと我々 は 認識 し て い る一 方 、 フ ィジ カ ル AI みた い な 、 今御 説 明 し たよ う な 事 業構 造 の 中 では 、 学習に用いられるデータはノウハウが含まれているということで、広く流通する類いの知 財ではない。むしろ、データの権利関係が明確であって、取得の際に許諾を得ていること が前提となっている場合がほとんどでございますので、こういった意味でも知財の侵害に 関する懸念は比較的小さいのではないかと考えています。 3番目は、データの取得に関連する情報の開示は競争力の毀損につながるということで、 今まで御説明したとおり、学習に使われるデータは各企業とか自社のノウハウといったと ころが非常に大きなウエートを占めておりまして、こういったところをもちろん営業秘密 を理由に開示拒否できるという側面もございますが、これまで議論にありましたとおり、 営業秘密というだけで一律拒絶するというのもいかがなものかといった議論もございます ので、こういった点も踏まえて、一律に網をかけるというのは適当ではないだろうという ことで本事例を御紹介させていただきました。 ○電子情報技術産業協会 最後に、5ページ目を御覧ください。 生成 AI 事 業 者に お け る 実務 上 の 懸 念と い う 点 につ き ま し て、 開 示 制 度の 適 正 化 を改 め て検討することが望ましいと我々としては考えております。 まず、これまで議論の中で幾つか出てきたところだと思いますが、既存の法制度に基づ く 照会 制 度 が ある 中 に お いて 、 生 成AI 事 業 者 に 対し て 別 途 独自 の 開 示 事項 を 設 け る必 要 性について疑問がございます。特に、原則3については、著作権侵害の有無の確認コスト を生成物の便益を享受する利用者ではなく事業者に課すことの合理性にも疑問がございま す。 14 ま た 、 全体 を 通 した 問題 意 識 とし て 、 既に 生成 AI 事 業者 は 著 作権 法等 の ハ ード ロ ー や、 AI事 業者 ガ イド ライ ン 等の ソフ ト ロー を基 に AIガ バ ナン スに 取 り組 ん でい ると 認 識を し ております。 また、本コード案に準拠するためには相応のコストが要求されますが、本コード案はコ ンプライ・オア・エクスプレインの手法を採用しておりますので、真摯な事業者ほど追加 的な説明、開示コストが集中することも懸念しております。 例え ば 、 生 成AI の サ ー ビス 例 と し てス ラ イ ド の左 側 に 記 載さ せ て い ただ き ま し たが 、 これらのサービスは他社製のLLMを利用した上で、内部の情報を利用してプログラムや情 報 を出 力 す る とい う も の です 。 現 行 のコ ー ド 案 は広 く 生 成AI を 対 象 と され て い る ため 、 こ うい っ た サ ービ ス も 生 成AI 提 供 者 とし て コ ー ド案 に 沿 っ た対 応 を 求 めら れ る と 思っ て おります。 この点はリスクベースアプローチになっていないので、先ほど申し上げたような知的財 産侵害のリスクが低いようなサービスも対象となってしまっておりますが、それ以外に実 務的な課題としては右側に記載の事項がございます。 第1に、コード案適用の不明確さがあると思っております。現行のコード案には、一の 法人 また は 個人 が保 有 する デー タ を用 いて 特 化さ せた 生 成AI シス テ ムを 搭載 し た生 成 AI サ ービ ス を そ の者 の み に 提供 す る 者 は、 こ の 文 書の 生 成 AI 提供 者 に 含 まれ な い と の記 載 がございます。この点、例えば、こちらのスライドに記載のようなサービスで、RAGによ って顧客ごとにサービスをカスタマイズした場合は、一の法人という要件に当てはまるの か、不明確なように思われます。データは顧客ごとですので、知財権保護のための利用環 境確保という本コード案の趣旨からすると、本コード案の対象に含まれないとも考えられ るように思われますが、ケース・バイ・ケースで判断が容易ではない部分もあるように思 います。 学習データの照合につきましては、前回の知的財産権検討会の中でも取り上げられてい ま した と お り 、生 成 AI モ デル は 基 本 的に 統 計 的 なパ タ ー ン を学 習 す る もの で 、 特 定の 情 報を保存・検索するデータベースではございませんので、特定の出力について学習データ を単一のソースに遡って特定するというのは困難となっております。 また、AIは学習の際にURLを含む情報をそのまま保持しているわけではなく、パラメー ターとして圧縮して統合・抽象化された状態になっておりますので、どの出力がどのソー スに基づくのかという対応関係は基本的に失われる仕組みであると理解しております。例 えば、原則2、3に基づいて問合せを受けたリンクの中の著作物と出力が高度に類似して いた場合、当該リンクから学習されたということが一定程度推認される場合もあり得ます が、そのような場合であっても、学習したリンクをデータベース的に保管しているわけで はございませんので、当該リンク自体を学習したということを確認することが困難です。 特に、原則2、3につきましては、こういった現実が考慮されていないように見受けられ る点を我々としては懸念しております。 15 また 、 こ の 点は 文 化 審 議会 で 出 さ れた 「 AI と 著作 権 に 関 する 考 え 方 につ い て 」 に基 づ きますと、生成物と既存著作物に高度な類似性があれば依拠性が推認されるという考え方 もあるという整理になっていると理解しておりますので、なおさら本コード案の原則2、 3のような形で別途開示制度を設けることの必要性に疑問を感じております。 最後に、もし本コード案が施行された場合は、この対応には相応のコストが企業として は発生いたします。当該コンプライアンスコストの上昇といったものは、サービス利用者 の負担増加や、また開発費が相対的に削られますので、それによって競争力、イノベーシ ョンの阻害にもつながりかねないとも考えております。 弊会からは以上の懸念を共有させていただきまして、事業形態を踏まえたリスクベース アプローチの採用と、開示制度適正化の御検討をお願いさせていただきます。 以上です。 ○渡部座長 ありがとうございます。 ただいまの御説明について、事実関係等の御質問があればここで受けたいと思いますが、 いかがでしょうか。よろしいでしょうか。 それ で は 、 続き ま し て 「生 成 AI の 適切 な 利 活 用等 に 向 け た知 的 財 産 の保 護 及 び 透明 性 に関するプリンシプル・コード(仮称)(案)」に対する共同意見書の提出関係者から御 発表をお願いいたします。 ○株式会社 ABEJA 株式会社 ABEJA の古川から発表させていただきます。 このパブコメは、株式会社 ABEJA を含む 11 社、いわゆる AI スタートアップが共同で 出したものでございます。AI スタートアップとして共通で持っているプリンシプル・コ ードに対する課題意識をパブコメとして提出させていただいております。詳細は、添付い たしましたパブコメの原本を御覧ください。 まず、プリンシプル・コード全体に対するコメントです。しばしば見られる、プリンシ プル・コードが EU AI Act と非常にマッチしていて国際的な流れと整合しているという 点ですが、これは全く違うというものです。例えば、原則1に近いものは EU AI Act に ございますが、原則2、3は EU AI Act に存在しないですし、あるいは近い原則1を見 ても、全体的な構成、開示対象が社会全般か、それとも EU AI Act のような下流の IT 事 業者、下流のプロバイダだけが対象なのかという点を見ても、全く違うものでして、本プ リンシプル・コードが EU AI Act と全く近いものではないということでございます。 そもそも EU の規制が国際的なメインストリームなのかと言われると、決してそんなこ とはないと思っておりまして、EU 型の AI Act の法律を導入した国はほかにどこがありま すかと言われると韓国ぐらいで、ほかが導入検討をした、または検討中の国が少々ある程 度で、EU の流れは国際的なメインストリームではありません。よって、EU に立脚したか ら国際的な流れに従っているという評価は全くの誤りと言わざるを得えません。 このような AI に関する情報の国際的な開示フレームワークとしては、広島 AI プロセ ス・レポーティング・フレームワークというものが存在しております。これは御承知のと 16 おり G7 で合意された広島 AI プロセスに基づいた情報開示枠組みで、これこそが真の国際 的な情報開示の取組ということになろうと思います。当然ここにも著作権に関する問題、 情報開示の項がありまして、国際的な整合性を言うのであれば、これを利用するのが本来 でございます。よって、このような誤ったニュースに基づいた判断をされないようにお願 いを申し上げたいというのがまず全体に対するコメントです。 次に、原則1に関して申し上げます。 原則1は、事業者からの観点から言いますと、開示事項が、要守秘事項であることが多 いという点を述べておきます。 また、重複しますが、原則1の課題としては、特に原則1の(1)のア、アーキテクチ ャー開示ですが、3つあると思います。1つは理解可能性という問題です。例えば、アー キテクチャーに関して、開示例としては Transformer ベースと書かれておりますが、例 えばほかにも LSTM ベースがあると思うのですが、Transformer、LSTM と言われて意味が 分かる人はどの程度いるのでしょうか。繰り返しですが、開示対象はホームページで一般 への開示ですので、一般的な方で Transformer と LSTM で何が違うのですかと聞かれて分 かる人がどの程度いるのでしょうか。また、これらの情報が知的財産保護に関してどの程 度有用なのでしょうか。「Transformer ではなく LSTM ですか、だから知財保護の観点か らこういう意味がありますね」という含意が出てくるのでしょうか。我々のほうでも検討 いたしましたが、ないと言わざるを得ません。それを開示する意味はどこにあるのかとい うのが2点目です。 1点目が理解可能性、2点目が開示の有用性、3点目はここに書きましたセキュリティ ー等の要守秘事項であるノウハウ等の問題ということになります。 また、原則1の(2)で、知的財産権保護のために取り組む事項について一定の開示を 求めておりますが、これを一見すると、EU AI Act の Code of Practice と書いているこ とと似ているので AI Act のように見えますが、全く違うと受けております。AI Act の COP、Code of Practice では、そこに記載したことを実施するよう努める、とあり、開 示 を 要 求 し て い る も の で は あ り ま せ ん が 、 本 プ リ ン シ プ ル ・ コ ー ド で は 、 EU の COP 、 Code of Practice に近しいことを実施し、かつその実施内容を開示するように述べられ ています。全く内容が違うと言わざるを得ません。 その上で、原則1の開示ですが、EU と同じ開示をすればいいのかと言われたら、全く 違い、当然事業者としては EU の開示の対応で、かつ日本の開示も別個、しかもそれなり の労力がかかる開示に対応せねばならないという負担がかかるのです。 以上が原則1でございます。 原則2ですが、2つの問題点があると考えております。1つは理論的な問題点で、既存 の証拠開示制度が訴訟法上ございますが、それを超えた開示をプリンシプル・コードは求 めておりまして、その根拠は何なのだというところです。これが理論的な問題です。 どういうことかといいますと、証拠開示の必要性が著作権以外の世界でも多々あります 17 が、なぜ著作権の、しかも AI の世界だけ、こんなに強大な証拠開示の要請がガイドライ ンにせよつくられる必要があるのだろうかというところです。もちろん、特に要保護性が 高い権利の問題や、生命・身体の問題だというのならまだ分かりますが、少なくとも命よ りは大事ではないだろうと思われる著作権に関して、ガイドラインにせよ、ここまで他の 分野では見られない証拠開示制度を設ける必要性がどこにあるのかという点が1点目です。 2点目は、証拠の偏在性が仮にあるとしても、これが他の分野、AI 以外の分野でも見 られるような偏在性と質的に異なるものなのかという点も問題だと思っております。 また、そもそも何を学習用データにしたかの開示がないと訴訟提起ができないのか。現 在、世界中で学習用データの開示がなく著作権侵害に関する訴訟が提起されておりまして、 開示がなくても訴訟できているのが現状ではないかと思っております。 以上が理論的な問題です。 実践論的な問題は3つだと思っております。1つは、資料に書いた通り技術的な難しさ です。クローラーの技術仕様の話です。実際にクローラーを使っていただければ分かりま すが、例えば、ある新聞社のホームページにクローリングをかけようと思ったら、何をク ローラーに入力するかというと、新聞社のトップページの URL をクローラーに入力するわ けです。そうしたら、クローラーのほうでトップページからリンクをたどっていって、い ろいろな記事に飛んでいってダウンロードします。決して事業者のほうでダウンロードす るホームページの一覧を作っているわけではない。持っているのはあくまでトップページ の一覧だけですので、どの URL をダウンロードしたか開示してくれといっても情報がない わけです。もちろんクローラーのログをたどれば見られなくはないかと言われたら見られ るのですが、私が知っている限り、一般的なクローラーにおいては、どのサイトから、ど の URL からダウンロードしたかのログを自動で記録する機能はないと考えております。こ ういった技術的難しさがございます。 また、判断的な難しさです。原則2ですが、著作権者から請求があった場合は対応せよ ということですが、逆に言うと、著作権者ですかというのも AI 事業者のほうで判定せね ばならないということです。スタートアップにおいては、法務担当者として法務専門的ト レーニングを受けた人がいないことがままあります。その人たちに、あなたが著作権です かという判定を任せるというわけです。これは、そういった会社にはかなり無理なことを 要請していると言わざるを得ません。 また、個々の事案に応じて、情報開示の必要性があるかを判定する必要があろうと思い ます。例えば、ある案件ではもうこれは十分立証できているから証拠開示は要らないとい うことがあると思いますが、こういった開示の必要性の判定を誰がするのでしょうか。基 本的には事業者でしてくださいという話になると思うのですが、これは極めて難しい話で あり、こういった実際の負担というものが存在します。また、他に先ほど申しましたノウ ハウというのがあるわけです。 こういったことを考えますと、難しい判断を裁判所なり弁護士会が行う既存の開示制度 18 で足りることになろうかと思っております。 以上が原則2です。 原則3ですが、既に紹介いただいていますが、そもそもこれを使う場面があるのでしょ うか。生成したコンテンツと類似するコンテンツを偶然発見したけれども、類似している けれども依拠性がないから使っていいかもしれない、そういった判断をしたいユーザーが いるのでしょうか。いないわけです。当然類似性がある時点で紛争になる可能性があるの で、コンテンツを使わなければよいだけです。原則3を設ける必要性があるのでしょうか ということです。一旦生成した後、公開した後、著作権者から警告を受けてやばいという ことがあるのは分かるのですが、それは原則2の訴訟や事件における証拠開示の問題です ので、そう考えると原則3は全く必要性がないと考えられます。 以上が個別論点です。 最後に全体的なコメントとして、資料では1点ですが、2点指摘しておきたいと思いま す。 まず、プリンシプル・コードで問題にしているのは、学習段階の学習用データの開示な どがメインかと理解しておりますが、この場面というのは著作権法 30 条の4が適用され、 そもそも著作権の保護が制約されている場面ですし、理論的にはいわゆる内在的制約があ って、そもそもそこには著作権がないという理解を取っていると理解しております。 つまり、その意味では、学習段階において著作物というのは、著作物以外、設置カメラ で撮った普通のデータとか測定データと同じ要保護性なわけであります。本来他のデータ と同じ要保護性しか与えられていない世界なのに、なぜか著作権だけこのガイドラインで いろいろな開示が要求されるというのは、他のデータとの取扱いと比べて極めて不均衡だ と言わざるを得ません。 2点目ですが、多くの著作権侵害はユーザーのほうで、例えば具体的に存在するキャラ クターのこういう画像を生成してほしいといった問題があるプロンプトを入力した結果、 著作権を侵害する画像が生成される場合だと把握しております。これが問題なのはそうな のですが、そこに関していろいろな情報開示をせよ、いろいろな取組を開発者でやるのを 国として求めるというのは果たして適切なのかというのを疑問に感じざるを得ません。 例えば、コピー機というものがございますが、特定の画像を入れればそのコピーが出て くるわけです。当然問題なのですが、そこに関してコピー機に一定のガードレールを入れ ろとか、コピー機のメーカーに著作権法の観点から一定の情報開示をせよという話にはな らないはずです。基本的にはコピーする人間が悪いという話です。当然パソコンのコピー 機能も同じです。 翻って生成 AI に戻ってみますと、先ほど申し上げた特定キャラクタの画像を用いたプ ロンプトを打ち込んだ場合、悪いのはユーザーです。生成 AI はコピー機のように使われ ているので、コピー機類似の話として処理すれば良いのに、なぜコピー機と違って情報開 示やガードレールという論点が出てくるのでしょうか。コピー機と比べたときに均衡を失 19 していると感じざるを得ません。 私からの発表は以上になります。御清聴ありがとうございました。 ○渡部座長 ありがとうございました。 ただいまの御報告について、事実上の確認があればいただきたいと思います。 新先生、お願いします。 ○新委員 ABEJA様に2点質問をさせてください。 本論のほうで書かれていることで、適用範囲について伺わせてください。 チャ ッ ト ボ ット を 企 業 サイ ト に 置 いた 側 の 企 業、 AI 事 業 をし て い る だけ の ス タ ート ア ップまで適用対象になるという指摘が書かれていますが、実務上、それは実際のところス タートアップ企業にとってどれぐらい負担になるのかというのを現場感覚として教えてい ただければと思います。 もう一点が、EU AI Actと比較して、原則2と3に相当するものがEUにも存在しないと いう御指摘をなさっていますが、これは今回のプリンシプル・コード全体が国際的に見た ところでも日本だけが独自に設けようとしている制度という形になっていると御認識なさ っているということでしょうか。 以上2点について質問させてください。 ○株式会社 ABEJA ありがとうございます。 まず1点目、例えばホームページにチャットボットを置いただけで開示になるという点 が AI スタートアップにとってどの程度負担かという話で、恐らくこれは AI スタートアッ プの負担ではなくて、AI スタートアップのお客様の負担という話になると思います。例 えば、健康食品でも美容用品でも何でもいいのですが、EC サイトで商品を売っている事 業者がいらっしゃって、そこに質問用チャットボットを置く。途端に、AI 専門家でもな い食品 EC サイトの事業者に、サイトのどこかにすごい詳しい AI に関する記載求めるのは EC サイト事業者にとっては負担になるかと思います。 ここから先は予測ですが、当然 AI スタートアップのほうにどうしたらいいのですかと いう質問が顧客の EC サイトの事業者から結構来ると思うのです。それは答えるのが難し いところがありまして、先ほど申しましたように、AI スタートアップというのは法務専 門家が必ずしもいるわけではないところで、そういう回答を全部対応していくのは難しか ろうなと。かなり負担だろうと考えております。これが1点。 2点目、EU AI Act との比較で、原則2、原則3のようなものがないかといいますと、 ないです。私自身も EU AI Act に関する弁護士とかプロ向けの本を書いていますが、な いと言わざるを得ません。その意味で、原則1の一部だけ見ると EU AI Act っぽく見え るのですが、開示対象とか、原則2、原則3という全くないものがあったりという点を見 ると、全くの別物だと言わざるを得ません。私自身も 11 社と議論をしている中で、やは り EU と全く違う開示を求められるのは負担だと思っています。 例えば、原則1の(1)のア、アーキテクチャーとか学習方法というのは、EU AI Act 20 ですと下流のプロバイダー、すなわち自社のモデルをインテグレーションして独自サービ スに使っている IT 事業者に NDA 付で開示すればいいというもので、それは簡単ではない ですが、できます。 ところが、プリンシプル・コードはそういった情報をホームページに載せてくださいと いう話になりますので、当然専用ホームページが必要ですし、ホームページに載せるとな ると、NDA 付で下流のお客さん、IT 事業者、インテグ事業者に渡している情報とは書き振 りや開示できる内容が異なってくるので、またこれは専用の情報を書かなければいけませ ん。この負担が生じるだろうと考えております。 御回答になっているかは心もとないですが、以上です。 ○新委員 ありがとうございました。 ○渡部座長 よろしいでしょうか。 そうしましたら、各団体の御発表はこれで終わりにしまして、前回に引き続きまして、 各団体より内容的なヒアリングということで各委員から御質問をいただければと思います。 どなたからでも結構でございます。 岡田委員、お願いいたします。 ○岡田(淳)委員 岡田淳でございます。 今日も皆様、非常に有益な御発表をいただきまして誠にありがとうございました。 私からは、レ コード 協会、JEITA、 ABEJA に それぞれ質問を させて いただきたいと 思っ ています。 まず、レコード協会ですが、資料の4ページと5ページで、ここは国際レコード産業連 盟の御意見の代読なので、今日はどこまでお答えいただけるのか分かりませんけれども、 そ の中 で 、 例 えば 4 ペ ー ジで は 「 海 外の AI 事 業 者の 取 組 み も参 考 に し なが ら 、 情 報開 示 の粒度を高めていただきたい」とか、5ページでは「学習用データの全記録を取得できる よ うに 担 保 」 、「 海 外 の 生成 AI 事 業 者の 取 組 み を考 慮 す れ ば実 施 可 能 であ り 」 と いう コ メントがございます。 他方で、先ほ どJEITAとか ABEJAか ら、国際 的に見ても日本 独自の 厳しい開示が求 めら れている、突出しているという趣旨のコメントとか、技術的に難しいというコメントもあ ります。この辺りの認識の差がなぜ生じるのかということをもう少し理解したいのです。 海外 の AI 事 業者 の 取 組 など を 見 る と、 粒 度 の 高い 情 報 開 示と か 、 学 習用 デ ー タ の全 記 録をきちんと取得して対応しているとか、そういうことが海外で行われている実例がどこ まであるのか、マーケットスタンダードになっているのかどうかという点も含めて、もう 少し何か手がかりがあれば具体的に教えていただきたいというのがレコード協会に対する 質問です。 次に、JEITAに対 す る質問です。 JEITA か らは、事業形態 や事業 分野ごとのリス ク評価 に基づくリスクベースアプローチの採用が望ましいということで、例えば、許諾データの みから学習をしている場合や、社内データだけから学習をしている場合について、そもそ 21 もどこまでこのプリンシプル・コードが適用されるかということもケース・バイ・ケース だと思いますけれども、仮にプリンシプル・コードが適用されるような場面があれば、そ こまで適用されるべきではないという御趣旨と理解しました。これについては、そういう リスクが低い場面というのは、逆に考えれば、むしろプリンシプル・コードに則って、学 習用データはこういうものしかないから著作権侵害のリスクは基本的にないのだとか、む しろリスクが低いということを積極的に開示していくことで、真面目にやっている事業者 や リス ク の 低 いAI サ ー ビ スを 提 供 す る事 業 者 は 、そ の こ と をプ ラ ス に アピ ー ル す るた め の材料としてこのプリンシプル・コードを使えるという発想がどこまであり得るのか、そ の辺りの温度感をお聞かせいただければと思いました。 最後に、ABEJAへの質問です。クローリングの話があって、トップドメインについては 分かるかもしれないけれども、どのURLから何をダウンロードしたのかという部分の一覧 は情報として持っていないので、技術的に困難だということの御示唆があったと思うので すけれども、逆に言うと、当該URLに関連するトップドメインについてはクローラーを指 定しているということを開示すること自体は、そんなに技術的には難しくないという理解 でよいでしょうか。 もちろんそのトップドメインの中で具体的にどのURLなのかという情報は持っていない とか、あるいはURLが同じでもコンテンツが時間と共に変わっているので分からない、そ ういう留保を付した上で、ただ、このトップドメインについてクローラーを指定した事実 はある、ないということを回答するのだとすると、そこは技術的にそれほど困難ではない ということなのか、それともその点も含めて難しいということなのか、その辺りをお聞か せいただければと思いました。 私からは以上です。 ○渡部座長 ありがとうございました。 それでは、レコード協会さんからよろしいですか。 ○日本レコード協会 レコード協会の楠本でございます。 御質問をいただきありがとうございます。 