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規制改革推進会議 スタートアップ・イノベーション促進WG 第6回

2025-05-12一次資料(出典)

議事録・配布資料の全文(政府公表資料より。要約でなく原文に基づく参照用)。

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議事録

第6回 スタートアップ・イノベーション促進ワーキング・グループ 議事録 1.日時:令和7年5月12日(月)12:30~14:19 2.場所:オンライン会議 3.出席者: (委員)落合孝文(座長)、芦澤美智子 (座長代理)、御手洗瑞子、間下直晃 (専門委員)大橋弘、瀧俊雄、岩崎薫里、川本明、藤本あゆみ、宮下和昌 (事務局)内閣府規制改革推進室 (説明者)岡井 大輝 稲熊次長、幕内参事官 マイクロモビリティ推進協議会 会長(株式会社Luup 代表取締 役 CEO) 城 譲 マイクロモビリティ推進協議会 事務局長 工藤 智彰 OpenStreet株式会社 代表取締役社長 CEO 向山 哲史 株式会社Luup 取締役 CFO 井上 祐輔 Lime株式会社 日本政府渉外責任者 宮内 秀明 BRJ株式会社 代表取締役 CEO 阿部 竜矢 警察庁長官官房審議官(交通局担当) 今井 宗雄 警察庁交通局交通企画課長 猪股 博之 国土交通省物流・自動車局技術・環境政策課長 4.議題: (開会) 特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)の安全性確保 (閉会) 5.議事概要: ○幕内参事官 定刻となりましたので、ただいまから、規制改革推進会議第6回「スター トアップ・イノベーション促進ワーキング・グループ」を開催いたします。 委員、専門委員の皆様におかれましては、御多用中、御出席いただきまして誠にありが とうございます。 初めに、事務局から会議に関する連絡事項を申し上げます。本日はオンライン会議です ので、会議資料は画面共有いたしますが、お手元にも御準備いただければと思います。ま た、会議中は通常マイクをミュートにしていただき、御発言される際にミュートを解除す るようお願いいたします。 続きまして、本日のワーキング・グループの出欠状況について報告いたします。構成員 の委員、専門委員につきましては、堀委員、梅田専門委員、原田専門委員、増島専門委員、 森澤専門委員が御欠席との御連絡を承っております。また、ワーキング外からは間下委員 1 に御参加をいただいております。 以後の議事進行につきましては、落合座長にお願いいたします。 ○落合座長 ありがとうございます。 落合でございます。本日もよろしくお願いいたします。 本日は、特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)の安全性確保について、御議 論をいただきます。 最初に、ヒアリングを行います。出席者の皆様におかれましては、質疑時間を確保する ため、時間内での説明に御協力いただきますようお願いいたします。 まず、警察庁からヒアリングを行います。本日は説明者として警察庁長官官房審議官(交 通局担当)の阿部竜矢様にお越しいただいております。 それでは、10分ほどで御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○警察庁(阿部審議官) 警察庁交通局担当審議官の阿部です。よろしくお願いします。 そうしましたら、まず警察から特定小型原動機付自転車について説明させていただきま す。 まず、資料1ページ目でございます。前提として特定小型原付のルールと制度制定の経 緯について御説明させていただきます。上の四角に経緯が記載してございます。こちらは そもそも電動キックボードに関する制度設計ですが、令和2年7月の規制改革推進会議の 答申において、こちらの資料に記載のとおり制度見直しの要否を含め検討することとの内 容が盛り込まれたことが議論の出発点でございます。その後、令和3年6月に閣議決定さ れました成長戦略実行計画の内容を踏まえて警察庁において有識者検討会を開催し、検討 を行った結果として、構造上の最高速度や大きさが自転車と同程度のものを特定小型原動 機付自転車と定義しまして、自転車と同様の交通ルールを定める道路交通法の改正が令和 4年4月に行われまして、特定小型原動機付自転車の制度が令和5年7月に施行されたも のでございます。 これが基本的な経緯でございまして、この特定原付の基本的なルールでございますが、 下の囲いに書いてございますとおり、構造上の最高速度が時速20キロ以下であること、あ るいは16歳以上の者が運転免許なしで運転可能であること、乗車用ヘルメットの着用は努 力義務であることなどが課されてございます。また、通行場所、通行方法でございますが、 原則として車道の左側端を通行しなければならないこととされておりますが、時速6キロ メートルを超えて加速することができない構造であることなどの基準を満たす特例特定小 型原動機付自転車に限って普通自転車等及び歩行者等専用の道路標識が設置されている歩 道を通行することができるというふうになっております。この辺が基本的なルールでござ います。 2ページ目を御覧ください。特定小型原付の事故の発生状況についてでございます。ま ず、左上のグラフでございます。事故の件数が青い棒グラフでございますが、御覧いただ ければ分かりますように、施行後、季節的な増減を繰り返しながら推移しているというこ 2 とでございますが、直近、令和6年下半期は30件台以下で横ばい、あるいは令和7年、3 月までのデータでございますが、減少傾向となってございます。 特定小型原付の普及状況については折れ線グラフのほうを見ていただきたいと思うので すが、こちらは稼働台数と走行距離を出してございます。注に記載もございますが、こち らは国内大手2社の数値の合計、シェアリング事業者2社の合計でございまして、事故件 数とはリンクしていない点は御了解いただきたいと思いますが、稼働台数がオレンジ色の 折れ線グラフでございますが、施行後、増加傾向で推移しているということが読み取れる かと思います。一方、走行距離が緑色の折れ線グラフですが、こちらは季節的な変動が見 られますが、おおむね青の棒グラフの事故件数の推移と連動したような動きを見せている ものと思われます。 また、右側の表ですが、死亡重傷率は10.0%という数字で、死傷者数351人に対して死者・ 重傷者数が35人ということで死亡重傷率10%ということでございますが、下の文字に書い ています自転車のこの間の死亡重傷率が10.4%ということで、自転車とほぼ同程度の重大 事故のリスクかなと見ております。 以上のとおり、まだ2年弱の限られたデータの蓄積ではございますが、特定小型原動機 付自転車の事故件数につきましては季節的な変動が大きく、また、普及の状況に比べます と急激に事故が増加しているという状況にはないという点が見てとれるかなと見ておりま す。 3ページ目を御覧ください。特定小型原付の用途別・発生場所別の発生状況ということ で、左側は特定原付の用途ですが、レンタルが9割、それから事故の発生場所ですが、東 京が7割超ということになっています。この間、自転車につきましては下の数字で記載し ておりますが、自転車の場合、全国で見ますとほとんどが自己の所有ということでござい ます。事故の発生場所については東京が2割、それ以外が8割という状況でございまして、 特定原付に関しましてはまだまだ特定の用途、あるいは東京という特定のエリアでの乗り 物だという状況かなと思っております。 続きまして、4ページ目を御覧ください。こちらは特定原付の事故の相手方当事者別発 生状況ということで、左側の円グラフでございます。対四輪、単独事故、あるいは対自転 車、対歩行者の順で事故が多くなってございます。右側が自転車の事故でございますが、 こちらは四輪の自動車とぶつかる事故が圧倒的でございまして、それ以外に単独、あるい は対自転車、歩行者の割合が高くなっているということでございます。 特定原付は自転車と比べかなり際立った違いがございますが、これは前のシートで説明 したように東京でのレンタルというのがまだ利用シーンの大半を占めているということが 背景を成していると思っております。ちなみに、東京におけるレンタル自転車、レンタサ イクルの事故につきましても同様の傾向、すなわち四輪が少なくてそれ以外の事故の比率 が高まるという傾向が認められますので、そういう地理的な要因などが影響しているのか なと見ております。 3 ちなみに、特定原付は単独事故が自転車と比べて非常に多いということでございまして、 この辺はヘルメットの着用促進が非常に重要になってくるのかと見ているところでござい ます。 5ページ目を御覧ください。こちらは参考としてつけさせていただきました。本ワーキ ングの開催に先立ちまして規制改革推進室の事務局からこういうデータを頂けないかとい う求めに応じて数値を出したものでございまして、車両区分ごとに関連事故死傷者数を当 事者別で集計したものでございます。 続きまして、6ページ目を御覧ください。こちらは特定小型原付の対四輪、対自転車、 対歩行者のどういった事故類型の原因で発生しているかというものでございます。左から 順に対四輪でございますが、こちらは出会い頭が46%、対自転車が真ん中ですが、こちら は出会い頭が61%ということになっていまして、一番右の対歩行者の事故につきましては 赤枠で囲ったところが横断中の事故ということでございまして、いずれにしましても交差 点や横断歩道における事故が多いということで、信号遵守や一時停車、安全確認といった 基本的な交通ルールの遵守というのが非常に重要になってくるかなと見ているところでご ざいます。 続きまして、7ページ目を御覧ください。飲酒事故の発生状況でございます。飲酒事故 率は特定原付につきまして15%となってございまして、令和6年に338件の事故が特定原 付で起きてございますが、そのうち51件が飲酒関連ということでございまして15%を占め るということで、上の文章に書いてございますが、自転車の飲酒事故が0.6%、一般原付が 0.5%というものに比べますと、飲酒事故の比率が著しく高いという状況になってござい ます。発生時間を見てみますと0時から5時台ということで、公共交通機関が運行してい ない時間帯が約7割を占めているということで、この特定原付におきまして夜間帯におけ る飲酒運転対策が非常に重要になってくるかと考えております。 続きまして、8ページ目を御覧ください。こうした事故の状況を踏まえまして、警察に おける交通違反の取締りや啓発活動はどのようなことになっているかということでござい ます。令和4年の改正道交法によりまして、特定原付の違反の多くは交通反則通告制度、 いわゆる青切符の制度の対象となってございます。