先生の御指摘のとおり国際団体の意見を代読したという立場ではあるのですが、1つ目 の 海外 AI 事 業 者の 取 組 の 参考 と い っ たと こ ろ に つい て は 、 私ど も 、 今 回も た ま た ま国 際 会議に出てから出席しておりまして、この中で彼らが補足する言い方としては、企業名は 差し支えがありますので申し上げませんが、多分推察いただけると思いますが、ピックテ ックと呼ばれる大きな事業者においては、(1)から(4)まで今回例示されていますけ れども、どの辺りのところを、彼らの表現ですが、当然のようにこういったところについ ては情報開示の要素としているといった具体例があるというのは会議の中でも紹介されて いるところでございます。 企業名を言ったほうが分かりやすいなと思いながらも、ちょっと言いづらいので恐縮で すけれども、大きなインターネット関係の事業者ですと、この辺りのところは、実際、音 22 楽業界の場合は、単純に敵対視したり、もめたりしているということだけがクローズアッ プされがちですけれども、いい意味ではパートナーシップの部分もございますので、そう いったところで実際に大規模事業者においてはこれができるといったところを彼らは主張 しているのだと思います。 お答えになっておりますでしょうか。 ○岡田(淳)委員 ○渡部座長 ありがとうございました。 ありがとうございます。 そうしましたら、JEITAさん、お願いします。 ○電子情報技術産業協会 御質問いただきありがとうございます。 社内データとか許諾データ等の権利侵害のリスクが低いデータであれば、むしろリスク の低いものとしてこのコードに従った対応が可能なのではないかという御質問だと理解い たしました。 この点につきましては、リスクの低いものでも開示するに当たっては、相応のコストが 発生いたします。例えば、原則1に対応するためには、ホームページ掲載のために、その 情報について営業秘密の抵触はないかといった点も、関わってくるところでございます。 また、原則2、3についてはなおさらのことで、対応体制の整備のために相応のコストが かかってくるところでございます。なので、リスクが低いからこのコードに従った対応は 可能であるということにはならないと思っております。 むしろリスクが低いことをアピールする機会になるのではないかといった御指摘もあっ たかと思います。この点につきましては、そういった考え方もあり得る一方、もともと既 に AI事 業 者 ガ イド ラ イ ン が公 表 さ れ てお り ま し て、 透 明 性 の確 保 に つ いて 、 企 業 とし て 必要なものは自主的に対応して公開できるところでございます。なので、このコードを制 定して、新たに義務的なものに基づいてアピールのために対応する必要があるかというと、 その必要はないというのがお答えになります。 ○電子情報技術産業協会 御質問ありがとうございました。 ちょっと補足させていただきますと、今申し上げましたとおり、営業秘密の観点では一 番大きな観点ではあるのですけれども、それに加えて、原則1の中では、意思決定のプロ セスみたいな、いわゆる社内手続のようなものを含めて開示を要請されているというとこ ろで、これを一律に適用されることになりますと、負担という以前に、我々として社内の 規則等をいじらなければいけない可能性もありますし、現行の社内の制度でうまくこのコ ードに載っけることが難しいという側面もありますので、もちろん不可能ということでは ないですけれども、やはり負担の割合と我々が得られるメリットを考慮した上で対応を進 められるようなものにしていきたいということは御理解いただきたいと思います。 ○渡部座長 ありがとうございます。 では、ABEJAさん、お願いします。 ○株式会社 ABEJA いただきました御質問は、クローラーの技術的制限があって、トップ 23 ドメインだけなら開示可能かという話で、技術的な観点だけに絞りますと可能です。 クローラーの技術的困難性という話は、追加で少し申しますと、トップドメインからリ ンクをたどってクローラーが自動的にダウンロードしていくわけですが、そのダウンロー ド結果は、新しいプログラムを組めば理論上は URL を取れますが、その URL を取ったとこ ろで、URL だけ取っても仕方がありません。その URL とダウンロードしたコンテンツをひ もづけないと当然回答できないわけですが、そのようなひもづけをするシステムがあるの かと言われると、ないと言わざるを得ませんし、そういうこともあって、現在、そこをひ もづけているような事実はございません。 そういったこともあって、個別の URL とコンテンツを答える、この URL を使っています かみたいになってくると回答は難しいのですが、トップドメインだけとなりますと、ここ は委員が申されたように、トップドメイン傘下の全てのコンテンツをダウンロードしたわ けではないですし、同じ URL のコンテンツはかなりありますので、その辺は知りません が、リストにこのトップドメインが入っていたということの開示自体は技術論的には可能 です。ただし、ノウハウなどの別の問題は残ります。あくまで技術的に可能かという話に 限れば可能ということにすぎませんので、ご留意ください。 以上です。 ○渡部座長 よろしいですか。 では、ほかに御質問をどうぞ。 上野委員。 ○上野委員 本日はありがとうございました。 ABEJAの古川先生にお伺いしたいと思います。 原則2と3に関する御懸念についてはよく分かりました。その上で、今もお話がござい ましたけれども、クローラーの記録については、トップドメイン以下の階層についても、 これから新しくプログラムを組めば将来に行われるクローリングについては記録を取れる かもしれないという話でありましたので、ということは過去に学習したウェブサイトの履 歴を今から見ることはできないというご趣旨と理解してよろしいでしょうか。 また、これから新たにプログラムを組めば、トップドメイン以下のどのウェブサイトを クローリングしたのかということについて、URLだけであれば記録することも技術的には 可能ということかもしれませんけれども、そうなるとデータ量もかなり多くなりそうです し、記録しながらクローリングするとなりますとそれだけ効率性も落ちるような気もする のですけれども、その辺りについてお教えいただければと思います。 一方、お話の中で、原則3は必要性があるのか、もし著作権者から警告された場合は原 則2で対応できるではないかという御指摘がありました。ただ、原則2は、自分の権利が 侵害されたときに事業者に対して主張できるというものかと思いますので、著作権侵害の 疑いで訴えられた人が原則2を使うことはできないのではないでしょうか。御指摘は、警 告する人に対して原則2で請求をすればよいではないか、というご趣旨と理解すればよろ 24 しいでしょうか。つまり、原則2は、訴えられた側が使えるものではないと私は理解して いたものですから、その辺りを確認させていただければと思います。 以上でございます。 ○渡部座長 ABEJAさん、お願いいたします。 ○株式会社 ABEJA まず1点目の御質問、過去のプリンシプル・コード前のダウンロード 履歴は取れないという話は御指摘のとおりで、そこはもうログが存在しない以上、不明と 言わざるを得ません。 2点目は、URL を取ることの負担ですが、おっしゃるとおりかなりの容量になりますの で、そもそも保管するサーバー費用がかなりかかると言わざるを得ません。 また、原則2に対応するには、ダウンロードした全ての URL を単に持っておけばいいと いう話ではないと理解しております。これもクローリングをして、そこから学習データを 作る際にはよくあることですが、ダウンロードしたコンテンツの例えば半分は削除してし まうわけです。例えば、ある新聞社の記事をダウンロードしようとトップページを見まし た。そこからリンクをたどってきます。そうすると、記事と関係がないページが結構入っ てきます。それを消さなければいけない。記事だけを残したい。 そうなると、ダウンロードした URL 全てを学習に使ったわけではないので、どの URL を 削除したかというところも全部履歴を取らなければいけないという話になってきます。こ れは当然一個一個手でやっていくと大変なので、システムでやるしかないのですが、そう いうシステムが現状あるかと言われると、ないですし、新規につくるのは結構なコストで すし、そのシステムをつくったら重くて動かない可能性もありますので、技術的には難し いというところでございます。技術的にも困難な要素はあるし、負担も結構多いというと ころが回答になります。 原則3は、おっしゃるとおりで、あえて言うなら、原則2と言ってしまうとあれですが、 不存在確認訴訟なりを起こして現行法上の照会制度で対処するという意味で、原則2をそ のまま使うという趣旨ではございません。それは御指摘のとおりでございます。 ○上野委員 どうもありがとうございました。 ○渡部座長 田村委員、お願いいたします。 ○田村委員 どうもありがとうございました。 皆さん、大変参考になりました。 私から、 JEITAさ ん とABEJAさんに御質 問 があって、既に 岡田委 員、上野委員か らのつ ながりでほとんど答えられているところがあるのですけれども、原則2と原則3について、 2つにかなり温度差があると思っています。 原則3はかなり困難だろうなと思うのです。今日も御指摘いただきましたけれども、現 在の裁判実務を前提にすると、類似性が証明されると依拠が推認されるので、原則3はな くていいだろう、むしろ依拠を否定する側のほうがこれこれこういう形で実は独自に創作 したのだと言わないと今の裁判例だと推認されるから、原則3は要らないだろうと私も思 25 っているのです。 問題は原則2で、さはさりながら、裁判例も類似性があれば依拠は推認されるとはいえ、 アクセスのある程度の証拠があればその推認は強力なものになって、そういう意味で、3 はともかく、2はいろいろ調整のしようがあるかなと思います。 問題は、確かにコード案に書いているものが抽象的なので、どのぐらいの情報が求めら れているか分からないので、今お話がよく分かってきたのですけれども、お話しされてい るような技術の実態であれば、ダウンロードしているURLを必ず探すというのはかなり困 難になるし、無駄かもしれない。 その中で、どの辺で落ち着きがあるか。だからこそ原則2も駄目なのだというのも一つ のやり方ですけれども、ちょっと程度を知りたくて、さっきから皆様の御質問はそれに集 中しているような気がするのですよね。 だから、ダウンロードしたかどうかはともかく、トップドメインぐらい尋ねられたら今 の技術でも大丈夫なのか。そのときに、ただ、大量に請求されるとコスト的にきついのか、 何とかなるのか。 もう一つの可能性としては、例えば、もう汎用的にウェブサイト全般から取っているか ら、はっきりは分かりませんが、そういう取り方をしているので多分入っているでしょう とか、それは原則1でも分かるようなことかもしれませんが、あるいはうちはとりわけこ こだけをやっているとか、うちが開発したのはこの時点だから、この時点のは持っていな いとか、何か特定のこういう方針だから入ってそうで入っていないよとか、そのぐらいの 粒度で原則2を 運用す ると何とか耐え られる のか。そこら辺 の話を JEITAさんと ABEJAさ んに伺いたい。 JEITAさんのほうは原則2、3を区別されていて、とりわけ原則3は困ると書いてあり ますけれども、ABEJAさんはどっちも駄目という感じだったのですが、その辺の温度差を 伺えればと思います。 ○渡部座長 JEITAさんから。 ○電子情報技術産業協会 御質問いただきありがとうございます。 ご質問の最後の部分について誤解がないように申し上げると、JEITAとして原則3につ いては特に受け入れられず、原則2についてはそこまでの抵抗はないという意見ではなく、 原則2、3いずれも受け入れ難いと思っております。 御質問のお答えとして、2、3については内容に差異がありますが、いずれにしても、 そもそも高度の類似性があれば依拠が推認されるという前提であれば、依拠していないと いうことを事業者側が証明する場合は、事業者側から何らかのデータを出すことになると 理解しております。 また、原則2について、権利者側がこの制度にのっとって公開を要求して、そのリンク を学習していることが分かれば、さらに強い依拠の推定になるのではないかという点につ きまして、そういった考え方もあり得るのだろうとは思いますが、もともとの原則として、 26 法律的な考え方や裁判実務は高度の類似性があれば依拠が推認されるということになって おります。そういった既に存在する制度、考え方があるにもかかわらず、改めてさらに強 い依拠の推定のためにこういった制度を設けて事業者に高い負担を課すというところにつ いては大変な疑問を感じるところであります。 2点目のURLの保存等に関して、どこまでであれば対応できるのかという点を示すのは 困 難で あ る と 思っ て お り ます 。 説 明 でも 申 し 上 げま し た と おり 、 も と もと 生 成 AI にお き ましてはURLを保存したり検索したりするようなものにはなっておりませんので、出力さ れたものとURLを結びつけて回答するという仕組みを考えますと、程度にかかわらず高い 負担になると思っております。 仮にここまでは対応可能だというところを決められたとしても、モデルごとのホームペ ージ掲載コストや、対応窓口を全てつくらなければいけないことで、非常に高い負担が発 生いたしますので、原則2、3については対応が現実的に困難ということになります。 我々からは以上です。 ○渡部座長 ありがとうございます。 ABEJAさん、いかがでしょうか。 ○株式会社 ABEJA かしこまりました。ありがとうございます。 トップドメイン等の開示とか、この時点からダウンロードしていない、この時点から持 っていないみたいな回答ができるかというと、情報としては持っていることもありますの で、ノウハウなどの問題を除くと、回答は可能であるということになろうと思います。 難しいのは、おっしゃったように大量に来た場合に対応できるかとか、もう一つござい ますのは、先ほども申しましたが、著作権者から請求が来たら答えてくださいというのが 原則なのですが、あなたは著作権ですかという判定をするのは、著作権者自身が著作権者 だというのは明白な事実かもしれませんが、第三者である事業者だと分からないので、そ この判定は結構難しいところがあります。 また、開示となっても、例えば、これは立証できているではないか、開示不要ではない か、どう見てもいわゆるユーザー側からの類似性の事案で、学習用データとか持ち出さな くても類似性を立証できて、必要性はないではないかというときは、開示は不要となり、 次は開示の必要性という判断が必要だと思うのですが、そこも含めて事業者でやるとなる と結構大変だと考えます。それをホームページで割と楽に出せるようにしてしまうと、次 は、先ほど申し上げました要件判断のところが結構負担になってくるだろうなと思ってお ります。 その意味で、その辺の判断は既存の証拠開示制度で裁判所や法律専門家がやるという話 で、弁護士会照会では弁護士会でやっていただけると。そして、結論として出せというも のだけ出て、今申し上げたようなトップドメインは持っています、ここまでは出せますと いうのは技術とか理論としては対応可能かと思っておりますが、前提の要件判断となって きますと難しいという感覚ですし、その判断をやるのは相当な負担になるだろうと思って 27 おります。 以上です。 ○田村委員 どうもありがとうございました。 今の点ですけれども、すごく正確に権利者であるかとか、すごく正確に開示してやるか ということは全然判断しなくてよくて、よほど権利者でないと思えば退けるぐらいのつも りで気軽に判断していただくということでもやはり大変ですか。 ○株式会社ABEJA まず、何も証拠なく著作権者とは認めませんので、ある程度著作権者 の証拠を出してくださいという話になると考えます。それに対して資料が出てくると思う のです。なかなかそこは手間だろうと思いますし、Aさんが著作権者と認めるとなったら Bさんは違うということになってくるので、真面目な会社からすると、そういったことを 考えると、あまりむやみに気楽に認めるのは難しいかなというのは感じております。 ○田村委員 どうもありがとうございます。よく理解できました。 ○渡部座長 ありがとうございます。 ほかの委員の方、いかがでしょうか。 今日御発言になっていないのは、岡田陽介委員、福田委員。新委員は先ほどありました けれども、このラウンドではないかなと思います。 岡田委員。 ○岡田(陽)委員 ありがとうございます。 前回も同様の質問をさせていただきましたが、各事業者の皆様に改めてお伺いさせて頂 きます。本「プリンシプル・コード」の内容について、「EU AI Act」との整合性やその 水準についてご意見をお聞かせ頂ければと思います。改めて各事業者の皆様の立場から見 て、本コードの内容は「EU AI Act」と比較して、「厳しい」のか、「緩い」のか、或い は整合性が取れていると捉えていらっしゃるのでしょうか。是非、皆様のご見解をお聞か せ頂きたく、よろしくお願いします。 ○デジタル出版社連盟 電書連、デジタル出版社連盟の伊藤です。 御質問ありがとうございます。 直接 的 な お 答え に な っ てい る か ど うか 分 か り ませ ん が 、 例示 と し て ぱっ と 思 い つく EU と の取 引 と い う関 係 で い うと 、 例 え ば電 子 書 籍 は海 外 プ ラ ット フ ォ ー マー の 取 引 が15 年 ぐらい前からあるわけで、それこそ日本の法律をそのままではなくて、シアトルとか、あ っちのほうに則ってする部分もあるものですから、そういった意味では、電子書籍、デジ タルの世界というのは、日本国内だけではなくて全世界がターゲットなのだなと思ってビ ジネスを続けております。 その中で、やはり信頼性というか、著者還元をやって、その窓口となるように出版社と しては努力して電子書籍市場をつくり上げてきたという自負がありますので、今回のプリ ン シプ ル ・ コ ード に つ い ても 、 EU と の整 合 性 等 もあ り ま す けれ ど も 、 より よ い プ ロダ ク トをつくるための一つの行政の示唆ということは非常にありがたいと思っております。 28 お答えとは全然別になってしまったかもしれませんが、御参考いただければと思います。 ○渡部座長 ありがとうございます。 日本民間放送様、お願いします。 ○日本民間放送連盟 民放連の平尾です。 EUのAI Actは本当に国際的スタンダードなのかという御意見もあったかと思いますが、 何かに絶対に合わせないと駄目というものではないですし、日本固有の事情や、音楽業界、 映像業界、漫画、文章、美術、それぞれの業界の事情も異なります。そういった観点でい うと、日本の事情に沿って海外の事例を大いに参考しながら策定していくしかないのかな と思います。 ○渡部座長 ありがとうございます。 レコード協会様。 ○日本レコード協会 ありがとうございます。 私どもも、本日のプレゼンテーションの1ページ目の3つ目に書かせていただきました とおり、本コードが走り出し検証した結果、これだけだと足りないということであれば、 やはりAI Actに基づく透明性とかリスク管理のところの法的義務の部分、法制で縛って いかざるを得なくなっていくのかというような意見でございますので、まずは本コードで ガ イ ド ラ イ ン 的 な と こ ろ か ら い く と い う ス テ ッ プ か な と 思 っ て お り ま す が 、 最 終 的 には AI Actが求めているようなところまで希望としては持っているというスタンスでござい ます。 ○渡部座長 JEITAさん。 ○電子情報技術産業協会 御質問いただきありがとうございます。 EU AI Actと今回のプリンシプル・コードを比較して、整合しているのか、厳しいのか どうかという御質問ですが、まず整合はしていないと理解しております。これは度々言及 されているところでございますが、原則2、3につきましてはEU AI Actに相当する規範 はございません。 また、そもそも開示範囲として、EU AI Actにおいては関連当局や下流プロバイダーと いう限定がなされている一方で、今回のコード案はウェブサイトでの公表プラス内閣府に 届出という形で、一般への公表というのが原則1に定められております。そういった点で 整合していないことに加えて、今回のコード案のほうが厳しいと感じる部分は多いという のがお答えになります。 ○渡部座長 ありがとうございます。 ABEJAさん。 ○ABEJA ABEJA から回答いたします。 EU AI Act と異なるかということでして、異なると考えております。 個別に内容を説明申し上げます。まず、原則1の(1)ア、「使用モデル関係」と書か れているものですが、これに関しては一見類似する規定が EU AI Act の general-purpose 29 AI のところにございまして、似たような情報を開示せよと書いておりますが、まず開示 対象が違います。すなわち、EU の AI Act の general-purpose AI の開示は、政府または AI モデルを使って実際のシステムを組み込む、インテグレーションをする、そういった インテグレーターである IT 事業者、下流プロバイダーに対して NDA 付で開示すればよい ことになっておりますが、プリンシプル・コードではホームページで社会一般に開示する ことになっておりまして、開示対象が異なります。 この背景は何かといいますと、EU AI Act 自体がそもそも当初はいわゆる禁止 AI、ハ イリスク AI、限定リスク AI のような具体のユースケース、利用目的に即したリスクの大 小に応じて規制を設けるというスタンスでしたが、ChatGPT 等の基盤モデル、ファンデー ションモデルの登場によって、それも規制すべきだという声が上がっていました。 ファンデーションモデルというのは目的が多様なので、このユースケースだからリスク が高いという判定ができません。よって、general-purpose AI 規制というのを別個設け、 具体の規制はモデルを使って最終的につくられる IT システムに組み込むインテグレーシ ョンの下流プロバイダーが具体の取組を、ハイリスク AI ならハイリスク AI としての取組 を行うことを前提に、それを可能たらしめるために一定の情報を general-purpose モデ ルの開発者は開示せよという構造になっているという理解です。つまり、ハイリスク AI の適用は下流プロバイダーとなる前提で、それを可能たらしめるために情報開示しなさい、 提供してあげなさいというもので、設計思想がまず違うと言わざるを得ません。なので全 く違うものだと考えております。 次に、原則1(1)イですが、これだけは EU AI Act の general-purpose AI の規制 と同じ内容になっております。 同じく(1)ウ、アカウンタビリティー関係ですが、これは EU AI Act には存在して おりません。近いものを挙げますと、AI 事業者ガイドラインになっておりますが、私自 身、AI 事業者ガイドラインのワーキンググループで策定に関わっておりますが、これら の事項は開示内容として挙げていないのです。EU AI Act にはウは存在しないです。 続いて、原則1(2)になりますが、こちらは先ほど申しましたように、EU AI Act の general-purpose AI 規制の中で、(2)に書いていることに近いことを実施せよという 指示はガイドラインとしてありますが、実施した内容を開示せよということにはなってお りません。対しまして、プリンシプル・コードは、実施した上でその実施内容を開示せよ となっておりまして、EU AI Act よりも開示分だけ上積みした規制がなされているという 理解になると思います。 原則2、3に関しましては、繰り返しになりますが、そもそも全く EU AI Act に存在 しない規制になっておりますというのが私の理解でございます。 ○日本書籍出版協会 日本書籍出版協会から補足の意見を述べさせていただきます。 プリンシプル・コードとEU AI Actの比較が細部にわたって行われておりますが、我々 の立場としては必ずしも共通したものである必要は全くないと考えております。コンテン 30 ツ保護の前提となる著作権法そのものが各国において異なるなかで、プリンシプル・コー ドとEU AI Actが同一であることの方が不自然であると考えます。もちろん世界基準を意 識し、各国の目指す理念を共有することは重要ではありますが、プリンシプル・コードと EU AI Actの内容が異なることはなんら不都合なことではないというのが我々の見解です。 ○渡部座長 ありがとうございます。 あと、御発言いただいていないのが福田委員と新委員です。もし御発言があればいただ ければと思います。 ○福田委員 私からは特に質問はございません。 ○渡部座長 新委員はよろしいですか。 ○新委員 私も特にございません。 ○渡部座長 時間的にはあと5分なのであれなのですけれども、何かこの時点で御発言さ れたい方がおられましたらお願いいたします。限られた時間ですけれども。よろしいでし ょうか。 岡田委員。 ○岡田(陽)委員 皆様からのご回答に関連しまして、一点補足させて頂きます。先程の 私の質問で、ご不快な思いをさせてしまった可能性がございますが、質問の意図について 説明させて頂きます。もともと本検討会の各委員の間では、「世界で最も AI を開発・活 用しやすい国」という目標を掲げる中で、「EU AI Act」よりも厳しい規制を課すことの 是非について議論が交わされてきた経緯がございます。そのため、本プリンシプル・コー ドを検討する上でも、まずは「EU AI Act」を一つの基準として捉えるという前提がござ いました。先程の質問は、あくまでこの前提に沿って皆様のご見解を確認したかったもの であり、特定の基準に固執する意図はございません。本検討会での議論の背景を踏まえた 確認としてご理解頂きたく、補足で発言をさせていただきました。 以上です。 ○渡部座長 ありがとうございます。 それでは、ほぼ時間になってきましたので、ここで質疑応答・意見交換は終わりにした いと思います。 本日は、前回に引き続きまして、お集まりいただいた各団体のヒアリングを行うことで、 非常に理解が深まったと思いますので、改めて皆様の御協力に深く御礼を申し上げたいと 思います。 次回の検討会の進め方について、事務局からお願いいたします。 ○清水参事官 ありがとうございました。 次回の日程等につきましては、追って調整の後、委員の皆様に御連絡いたします。 事務局からは以上でございます。 ○渡部座長 ありがとうございました。 それでは、本日の会議を終了いたします。 31