警察としましては、現在、悪質・危険 な違反行為や交通事故の実態を踏まえた取締りや交通啓発を行っているということでござ いまして、交通啓発につきましては下の枠に囲っているようなチラシやユーチューブで動 画を投稿したりといった活動を行っているところでございます。 検挙の状況につきましては真ん中の棒グラフでございますが、令和6年に非常に検挙件 数が多くなってございます。警察としましては、特定小型の制度が始まったばかりでござ いまして、ルールの定着を図るために特定小型原付に対する集中的な取締りを行った結果 としてこのように検挙件数が高くなっていると認識しておりまして、現段階においてはこ の特定小型につきましては交通ルールの周知の取組が非常に重要になってくると考えてお ります。ちなみに、検挙件数は右側の円グラフでございますが、通行区分違反が6割を占 4 めているということで、逆走や歩道通行といった基本的なルールが守られていないという 状況が認められるところでございます。 続きまして、9ページ目を御覧ください。事業者と連携した交通安全対策の推進という ことで、上の枠囲みに道路交通法の規定条文そのものを載せてございます。第108条の32の 4という条項がございまして、こちらに記載のとおり道交法ではシェアリング事業者や販 売事業者に対して利用者・購入者に交通安全教育を実施する努力義務というものを規定し ております。この規定の趣旨を踏まえまして、警察としましては官民が連携して各種の交 通安全対策を推進するために、関係事業者、関係省庁から成る官民連携の協議会というも のを法律の制定に先立つ令和4年2月に設置しております。令和5年3月、こちらの法施 行に先立って協議会においてガイドラインというものを作成しまして、この協議会におい てこのガイドラインに基づく対策の取組状況をフォローアップしております。 具体的な取組としましては下に3つ箱を設けておりますが、こちらに記載のとおり購入 者・利用者に対する交通ルールの動画視聴、交通ルールテストの実施、ヘルメットの着用 促進といった取組、あるいはこれは国交省からまた後ほど説明があるかもしれませんが、 国交省における性能等確認を受けた車体のみを販売取扱いするといった取組など、関係省 庁も巻き込んだ総合的な対策を実施することとしております。 また、この協議会の中で、昨年11月には施行後1年間の事故の発生状況も踏まえまして、 こういった取組のさらなる推進を警察から事業者に対して要請しているところでございま す。 10ページ以降でこういった取組をもう少し詳細に説明させていただきたいと思います。 まず、交通ルールの周知ということが10ページ目でございます。ガイドラインにのっとっ た取組として、利用登録時に交通ルールテストを受けさせるという取組で、これが全問正 解でなければ利用できないという仕組みを構築していただいておりますが、その後の事故 の発生状況なども踏まえまして、交通ルールテストの内容の充実を図るよう要請しており まして、事業者においてそれを踏まえた出題内容の追加等の取組が行われているところで ございます。 また、11ページ目でございます。こちらは飲酒運転はじめとする悪質・危険な運転者対 策ということでございまして、ガイドラインにのっとった取組として年末年始における繁 華街におけるポートへの警備員の配置といった取組を行っておりますが、より実効的な対 策を行っていただきたいということで昨年11月に事業者に対して警察から要請を行いまし て、下のほうに記載のとおりさらなる実効的な対策ということでポートへの警備員の配置 の拡大や夜間の貸出し停止といった取組が行われているという状況でございます。 続きまして、最後の12ページ目でございますが、ヘルメット着用の促進ということで、 こちらもガイドラインにのっとった取組としてウェブサイトでの周知や安全講習会での呼 びかけ、アプリでの販売あっせんといった取組を実施していただいておりますが、ヘルメ ット着用率はまだ低調であるということを踏まえまして、さらなる実効的な対策というこ 5 とで、現在、料金割引サービスや公営施設での貸出し実証といった取組を行っていただい ているところでございます。こういった事業者の取組につきましては後ほど事業者のほう からも御説明があるかもしれません。 まず、警察からの説明は以上でございます。ありがとうございました。 ○落合座長 御説明どうもありがとうございました。 続きまして、国土交通省物流・自動車局技術・環境政策課長の猪股博之様より5分ほど で御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○国土交通省(猪股課長) よろしくお願いいたします。 国土交通省物流・自動車局となります。私からは電動キックボードを主とします特定小 型原付に関します保安基準への適合性の確保をするための取組について、基準策定の経緯 も含めて御説明させていただきます。 先ほど警察庁からもお話がございましたように、令和3年に閣議決定されました成長戦 略実行計画におきまして、電動キックボードの制度整備の方向性が示されまして、最高速 度などに応じた新たな車両区分の設定、走行場所など、交通ルールに関する制度改正が検 討されることとなりました。これを受けまして、警察庁における電動キックボードを念頭 に置きました交通ルールの検討状況を踏まえつつ、国交省では車体の安全性確保のために 必要となる技術基準に関する検討を行うために、大学の先生やモータージャーナリストな どの有識者を含めた関係者で構成する検討会といったものを設置させていただきました。 次のスライドをお願いいたします。この検討会におきまして、主に電動キックボードを 念頭に置いた特定小型原付の保安基準につきまして、これまでの原動機付自転車の項目と いったものを基本としまして、電動キックボードの特有の構造も踏まえて、追加や削除の 項目も含めまして安全確保の要件について議論をしていただきました。 議論の結果といたしまして、ここに示されるような内容の要件が定められました。特に 電動キックボード特有のものを踏まえて追加された装置などが左側の欄に記載されてござ います。最高速度を20キロに限定するということでスピードリミッターといったものも義 務化いたしました。また、車輪の大きさが通常の二輪の車に比べて小型になりますので、 段差などで走行時の安定性も要件となっているという状況でございます。また、ちゃんと 見られるように被視認性の確保という点では尾灯やブレーキランプを求める内容となって ございます。 この内容が取りまとめられまして、さらに自動車全体の安全対策を議論する検討会の審 議も経まして、パブリックコメントを行い、令和4年末には保安基準として公布させてい ただいております。こちらは令和5年の改正道交法の施行の前ということになりますが、 シェアリング事業者などの準備が可能となるように先行して措置をさせていただいたもの となってございます。 次のスライドです。保安基準の制定後、安全性確保に向けた環境整備につきましては、 今、主に以下の2点を行わせていただいてございます。 6 1つ目が基準適合性確認制度ということで、これに基づきまして、様々な車両の保安基 準適合性のチェックと公表の取組となります。電動キックボードなどのメーカー・販売事 業者からの申請に基づきまして保安基準への適合性を確認させていただいております。確 認を受けた電動キックボードにつきましては、適合を示す表示(シール等)を貼付してい ただきます。また、適合性が確認された車両につきましては、その車名、型式、外観、製 作者等の情報もリスト化し、国交省のホームページで公表させていただいてございます。 これまでに111車種の基準適合を確認させていただいて、今、公表しております。 なお、不適合の車両ということに関しましては、当初は半分以上の車両で基準不適合の 箇所が見られたということでございますので、それらにつきましては改善・改良をしてい ただくということで適合の車両になっていただいているという状況でございます。 そして、2つ目の取組につきまして、市場サーベイランスによる不適合車両の調査とな ります。こちらにつきましては、主にオンラインマーケットプレイス、いわゆるネット販 売を対象にいたしまして、市場から抜き取りによってサーベイランス調査を実施させてい ただきまして、不適合が確認された車両・車種につきましては、販売事業者に改善の指導 をさせていただいてございます。これまで46車種を調査させていただきまして、20車種で 不適合が確認されました。こちらは定期的にプレス発表もさせていただいてございます。 これらの車種は消費者庁が中心となって製品安全誓約という取組がございますが、こち らの対象とさせていただいておりまして、主なオンラインマーケットプレイスの運営事業 者はこれら不適合となった車種は出品しないという状況になっております。 なお、不適合が確認された車種については、販売事業者と連携しまして既に販売したも のも含めて不具合箇所の改善・改良をしてもらっておりますが、販売されて既に市場に出 てしまったものの中でユーザー等々のアクセスができず、一部車両については対応ができ ていないというものもございます。これらについてはその後の転売等の防止にもなるよう、 15車種ありますが、それらについて現在、車種名、外観などを国交省のホームページにも 公表させていただいているという状況でございます。国交省としましては、まずは基準に 適合した車両が見分けられるような制度としつつ、それでも市場に出回る不適合車両につ きましては調査をさせていただいて、その結果を公表することで、関係者の協力も得なが ら不適合品の排除ということに取り組んでいるという状況でございます。 私からの説明は以上となります。 ○落合座長 御説明どうもありがとうございました。 次に、マイクロモビリティ推進協議会会長の岡井大輝様より10分ほどで御説明をいただ きたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○マイクロモビリティ推進協議会(岡井会長) マイクロモビリティ推進協議会の会長の 岡井と申します。よろしくお願いいたします。 では、まず本協議会の概要から御説明をさせていただきます。よろしくお願いします。 本協議会の設立当初の活動目的といたしましては、電動キックボード等をはじめとする電 7 動モビリティの利活用に関する自主規制の体制を構築するというもの、2点目としては、 安全・安心な乗り物としての電動キックボードをはじめとするモビリティを社会に周知啓 発すること、そして、電動モビリティに関する実証実験及び事業化を推進するという3つ を目的として立ち上げられた団体でございます。 ただ、こちらが立ち上げられた当初はまだ法整備が整っていない状況でございましたの で、政府と安全性に関する実証実験を行う際の自主規制を構築するというものでございま した。