資料1

資料1 パブリックコメントで寄せられた主な意見 令和8年4月21日 知的財産戦略推進事務局 内閣府 結果の概要 内閣府  意見募集期間:令和7年12月26日(金)~令和8年1月26日(月)  意見提出数:2161件(うち、法人・団体数:99法人・団体) ※意見提出総数は意見数であり、 同一人物・団体が重複して提出しているものを含む 1 パブリックコメントで寄せられた主な意見① 内閣府 1.基本的考え方について  透明性の確保は重要であり、本コードに賛同。  国際競争で日本だけ不利にならないよう、EU等との整合を重視している点に賛 同。  本規範は強制的な性質を持つべき。  導入企業がAIベンダーを選定する際のデューデリジェンス(DD)基準として、本 コードに基づく開示情報が活用されることを期待。  「利用者の心身の安全を含む包括的な利用者保護」の観点を目的に明記し、 「利用者保護」の観点をより明確に位置づけるべき。  プリンシプル・コードにより自主的な対応を促すのが望ましいと考える場合でも、従 わない事業者が一定数いる場合は法制化の検討に着手するべき。  権利者や利用者がないがしろにされる傾向があった中、本コードの策定は画期的 な取組である。 2 パブリックコメントで寄せられた主な意見② 内閣府 1.基本的考え方について  この程度の開示は無意味という事業者もいるが、開示は立派な抑止力である。  EU型とUS型を併存させた、ハイブリッドガバナンスモデルとして評価する。  「信頼できるAIを創る」とするのであれば、どのようなデータを、どのように収集しト レーニングに使用したか開示できない状態では信頼たりえない。  比較可能な様式(機械可読な項目)とすべき。  訂正履歴の確認等、虚偽申告へ対応できるようにすべき。  受入れ状況の検証又は評価の在り方について、必要に応じて検討を行うことが考 えられる旨を追記すべき。  届出や更新手続きにあたってはe-GovやGビズポータル、公表に当たってはGビズ インフォとの連携を図ること等を期待。  実効性確保のために罰則を設けるべき。 3 パブリックコメントで寄せられた主な意見③ 内閣府 1.基本的考え方について  国内外問わず積極的に同コードが受け入れられるための施策の検討並びにその 周知に努めるべき。  本コード(案)が実効性を持つためには、履歴管理を推進しつつ、技術進展を 止めない運用設計が必要。  日本は膨大かつ高品質なデータ、権利を保有している世界でも有数の国であり、 権利を保護し、国の利益に結びつくようにしていくことが我が国にとって重要な生成 AI時代の戦略である。  現状、特定イラストレーターの作品に酷似した生成物を作り名誉を棄損するケー スが多く見られる。一般人がボタン一つで一瞬でそのような嫌がらせ、営業妨害、 著作権侵害が行われてしまうため個人で弁護士を雇い、戦うのにも限界がある。 4 パブリックコメントで寄せられた主な意見④ 内閣府 1.基本的考え方について  多くのクリエイターが「自分の作品がAIの学習に利用されること」を防ぐために、自 衛策としてSNSアカウントの閉鎖や移動、投稿の削除を余儀なくされている。本来、 表現の場であるはずのプラットフォームにおいて、利用者側が多大なコスト(労力・ 機会損失)を払って対策しなければならない現状は、極めて理不尽であり、創作 意欲を減退させる要因となる。  生成AIの学習は「人間の学習や模倣と同様である」と説明されるが、この両者を 同一のパラダイムで扱うことには、根本的な無理がある。人間が創作活動を行う 際の参照学習は、個体としての寿命、記憶容量、注意力、再現精度といった点 で厳しい制約を受けている。一方、生成AIは、極めて大量のデータを高精度に保 持し、統計的特徴をほぼ劣化なく内部表現として蓄積することが可能である。この ような能力差が存在するにもかかわらず、人間の模倣と同一の基準で生成AIの 学習や出力を評価することは、著作権者にとって過度に不利な結果を招きかねな い。  生成AIは、無断で収集・利用された学習データがなければ、そもそも機能し得な い技術である。こうした状況を看過したまま利活用のみを推進することは、結果とし て、創作者からの一方的な価値の搾取を正当化する構造を固定化させかねない。 5 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑤ 内閣府 1.基本的考え方について  AIに無断学習を許すならば、そもそも主従関係として「学習データがなければ現在 のいわゆる生成系AIは何も出来ない」という点が重要です。学習データが主であり、 AIのシステムは従である。AI側はデータを「使わせてもらう側」であり、主たる学習 元に対し、適切な支払い、悪用できないようにする規制、違反した場合のAI企業 への罰則を設けるのが当然。  原則を実施しない時点で、どのような事情があろうとも、生成AI利用者及び権利 者の置かれた事情を全く考慮されていないと感じる。「原則を実施しない理由」を 十分に説明されたとしても、データセット内の透明性は一切保証されない。  コンプライ・オア・エクスプレインについては、原則を実施しない理由の説明が不適 切な場合には、適切と認められるまで生成AIサービスなどの提供を認めないこと、 「説明している以上は実施しないままでOK」ではなく、ゆくゆくは実施できるようにす るための取り組みを年1回の見直しにおいて求めるようにすべき。  日本のAI事業者に対して過大な負担を課すものであり、日本におけるAI開発・ 利活用を阻害し、国際競争力の低下を招く。 6 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑥ 内閣府 1.基本的考え方について  実質的に国内事業者のみを対象とする形で運用された場合、国益や国内産業 競争力の観点から望ましい姿とは言えない。  スタートアップや小規模事業者の新規参入を委縮させる。  海外事業者が日本市場を敬遠し、日本国民が最先端のAIサービスにアクセスで きなくなるリスクがある。  出力が業務処理結果にとどまり公衆向け流通を目的としない場合には対象外と すべき。  顧客の家庭内など閉域での利用は対象外とすべき。  一の法人が正当に保有・管理する業務データに基づくサービスについては対象外 とすべき。  「利用者が権利侵害リスクのあるコンテンツ生成を行うことができる生成AIシステ ム」にその範囲を限定すべき。 7 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑦ 内閣府 1.基本的考え方について  チャットボット等の利用する者が特定されるような場合や特定かつ限定的な目的 でのみ利用されるものは除外されるか明確にすべき。  グループ会社での利用は「一の法人又は個人が保有するデータを用いて、その者 のみが使用する生成AIシステムを提供する者」のみに該当するのか明確にすべ き。  B2Bの場合、単一顧客に対する生成AIシステム又はサービス提供は対象外であ ることを明確化すべき。  事業者一覧が公表されるため、事実上の強制力を持つ規制と変わらない。  コンプライ・オア・エクスプレインの手法によらない一般的なガイドラインとすべき。  独自の報告形式を新設するのではなく、既存の開示枠組みへの記載をもって代 替可能とすべき。 8 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑧ 内閣府 1.基本的考え方について  「エクスプレイン(実施しない理由の説明)」を選択する場合において、事業競争 力確保の観点から「技術的な制約」や「過度な業務負担」が正当な理由として認 められる旨を、ガイドライン等で明確化するべき。  オープンソース等のオープンなAI開発の実務では、モデルカード、データカード、リポ ジトリ、本府ページ等で情報開示が行われるのが一般化されており、コーポレート サイトでの公表方法の限定はオープンソースのコミュニティや研究コミュニティの実態 にあっていない。よって、公表は一般にアクセス可能で継続的に参照できる媒体で あれば足りる旨を明記すべきであり、機械可読も推奨に留めるのが望ましい。  コンプライせずエクスプレインを採用した事業者や、エクスプレインさえしない事業者 との間で不公平感を感じさせないに足る、実効性確保の具体策が示されるべき。  内閣府知的財産戦略推進事務局等による審査を経た原則1の受入状況の公 開等により、遵守事業者への批判的なレピュテーションを抑止すべき。 9 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑨ 内閣府 1.基本的考え方について  「非開示」は、事業者の権利として認められているものであって、企業姿勢として直 ちに不誠実ととられることがないよう、政府からの発信での配慮をするべき。  EU AI Act等の海外の枠組みと比較しても厳しい要件が含まれ、事業者に過剰 な負担を強いる内容となっている。  上流モデル(海外を含む)が本コード整合の開示・窓口を備える場合、下流は 自社の追加部分のみを開示すれば足りる、という規定を明記すべき。  AI法との位置づけや付帯決議との内容との整合を考慮すべき。  従来の国際的基準や国内ガイドラインを基本としたアプローチとすべき。  「生成AI提供者」では開示が難しい項目があり、考慮すべき。  「生成AI事業者」の定義について、まずは「基盤モデルを開発し、提供することを 主たる事業とする者」に限定して運用を開始すべき。 10 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑩ 内閣府 1.基本的考え方について  リスクベースアプローチを採用し、段階的な負担とすべき。  「エクスプレイン」として非開示の理由を公表したとしても、風評被害等で事業者が 不利益を被ることも想定される。 11 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑪ 内閣府 2.原則1について  透明性の確保に向け原則1の各事項の開示は非常に重要。  概要レベルでの情報開示は、国際的なベストプラクティスとも整合している。  内閣府に公開いただいた記載例に沿った粒度であれば対応可能なものが多い。  「合理的なディスクロージャーによって信頼性を高めて、そして、お客様を獲得して いく」といった市場による規律は有効かつ重要であり、原則1の内容および開示を 求めることに賛成。  原則1による開示は、自社の内部統制を開示するものと評価することで、望ましい 経営であり、生成 AI 事業者やその取締役が免責される可能性を高め、インセン ティブを高めることができる。  具体例が示されることで分かりやすくなり、事業者の取組を比較できるようになるの で、良い取組である。  透明性については、一定の範囲で事業者も対応可能なのではないか。 12 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑫ 内閣府 2.原則1について  実際は外国でもデータセットの透明化が進んでおり、日本が遅れないようにすべき。  海賊版回避は「基準の考え方」と「誤判定是正」をセットとすべき。  学習データの「偏り(概略)」を透明性項目として記載すべき。  ユーザーエージェント公開、変更通知、クロール方針の履歴までセットで記載すべ き。  学習データに関する情報を開示することは、サービスへの信頼確保のために極めて 重要。  クローラに関する開示を求めた方針は妥当で、第三者クローラからの提供データを 対象に含めていることにも賛同する。検索拡張生成(RAG)で利用される参照 用の「知識データ」についても蓄積している場合は開示対象に含めるべき。 13 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑬ 内閣府 2.原則1について  「原則1」が定める開示対象は「データに関連する事項」とのあいまいな表現にとど まり、また開示の具体例もデータセットを特定し得る記述とはなっておらず実効性 のある開示を求める規定とすべき。  具体例で示されている要素だけでなく、提供事業者名やデータの名称などそれぞ れのデータセットを特定できる情報の記述を求めるべき。  AIクローラーの名称/識別子、目的、所有者等の情報を公表することにコミットし ている点に同意する。こうした透明性は、権利者やボット管理提供者がトラフィック を正確に識別・管理するために必要。  学習データには、個人を識別できるコンテンツを含めるべき。本規範はより詳細な アプローチを採用し、AI開発者および提供者に対し、学習および検証に使用した 各作品について、可能な場合には具体的な詳細情報を提供することを義務付け るべき。  生成AIシステム又はサービスの開発・提供・利用中に行われた意思決定等に関 するトレーサビリティを確保するため、学習・検証データの記録方法、頻度、保存 期間等に関する事項も明記すべき。 14 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑭ 内閣府 2.原則1について  高リスク領域は開示内容を強化すべき。  「回避に取り組む」という表現では、実際に回避がなされているか否かが不明確と なるため、海賊版サイト等へのクロールの有無を開示させることが必要。  一度学習されたデータについても、権利者からの申し出があった場合に影響を低 減するための努力(アンラーニング等)を行うことを、努力義務として明確化する べき。  権利者が生成AIの学習や利用に反対の意思を示しているウェブサイトを、無断 で学習や検索拡張生成(RAG)の対象としないことを追記すべき。  「知的財産権を侵害する生成物の生成を防止する技術的措置を可能な限り講 ずること」を「知的財産権を侵害する生成物の生成を防止する技術的措置を講じ、 その取り組み内容を公表すること」に修正すべき。  学習ログは合理的な期間保存されるべき。 15 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑮ 内閣府 2.原則1について  改ざん検知可能であること、事後に整合性確認が可能であることを要件として位 置付けるべき。  最低限の開示が望まれる情報についてはテンプレートを設けるなど、事業者の負 担を軽減するための対応をすべき。  特定の画風・特徴の表現を目的とした生成AIについては、「権利者からの許諾を 得ているか」を開示情報の重要項目とすべき。  運用開始後、いつ何時問題が明らかになるかは予測不可能であり、運用している システムに使われたデータは恒久的に保存と開示の義務がある。  ルールを守る善意のユーザーを想定するのではなく、ルールを破る人がいることを前 提に、物理的・技術的に「悪いことができない」仕組みをAI自体に組み込むことを 必須要件とすべき。 16 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑯ 内閣府 2.原則1について  事業者が示した「実施しない理由(エクスプレイン)」が不十分、あるいは虚偽で あった場合や、利用規約等で本原則を無効化(オーバーライド)しようとする場 合に対する、実効性のある制裁(公表、勧告、業務制限等)を明記すべき。  現在の生成AI開発者・提供者・利用者の無知/無法ぶりを見ていると「知的財 産権保護のための措置」があってなお、著作権をはじめとする多くの権利が侵害さ れてしまう可能性を拭いきれない。もっと開発・提供・利用側を強く規制をした上で、 クリエイターをはじめとする多くの人々が開示請求をしやすい仕組みにすべき。  LLMにおける資産はデータ学習結果から得られたパラメータであってこちらは学習 側の機密として保護されるべきだが、学習データセットおよびその摘要には学習側 は何の権限も持たない。許諾を得た出典の開示は社会的に権利情報の信頼性 が担保されるし、無許諾の出典開示は権利者/開示仲介窓口負担を回避するこ とが出来る。  開示内容の粒度や表現方法によっては、専門的知識を有しない利用者や個人 の権利者にとって実質的な理解が困難となるおそれがある。概要開示が形式的な ものに留まらないよう、分かりやすさへの配慮が求められる。 17 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑰ 内閣府 2.原則1について  HAIP報告枠組みへの対応やモデルカードの公開等、既に公開している資料での 開示が原則1の目的を実質的に果たしている。  公開手法の限定や、公開内容について必須となる項目を限定し、機密情報・営 業秘密を考慮すべき。  原則1の開示は事業者にとって技術的・経済的に多大なコストとなる。  情報開示を行うことでノウハウの流出やセキュリティ上の懸念が生じる。  生成AI提供者では開示が難しい事項が含まれる。  モデルの種類やプロダクト・サービスが多岐にわたる場合、網羅的な記載を必須と すると記載量が膨大となり、Webページの管理も非常に煩雑になることが予想さ れる。このような場合、主たるサービスを抽出して記載することで足りるか明確にす べき。  どの基準まで公開するとコンプライしたことになるのかAI事業者側で判断を行いにく い。 18 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑱ 内閣府 2.原則1について  概要開示対象事項には、アーキテクチャや設計仕様、トレーニング方法、学習に 用いたデータの種類など、AI事業者にとって営業秘密やノウハウと言える部分も含 まれており、競争力の根幹に関わるものである。  原則 1 の開示項目は営業秘密/ノウハウに該当する。  営業秘密や契約上の機密情報、または機密性の高い事業・技術情報の開示は 求められないことを、コード案において明示すべき。  ノウハウの保護やセキュリティ等の点から開示を行わないことを認める旨を明示すべ き。  クローラの識別子を公表すると、ウェブサイトの運営者は誰がどのようなデータを取 得したのかを把握することができるため、かかる情報が運営者により広く公開される 等により流出すると、守秘性の高い情報が流出してしまう。 19 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑲ 内閣府 2.原則1について  意思決定に関わる決裁書類や顧客(ステークホルダー)との議事録等は、事業 者の営業秘密に該当するなることがほとんどであり、開示は現実的に極めて困難。  AI事業者ガイドラインにおいても、AI Actにおいても、公表が予定されている事項 ではないため、一般に広く公開することにそぐわず、除外すべき。  技術的に困難な事項が含まれる/事業者負担が大きい。  電子透かしやC2PAといった技術はまだ十分に浸透した技術ではなく発展途上で あり、容易に削除しうるもので、実効性も十分とは言えないため、この項目は削除 すべき。  著作権ポリシーについて「その要旨を外部に公表すること」との記述を削除すべき。  「電子透かし、C2PAその他のコンテンツの出所や来歴を証明するような技術 的措置を可能な限り講ずること。」との記述を削除すべき。  「学習したログを一定期間保持していること」との記述を削除すべき。 20 パブリックコメントで寄せられた主な意見⑳ 内閣府 2.原則1について  照会窓口は実装が難しい会社ほど放置になりがちなので、内閣府が共通テンプレ (入力項目・回答形式)を提示すべき。  意思決定等のすべてを追跡・遡及可能な状態とすることは、事業者の負担及び 機密保持の観点から現実的に困難である。  「標準化されることが期待」という表現は、任意の枠組みであるにもかかわらず、別 紙具体例を事実上のチェックリストとして固定化し、実務上の“義務”として運用さ れる誘因となり得る。オープンソースコミュニティや研究における頒布のモデルでは、 提供形態が多様で、画一的な開示フォームや運用要求が適合しない場合があり、 「例示が標準化」すると禁止用途の記述やログ・透かし等の要求が連鎖的に上流 へ波及し、委縮効果を生むことになる。  「アーキテクチャ」の開示は、例えば「Transformerベース」「拡散モデル」といった 技術的な大分類(一般名称)の提示をもって原則を満たすものとし、独自の技 術的工夫や詳細な内部構造の開示を求めるものではないことを明記するべき。 21 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉑ 内閣府 2.原則1について  開示対象が「概要」であることは記載されているが、項目の中に「推論過程や判 断根拠を含むパラメータの設定」等、受け手次第で詳細開示に読める文言が含 まれる。国内事業者が、営業秘密や安全保障・セキュリティ上の懸念から開発・ 提供を控える誘因となり得るため、開示粒度を明確化すべき。  追加のリソースが必要とされることになるうえに、効果が乏しいので反対。モデルアー キテクチャを記載したところで、それが一般にAIモデル学習へのデータの無断利用 などで損害を被る人の救済にはなりえない。  セキュリティ・攻撃耐性に直結し得る項目である。  クローラーの名称・識別子の開示要求を完全に削除し、著作権法第30条の4が 認める解析の自由を実質的に制限(オーバーライド)しないことを明文化すべき。  保持期間は一律ではなく、用途・影響度・事故原因究明・再発防止・立証の必 要性等を踏まえたリスクベースで整理することが望ましい。 22 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉒ 内閣府 3.原則2について  権利者や利用者が「自分のコンテンツが学習対象に含まれた可能性」を確認し、 必要に応じて救済につなげるための重要な導線である。  より高度な情報開示の枠組みを盛り込んだことを歓迎。  照会・回答のテンプレート(統一フォーム)を整備し、個人でも提出可能とすべき。  個人クリエイターが救済にアクセスできるよう、照会手数料の上限目安や、減免の 考え方を示すべき。  申請者がオンラインに投稿したコンテンツと類似または同一の出力結果を提示でき る場合のみに、更なる情報開示が限定されるべきではないことを明確にすべき。  事業者に対しては、形式的な当該URLそのものからの学習の有無の確認に留ま らず、当該作品(コンテンツ)を含む動画等が学習データに含まれているか否か について確認・回答させるべき。  列挙されていない事項であっても、法的救済の実現や法令遵守といった正当な理 由が求められる限りは開示要求が可能であることを追記すべき。 23 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉓ 内閣府 3.原則2について  学習データは、個々のURLレベルで開示されるべき。  透明性と説明責任の確保のため、権利者が正当な利益を有するトレーニングデー タの完全な記録を取得できるようにすべき。  手数料・回数制限は「濫用防止」目的に限定し、萎縮防止の上限目安と減免を 示すべき。  手数料や回数制限は、弱い権利者ほど不利になり得るため、 低額・免除基準、 個人クリエイター配慮を意識すべき。  「一定の手数料」や「回数制限」等の濫用防止策について、業界標準となる具体 的な目安(ひな形)を政府主導で検討すべき。  原則2・3に実演家の限定開示(Yes/No確認)と第三者機関による非訴訟 型確認ルートを追加すべき。  そもそもこのような問い合わせが発生しないように【原則1】イにてできる限りすべて の学習データ情報を詳細に公開するべき。 24 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉔ 内閣府 3.原則2について  原則2において「訴訟提起、調停申立て、ADR(裁判外紛争解決手続)そ の他の法的手続を現に行い」とあるが、法的手続は相当の準備があってはじめて できるものであって、権利者が上記の行為を行う前段階にこそ学習データの開示 が必要である。  原則2・3が想定する、特定URLやドメインがクローラ対象/提供データに含ま れるか等の確認手段は、情報の非対称性を緩和し、権利救済の実効性を高め る。  特定のドメイン(URL)がクローラの収集対象に含まれているか、あるいは第三者 から提供された学習データソースに含まれているかを開示することを求めることは、 モデルトレーニングの実態を正確に反映していない。元の学習データはモデル内に 保存されないため、特定の出力を単一のソースURLまで追跡することは意味をな さず、技術的にも大変困難。 25 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉕ 内閣府 3.原則2について  情報収集の手段としては、本件文書に記載されている訴訟提起後の当事者照 会(民事訴訟法第163条)のほか、訴え提起前の当事者照会(同法第132 条の2)や、弁護士法第23条に基づく照会制度など、既に複数の法的手段が 整備されており、既存の証拠開示制度で足りる。  権利者が訴訟提起を準備している場合に生成AI事業者が自発的に自ら不利に なる可能性のある情報を開示することはおよそ望めず、開示に応じるインセンティブ がないため、実効性が疑問。  被疑生成AI生成物に用いられた生成AIの特定を「開示の求めが満たすべき事 項」に加える等、濫用的な要求を防止するための仕組みを設けるべき。  基盤モデルの訓練および提供を行わず、他社が提供するモデル(API等)を利 用してサービスを提供する事業者に関しては、本コードの適用対象外とすべき。  本原則は、学習データの具体的内容、学習方法、モデルの内部構造、パラメータ 等の詳細な技術情報の開示を事業者に求めるものではないことを明記すべき。 26 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉖ 内閣府 3.原則2について  ログが存在しない場合や確認に多額の費用を要する場合には不明との回答を行 えることを明記すべき。  生成AI提供者において回答できない場合があり、「生成AIサービスに搭載さ れた生成AIモデルを開発した者の名称」での回答を可能とすべき。  オープンウェイト等の基盤モデルに追加学習(ファインチューニング、継続事前学習 等)を行った場合の原則2・3の適用関係が不明確。  事業規模やリソースを考慮し、スタートアップに対しては開示義務の段階的な適 用や、簡便な対応プロセスの策定など、開発スピードを損なわない具体的な配慮 を求める。  透明性の確保、民民間の対話の促進の趣旨からは、原則1にて足るため原則2 は不要。  サービス運用をしていない上流に、実務上の問い合わせ対応や説明責任が波及 する懸念がある。原則2の回答主体は原則として当該サービスの提供者であるこ とを明記し、上流開発者や再頒布者を過度に巻き込まない線引きを入れるべき。 27 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉗ 内閣府 4.原則3について  利用者が意図せぬ侵害を回避し、安心して作品を発表するための有効な手段と なり得るもの。  「訴訟提起、調停申立て、ADR(裁判外紛争解決手続)その他の法的手 続に用いる目的で利用しない旨を誓約していること」とあるが、どういった理由でこ の文言があるか理解できない。海賊版、無断転載、流出した資料、児童ポルノ、 学習禁止を明示された投稿プラットフォームからのデータ、あるいはrobot.txtや学 習阻害措置が施されたデータ等、現状でも学習に用いるべきでないと我が国のガ イドラインでも示されているようなデータが出てきても訴訟等に利用するなということ か?本項目は必要ない。  開示する時期について具体的な期限を設けるべき。  「求めがあり条件を満たす場合に回答を行う」とあるが、なぜ被害者が労力を払わ なければいけないのかがわからない。「求めがあった場合」でなく、原則として常に開 示すべき。 28 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉘ 内閣府 4.原則3について  AI生成物の便益を直接享受するのは利用者であるため著作権侵害の有無等を 確認するための手続コストを、生成AI事業者に一律に課すことは、負担の所在の 観点から合理性を欠く。  既存の証拠開示制度との役割分担の整理が必要。例えば、生成AIコンテンツを 公開した利用者が著作権者から著作権侵害の警告を受けた場合には、弁護士 会照会や調査嘱託といった既存法の証拠開示制度を活用できるため、原則3の 利用場面は限定的にとどまると考えられる。  広範に開示を認めることは、開示請求先となる企業に対し、必要以上の負担を 生じさせることとなるほか、開示請求がみだりに乱発されるリスクがある。  生成AI利用者が自身の生成物と類似するコンテンツが学習データに含まれている かを照会できる仕組みを実現するのは技術的に困難。  芸術的な画像作品などは、複数のプロンプトやその他の手法を用いて段階的に生 成・調整されることが一般的。その結果として、オンライン上の既存作品と一定の 類似性が見られたとしても、それが直ちに独立創作でないことを意味するものでは 29 ない。 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉙ 内閣府 4.原則3について  生成者が、自身の生成物が他人の権利を侵害していないか確認する手続きは実 務上のニーズが乏しく、事業者への過度な負担となるため削除すべき。  ユーザーは、自身がAIを利用して生成したコンテンツと既存の著作物との類似性 が高いと判断した段階で、依拠性を確認するまでもなく当該生成物の公開を差し 控え、または取り止めるのが通常。類似性を意識しつつも、依拠性を満たさないこ とを信じて公開を実施または継続しようとするのは一部ユーザーにとどまると思われ、 そのようなユーザーへの対応のために独立した本原則を設ける必要性に疑問。  「開示の求めが満たすべき事項」として、例えば「類似コンテンツの生成を企図して いないプロンプトで生成した事実を証明できること」を追加すべき。 30 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉚ 内閣府 5.例外の内容について  OSSライセンスの提示をもって内容の開示に代えることができるとする例外規定に ついて、「例外」が生成AI事業者の抜け道とならないよう実務の実態に即した 柔軟な運用とすべき。  規約で適用除外・制限する場合には、対象範囲、理由、代替措置、第三者へ の影響まで説明させるべき。  「エクスプレイン」は やらない理由だけでなく、1代替措置 2リスク評価 3実施予定 (ロードマップ) 4第三者検証の有無を最低限の様式とすべき。  「コンプライ・オア・エクスプレイン」の枠組みにおいて、単に説明を行えば足りるとされ る場合と、エクスプレインが成立しない場合とを明確に示している点を強く支持する。  草案のままでは実質的な逃げ道があり、「オープンソースのAI使用」と書くだけで、 それらに別途用意したデータを再学習させたとしてもオープンソースのため開示不 可と言われれば追及が困難になっていると読める。 31 パブリックコメントで寄せられた主な意見㉛ 内閣府 5.例外の内容について  SMEは、コストが原因で対応できない割合が多くなると予測される。政府の実施 する事業等にSMEが選考場面等で不利になってしまい、スタートアップ振興などの 重要な目的が妨げられる可能性があるため、一定のインセンティブを与えるべきで はない。  オープンソースソフトウェアや外部基盤を利用する事業者に対する例外を設けてい るものの、その内容は限定的であり、実務上の負担軽減としては不十分。 32