ただいまは1年半前に道路交通法が改正した際以降はその新しい法律に基づく運用 に対する自主規制を行う団体という形となっております。 次のページをお願いします。電動マイクロモビリティシェアサービスの現状を御説明さ せていただきます。本協議会に加盟している事業者のKPIの合計を書かせていただいてお りますが、左側にありますように北海道から沖縄まで24都道府県でサービスを提供させて い た だ い て お り ま し て 、 電 動 キ ッ ク ボ ー ド を は じ め と す る も の が 乗 れ る ポ ー ト 数 は 1万 3000か所以上、車両台数で言うと約2万台以上、展開場所としては24都道府県、ダウンロ ード数で言うと400万ダウンロード以上をしてもらっているというのが現状でございます。 次をお願いいたします。では、利用目的の概要を御説明させていただきます。アンケー ト調査によると80%超が通勤・通学・用事などの日常の移動で利用いただいていると回答 しております。逆に観光客のように散策・回遊をするような方は平日で言うと10%、休日 で言うと16%が非日常用途という形で使われているものとなっております。 次のページをお願いいたします。細かいユースケースも少し足早に御説明をさせていた だきます。実証実験当初からサービス提供をしてきた東京都や市の事業者として始まった 宇都宮市などで、都市部では住民の方々の日常利用の足として貢献をしております。鉄道 やバスといった既存の公共交通機関を補完するという役割を担っているかなと考えており ます。左側が下北沢、三茶などの付近で東急、小田急、京王3社の路線と隣接する、簡単 に言うと鉄道ごとの駅同士で移動してしまうと渋谷だったり新宿だったりに出ないといけ ないような遠回りをしないといけない縦移動に関する移動に関して、鉄道3社とマイクロ モビリティの会社であるLuupの4社で組み合わせる定期券というものを提供したり、右側 であれば自治体公認の形で実証実験をしているという形でございます。 次をお願いいたします。また、都心部以外でも各社展開をしておりまして、例えばLuup においては左側にあるような北海道の美瑛町だったり、右側にあるような高知県でのサー ビスを展開しております。また、BRJさんという会社につきましても全国の自治体と連携協 定を締結して観光やレジャー目的の移動に貢献している。これらは有人のものでない公共 交通機関であるということで、鉄道やバスがこれ以上増やせない過疎地においても町の用 途に合わせて台数を調節して提供することができるというマイクロモビリティの特徴を生 かした展開となっております。 次をお願いいたします。また、その他という形のユースケースとしましては、左側にあ るような訪問介護士の事業所様との提携をして、訪問介護士様が町なかの自宅を訪問する 8 際にシェアリングのマイクロモビリティを使っていただくことで一日に回れる訪問件数を 増やしていただいているというものが左側。例えば右側が造船所での移動効率の向上など、 工場や造船場などの移動でも使っていただいているという形でございます。 次をお願いします。海外と日本の比較も簡単にだけ御説明をさせていただきます。もと もとは中国や欧米を発端に始まったこの電動マイクロモビリティのシェアリングサービス、 特に電動キックボードのシェアリングサービスはアメリカから始まっているのですけれど も、一番左にあるポートレスモデルと呼ばれるモデルで始まっております。これは簡単に 申しますと道路上の空間をある意味駐車場と見立てて、利用者様は好きな場所に車両を置 くことができて、また、好きな場所で拾って好きな場所に返すというフリー・フローティ ングモデルとも呼ばれるモデルでございます。これは利用者からすると利便性がすごく高 いのですけれども、実際は町なかの道路の歩行の妨げになってしまうこと、もう一点が、 大量に町なかに車両を提供した会社がその町で最も認知を得ることができるという特性上、 各社が競争をすることが激化すると、本来町に必要な台数の10倍、20倍、30倍、100倍など の大量な台数が町に投下されてしまう、過当競争になってしまうという問題がございまし て、それらを基にしたヨーロッパやアメリカの各都市では公道ポートモデルと呼ばれるも のが普及しました。これは道路上の余っている場所、駐車場だった場所など、基本的には 日本でいうというところの地方自治体がその場所を事業者に提供する代わりに歩道上など に放置することを禁止する。そうなった場合、自治体が提供できる道路上の場所には限り がございますので、入札ということで大体3事業者から5事業者に自治体を絞って、安全 性などの条件を課して、その条件をクリアした事業者のみが入札に通るという形で、この 入札が通った会社のみがシェアリングを運用することができて、そのシェアリングを運用 する事業者はこれまでのように歩道に無秩序に放置することは許されておらず、自治体が 提供した道路上の空間を基本的には利用するという公道ポートモデル、もしくは入札モデ ルと呼ばれるものが現在ではメインに普及をしております。 一番右の私有地ポートモデルというのは海外の事例を通して始まった日本のモデルであ るという点と、もう一点が日本の道路交通法上では日本の道路空間に事業者が車両を放置 する、もしくはそれを幇助することは禁止されておりますので、そのような背景から、私 有地の民間地、民間事業者の不動産の場所を一個一個事業者が契約をして、そこにのみ車 両を返すことができるというモデルが一番右でございます。この一番右のモデルは世界的 にもまれでございまして、世界各国は基本的には一番左か真ん中のモデルでございます。 次のページをお願いします。また、ちょっと補足的でございますが、現在、電動キック ボードが町なかで主流となっている特定小型原動機付自転車でございますが、法令上は座 椅子の装着だったり、二輪以外も三輪、四輪のものなどが安定性の高い形状として許可さ れておりますが、こちらの三輪から四輪のもの、もしくは座椅子がついているものは社会 実装上の技術上の難易度が高いという理由で現在はまだ普及が進んでいないという実情で ございます。 9 ただ、直近、複数社がこれらの三輪から四輪の座椅子付の特定小型原付というものに取 り組んでおりまして、特定小型原付というものを議論する際には電動キックボードに限ら ないということだけ御留意いただければと思っております。 次のページをお願いします。最後に、協議会としてのこれまでの安全対策というものを 御説明させていただきます。 次のページをお願いします。警察庁様の発表でもありましたとおり、この業界団体とし ては基本的には自主ルールというものを設けさせていただいておりまして、法令とガイド ラインに加えて追加で業界団体としての自主ルールというものを加えているという形でご ざいます。基本的には今、業界団体に加盟している事業者のうち町で展開をしている事業 者様は全てこの自主ルールというものを必ず守っているというのが現状でございます。 次のページをお願いします。具体的には教育啓発という観点で、特に一番上にあるよう な全利用者に対して警察庁監修の下の交通ルールテストというものの全問正解を義務づけ ておりまして、一問でも間違えると受け直していただかない限り乗れないという設定にし ております。また、一番下にあるように、16歳未満が乗ることが絶対にないように、必ず 顔写真付の身分証明書を確認した上でないと利用できないという仕様にしております。 次のページをお願いします。または、基本的には各町で展開する際には地元警察や地元 自治体と連携した安全講習会というものを推奨しておりまして、各事業者はこれらにのっ とって全国で警察や自治体さんと一緒に対人での安全講習会というものを実施しておりま す。 次のページをお願いします。また、追加として各事業者、車両の安定性のためのアップ デートだったり定期のメンテナンスの義務化などを行っているとともに、最近では一番下 にございます椅子がついた電動キックボード、通称は「シートボード」といいますが、こ ちらの着座式のものも町なかでは出てきているという形でございます。 次のページをお願いします。また、飲酒運転対策といたしましては、こちらは警察庁様 からの発表にもございましたとおり、全国の春と秋の交通安全週間だったり忘年会シーズ ンなどのような時期に合わせて連携を強化させていただいているとともに、現在は飲酒運 転対策として、町なかでハードウエアで確認をするような技術的な手段がまだ整っていな いという背景から、繁華街の近くなどに警備員を不定期でランダムで配置をさせていただ いて、そこから乗る全利用者の方々に抜き打ちで確認をしていくという対処を現在は人力 でございますが、行っているという形でございます。 次のページをお願いします。また、ヘルメットの着用促進につきましては大きく分けて 方向性が2つあると思っておりまして、有人・無人での場所だったり車両だったりの貸出 し、特に下にありますとおり、一部のエリアでは行政の協力を得ながら特定の場所におい て有人・無人でヘルメットの貸出しを行っております。また、各人の所有を促進するとい うことで、折り畳んでかばんにおいて省スペースで入るようなものを配ったりしていると いう形でございます。 10 次のページをお願いします。また、基本的にはルールを守っていただきたいということ で交通ルールテストを課しているわけなのですけれども、この交通ルールテストを受けて もらった上でそれでもまだ違反を繰り返す利用者に対しては、アカウントを停止したり、 半永久的に凍結するという措置を行っております。これらは軽微なものも含む全ての交通 違反に対して点数というものが配分されておりまして、飲酒運転等の重大なものは一発で、 そうでないものも複数回行うとアカウントが永久凍結するという設定を行っております。 次のページをお願いいたします。また、こちらにありますとおり、アカデミックな団体 だったり交通事故に関する団体とも業界団体として、もしくは各社として協定を結んでい るという形でございます。 次のページをお願いします。さらなる安全対策といたしまして、直近、特に下にありま すとおり、こちらは株式会社Luupが始めているものでございますが、独自の危険行動検知 システムとして、車両に搭載されているGPSの移動データを用いて例えば入ってはいけな い公園の場所だったり入ってはいけない道路、もしくは大通りでの逆走のように現在の位 置情報の精度においても少なくとも分かるような違反に関しては自社で各自検知をしてし っかり走行を抑止する、もしくはアカウントを停止していくという措置を行っております。 