資料2

資料2 生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の 保護及び透明性に関する プリンシプル・コード(仮称)(案)について 2026.4.23 一般社団法人 日本書籍出版協会 一般社団法人 日本雑誌協会 一般社団法人 デジタル出版者連盟 パブリックコメントでの意見 ライセンスによる学習利用とオプトアウト方式 • 事業者は可能な限り、権利者からの異議申し立てのリスクを予見し たシステム設計を行うことが、結果的にAI事業を円滑に発展させる ことにつながる。特に商業目的のAI開発においては、権利者との事 前合意(許諾・ライセンス)に基づく学習を原則とした仕組みを構 築すべきである。 • 今般のプリンシプル・コードの策定にあたって参考としたと明記さ れている、「EU AI Act」においては一定の条件のもとに権利者のオ プトアウトが認められている。このようなグローバルな動きにも配 慮していくことも重要な要素になる。 外資系事業者が遵守しやすい仕組み作りに期待 • ユーザー数が多い汎用的な生成AIのサービス提供をしている外資系 事業者に対しても、国から同様の対策を強く求めることや、そのた めの仕組み作りが必要である。 パブリックコメントでの意見(Ⅱ) 権利侵害の内容の明確化 • どのような状況であれば「侵害していない」とするのかの基準や具体例も含めて 明確にするべき。著作権法の権利制限規定に基づいて著作物を利用することを前 提とするのであれば、その拡大解釈が起きないような基準、どのような状況が権 利の侵害が起きていないと考えるのかも含めて事業者としての立場を開示すべき。 出力・公表段階における「類似性判定」の強化 ・生成されたコンテンツが既存の著作物や著名なキャラクターに類似していないか、 AI事業者側で高度なフィルタリングを実装することを強く求める。技術的に類似性 を排除する機能を標準搭載し、その精度についても説明責任を果たすべきと考える。 また、著作権侵害物が出力された場合などに権利者を救済するために、AI事業者に は窓口を設置し適切な対応を行うことを求める。 「画風・作風の模倣」への対策 • 特定の権利者の権利を侵害する可能性が高い「追加学習(LoRA等)」機能の提供 や、それを助長するインターフェースの制限を、事業者の責務として盛り込むべ き。 「海賊版サイトからの学習排除」の明確化 ・AI事業者は、学習データに侵害コンテンツが混入していないかを具体的にどう精 査したのか、その「プロセス」を開示することを原則とすべき。 英国出版協会レポート Content Superpower: UK publishing and the AI licensing market (The Publishers Association, 2026年3月3日) https://www.publishers.org.uk/publications/content-superpower-uk-publishing-ai-licensing-market/ 【要旨】 ・10年前から始まっているテキスト・データマイニング目的の出版データのライセンスを通 じ,AIライセンス市場はすでに確立されており、2023年までには、AI学習に関する出版社と 開発事業者の契約も続いている。 ・現在ではRAG(検索拡張生成)向けのライセンスが、利用状況を正確に把握でき、従量制 課金による定期収入に結びつきやすいことから,市場の重要かつ成長著しい一部となってい る。また,RAGにより出典を明示することにより、著者の権利を守れるというメリットもあ る。 ・ライセンス市場は活況を呈しており、参入する出版社の数は今年(2026年)中にほぼ倍増 する見込み、主要な学術出版社すべてが含まれると予想されている。 ・データがAIモデル間の重要な差別化要因となる中、出版社の高品質なコンテンツはますま す評価されており、英国にとって大きな競争優位性を持つ分野となっている。 ・出版社側においてもAIで読めるようなクリーンかつタグ付けされた構造化されたデータへ の投資が必要である。 書協、生成AI関連WGで検討開始 1.出版契約書(ひな形)にAI関連条項を追加 - 著作権者と出版者間の出版権設定契約 2.出版物制作過程におけるAI利用に関する社内ガイドライン策 定のためのチェックポイント作成 3.自社コンテンツをAI事業者等の第三者に提供する際の考え方 のとりまとめ

資料3

AI時代の知的財産権検討会 資料3 「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性 に関するプリンシプル・コード(仮称)(案)」に対する意見 2026年4月23日 一般社団法人 日本民間放送連盟 はじめに 1  生成AI技術の進歩の促進と知的財産権の適切な保護を両立し、権利者と利用者にとって安全・ 安心な利用環境を確保することを目的に、プリンシプル・コードを策定することに賛同します。  ▽「享受目的」が存在する開発・学習に著作物が無断で利用されていること、▽インターネット 上に違法にアップロードされている著作物が学習されうること、▽権利侵害複製物が生成されう ること――など、権利者と利用者の双方に多くの実害と不安を与えています。  民放連は「プリンシプル・コード(案)」への意見募集に応じ、具体的な修正要望を行いました。 本日は生成AIに対する民放の問題意識を中心にご説明します。 【原則1】について 2  生成AI事業者に対し、透明性確保や知的財産権保護のための措置の開示を求めたことに賛同し ます。  生成物が「享受目的」で利用され得る生成AIの開発においては、権利者が存在する著作物を学 習データとして無断利用しないことが大前提です。  「学習及び検証等に用いられたデータに関連する事項」の開示を原則としたことは適切です。 (懸念1)報道機関のコンテンツがただ乗りされること【原則1関連】 3  多くのユーザーが生成AIの出力した回答で満足し、参照元のウェブサイトを訪れない「ゼロク リックサーチ」の問題が指摘されています。報道コンテンツの一部を有料で提供するサービスを 行う報道機関においては、ペイウォール内のコンテンツの学習はビジネスモデルの毀損につなが ります。  報道機関のコンテンツにただ乗りするサービスが横行すれば、報道機関は収入の柱を失い、日々 の取材・報道活動はもちろん、災害報道への備えや、時間やコストのかかる調査報道などを行っ ていくことが困難となり、人々の「知る権利」に応え、民主主義を支える役割を果たせなくなり かねません。  生成AI事業者に対しては、「ペイウォール等のアクセス制限の尊重」や「robots.txt等の機械 可読な指示に従うクローラの採用等に取り組むこと」で、権利者が生成AIの学習や利用に反対 の意思を示しているウェブサイトを無断で学習や検索拡張生成(RAG)の対象としないよう求 めることが必要です。 (懸念2)違法アップロードコンテンツが学習対象となること【原則1関連】 4  もっぱら権利侵害複製物を掲載するいわゆる海賊版サイトのみならず、大手プラットフォームや ウェブサイト上にも権利侵害複製物は大量にアップロードされています。  文化庁「AIと著作権に関する考え方について」は、「ウェブサイトが海賊版等の権利侵害複製 物を掲載していることを知りながら、当該ウェブサイトから学習データの収集を行うといった行 為は、厳にこれを慎むべきものである」との考えを示しています。  生成AI事業者に対して、権利侵害複製物を掲載しているウェブサイトは学習データの収集対象 から除外するなど、権利侵害の助長・拡散を防ぐ取り組みの徹底を求めることが必要です。 (懸念3)知的財産権保護の実効性が欠如すること【原則1関連】 5  知的財産権を侵害する生成物の生成を防止する技術的措置は、その具体的な取り組み内容の公表 まで求めることが必要です。  生成AIによって知的財産権を侵害する生成物が生成され、流通している場合には、生成AI事 業者自身が削除および調査に努め、特に自ら運営するサイトからは削除するよう求めることが必 要です。 (懸念4)ディープフェイク動画が生成・流通すること【原則1関連】 6  報道機関のニュースと誤認されるような虚偽の災害映像、政治家の偽動画映像、外国人への差別 やヘイトを助長するディープフェイク動画が生成されれば、国民の不安を煽り、判断を歪曲させ るのみならず、報道機関への信頼や公正な報道の価値の毀損につながりかねません。  放送事業者が制作・放送する報道・ニュース番組の模倣や出演者のディープフェイク動画で、 人々を投資・商品購買の勧誘や詐欺まがいの行為にいざなえば、犯罪等の被害者を生み出しかね ません。  (2)で例示された「電子透かし、C2PAその他のコンテンツの出所や来歴を証明するような 技術的措置」は知的財産権保護のためのみならず、ディープフェイク対策の観点からも、生成A I事業者に対して、生成物が生成AIで作られたものであることが判別できる措置を講じるよう 求めることが必要です。 【原則2】【原則3】について 7  権利者と利用者にとって安全・安心な利用環境を確保することを目的に【原則2】【原則3】を 設けることに賛同します。  特に権利者の立場では、自身が権利を保有するコンテンツが学習等に用いられているか否かは、 訴訟提起等を検討するにあたり、明らかにされるべき重要な情報です。  運用にあたっては、開示要求を行おうとする者に過度な負担を課すものでないことを望みます。  生成AI事業者の対応が不十分で、知的財産が適切に保護されなかったり、権利者や利用者の生 成AIに対する不安が払しょくされなかったりする場合は、運用の見直しや原則の改定など必要 な措置を講じることが必要です。 実効性の確保について 8  必要な修正を加えたうえでプリンシプル・コードの運用を始めることが重要です。そのうえで実 効性確保のための検討を引き続き行うことを要望します。  「コンプライ・オア・エクスプレイン」の手法は法的拘束力がなく審査体制も不在であるなど、 事業者の自主性に強く依存しているため、強制力が欠如しています。  国内の事業者が不利な競争を強いられることのないよう、運用に際しては過度の負担とならない 配慮を行う一方、事業者名の公表や罰則など本プリンシプル・コードを海外の事業者に遵守させ るための対策を講じることを求めます。