各社、中長期的な安全対策に関しては今、準備はしているものの、主に技術上の安全対 策を強化する上でのハードルとしては2つございまして、一つが位置情報の精度、もう一 つはカメラやセンサーを用いた違反走向を検知する際の技術上とコスト上の都合の2点が ございまして、前者に御説明した位置情報の精度という意味では、GPSに加えて直近では準 天頂衛星と呼ばれる精度の高い衛星の実用化も一部始まっておりますが、こちらを用いた としても、やはり建物が多くあったり人が多くいる場所における位置情報の精度にはまだ 不安があるということで、中長期的には実現していきたい技術の一つでございます。 2点目のカメラにつきましてもまだ精度が一定以上の段階を満たしていないというのが 見解でございますが、業界団体として、もしくは各社としても新しい技術が実用に至った 際にはしっかり安全対策に反映していきたいと考えております。 以上がマイクロモビリティ推進協議会からの発表でございます。後ほど詳細の質疑がご ざいましたら、よろしくお願いいたします。 ○落合座長 御説明ありがとうございました。 次に、OpenStreet株式会社の工藤智彰様より5分ほどで御説明をいただきたいと思いま す。よろしくお願いいたします。 ○OpenStreet株式会社(工藤代表取締役社長) よろしくお願いいたします。OpenStreet 代表の工藤と申します。 弊社はシェアモビリティのサービスを提供しておりまして、現在取り組んでいる対策、 あとは将来的な取組というところを御紹介させていただきます。 現在展開している規模になりますが、全国1万1000か所でシェアモビリティを展開して おります。そのうち97%は電動アシスト自転車でして、特定小型原付は3%程度、1,500台 11 程度を緩やかに展開を始めている状況です。展開の仕方として官民連携のスタイルを取っ ておりまして、各自治体様と連携をして地域の交通手段としての展開を図っております。 目的としては単純に特定小型原付だけではなく、今後の多様なモビリティというところの 1本目として特定小型原付の展開を試しているという状況です。このため、車体としては いわゆる着座式の車体、安定性の高い車体を選定しておりまして、私たちが展開している のはこの着座式のみの車体を展開している状況です。こちらをシェアサイクルと同様にIoT の機器で制御しておりまして、いわゆるポートに関しましても物理的なラック、自転車と 同じルールで町の秩序、まちづくりと連動させたモビリティの投入という考え方で展開を しております。 実際の安全の対策という面では、まず自治体様と連携してその地域に移動手段として根 ざしていくかというところを緩やかに確認をしながら進めていっているというところが一 つの特徴ではあります。すなわち、まちづくりの中で移動手段として安定的に使っていた だける、また、道路との関係性上、危険な運転が発生していないかというところを確かめ ながら、シェアサイクルのうち一部を特定小型に変えていく、追加をしていくというやり 方を行っております。その中で実際に起きていく違反であったり利用の傾向等を検証しな がら町に実装していくというところが基本的な考え方です。 その中で、基本的な安全対策に関しましては、先ほど御説明がありましたガイドライン に準拠したものというところはほぼ同じことを行っておりますので少し割愛させていただ きますが、アプリ上のテスト、本人確認の徹底、利用中にもルールを確認できるようにす る、事故時は通報・相談ができるようにしてある、また、ヘルメットに関して推奨を進め ていくというところは同様です。ヘルメットに関してはかなり難しいと感じている部分が ありまして、画面に出しているような単純にかぶってくださいというだけではなく、かぶ ること自体に少しインセンティブがつくような取組を試しているところでありますが、実 際にシェアサイクルにおいてヘルメットの貸出しはいろいろとチャレンジはしております。 施設への貸出しは借りに来る方がなかなかいらっしゃらないので、かごについているタイ プとついていないタイプで試してみると、ヘルメットがない車体のほうが利用率が高くな ってしまう。また、原付のシェアにおいては装着義務などで使われるのですが、ユーザー さんからサイズが合わないという声が来るのと、ヘビーユーザーは結局マイヘルメットを 利用しているという結果が出ていましたので、まだこれを行えば効果があるというものは 見つけられていませんが、これはいろいろと試行錯誤をしていく領域だと認識しておりま す。 また、ルールに関する発信に対しては初めて聞いたという声が多々ありますので、まだ まだ浸透に時間がかかるフェーズだと捉えております。私たちの説明会には自治体さんと の連携もありますのでシニアの方がかなり多くいらっしゃいます。特定小型についてはほ とんどの方は御存じないです。初めてそこで説明をして、乗り方をレクチャーして乗って いただけるというところが多くありますので、やはりこれも時間がかかる領域だと捉えて 12 おります。 実際の意見としては交通ルールの難しさというところが一番特定小型原付を利用するに 際して抱える不安というところも出ております。実際に私たちの車体で起きている違反事 故でいきますと、走行区分違反が多く出るというところはルールの不確かな理解というと ころが原因ではないかと推測しております。 事故については、私たちの車体ベースですが、けが等の人身事故は今のところ0件です。 ヨーロッパで走行距離100万キロメートル当たり15件、20万キロ当たりですと3件という ところに対しても、少ないのですが、まだデータの蓄積が少ないというところもあると思 いますので、こういった走行距離当たり、もしくは利用当たりの事故の集計なども事業者 間連携で可視化していくことが重要なのではないかと捉えております。 