資料4

AI時代の知的財産権検討会(第12回) 説明資料 資料4 「生成AIプリンシプル・コード(仮称)(案)」に関する意見 2026年4月24日 一般社団法人日本レコード協会 1. 基本的な考え方について  権利者や利用者にとって安心・安全な生成AIの利活用を進めていくために 「生成AI事業者が行うべき透明性の確保や知的財産権保護のための措置の 原則」を定めるとの基本的な方針に賛成  本コードが、国内の生成AI事業者のほか、日本向けにビジネス展開している 海外の生成AI事業者にも等しく適用されるとする考え方は、生成AIシステム や生成AIサービスがボーダレスで提供されている実態に即したものであり、 国内外の生成AI事業者に広く周知し、実効性を確保することが肝要  EU AI法では、リスク管理及び透明性確保の取組みについて法的義務付けが なされているが、本コード策定後に国内外の生成AI事業者の取組み状況を検 証し、実効性の確保が課題として顕在化する場合は、制度的な義務付けとい う選択肢も検討すべき 1 2. 本コードが掲げる各原則について① 「原則1」に関する事項 (1)透明性確保のための措置 生成AIシステム又はサービスの開発・提供・利用中に行われた意思決定等に関する トレーサビリティを確保するため、学習・検証データの記録方法、頻度、保存期間等 に関する事項も明記されたい。 (2)知的財産権保護のための措置 狭義の知的財産権に限られるものではなく、判例で認められている権利(肖像権・ パブリシティ権など)や民法・不正競争防止法など、知的財産権の周辺領域で保護 される法的利益も含むことを明記されたい。 上記の他、ディープフェイクの生成AIシステムについては、コンテンツが人工的に 生成されたことの表示が必要であることにも言及されたい。 「原則2」「原則3」に関する事項 列挙されていない事項であっても、法的救済の実現や法令遵守といった正当な理由が 求められる限りは開示要求が可能であることを追記いただきたい。 2 2. 本コードが掲げる各原則について② 営業秘密を理由とする不開示の懸念  「原則1」から「原則3」までの各原則は、いずれも、営業秘密に該当すると 考えられる場合に開示を強制するものではないとの前提に立脚している が、営業秘密を理由とする開示内容の空疎化が危惧  生成AI事業者による営業秘密の該否判断がブラックボックス化すること のないよう、生成AI 事業者においては、各開示項目のビジネス上の重要 度のみならず、権利保護の要請も勘案しながら、きめ細かく開示内容の粒 度を検討すべき 3 【参考】 IFPI(国際レコード産業連盟)の提出意見概要 意見箇所 総論 意見概要 プリンシプル・コード案は、AIシステムの透明性を確保し、創作活動と著作権を尊重する信頼性 のあるAIの開発を推進していくものとして賛意を表する。生成AIモデル・システムの開発者・提 供者が日本に上市する場合は、事業所の所在に関係なくプリンシプル・コードの順守を担保する ことによって競争上の平等性を確保する必要がある。 レコード産業にとって、本コードの目的達成に必要な事項は以下のとおりである。 (1)本コードの強制力確保 (2)権利者自らによる権利行使・執行を可能とする程度の透明性確保 ①学習に用いられたコンテンツ情報(アーティスト名・楽曲タイトル・ISRCなどの細目) ②学習に用いられたコンテンツの入手先情報(URLなど) ③コンテンツ取得の日時情報 透明性の確保は、権利行使のためだけではなく、 特定のコンテンツを使用することによって生 じるバイアス・差別のリスクをチェックし、事業者とユーザーが共に信頼しあえるようにするため にも重要である。 「原則1」 次の事項について、海外のAI事業者の取組みも参考にしながら、情報開示の粒度を高めていた だきたい。 (1)個々の学習データのメタデータ (2)ドメイン内の全コンテンツを学習している場合を除き、学習データの取得先URL (3)学習データの取得時刻 (4)クローラーの運営・責任主体 また、海賊版サイトのクローリングは認められないことを明示いただくほか、権利侵害コンテン ツの生成を防止する効果的手段の実装を義務付けられたい。 4 【参考】 IFPI(国際レコード産業連盟)の提出意見概要(続き) 意見箇所 意見概要 「原則2」 「原則3」 「原則2」「原則3」に規定されている事項の情報開示は権利者による権利行使に資するもので あり賛成だが、以下の点に留意されたい。 (1)正当な利益を有する権利者が学習用データの全記録を取得できるように担保 (海外の生成AI事業者の取組みを考慮すれば実施可能であり、原案にある「生成AI事業者 において容易にアクセス及び確認可能なものに限る。」との記述を削除するのが適当) (2)開示請求に対する手数料設定・請求ボリューム制限の禁止 (3)開示請求への迅速な対応の義務付け 本コードの 例外 オープンソフトウェアを使用するAI事業者についても、「原則1」「原則2」「原則3」に掲げる情報 の開示義務付けが必要である。(EU AI法はオープンソフトウェアを使用するAIモデルについて 一定の免責を定めているが、学習データの記録保持・開示は免責対象外である。) 5

資料5

資料6 2026 年 4 月 発表:株式会社 ABEJA 法務チーム弁護士 古川 直裕 共同提出社:株式会社 ABEJA / 株式会社 Algomatic / 株式会社 HRBrain / 株式会社 AIdeaLab / 株式会社 Elith / ストックマーク株式会社 / 株式会社ソラコム / 株式会社 NexaScience / ugo株式会社 / 株式会社 Laboro.AI / 株式会社 Ridge-i 「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に 関するプリンシプル・コード (仮称)(案)」に関する見解 2026 年1月、 「生成 AI の適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関するプ リンシプル・コード(仮称) (案) 」に対する共同意見書を、合計 11 社で連携して提出して おります。これに関連し、事務局の代表として、以下のとおり見解を申し上げます。 1. はじめに 当該意見書のうち、特に重要な事項を回答いたします。詳細は、 「生成 AI の適切な利 活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関するプリンシプル・コード(仮称) (案) 」に対する共同意見書原本をご参照ください。 2. 全体 ⚫ EU AI Act および国際的な流れと整合していない。 ⚫ なお、現状、この点に関する誤解のようなコメント等が多々見受けられる。 ⚫ 原則1は、そもそもの開示により実現する目的、情報の提供対象、提供する情報 の内容、対象となる事業者の範囲などの点が EU AI Act と異なる。 ⚫ 原則2及び3に相当するものは EU AI Act に存在しない。 ⚫ 国際的な情報開示フレームワークとして広島 AI プロセスが存在するが、本コー ドと整合しない。 ⚫ フェイクニュースなど誤った事実認識に基づいた意思決定がなされないようお願 い申し上げる。 ⚫ 3. AI 利活用促進法、AI 事業者ガイドラインに即したものでなければならない。 原則1について ⚫ 開示内容が、AI 事業者のノウハウ事項やセキュリティ等の要守秘事項であるこ とが多いことに注意すべきである。 ⚫ 他方で、例えばアーキテクチャの開示等は、その開示が著作権保護につながるも のではない。単に「知りたい」という気持ちを満たすものであってはならない。 4. 原則2について ⚫ ガイドラインではあるものの、既存証拠開示制度を超えた開示を要求する根拠を 欠いている箇所がある。 ➢ (著作権以外の権利侵害と比べて)著作権の要保護性は特に高いか。 ➢ 生成 AI の学習用データ等は証拠の偏在性が特に高いか。 ➢ 開示なく訴訟提起ができないのか。 (著作権侵害訴訟は開示なく提起されて いる) ⚫ 具体的な学習用データを示すことによるノウハウ毀損の可能性がある。 ⚫ データの不存在等による回答不能の場合など、クローラーの技術仕様を理解する 必要がある。 5. 原則3について ⚫ 必要な場面がほぼ存在しない。 ➢ 「生成したコンテンツと類似する既存著作物を発見したため、生成コンテン ツの利活用の可否に迷うユーザー」への対応 →類似性がある時点で利用しなければよいと考える。 ➢ 公開等の利用後に著作権者から警告された場合 →原則2で対応可能と考える。 6. 追加コメント 30 条の 4 や内在的制約が妥当する場面において、著作権だけ他のデータよりも差異を 設けて保護する必要性の有無に関する見解を述べる。 以上

資料6

資料6 2026 年 1 月 23 日 株式会社 ABEJA(事務局) 「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の 保護及び透明性に関するプリンシプル・コード (仮称)(案)」に対する共同意見書 「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関する プリンシプル・コード(仮称)(案)」(以下「本コード」という。)及び 「生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関する プリンシプル・コード(仮称)(案)概要開示対象事項 具体例」(以下「本 具体例」という。)に対して、以下の通り意見する。 1.「1.総論」について ⑴ 「(1)基本的な考え方(目的)」について 意見なし ⑵ 「(2)この文書の適用を受ける対象」について 意見1 要約:生成 AI 事業者の基準を「公衆に提供」するかではなく、「市場に提供」するか に変更するべきである。 意見:公衆への提供を基準とする場合、企業が自社ホームページ上にテキスト生成 AI を利用したチャットボットを展開し、訪問者の質問等を回答させている場合、生 成 AI を公衆に提供しているものとして、本コードの適用を受けることになる が、AI と何の関係もない事業を展開する事業者が生成 AI に関する説明を自社ホ ームページで行うことになり、適用範囲が広範にすぎる。本コードが参考にし た、AI Act53 条においては、適用範囲は、GPAI を市場に提供しているプロバイ ダーに限定されている。よって、市場提供性を生成 AI 事業者の基準とするべき である。 意見2 要約:生成 AI 提供者を適用対象者から除外するべきである。 意見:自社ホームページ上にテキスト生成 AI を利用したチャットボットを展開してい る企業であっても、生成 AI を公衆に提供しているものとして、本コードの適用 を受けることになるが、AI と何の関係もない事業を展開する事業者が自社ホーム ページで生成 AI に関する説明を行うことになり、適用範囲が広すぎる。本コー ドの開示事項は基本的には生成 AI 開発者しかわからない事項が多く、生成 AI 提 供者を本コードの対象から除外するべきである。 意見3 要約:生成 AI のインテグレーションを行っただけの部分は適用対象外とするべきであ る。 内容:第三者が提供する生成 AI を、データを用いた出力調整を行うことなく、自社シ ステムにインテグレーションしただけの事業者については、本コードが求める開 示に対して、独自に開示できる事項が少なく、生成 AI を提供する第三者からの 情報をそのまま開示するだけになる。他方で、このようなインテグレーションだ けを行っている事業者は数が多く、多数の事業者に、形式的な義務を負担させる 1 ことになる。AI Act でも、基本的には、インテグレーションをしただけの事業者 は GPAI 提供者ではない。よって、インテグレーションを行っただけの場合には 本コードの適用対象外とするべきである(この点は、生成 AI 提供者を適用対象 者から除外することでも実現可能であると理解している。)。また、他社生成 AI を RAG やファインチューニングなどのデータを用いた出力調整を行った事業者 は、生成 AI 開発者に該当し、適用対象者となると理解しているが、自ら調整に 用いたデータの部分を超えて他社の生成 AI 部分について開示できることが少な いことがある。または、同じ生成 AI を利用している生成 AI 開発事業者間で、用 いている生成 AI のトレーングプロセス等の理解の違いにより、開示内容に差異 が生じかねない。このような生成 AI 開発事業者に対しては、他社生成 AI 部分に ついては適用を除外することとするべきである。開示を求める場合でも、開示内 容を、用いている生成 AI の名称の開示及び独自に行った出力調整までに留める べきである。 意見4 要約:研究機関等に対する例外を設けるべきである。 意見:大学等の研究機関であっても本コードの適用があり、日本の研究開発に対する影 響が大きい。AI Act でも研究活動に対する適用除外がなされている。よって、研 究機関等は本コードの適用対象外であることを定めるべきである。 意見5 要約:生成 AI を無料提供している場合に対する例外を設けるべきである。 意見:オープンソースは AI の技術発展に不可欠である。このため、AI Act でも free and open-source license については、透明性義務が適用除外されている。本コー ドは、オープンソースでの公開の場合でも生成 AI 事業者として適用があるた め、本コードへの対応コストから、オープンソースでの公開を取りやめる事業者 が出現する可能性が高い。このような対応コストという点を考えると、無料提供 である点が最大のポイントであり、必ずしもオープンソースでなくとも、無料提 供している場合には、本コードの適用を除外するべきである。 ⑶「(3)この文書が採用する手法」について 意見なし ⑷「(4)この文書の受入れ状況の可視化」について 意見6 要約:⑷を削除すべきである。 意見:内閣府知的財産戦略推進事務局において審査しないのであれば、届出や一覧化を する必要性が乏しい。よって、⑷を削除すべきである。 2 2.「2.この文書が示す原則及び例外」について ⑴ ア 「(1)この文書が示す原則」について 「原則1」について ・「原則1⑴ア 使用モデル関係」について 意見7 要約:「アーキテクチャ・設計仕様」「モデルのトレーニングプロセスの内容」を削除 すべきである。 意見:「アーキテクチャ・設計仕様」については、LLM 以外の分野(小規模言語モデ ル、映像生成 AI など)では依然としてノウハウ的価値を有している。「モデル のトレーニングプロセスの内容」も、LLM 以外の分野では依然としてノウハウ 的価値を有している。これらをコーポレートサイトで公開することは、競合他社 にノウハウを開示することにもなりかねず、生成 AI 開発事業者としては対応で きない。よって、上記事項は削除すべきである。また、これらの開示事項が、著 作権保護や適切な AI 利用につながることもない。そもそも、社会一般に公開し たところで、非専門家に(特に映像生成やマルチモーダルなどの)最新のアーキ テクチャ等が理解される可能性も低い。よって、上記事項は削除すべきである。 意見8 要約:コーポレートサイトではなく、下流プロバイダーへの守秘義務付きでの開示にの み限定するべきである。 意見:上記意見7のような削除を行わない場合は、開示対象をコーポレートサイトを通 じた社会一般ではなく、AI Act と同様に下流プロバイダーに限定するべきであ り、その際も守秘義務を課すことができるようにするべきである。 ・「原則1⑴イ 学習データ関係」について 意見9 要旨:イ記載の事項について、ノウハウの保護やセキュリティ等の点から開示を行 わないことを認める旨を明示するべきである。 内容:学習に用いる公開データセットの名称や「その他の手段で収集されたデータ に関連する事項」の内容が、ノウハウとなる場合が存在する。また、公開し た情報が生成 AI に対するセキュリティ上のリスクになる場合もある(例え ば、学習用データの概要がわかることにより、生成 AI の出力を不正に操作す ることができるようになる、他の学習用データの予測が可能となる、汚染さ れたデータを収集先ソースに紛れさせるなど。)。よって、このような理由 がある場合には、開示が不要である旨を明記するべきである。 意見10 要約:クローラーについては識別子の開示を求めないことに変更するべきである。 意見:利用するクローラーの識別子を公開した場合、情報保護上の問題が生じる。例え ば、どの会社がどのようなデータをクローリングしたかがクローリング対象のウ ェブサイト管理者に丸見えになり、このような情報を同管理者により広く開示さ れてしまうと AI 開発企業の学習用データに関するノウハウが侵害される。 3 特に、少数の学習用データによって特化型 AI を開発することが中心となってい る日本企業では、このノウハウは極めて重要である。よって、識別子の公開は削 除するべきである。 ・「原則1⑴ウ アカウンタビリティ関係」について 意見11 要約:ウを削除するべきである。 意見:ウは AI 事業者ガイドラインにおけるアカウンタビリティにおける記載を参考に しているが、「生成AIシステム又はサービスの開発・提供・利用中に行われた 意思決定等」の具体例、「トレーサビリティ」「責任者」「ステークホルダーへ の具体的対応」の意味等が、本具体例と AI 事業者ガイドラインとは異なってお り、ウ全体が意味の通じないものとなっている。よって、削除するべきである。 ・「原則1⑵ 知的財産権保護のための措置」について 意見12 要約:各事項への対応を求めるだけにとどめ、「対応状況を開示」することを求めるべ きではない。 意見:AI Act53 条義務に関するガイドラインである Code of Practice では、原則1⑵に 概ね相当する要素について、遵守のみを求めており、その取り組み状況の開示ま で求めていない。一般的にはこれらの事項は営業秘密であり、原則的に公開する べき事項とまで言えない。よって、対応状況の開示を求めるべきではない。 意見13 要約:著作権ポリシーについて「その要旨を外部に公表すること」との記述を削除すべ きである。 意見:AI Act の GPAI に関する Code of Practice 著作権編 Measure1.1 では、著作権ポ リシーの要旨の公開を推奨するにとどめており、公開まで求めていない。著作権 ポリシーとは、社内規定であり、要旨にせよ、営業秘密であり、原則的に公開す るべき事項とまでは言えないためである。よって、要旨の公開を求めるべきでは ない。 意見14 要約:「生成AIの開発・学習等も含めたデータの活用に関しては、他者の知的財産権 を侵害しないこと」との記述を削除すべきである。 意見:このような要求事項に反対するものではないが、「原則1⑵ 知的財産権保護の ための措置」の要素として、「生成AIの開発・学習等も含めたデータの活用に 関しては、他者の知的財産権を侵害しないこと」があるのはトートロジーであ る。現に AI Act の Code of Practice でも、Measure として本要素はあげられて いない。よって、削除すべきである。 意見15 要約:「robots.txt 等の機械可読な指示に従うクローラーの採用等に取り組むこと」と の記述を削除すべきである。 4 意見:robots.txt はサーバー負担の分散や SEO のためのプロトコルであり、著作権保護 を主目的としたプロトコルではない。現に、多くのシステム開発者において robots.txt が著作権保護のためのプロトコルであるとは認識していないと思われ る。少なくとも、国際的には robots.txt が遍く遵守されているという状況にはな く、外国企業(米国企業のみを指すわけではない。)がこれを無視して学習用デ ータを広く収集すれば、日本企業の競争力が低下する。また、EU 法とは異なり 日本法では、robots.txt に反したダウンロードであっても、著作権法 30 条の 4 条 上は適法であることとされており、robots.txt を遵守するが著作権保護につなが るわけではない。よって、削除すべきである。 意見16 要約:「学習したログを一定期間保持していること」との記述を削除すべきである。 意見:著作権保護に関係のない要素である。現に、AI Act の Code of Practice 著作権編 の Measure に本要素は掲げられていない。よって、削除するべきである。 意見17 要約:「電子透かし、C2PAその他のコンテンツの出所や来歴を証明するような技術 的措置を可能な限り講ずること。」との記述を削除すべきである。 意見:来歴情報は著作権保護と関係がない。現に AI Act でも、Code of Practice 著作権 編には本要素は掲げられておらず、詐欺の防止等を目的とする AI Act50 条に類 似の規定が存在している。よって、削除するべきである。 イ 「原則2について」 意見18 要旨:原則2を弁護士会照会や裁判所からの調査嘱託のような現行法上の証拠開示制度 における運用基準とするべきである。 意見:原則2が想定するような、訴訟等やその準備に際しての証拠収集については、現 行法上、すでに制度が存在している。これらの制度では弁護士会や裁判所といっ た法律専門家が、証拠開示の必要性を判定し、必要な場合に限り、証拠開示を求 めるのであり、必要性の判定を法律専門家ではない生成 AI 事業者に委ねて証拠 開示を行わせるべきではない。仮に、開示の必要性の判断なく開示を求めるので あれば、不適切である(裁判所が必要性なしとして調査嘱託を認めなかった場合 でも、原則2で開示を求めることができることになってしまう。)。そもそも、 既存著作物と十分に類似するコンテンツが生成された時点で、当該既存著作物が 学習用データに含まれることが十分に推認できるのであり、訴訟提起のために、 原則2のような開示も必要がない。よって、原則2は、弁護士会照会や調査嘱託 における運用基準として定めるべきである。また、既存法上の証拠開示制度とは 独立した、証拠開示の必要性の判断の不要な(またはその判定を生成 AI 事業者 に求める)情報開示制度を設けると、多数の情報開示の求めがなされることが予 測され、それへの対応コスト(仮に開示要件を満たしていなくとも、その判定 や、申請者からの事情聴取や資料確認などのコストを含む)が膨大なものにな る。よって、原則2は、既存法上の証拠開示制度の運用基準とするべきである。 意見19 要旨:ログが存在しない場合には「不明」との回答を行えることを明記するべきであ る。 5 意見:クローリングについて、必ずしも詳細なログが残っていないことがある。クロー リング対象ウェブサイトのトップドメイン等のみをクローラーに指定し、あとは クローラーが自動でトップサイトからリンクをたどってクローリングをするよう な場合には、必ずしもクローラーがその挙動のすべてのログを保管しているわけ ではなく、どの URL からダウンロードしたのか不明なことが、頻繁に起こる。 また、URL が同一でも、コンテンツが変更されている可能性があり、生成 AI 事 業者が回答を行うには、ダウンロードしたデータも URL と紐づけて保管する必要 があるが、大規模モデルの学習用データの場合、膨大なデータ容量となり、保存 コストが大きなものとなりかねない(場合にもよるが、数十テラバイトであれば 月額数十万円のクラウドサーバー代金が必要になる。当然学習用データの容量が これよりはるかに大きいこともある。)。このため、ログ保存コストが理由とな り、生成 AI 開発が停滞する可能性が高い。よって、経済的理由や(著作権以外 の)リスクが低いことなどを理由として、クローリングに関するログの容量等を 制限することは認められるべきであり、その結果、原則2に関する開示ができな いことも認めるべきである。 意見20 要旨:ノウハウ保護を理由とした回答拒否を認めることを明記するべきである。 意見:クローリングを行った URL が明らかになると、どのウェブサイトからどのよう なデータをクローリングしたのか、予測が可能になり、これにより学習用データ の内容という重要なノウハウが漏洩する可能性がある。一定目的外に利用しない 誓約を行うことが前提となっているが、重要なノウハウというものは、秘密保持 の合意の有無にかかわらず、第三者に提供するものではない。また、誓約に反し た公開がなされ、上記のようなノウハウ流出があった場合、違反者の無資力など で損害賠償が可能とは限らない。本コードでは「また、開示の求めに係る各事項 が営業秘密に該当すると考えられる場合などにおいても、まずは真摯に検討、協 議することが期待される。」という形で、裏からノウハウを理由とする開示拒否 が認められることを記載しているが不十分である。よって、ノウハウにかかわる 場合には回答拒否と認める旨を明記すべきである。 ウ 「原則3」について 意見21 要旨:弁護士会照会や裁判所からの調査嘱託のような現行法上の証拠開示制度における 運用基準とするべきである。 意見:原則3が想定しているのは、「生成したコンテンツを類似する既存著作物を発見 したため、生成コンテンツの利活用の可否に迷うユーザー」への対応という場面 だと理解しているが、そもそも、このような場合に、「類似性は認められるが、 依拠性を欠くために著作権侵害を構成しないため、類似する生成コンテンツを活 用する」という意思決定をする者はほぼ存在しないし、そのような利用のために 回答を行う必要もない(ユーザーにおいて利用しなければよい)。原則3が役立 つのは、生成コンテンツを公開したところ、著作権者から著作権侵害の警告を受 けたという場合だと考えられる。この場合は、一定の事件が発生しているのであ り、弁護士会照会や調査嘱託といった既存法の証拠開示制度を活用できるのであ るから、原則2の場合と同様、原則3も既存法の証拠開示制度における運用基準 とするべきである。 6 意見22 原則2の意見19と同様 意見23 原則2の意見20と同様 ⑵ 「(2)この文書が示す原則に対する例外」について 意見なし ⑶ 「(3)「エクスプレイン」を選択した場合に関する留意事項」について 意見なし ⑷ 「(4)その他の事項」について 意見24 要旨:「政府が実施・運用する各種の事業や制度等において、一定のインセンティブ」 を設けるべきではない 意見:本コードへの対応には、相当のコストが必要となる。SME は、コストが原因で 対応できない割合が多くなると予測される。そうすると、政府の実施する事業等 に SME が選考場面等で不利になってしまい、スタートアップ振興などの重要な 目的が妨げられ、日本の競争力向上等の重要目的が実現できなくなる。よって、 一定のインセンティブを与えるべきではない。 以上 7 共同提出者 株式会社 ABEJA 株式会社 Algomatic 株式会社 HRBrain 株式会社 AIdeaLab 株式会社 Elith ストックマーク株式会社 株式会社ソラコム 株式会社 NexaScience ugo株式会社 株式会社 Laboro.AI 株式会社 Ridge-i 代表取締役 C E O 岡 田 陽 介 代表取締役 CEO 大野 峻典 代表取締役 C E O 堀 浩 輝 代表取締役 冨平 準喜 代表取締役 井上 顧基 代表取締役 CEO 林 達 代表取締役社長 CEO 玉川 憲 代表取締役 牛久 祥孝 代表取締役 CEO 松井 健 代表取締役 CEO 椎橋 徹夫 代表取締役社長 柳原 尚史 (五十音順) <本件事務局> 株式会社ABEJA 〒108-0073 東京都港区三田一丁目1番14号 Bizflex麻布十番2階 代表取締役C E O 岡田 陽介 法務チーム弁護士 古川 直裕 広報渉外グループマネジャー 板野 可奈子 8

資料7

参考資料1-1 生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関する プリンシプル・コード(仮称) (案) 1.総論 (1)基本的な考え方(目的) この文書は、 「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」(令和七年法律第五 十三号)の趣旨を踏まえつつ、EU AI Actにおける取組(透明性の確保のための措置や著 作権保護のための措置)及びコーポレートガバナンスの分野におけるスチュワードシップ・コー ド等の取組(コンプライ・オア・エクスプレイン)を参考に、生成AI事業者が行うべき透明性 の確保や知的財産権保護のための措置の原則を定め、もって生成AI技術の進歩の促進と知的財 産権の適切な保護の両立に向け、権利者や利用者にとって安全・安心な利用環境を確保すること を目的とする。 (2)この文書の適用を受ける対象 この文書は、「生成AI開発者」及び「生成AI提供者」(以下これらを総称して「生成AI事 業者」という。 )に適用されるものとする。 ○ 「生成AI開発者」とは、生成AIモデル・アルゴリズムの開発、データ収集(購入を含む) 、 前処理、生成AIモデル学習及び検証を通して生成AIモデル、生成AIモデルのシステム 基盤、入出力機能等を含む生成AIシステム(以下これらを総称して「生成AIシステム」 という。 )を構築する役割を担う者(なお、その目的、法人・個人の別を問わない。)であっ て、当該開発に係る生成AIシステムの全部又は一部を公衆(不特定の者又は特定多数の者 をいう。以下同じ。 )に提供した者をいう。 ○ 「生成AI提供者」とは、生成AIシステム検証、生成AIシステムの他システムとの連携 の実装、生成AIシステム又はサービスの提供、正常稼働のための生成AIシステムにおけ る利用者側の運用サポート又は生成AIサービスの運用を担う者(なお、その目的、法人・ 個人の別を問わない。 )であって、生成AIシステムをアプリケーション、製品、既存のシス テム、ビジネスプロセス等に組み込んだサービス(以下これらを総称して「生成AIサービ ス」という。 )を公衆に提供した者をいう。 明確化を期すため付言すれば、一の法人又は個人が保有するデータを用いて、その者のみが使 用する生成AIシステムを提供する者は、この文書の「生成AI開発者」には含まれない。また、 一の法人又は個人が保有するデータを用いて特化させた生成AIシステムを搭載した生成AIサ ービスを、その者のみに提供する者はこの文書の「生成AI提供者」には含まれない。 1 なお、日本国内に本店又は主たる事務所を有しない生成AI事業者であっても、生成AIシス テムや生成AIサービスが日本に向けて提供されている場合(日本国民が利用できる場合を含む がこれに限られない。 )には、この文書の適用を受けるものとする。 (3)この文書が採用する手法 この文書は、生成AI事業者、生成AI利用者及び権利者が置かれた状況やそれぞれの意向等 も踏まえて制定されたものであり、生成AI事業者に対して、生成AI事業者に帰属する情報(な お、営業秘密を含むがこれに限られない。)の強制的な開示を求めるものではなく、以下に示す原 則についてコンプライ・オア・エクスプレインの手法により対応を求めるものである。 「コンプライ・オア・エクスプレイン」の手法とは、原則を実施するか、実施しない場合には、 その理由を説明するよう求める手法である。すなわち、以下に示す原則の中に、自らの個別事情 に照らして実施することが適切でないと考える原則があれば、それを「実施しない理由」を十分 に説明することにより、一部の原則を実施しないことも想定している。ただし、当然のことなが ら、生成AI事業者は、当該説明を行う際には、実施しない原則に係る自らの対応について、利 用者や権利者の理解が十分に得られるよう工夫すべきである。 なお、原則を実施しつつ、併せて自らの具体的な取組みについて積極的に説明を行うことも、 利用者や権利者から十分な理解を得る観点からは有益であると考えられる。 (4)この文書の受入れ状況の可視化 この文書の受入れ状況を可視化するため、以下に示す原則を受け入れる生成AI事業者に対し て、次の事項を期待する。  自らの管理及び運用するコーポレートサイト(生成AI事業者の概要、事業内容、製品情 報等の公式情報を発信するウェブサイトをいう。 )その他これと同等の機能を有するウェブ サイト(以下、これらを総称して「コーポレートサイト等」という。 )で次の事項を公表す るとともに、内閣府知的財産戦略推進事務局所定の様式に基づきこれを届け出ること。   この文書に定める各原則を受け入れる旨(受入れ表明)  この文書に定める各原則に関する以下の事項  各原則の実施事項  実施しない原則がある場合には、その理由の説明 各事項について毎年、見直し・更新を行うこと(更新を行った場合には、その旨も公表す ること) 2 内閣府知的財産戦略推進事務局は、この文書に則ったコンプライ・オア・エクスプレインに係 る参考様式を作成し、届出のあった事業者の一覧及び当該事業者が公表したコーポレートサイト 等のリンク等を公表するとともに、関係省庁や関係団体の協力の下、積極的な届出を各業界に対 して促すものとする。ただし、内閣府知的財産戦略推進事務局は当該届出の内容について審査を 行うものではなく、第三者からの照会等についても回答しない。 3 2.この文書が示す原則及び例外 (1)この文書が示す原則 【原則1】 生成AI事業者は、自らの管理及び運用するコーポレートサイト(生成AI事業者の概要、 事業内容、製品情報等の公式情報を発信するウェブサイトであって、すべての者が閲覧可能な ものをいう。 )その他これと同等の機能を有するウェブサイトにおいて、次の(1)及び(2) に定める各事項の概要(以下これらを総称して「概要開示対象事項」という。)を開示し、利用 者及び権利者を含めたすべての者が閲覧可能な状態にする。 (1) 透明性確保のための措置 次の各事項を開示するものとする。 ア 使用モデル関係  名称(識別子、バージョン 等)  公開日を含む来歴(過去のバージョンや修正履歴 等)  アーキテクチャ・設計仕様(モデル開発において第三者と契約するライセンスの 状況、使用に必要なハードウェア・ソフトウェアやライセンス 等)  利用規定(想定する用途や、制限・禁止されている用途の明確化 等)  モデルのトレーニングプロセスの内容(トレーニングの方法、推論過程や判断根 拠を含むパラメータの設定 等) イ 学習データ関係  学習及び検証等に用いられたデータに関連する事項(データの種類、ウェブクロ ールや第三者から取得した非公開のデータセットに関連する事項、公開データセ ットに関連する事項、その他の手段で収集されたデータに関連する事項、合成デ ータの利用有無及び目的 等)  クローラ(目的、データ収集期間、名称・識別子、第三者クローラの利用の有無 及びその名称・識別子 等) ウ アカウンタビリティ関係  生成AIシステム又はサービスの開発・提供・利用中に行われた意思決定等につ いて、技術的に可能かつ合理的な範囲で追跡・遡求が可能な状態の内容(トレー サビリティの向上や、責任者の明示、関係者の責任の分配、ステークホルダーへ の具体的対応、文書化 等) (2)知的財産権保護のための措置 次の各事項への対応状況を開示するものとする。  適切な権利遵守運用を実現するため、知的財産権保護のための原則を策定し、責 任体制を明確化するとともに、年1回以上これを見直し、その要旨を外部に公表 すること。 4  生成AIの開発・学習等も含めたデータの活用に関しては、他者の知的財産権を 侵害しないこと。  ペイウォール等のアクセス制限の尊重や robots.txt 等の機械可読な指示に従う クローラの採用等に取り組むこと。権利者による適切な措置のため、ユーザーエ ージェント毎に上記の措置を公開し、変更時には通知すること。  学習したログを一定期間保持していること 1。  いわゆる海賊版サイトなどへのクロール回避に取り組むこと。  知的財産権を侵害する生成物の生成を防止する技術的措置を可能な限り講ずる こと。  電子透かし、C2PAその他のコンテンツの出所や来歴を証明するような技術的 措置を可能な限り講ずること。  利用者に対して、生成物が他者の知的財産権を侵害するものと考えられる場合に は、これを利用すべきでない旨を周知すること。  権利者の適時適切な救済を確保するため、既存の体制を活用することも含め、適 切な窓口を整備し、申出要件を可能な限り明確化するとともに、その対応記録を 保存すること。 (細則) ○ 原則1における各AI事業者の取組の蓄積により開示される情報が標準化されるとと もに、生成AI事業者、生成AI利用者及び権利者の間の相互理解を深化させ、関係者の 適切な理解と自主的な判断の支えとなり、信頼できる生成AIの構築に寄与するものとな ることが期待される。このため、原則1に基づく情報の概要開示に当たっては、 「1.総 論」の趣旨を踏まえた上で、各概要開示対象事項に該当する情報の有無や範囲を特定する とともに、他の法令等に抵触することのないよう留意した上で手続を進めることが肝要で ある。また、生成AI事業者が自ら進んで概要開示対象事項に係る詳細を明らかにしてお くことを妨げるものではない。 ○ 各概要開示対象事項について開示すべき記載の程度については、内閣府知的財産戦略推 進事務局が別途公表する概要開示対象事項の具体例を参照されたい。 1 ログの保存については、総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.1版) 」18頁において、 「① 検 証可能性の確保」として「AIの判断にかかわる検証可能性を確保するため、データ量又はデータ内容に照らし合 理的な範囲で、AIシステム・サービスの開発過程、利用時の入出力等、AIの学習プロセス、推論過程、判断根 拠等のログを記録・保存する」、 「ログの記録・保存にあたっては、利用する技術の特性及び用途に照らして、事故 等の原因究明、再発防止策の検討、損害賠償責任要件の立証上の重要性等を踏まえて、記録方法、頻度、保存期間 等について検討する」と記載されているところである。 5 【原則2】 自らの権利又は法律上保護される利益の実現のために訴訟提起、調停申立て、ADR(裁判外 紛争解決手続)その他の法的手続を現に行い、若しくは準備をしている者又はその者から委任 を受けた弁護士及び法令により裁判上の行為をすることができる代理人(以下「原則2開示要 求者」という。 )から、以下の【開示要求可能事項】について開示の求めがあった場合において、 当該開示の求めが以下の【開示の求めが満たすべき事項】にある各事項の全てを満たすときは、 生成AI事業者は、当該開示の求めに対する回答を行う。 【開示要求可能事項】  学習及び検証等に用いられたデータ(ウェブクロールや第三者から取得した非公開のデ ータセット、公開データセット、合成データを含むデータセットその他の手段で収集さ れたデータをいうがこれに限られない。 )に、自らが照会を行うURL等の情報(生成 AI事業者において容易にアクセス及び確認可能なものに限る。以下「原則2対照情 報」という。 )が含まれているか否か  開示の求めを受けた者が生成AI提供者である場合において、当該生成AI提供者にお いて回答できないときは、生成AIサービスに搭載された生成AIモデルを開発した者 の名称 【開示の求めが満たすべき事項】 ① 原則2開示要求者に該当する者であることを示す理由が示されていること ② 開示の求めに係る回答の利用目的が明示されており、かつ、原則2開示要求者が当該 目的以外の目的で利用しない旨を誓約していること ③ 原則2対照情報を示しており、かつ、当該原則2対照情報との関係で生成AI事業者 に対して開示を求める理由となる事由が特定されていること (細則) ○ 原則2が示す開示の求めの典型例は次のとおりである。  自ら作品を創作してウェブサイトAに掲載している者が、当該作品と同一又は 類似の生成AI生成物を発見したため、生成AI事業者に対して、当該ウェブサ イトAの作品掲載ページのURLを示して、当該ドメインがクローラによるク ロール対象に含まれているか、第三者から提供を受けた学習データの取得源に 含まれているか等について開示を求める場合 6 ○ 【開示の求めが満たすべき事項】①に定める「原則2開示要求者に該当する者であること を示す理由」の程度については、要求を受けた生成AI事業者において「自らの権利又は 法律上保護される利益の実現のために訴訟提起、調停申立て、ADR(裁判外紛争解決手 続)その他の法的手続を現に行い、若しくは準備をしている者又はその者から委任を受け た弁護士及び法令により裁判上の行為をすることができる代理人」に該当すると信じるに 足りる理由を示すことが求められる。 ○ 原則2開示要求者の権利又は法律上保護される利益の実現に支障を来すことのないよう、 生成AI事業者において可能な限り詳細かつ分かりやすい開示を行うための努力を払う ことが求められる。また、開示の求めに係る各事項が営業秘密に該当すると考えられる場 合などにおいても、まずは真摯に検討、協議することが期待される。 ○ 生成AI事業者において、技術的課題やコスト、利用目的や法的手続の内容等を踏まえ、 合理的な判断の下、過大な負担を回避するべく、原則2開示要求者による開示の求めに対 する対応方針を自ら明確化して公表することが望ましい(なお、自らが法的手続の相手方 となる場合の対応については、当該法的手続の対応戦略等とも関係し得ることを踏まえ、 生成AI事業者において適宜検討されたい。) 。 このような多様なコンプライ・オア・エクスプレインの蓄積により、優れた取組を行って いる事業者に対し、市場原理に基づく評価が適切になされることが期待されるほか、生成 AI事業者・生成AI利用者及び権利者の間の相互理解が深まることが期待される。 ○ 原則2の実施に際しては、一定の手数料や相当期間内につき相当回数までの制限を設ける 等の濫用的な要求を防止する措置を講ずることが考えられる。ただし、開示の求めを萎縮 させ、困難にし、または諦めさせるような手数料や回数制限を設ける等の措置をとらない よう留意が必要である。 ○ 回答する時期について特定のルールを定めるものではないが、原則2開示要求者の権利又 は法律上保護される利益の実現に支障を来すことのないよう、合理的期間内にすみやかな 開示を行うための努力を払うことが期待される。 ○ 生成AIシステム又は生成AIサービスを公衆に提供する者としての説明責任を果たす 観点から、原則2を実施する体制構築ができていないことを述べるだけでは「エクスプレ イン」として不十分とし、事業者としての事業規模等を勘案しつつ、当該体制構築が完了 する時期を適切に説明するものとする。 ○ 原則2に基づく開示の求め以外の訴訟提起後の情報の収集方法としては、当事者照会(民 事訴訟法163条) 、文書提出命令の申立て(同221条)等がある。 7 【原則3】 生成AI事業者の提供する生成AIシステム又は生成AIサービスを用いて、映画、音楽、演 劇、文芸、写真、漫画、アニメーション、コンピュータゲームその他の文字、図形、色彩、音 声、動作若しくは映像若しくはこれらを組み合わせたもの又はこれらに係る情報を電子計算機 を介して提供するためのプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ること ができるように組み合わせたものをいう。 )を生成した者(以下「原則3開示要求者」という。) から、以下の【開示要求可能事項】記載の事項について開示の求めがあった場合において、当 該開示の求めが以下の【開示の求めが満たすべき事項】にある各事項の全てを満たすときは、 生成AI事業者は、当該開示の求めに対する回答を行う。 【開示要求可能事項】  学習及び検証等に用いられたデータ(ウェブクロールや第三者から取得した非公開のデ ータセット、公開データセット、合成データを含むデータセットその他の手段で収集さ れたデータをいうがこれに限られない。 )に、原則3開示要求者の生成に係る生成物と同 一又は類似するコンテンツ(コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律第2 条1項に定める「コンテンツ」をいう。以下同じ。 )が掲載されたURL等の情報(生成 AI事業者において容易にアクセス及び確認可能なものに限る。以下「原則3対照情報」 という。 )が含まれているか否か  開示の求めを受けた者が生成AI提供者である場合において、当該生成AI提供者にお いて回答できないときは、生成AIサービスに搭載された生成AIモデルを開発した者 の名称 【開示の求めが満たすべき事項】 ① 原則3開示要求者に該当する者であることを示す理由として、開示を求める者の生成に 係る生成物及び当該生成物を生成する際に用いたプロンプトが示されていること ② 開示の求めに係る回答の利用目的が明示されており、かつ、原則3開示請求者が当該目 的以外の目的又は訴訟提起、調停申立て、ADR(裁判外紛争解決手続)その他の法的 手続に用いる目的で利用しない旨を誓約していること ③ 原則3対照情報を示しており、かつ、当該原則3対照情報との関係で生成AI事業者に 対して開示を求める理由となる事由が特定されていること。 8 (細則) ○ 原則3が示す開示の求めの典型例は次のとおりである。  画像を生成することができる生成AIサービスAを利用して生成AI生成物を 生成した者が、当該生成AI生成物と同一又は類似する画像がウェブサイトB に掲載されていることを発見した場合に、生成AIサービスAを提供する生成 AI提供者に対して、当該生成AI生成物、当該生成AI生成物を生成する際に 用いたプロンプト、当該生成AI生成物の利用目的及びウェブサイトBのUR Lを示して、当該URLのドメイン部分が生成AIサービスAに搭載された生 成AIシステムを開発する際の学習データのクロール対象に含まれているか、 第三者から提供を受けた学習データの取得源に含まれているか、仮に生成AI 提供者において回答できない場合には、生成AIサービスに搭載された生成A Iモデルを開発した者の名称について開示を求める場合 ○ 開示を求める者の生成AI生成物の利活用に支障を来すことのないよう、生成AI事業者 において可能な限り詳細かつ分かりやすい開示を行うための努力を払うことが求められ る。また、開示の求めに係る事項が営業秘密に該当すると考えられる場合などにおいても、 まずは真摯に検討、協議することが期待される。 ○ 生成AI事業者において、技術的課題やコスト、利用目的や法的手続の内容等を踏まえ、 合理的な判断の下、過大な負担を回避するべく、原則3開示要求者による開示の求めに対 する対応方針を自ら明確化して公表することが望ましい(なお、自らが法的手続の相手方 となる場合の対応については、当該法的手続の対応戦略等とも関係し得ることを踏まえ、 生成AI事業者において適宜検討されたい。) 。 このような多様なコンプライ・オア・エクスプレインの蓄積により、優れた取組を行って いる事業者に対し、市場原理に基づく評価が適切になされることが期待されるほか、生成 AI事業者・生成AI利用者及び権利者の間の相互理解が深まることが期待される。 ○ 原則3の実施に際しては、一定の手数料や相当期間内につき相当回数までの回数制限を設 ける等の濫用的な要求を防止する措置を講ずることが考えられる。ただし、開示の求めを 萎縮させ、困難にし、または諦めさせるような手数料や回数制限を設ける等の措置をとら ないよう留意が必要である。 ○ 開示する時期については特定のルールを定めるものではないが、合理的期間内にすみやか な開示を行うための努力を払うことが期待される。 ○ 生成AIシステム又は生成AIサービスを公衆に提供する者としての説明責任を果たす 観点から、本原則を実施する体制構築ができていないことを述べるだけでは「エクスプレ イン」として不十分とし、事業者としての事業規模等を勘案しつつ、当該体制構築が完了 する時期を適切に説明するものとする。 ○ 原則3に基づく開示の求め以外の訴訟提起後の情報の収集方法としては、当事者照会(民 事訴訟法163条) 、文書提出命令の申立て(同221条)等がある。 9 (2)この文書が示す原則に対する例外 生成AI事業者の中には、オープンソースソフトウェアを用いて生成AIシステムを開発し又 は生成AIサービスを提供している者も存在している。これにより、原則1に係る概要開示対象 事項の一部について開示及び説明のいずれも行うことが困難な場合や、原則2及び3に係る開示 要求可能事項を開示することが困難な場合も存在し得ることが想定されるため、この文書は次の 例外を定める。 【原則1から3までに対する例外】 開発・学習段階(事前・事後学習)を行う生成AI事業者のうちオープンソースソフトウェア を用いて事業の全部または一部を実施している生成AI事業者であって、オープンソースソフ トウェアを用いていることにより原則1に係る概要開示対象事項の一部に開示及び説明のいず れも困難な事項が存在する者並びに原則2及び3に係る開示要求可能事項の開示に困難な事項 が存在する者は、オープンソースソフトウェアを用いている事実及び当該オープンソースソフ トウェアのライセンスの詳細等を明らかにすることで、当該事項の開示に代えることができる。 (3) 「エクスプレイン」を選択した場合に関する留意事項 生成AI事業者が各原則の全部又は一部について実施せず、その理由を「エクスプレイン」す るとしても、生成AI技術の進歩の促進と知的財産権の適切な保護の両立に向け、利用者にとっ て安全・安心な利用環境を確保するというこの文書の目的に鑑み、実施しない原則に係る自らの 対応について、利用者や権利者の理解が十分に得られるよう工夫すべきである。 なお、この文書の定める各原則を実施することを表明していた場合(すなわち、受入れ表明を していた場合)であっても、利用規約等の規定に基づき開示対象を絞るなど、実質的にこの文書 の定める各原則を実施していないと評価できる場合には別途「エクスプレイン」を要する。明確 化を期すため付言すれば、契約又は利用規約においてこの文書の示す原則の適用を撤廃又は制限 する規定(オーバーライド条項)が存在しているということを示すだけでは「エクスプレイン」 としては不十分であり、なぜ当該規定を入れて撤廃又は制限をしているのかということを説明す ることを要する。 (4)その他の事項 政府においては、各事業者の公表内容や具体的な取組の状況等を評価し、政府が実施・運用す る各種の事業や制度等において、一定のインセンティブを設けることも期待される。 また、この文書は、生成AI事業者による対応の状況、国際的な取組の動向等を勘案し、必要 があると認めるときは、その結果に基づいて改定を行うものとする。 以上 10 【留意事項】 次の各事項についてはなお検討する。 ○ 原則1記載の「概要開示対象事項」並びに原則2及び3記載の「開示要求可能事項」の事 項及びその内容 ○ 各原則に係る開示の粒度等 ○ 原則2と原則3の扱いについてどのように考えるか ○ この文書は公衆に対して生成 AI システムや生成 AI サービスの提供を行う者を対象として いるところ、スタートアップへの配慮事項等についてどのように考えるか ○ この文書の適用を受ける生成 AI 事業者(日本国内に本店又は主たる事務所を有しない生 成 AI 事業者を含む)に対する各原則の浸透及びインセンティブの方策について 11

資料8

参考資料1-2 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. Principle-Code for Protection of intellectual property and transparency for the appropriate use of generative AI (provisional title) (draft) 1. Overview (1) Basic Concept (Purpose) This document is, based on the intent of the Act on Promotion of Research, Development and Utilization of Artificial Intelligence-Related Technologies (Act No. 53 of 2025), seeing the efforts of the EU AI Act (measures to ensure transparency and measures to protect copyright) and the efforts in the field of corporate governance such as the Stewardship Code (comply or explain), establishes the principles for measures to ensure transparency and protect intellectual property rights that generative AI businesses should take, thereby aiming to ensure a safe and secure usage environment for rights holders and users, in order to balance the promotion of advances in generative AI technology with the appropriate protection of intellectual property rights. (2) Subjects to which this document applies This document applies to "Generation AI Developers" and "Generation AI Providers" (hereinafter collectively referred to as "Generation AI Businesses"). ○ A "generative AI developer" is a person ( regardless of purpose or whether they are a corporation or an individual ) who is responsible for building a generative AI system (hereinafter collectively referred to as a "generative AI system") including a generative AI model, the system infrastructure of the generative AI model, input /output functions, etc. through the development of generative AI models and algorithms, data collection (including purchase), preprocessing, generative AI model learning and verification, and who has provided all or part of the generative AI system related to the said development to the public (meaning an unspecified person or a specified number of people; the same applies hereinafter). ○ A "generated AI provider" is a person (regardless of purpose or whether they are a corporation or individual ) who is responsible for verifying generated AI systems, implementing integration of generated AI systems with other systems, providing generated AI systems or services, providing operational support for users of generated AI systems to ensure normal operation, or operating generated AI services, and who provides services to the public that incorporate generated AI systems into applications, products, existing systems, business processes, etc. (hereinafter collectively referred to as "generated AI services"). 1 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. For clarity, the term "generative AI developer" in this document does not include a person who uses data held by a single corporation or individual to provide a generative AI system used exclusively by that person. Also, the term "generative AI provider" in this document does not include a person who provides a generative AI service equipped with a generative AI system specialized using data held by a single corporation or individual exclusively to that person. In addition , even if a generation AI business does not have its head office or main office in Japan, this document shall apply if the generation AI system or generation AI service is provided to Japan (including, but not limited to, when it is available to Japanese nationals). (3) Methodology adopted in this document This document was established taking into consideration the circumstances and respective intentions of generation AI businesses, generation AI users, and rights holders, and does not require generation AI businesses to forcibly disclose information belonging to them (including, but not limited to, trade secrets), but rather requires them to comply with the principles set out below using a comply-or-explain approach. The "comply or explain" approach requires businesses to either implement the principles or, if they do not, explain the reasons for doing so. In other words, if a business considers it inappropriate to implement any of the principles listed below in light of its individual circumstances, it is possible to choose not to implement some of the principles by providing a full explanation of the "reasons for not implementing" them. Naturally, however, when providing such explanations, business operators should devise ways to ensure that users and rights holders fully understand their response to the principles they do not implement. In addition, while implementing the principles, it is also considered beneficial to actively explain the specific initiatives being undertaken by a company in order to gain a sufficient understanding from users and rights holders. 2 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. (4) Visualization of the acceptance status of this document To visualize the acceptance status of this document, the following is expected to the Generative AI businesses that accept the principles set out below: ⚫ These businesses shall publish the following items on its own managed and operated corporate website (a website that transmits official information such as an overview of the AI generation business, business details, and product information) or any other website with equivalent functions (hereinafter collectively referred to as "corporate website, etc."), and submit the same in accordance with the format prescribed by the Intellectual Property Strategy Promotion Office of the Cabinet Office. ➢ Acceptance of the principles set out in this document (Acceptance Statement) ➢ The following matters regarding each principle set forth in this document  Implementation of each principle  If there are any principles that are not implemented, an explanation of the reasons ⚫ Each item shall be reviewed and updated annually (and any updates shall be made public). The Cabinet Office Intellectual Property Strategy Headquarters will prepare a reference form for comply or explain based on this document, publish a list of businesses that have submitted notifications and links to the corporate websites and other information published by those businesses, and encourage industries to proactively submit notifications, with the cooperation of relevant ministries and organizations. However, the Cabinet Office Intellectual Property Strategy Headquarters will not review the content of the notifications, nor will it respond to inquiries from third parties. 3 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. 2. Principles and exceptions set out in this document (1) Principles set out in this document [Principle 1] The Generation AI Businesses shall disclose an outline of each of the matters set out in (1) and (2) below (hereinafter collectively referred to as the "Outline Disclosure Subject Matter") on the corporate website (a website that transmits official information such as the outline of the Generation AI Businesses, business details, and product information, which is accessible to all) that it manages and operates, or on any other website with equivalent functionality, and make it accessible to all, including users and rights holders. (1) Transparency measures The following items shall be disclosed: A. Usage model ◼ Name (identifier, version, etc.) ◼ History including publication date (past versions, revision history, etc.) ◼ Architecture and design specifications (status of licenses contracted with third parties for model development, hardware, software and licenses required for use, etc.) ◼ Terms of use (clarification of intended uses, restricted and prohibited uses, etc.) ◼ Details of the model training process (training method, parameter settings including inference process and decision basis, etc.) B. Learning data ◼ Matters related to the data used for training and validation (type of data, matters related to private datasets obtained by web crawling or third parties , matters related to public datasets , matters related to data collected by other means , whether synthetic data is used and for what purpose, etc.) ◼ Crawler (purpose, data collection period, name/identifier, whether or not a third-party crawler is used and its name/identifier, etc.) C. Accountability ◼ The content of the state in which decisions made during the development, provision, and use of generative AI systems or services can be traced and traced to the extent technically possible and reasonable ( improving traceability, clarifying who is responsible, allocating responsibilities 4 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. among parties involved, responding specifically to stakeholders, documentation, etc.) (2) Measures to protect intellectual property rights The status of response to the following matters shall be disclosed. ◼ In order to ensure proper compliance with rights, principles for protecting intellectual property rights will be established, and the system of responsibility will be clarified. These will be reviewed at least once a year, and a summary will be made public. ◼ When utilizing data, including for the development and training of generative AI, these businesses shall not infringe on the intellectual property rights of others. ◼ Respect access restrictions such as paywalls and employ crawlers that follow machine -readable instructions such as robots.txt, ensure that rights holders take appropriate measures, and the above measures shall be published for each user agent and any changes must be notified. ◼ The learned logs are kept 1for a certain period of time . ◼ Work to avoid crawling so -called pirated sites . ◼ To the extent possible, technological measures shall be taken to prevent the creation of products that infringe intellectual property rights . ◼ Wherever possible, use digital watermarks, C2PA and other technical measures to verify the origin and provenance of content . ◼ Inform users that if they believe that a product infringes the intellectual property rights of others, they should not use it. ◼ In order to ensure timely and appropriate relief for rights holders, appropriate contact points will be established, including by utilizing existing systems, application requirements will be made as clear as possible, and records of responses will be kept. (details) 1 Regarding the storage of logs, page 18 of the Ministry of Internal Affairs and Communications and the Ministry of Economy, Trade and Industry's " AI Business Guidelines (Version 1.1)" states, under "1. Ensuring verifiability, " that " In order to ensure the verifiability of AI decisions, logs of the development process of AI systems and services, input and output during use , the AI learning process, inference process , and the basis for decisions, etc., shall be recorded and stored within a reasonable range in light of the amount and content of data." and " When recording and storing logs, the recording method, frequency, storage period, etc. shall be considered in light of the characteristics and uses of the technology used , taking into account the importance of investigating the cause of accidents, etc. , considering measures to prevent recurrence, and proving the requirements for liability for damages ." 5 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. ○ It is expected that the accumulated efforts of each AI provider under Principle 1 will lead to the standardization of disclosed information, deepen mutual understanding between AI providers, AI users, and rights holders, support appropriate understanding and independent judgment among stakeholders, and contribute to the creation of trustworthy AI. Therefore, when disclosing summary information based on Principle 1, it is important to identify the presence and scope of information that falls under each summary disclosure item while taking into account the intent of "1. General Discussion," and to proceed with the procedure while taking care not to violate other laws and regulations. Furthermore, there is nothing to prevent AI providers from voluntarily disclosing details regarding summary disclosure items. ○ For the level of detail that should be disclosed for each item subject to summary disclosure, please refer to the specific examples of items subject to summary disclosure published separately by the Cabinet Office Intellectual Property Strategy Promotion Office. 6 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. [Principle 2] In the event that a request for disclosure is made by a person who is currently taking or preparing to take legal action, such as filing a lawsuit, filing a request for mediation, ADR (alternative dispute resolution), or other legal procedure to realize his or her rights or legally protected interests, or by an attorney authorized by such a person or an agent authorized by law to take judicial action (hereinafter referred to as the "Principle 2 Disclosure Requester"), regarding the following [Items that may be Requested for Disclosure], and the request for disclosure satisfies all of the items in the [Items that Disclosure Requests Must Satisfy] below, the Generation AI Business Operator will respond to the request for disclosure. [Items that may be requested for Disclosure] ◼ the data used for learning and validation (including, but not limited to, nonpublic datasets obtained by web crawling or third parties, public datasets, datasets including synthetic data , and other data collected by other means ) includes information such as URLs that the AI generator queries (limited to information that can be easily accessed and confirmed by the generator; hereinafter referred to as "Principle 2 Control Information"). ◼ If the party requesting disclosure is a generation AI provider and the generation AI provider is unable to respond, the name of the person who developed the generation AI model installed in the generation AI service [Items that Disclosure Requests must satisfy] ① Showing the person that the person is identified as a “Principle 2 Dicslosure Requester” ② The purpose of use of the response to the request for disclosure is clearly stated, and the person requesting disclosure pledges that they will not use the response for any other purpose. ③ It indicates a specific Principle 2 Control Information, and specifies the reasons for requesting disclosure from the AI generating company in relation to the said Principle 2 Control Information. 7 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. (details) ○ Typical examples of disclosure requirements under Principle 2 are as follows: ◼ When a person who has created a work and posted it on website A discovers an AI-generated product that is identical or similar to the work in question, they provide the AI-generated business with the URL of the page where the work is posted on website A and request disclosure of whether the domain is included in the crawler crawl targets or is included in the source of learning data provided by a third party. ○ With regard to the level of "reason that a person is identified as a Principle 2 Disclosure Requester" as set forth in ①, the generation AI business that receives the request is required to show sufficient reason to believe that the person falls under " a person who is currently taking or preparing to take legal action, such as filing a lawsuit, filing a request for mediation, ADR (alternative dispute resolution), or other legal procedure to realize his or her rights or legally protected interests, or by an attorney authorized by such a person or an agent authorized by law to take judicial action". ○ Principle 2: AI generators are expected to make efforts to provide as detailed and easy-to-understand disclosure as possible so as not to impede the rights or legally protected interests of the requester. Even in cases where the matters requested for disclosure are considered to be trade secrets, they are expected to first seriously consider and discuss the matter. ○ It is desirable for generation AI businesses to clarify and publicly announce their own response policies for requests for disclosure from disclosure requesters under Principle 2, taking into account technical challenges, costs, the purpose of use, the content of legal procedures , etc., and making rational decisions to avoid excessive burdens. (Note that generation AI businesses should consider their own response policies in the event that they become the party to legal procedures, as this may be related to the response strategy for those legal procedures, etc.) By accumulating such diverse comply-or-explain cases, it is expected that businesses that are taking outstanding initiatives will be appropriately evaluated based on market principles, and that mutual understanding will deepen between AI generation businesses, AI generation users, and rights holders. 8 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. ○ When implementing Principle 2, measures may be taken to prevent abusive requests, such as imposing a certain fee or a limit on the number of requests within a reasonable period of time . However, care must be taken to avoid imposing fees or limiting the number of requests that discourage, make difficult, or discourage disclosure requests. ○ Although no specific rules are set forth regarding the timing of responses, Principle 2 states that efforts should be made to disclose information promptly within a reasonable period of time so as not to impede the realization of the rights or legally protected interests of the person making the disclosure request. ○ From the perspective of fulfilling accountability as a provider of generative AI systems or generative AI services to the public, simply stating that a system for implementing Principle 2 has not been established is not sufficient as an "explanation," and the company shall provide an appropriate explanation as to when the establishment of such a system will be completed, taking into account factors such as the scale of its business as a business operator. ○ Other methods of collecting information after the filing of a lawsuit, other than requests for disclosure based on Principle 2, include inquiries between the parties (Article 163 of the Code of Civil Procedure) and applications for document production orders (Article 221 of the Code of Civil Procedure). 9 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. [Principle 3] If a person (hereinafter referred to as the “Principle 3 Disclosure Requester”)who uses a Generative AI system or Generative AI service provided by a Generative AI Business Operator to generate movies, music, plays, literature, photographs, manga, animation, computer games, or other text, figures, colors, sounds, actions, or images, or combinations of these, or programs for providing information related to these via a computer (meaning instructions to a computer combined to produce a single result) requests disclosure of the items listed in [Items that may be requested for disclosure] below, and requests for disclosure satisfies all of the items in [Items that disclosure requests must satisfy] below, the Generative AI Business Operator will respond to the request for disclosure. [Items that may be requested for disclosure] ◼ Whether the data used for learning and validation (which refers to, but is not limited to, non-public datasets obtained by web crawling or third parties, public datasets, datasets including synthetic data, or data collected by other means ) contains information such as URLs (limited to those that can be easily accessed and confirmed by the generation AI business operator; hereinafter referred to as "Principle 3 Control Information") that contain content (which refers to "content" as defined in Article 2, Paragraph 1 of the Act on Promotion of Creation, Protection and Exploitation of Content; the same applies hereinafter) that is identical or similar to the product generated by the Principle 3 Disclosure Requester. ◼ If the party requesting disclosure is a generation AI provider and the generation AI provider is unable to respond, the name of the person who developed the generation AI model installed in the generation AI service [Items that Disclosure Requests must satisfy] ① The reason for identifying as a Principle 3 Disclosure Requester includes showing that the product generated by the person requesting disclosure and the prompt used to generate the product are provided. ② The purpose of use of the response to the request for disclosure is clearly stated, and the person requesting disclosure pledges that the response will not be used for any other purpose than the stated purpose or for the purpose of filing a lawsuit, filing for arbitration, ADR (alternative dispute resolution), or other legal procedures. 10 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. ③ It indicates a specific Principle 3 Control Information, and specifies the reasons for requesting disclosure from the AI generation business operator in relation to the said Principle 3 Control Information. (details) ○ Typical examples of disclosure requirements under Principle 3 are as follows: ◼ When a person who has created a generated AI product using generation AI service A, which is capable of generating images, discovers that an image identical or similar to the generated AI product is posted on website B, the person requests the generation AI provider of generation AI service A to disclose the generated AI product, the prompt used to generate the generated AI product, the purpose of use of the generated AI product, and the URL of website B, and to ask whether the domain part of the URL is included in the crawl targets for learning data when developing the generation AI system installed in generation AI service A, or whether it is included in the source of learning data provided by a third party, or if the generation AI provider is unable to answer, to disclose the name of the person who developed the generation AI model installed in the generation AI service. ○ In order to avoid hindering the utilization of generated AI products by those requesting disclosure, the generating AI business operator is required to make efforts to provide as detailed and easy-to-understand disclosure as possible. Furthermore, even in cases where the matter related to the request for disclosure is considered to be a trade secret, it is expected that the business operator will first seriously consider and discuss the matter. ○ It is desirable for generation AI businesses to clarify and publicly announce their own response policies for requests for disclosure from disclosure requesters under Principle 3, taking into account technical challenges, costs, the purpose of use, the content of legal procedures, etc., and making rational decisions to avoid excessive burdens. (Note that generation AI businesses should consider their response in the event that they become the party to legal procedures, as this may be related to the response strategy for those legal procedures, etc.) By accumulating such diverse comply-or-explain cases, it is expected that businesses that are taking outstanding initiatives will be appropriately 11 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. evaluated based on market principles, and that mutual understanding will deepen between AI generation businesses, AI generation users, and rights holders. ○ When implementing Principle 3, measures may be taken to prevent abusive requests, such as imposing a certain fee or a limit on the number of requests within a reasonable period of time. However, care must be taken to avoid imposing fees or limiting the number of requests that discourage, make difficult, or discourage disclosure requests. ○ Although no specific rules are set out regarding the timing of disclosure, companies are expected to make efforts to make prompt disclosure within a reasonable period of time. ○ From the perspective of fulfilling accountability as a provider of AI generating systems or AI generating services to the public, simply stating that a system for implementing these principles has not been established is not sufficient as an "explanation," and the company will provide an appropriate explanation as to when the establishment of such a system will be completed, taking into consideration factors such as the scale of its business as a business operator. ○ Other methods of collecting information after the filing of a lawsuit, other than requests for disclosure based on Principle 3, include inquiries between the parties (Article 163 of the Code of Civil Procedure) and applications for document production orders (Article 221 of the Code of Civil Procedure). (2) Exceptions to the principles outlined in this document Some Generative AI Providers develop Generative AI systems or provide Generative AI services using open source software. As a result, it is anticipated that there may be cases where it is difficult to disclose or explain some of the summary disclosure items under Principle 1, or to disclose items that can be required to be disclosed under Principles 2 and 3. Therefore, this document provides the following exceptions. [Exceptions to Principles 1 to 3] Among generation AI businesses engaged in the development and learning phase (preand post-learning), those that use open source software to conduct all or part of their business and for which it is difficult to both disclose and explain some of the matters subject to summary disclosure under Principle 1 due to their use of open source software, and those for which it is difficult to disclose matters that may be required to be disclosed under Principles 2 and 3, may instead disclose those matters 12 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. by clarifying the fact that they use open source software and the details of the license for that open source software. (3) Points to note when selecting "Explain" Even if a generative AI business does not implement all or part of the principles and "explains" the reasons for not implementing them, in light of the purpose of this document, which is to ensure a safe and secure usage environment for users in order to promote the advancement of generative AI technology while also properly protecting intellectual property rights, the businesses should devise ways to ensure that users and rights holders fully understand its response to the principles it does not implement. Furthermore, even if AI businesses have declared that they will implement each principle set forth in this document (i.e., has declared its acceptance), if it is determined that they are not actually implementing each principle set forth in this document, such as by narrowing the scope of disclosure based on provisions in terms of use, etc., a separate "explain" is required. For clarification , it is not sufficient to simply show that there is a provision in the contract or terms of use that abolishes or restricts the application of the principles set forth in this document (an override clause); it is necessary to explain why that provision has been included to abolish or restrict the application. (4) Other matters The government is expected to evaluate the disclosures and specific initiatives of AI businesses and provide certain incentives in the various projects and systems that it implements and operates. Furthermore, this document will be revised based on the results of consideration of the response status of AI generation businesses and trends in international efforts, etc., if deemed necessary. End 13 Note: This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. [Notes] The following items will be further considered: ○ The items and details of the "Outline Disclosure Subject Matter" set forth in Principle 1 and the "Items that May be Required for Disclosure" set forth in Principles 2 and 3 ○ Granularity of disclosure related to each principle ○ The status of Principles 2 and 3 ○ Considerations for startups, seeing that this document is aimed at those who provide generative AI systems and generative AI services to the public ○ Measures for disseminating and incentivizing each principle among AI generation businesses that are subject to this document (including AI generation businesses that do not have their head office or main office in Japan) 14

資料9

参考資料2-1 生成AIの適切な利活用等に向けた知的財産の保護及び透明性に関する プリンシプル・コード(仮称)(案) 概要開示対象事項 具体例 ※本具体例は、パブリックコメントの実施に当たり意見提出の参考となるよう、事務局において、 本コードに基づく事業者の開示例をご参考までに供するものです。 ※なお、開示対象事項について「エクスプレイン」を選択した場合の一例として、事務局において、 一部の事項に<エクスプレインをする場合の例>を参考として示しています。 分類 項目 名称(識別子、バージョン 等) 具体例 ○○ Ver2.1 公開日を含む来歴(過去 のバージョンや修正履歴 〇年〇月〇日リリース、△年△月△日△△機能を修正 等) 【アーキテクチャ・設計仕様】 Transformer アーキテクチャ 【モデル開発において第三者と契約するライセンスの状況】 ○○社と契約を締結 <エクスプレインする場合の例> アーキテクチャ・設計仕様 使用モデル (モデル開発において第三 関係 者と契約するライセンスの状 況、使用に必要なハードウェ ア・ソフトウェアやライセンス 等) モデル開発において、第三者との間で使用モデルのライセンス に関する契約を締結しているが、当該契約上の秘密保持義 務のため、及びビジネスの根幹にかかわることから、当該第三 者の名称等を開示することはできない。 【使用に必要なハードウェア・ソフトウェア】 ○○GB 以上の容量を持つ GPU・△△Ver.3.1 以上 【ユーザーに対するライセンスポリシー】 モデルを公開して共有した上で、一定の条件の下、プロバイ ダーがモデルまたはその修正版に自由にアクセス、使用、変 更、再配布できる、無料のオープンソースライセンスへの同意 を求める ※ライセンスポリシー(参照ページの URL) 利用規定(想定する用途 禁止用途:暴力、性的、CBRN に関連した利用、法律や や、制限・禁止されている用 規制に違反する方法での利用 途の明確化 等) ※参照ページの URL 1 勾配降下法に基づき、事前学習段階で最適化。モデルは モデルのトレーニングプロセス 自己回帰型言語モデルを採用し、数兆トークン規模の大規 の内容(トレーニングの方 模なコーパスを用いて次に出現する単語を予測するよう学 法、推論過程や判断根拠を 習。その後、人間の好みを反映したデータセットを用いた強 含むパラメータの設定 等) 化学習(RLHF)などの事後トレーニングを行い、人間の価 値観や意図に沿った応答ができるよう調整。 2 分類 項目 具体例 【データの種類】 学習及び検証等に用いられ テキスト、画像、音声、動画 たデータに関連する事項(デ 【ウェブクロール】 学習データ 関係 ータの種類、ウェブクロールや 実施 第三者から取得した非公開 【非公開データセットに関連する事項】 のデータセットに関連する事 ライセンス契約により取得 項、公開データセットに関連 【公開データセットに関連する事項】 する事項、その他の手段で ○○構造化データセットを使用 収集されたデータに関連する 【その他手段で収集されたデータに関連する事項】 事項、合成データの利用有 データ提供業者△△より取得 無及び目的 等) 【合成データの利用有無/目的】 合成データ利用/安全性強化 【目的】 モデル改善用データ収集 クローラ(目的、データ収集 【名称・識別子:データ収集期間】 期間、名称・識別子、第三 ○○bot:〇年〇月〇日より継続的に収集 者クローラの利用の有無及 △△bot:△年△月△日より継続的に収集 びその名称・識別子 等) 【第三者クローラの名称・識別子:データ収集期間】 ●●bot:●年●月●日より継続的に収集 ▲▲bot:▲年▲月▲日より継続的に収集 【トレーサビリティ】 生成AIシステム又はサー ビスの開発・提供・利用中に 行われた意思決定等につい て、技術的に可能かつ合理 アカウンタビリ 的な範囲で追跡・遡求が可 ティ関係 能な状態の確保(トレーサ ビリティの向上や、責任者の 明示、関係者の責任の分 配、ステークホルダーへの具 体的対応、文書化 等) モデル評価ログの記録を継続的に行い、〇〇社〇〇規則に 定める期間保存 【責任者の明示】 〇〇社 CAIO が責任者となり、同社〇〇チームの業務につ いて責任を有する 【関係者の責任の分配】 上記契約に沿って、権利者・利用者等との間の責任分配に ついて整理し、相手方との合意を確認 【ステークホルダーへの具体的対応】 〇〇社〇〇規則により対応 【文書化】 〇〇社〇〇規則により文書化 3 分類 項目 具体例 適切な権利遵守運用を実 現するため、会社として知的 ・知的財産保護に関する○○原則を策定済 財産権保護のための原則を ※○○原則の概要(参照ページの URL) 策定し、責任体制を明確化 ・○○原則を遵守すべく○○部門を設置し、年に一回見直 するとともに、年1回以上こ しを行い、その内容を自社 HP 上で公開(参照ページの れを見直し、その要旨を外 URL) 部に公表すること。 ・開発・学習においては、他社の知的財産を侵害していない 生成AIの開発・学習等も ことを確認する○○プロセスを設置 含めたデータの活用に関して ※○○プロセスの概要(参照ページの URL) は、他者の知的財産権を侵 ・利用に関しては、利用規約にて権利侵害防止に関する条 害しないこと。 項を記載 ※参照ページの URL ペイウォール等のアクセス制 限の尊重や robots.txt 等の 知的財産権 機械可読な指示に従うクロ 保護のため ーラの採用等に取り組むこ ペイウォールの遵守、robots.txt に従うクローラを採用 の措置 と。権利者による適切な措 上記を含むポリシーを自社 HP 上で公開(参照ページの 置のため、ユーザーエージェン URL) トとの間で上記の措置を公 開し、変更時には通知するこ と。 学習したログを一定期間保 持していること。 使用期間中ログを保持 ・海賊版サイトを学習データの収集対象から除外すべく、海 いわゆる海賊版サイトなどへ 賊版に関する情報の提供が公的機関等よりあった際には、 のクロール回避に取り組むこ 内容を確認の上、除外等の対応を実施 と。 ・権利者団体等との情報交換を実施し、海賊版サイトの把 握に努める 知的財産権を侵害する生 成物の生成を防止する技術 知的財産権を侵害する生成物の出力を防止するフィルタリ 的措置を可能な限り講ずる ング機能を搭載 こと。 4 電子透かし、C2PAその 他のコンテンツの出所や来歴 を証明するような技術的措 C2PA 対応、電子透かし技術導入済 置を可能な限り講ずること。 利用者に対して、生成物が 他者の知的財産権を侵害 知的財産権 保護のため の措置 するものと考えられる場合に 利用規約において知的財産権侵害を防止する条項を記載 は、これを利用すべきでない 旨を周知すること。 権利者の適時適切な救済 を確保するため、既存の体 制を活用することも含め、適 切な窓口を整備し、申出要 著作権窓口設置(参照ページの URL)、対応記録保持 件を可能な限り明確化する とともに、その対応記録を保 存すること。 5

資料10

参考資料2-2 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. Principles-Code for Protection of intellectual property and transparency for the appropriate use of generative AI (provisional title) (draft) Summary of disclosure items Specific examples *These specific examples are provided by the Secretariat as examples of disclosures made by businesses under the Code for reference purposes, so that businesses can refer to them when submitting their opinions in the public comment period. *As an example of what would happen if you selected "Explain" for a matter to be disclosed, the secretariat has provided "Examples of when to explain" for some matters for reference. classification item Name (identifier, version, etc.) Specific examples ○○ Ver2.1 History including publication date (past Released on 〇/〇/〇, fixed △△ function on versions, revision △/△/△. history, etc.) [Architecture/design specifications] Transformer architecture [Status of license contract with third party Usage Architecture and model design specifications related (status of licenses contracted with third parties for model development, hardware, software and licenses required for use, etc.) for model development] Contract signed with XX company <Example of when to explain> In developing the model, we have concluded a license agreement for the model used with a third party, but due to confidentiality obligations under the agreement, and expressing that it is at the core of our businesses, we cannot disclose the name of the third party. [Hardware and software required for use] GPU with a capacity of ○○ GB or more, △△ Ver. 3.1 or higher 1 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. [License policy for users] After publishing and sharing the model , we ask that you agree to a free open source license that allows the provider to freely access, use, modify, and redistribute the model or its modified versions under certain conditions. *License policy (URL of reference page) Terms of use (clarification of intended uses, restricted and Prohibited uses: Violent, sexual, or CBRNrelated uses, or any use that violates any law or regulation * URL of the reference page prohibited uses, etc.) The pre-training stage is optimized based on Details of the model training process (training method, parameter settings including inference process and decision basis, etc.) gradient descent. The model employs an autoregressive language model and is trained to predict the next word using a large corpus of trillions of tokens. Post-training is then performed using techniques such as reinforcement learning (RLHF) using a dataset that reflects human preferences, adjusting the response to match human values and intentions. 2 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. classification item Specific examples Matters related to the Learning data data used for training [Data type] and validation (type Text, images, audio, video of data, matters [Web crawl] related to private Conducted datasets obtained by [Matters related to private datasets] web crawling or third Obtained through license agreement parties, matters [Matters related to public datasets] related to public Uses ○○ structured dataset datasets, matters [Matters related to data collected by related to data other means] collected by other Obtained from data provider △△ means, whether [Whether synthetic data is synthetic data is used used/purpose] and for what purpose, Uses synthetic data/enhanced security etc.) [Purpose] Collect data to improve the model [Name/Identifier: Data collection period] Crawler (purpose, ○○bot: Collected continuously from 〇/〇/ data collection period, 〇 name/identifier, △△bot: Collected continuously from △/△/ whether or not a △ third-party crawler is [Third-party crawler name/Identifier: used and its Data collection period] name/identifier, etc.) ●●bot: Collected continuously from ●/●/ ● ▲▲bot: Collected continuously from ▲/▲/ ▲ 3 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. classification item Specific examples [Traceability] Ensuring that Model evaluation logs will be continuously decisions made during recorded and retained for the period the development, specified by the rules of ○○ Company. provision, and use of [Clearance of responsible person] generative AI systems The CAIO of ○○ company will be the or services can be person in charge and will be responsible for tracked and traced to the work of the ○○ team at the company. the extent technically [Distribution of responsibility among possible and parties involved] Accountability reasonable In accordance with the above contract, we (improving will clarify the allocation of responsibilities traceability, clarifying between the rights holder and users, etc., who is responsible, and confirm the agreement with the other allocating party. Relationships responsibilities among [Specific responses to stakeholders] parties involved, According to ○○ company's ○○ responding specifically regulations to stakeholders, and [Documentation] documenting such Documented according to ○○ company's information) ○○ regulations 4 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. classification item Specific examples In order to ensure proper compliance with rights, principles for protecting ・○○ principles for intellectual property protection have been established. intellectual property *Outline of ○○ principles (URL of rights will be established and the system of responsibility will be Measures to clarified. These will be protect reviewed at least once intellectual a year, and a property summary will be rights reference page) ・Establish a ○○ department to comply with the ○○ principles, review the results once a year, and publish the results on the company's website (URL of the reference page) made public. When utilizing data, ・Establish a ○○ process to ensure that including for the development and learning do not infringe on development and the intellectual property of other companies training of generative *Outline of the ○○ process (URL of AI, these businesses reference page) shall not infringe on ・Regarding use, include clauses regarding the the intellectual prevention of infringement of rights in the property rights of terms of use others. * URL of reference page 5 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. classification item Specific examples to respect access restrictions such as paywalls and employ crawlers that follow machine-readable instructions such as Comply with paywalls and use crawlers that robots.txt . To ensure comply with robots.txt. that rights holders Publish the policy, including the above, on take appropriate your company website (URL of the reference measures, the above page). measures must be published with user Measures to protect intellectual agents and any changes must be notified. property rights The learned logs are kept for a certain Keep logs for the duration of use period of time. ・In order to exclude pirated sites from the collection of learning data, when information Work to avoid crawling so-called pirated sites. about pirated sites is provided by public institutions, etc., we will review the content and take measures such as excluding them. ・Exchange information with rights holder organizations and make efforts to identify pirated sites 6 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. classification item Specific examples To the extent possible, technological measures shall be taken to prevent the creation of products that infringe Equipped with a filtering function to prevent output of products that infringe intellectual property rights intellectual property rights. Wherever possible, use digital watermarks, C2PA and other technical measures to verify the C2PA compliant , digital watermark technology implemented origin and provenance of content. Measures to Inform users that if protect they believe that a intellectual product infringes the Include clauses in the terms of use to prevent property intellectual property infringement of intellectual property rights rights rights of others, they should not use it. In order to ensure timely and appropriate relief for rights holders, appropriate contact points will be established, including by utilizing existing systems, application Establishment of copyright contact point (URL of reference page), keeping correspondence records requirements will be made as clear as possible, and records of responses will be kept. 7 This is a provisional translation, and the Cabinet Office is not responsible for its content. For official information, please refer to the Japanese version. 8