最後に、今取り組んでいる将来に向けた技術のところですが、先ほど話題に上がりまし た位置情報の取得と画像認識については実証実験の段階です。今のGPSでは走向空間を正 直特定できません。いわゆるRTKという技術を使った高性能位置情報ですと、歩道か車道か、 2段階右折しているかしていないか、左側か右側かはほぼほぼ推定はできます。ただ、こ れを全車体につけられるかというと、まだ実験的な技術ではあります。 次に、車体側で画像認識処理をするエッジAIのカメラ処理ですが、今段階ですと国内の 道路の認識は精度としては8~7割程度になります。特にこういった自転車走行空間の矢 羽根の認識というところは少し技術的なハードルが高くありますので、その場で判定をす るというよりは傾向として違反気味のところを走行しているユーザーからちゃんと左側走 行している、歩道に入っていないというところを認識させて後で警告を出すということは 後々可能になるのではと思っています。走行中の制御は難しい技術です。どちらに関して も技術に関しては時間の経過とともにコストダウン等があると思います。ただ、電力消費 の問題もありますので、今すぐに実用できるというよりは数年先から逆算してこういった 技術的対応が必要だと捉えて実験をしている状況になります。 最後に、先ほど御説明したような対策に加えて、環境面という面で走行空間がいかに整 備されているか。先ほどの画像認識等も走向空間が整備されればより簡単に行えるように はなっていきます。また、車体の進化とルールに関しての認知がやはりまだまだ時間がか かりますので、社会全体の浸透に向けて緩やかに時間をかけながら導入していくというと ころが必要なのではと考えております。そのようなスピードで私たちは社会実装を進めて おります。 御説明としては以上になります。ありがとうございました。 ○落合座長 御説明どうもありがとうございました。 なお、本日、増島専門委員から書面でコメントが提出されておりますので、事務局から 要旨の御紹介をお願いいたします。 ○幕内参事官 資料第5を御覧いただければと思います。 まず、1ポツの部分では、電動キックボード等に係るルールについては有識者を交えた 13 丁寧な議論の結果、バランス感に優れ、かつ、イノベーション推進的な法制度となってい るとの御説明がございます。 2ポツでは、昨今、電動キックボード等に関する事故が増えていることを受けて規制を 強化すべきではないかという声が聞かれるが、現行制度の導入に至る経緯と日本のモビリ ティ領域のどのような将来を描いた上での決断であったのかという中長期的な政策的考慮 が踏まえられていない動きに映るとした上で、1つ目、電動キックボードに対する偏見が あるのではないか。2つ目、電動キックボードは公共交通と接続してラストワンマイルを 埋めるゲームチェンジャーとなる可能性を秘めている。3つ目、電動キックボードの問題 は規制そのものではなく規制の執行・運用の在り方に関する論点ではないか。4つ目、ヘ ルメットの義務化をしたら電動キックボードのシェアリングサービスの市場が成立しなく なる。5つ目、オペレーター規制についてはそのための行政リソースを割くかどうかを真 剣に検討する必要があるといった御主張をされております。 以上です。 ○落合座長 それでは、質疑に入りたいと思います。 本日は質疑への御対応のため、株式会社Luup様、Lime株式会社様、BRJ株式会社様にも御 出席をいただいております。 それでは、御意見、御質問がある方は挙手ボタンにより挙手をお願いいたします。私か ら指名いたしますので、それから発言をするようにしてください。限られた時間となりま すので、御質問や御意見、また、御回答は簡潔に2分程度の範囲でお願いいたします。 それでは、御手洗委員、瀧委員、お願いいたします。 ○御手洗委員 御手洗でございます。御説明をいただきましてどうもありがとうございま す。 私からは質問が3点ございます。1点目は警察庁さん、2点目はマイクロモビリティ推 進協議会さん、3点目が国土交通省様への質問となります。 まず1点目、警察庁様への質問です。資料4ページ目の事故の内訳を拝見すると、電動 キックボードは対歩行者事故が15%となっていて、自転車における対歩行者事故の5%に 比べると割合が高いのではないかと、母数が違うということはありますけれども、見受け られました。車両同士の事故と違って車両対歩行者の事故というのは歩行者のほうが巻き 込まれて被害が大きくなりやすいということがあるのではないかと懸念しているところで す。警察庁さんの資料の8ページで電動キックボードの検挙のうち6割は通行区分違反と ありましたけれども、多分ここに歩道走行が含まれているのですね。また、1ページ目の 交通ルール概要を拝見したところ、本来、電動キックボードは車道の左端を通行しなけれ ばならないけれども、時速6キロメートルを超えて加速できない構造である場合は歩道も 通行することができるとあったかと思います。これはつまり電動キックボードは本来、車 道の左端通行をしなければならないところ、例外的な措置として構造的に時速6キロ以下 でしか走行できない車両は歩道を通行できますと。実際には例外措置のさらに例外措置み 14 たいな形で、構造上本当は20キロまで加速できる電動キックボードでも特例モードという モードを発動すると歩道を走行できるというかなり緩い対応になっているのかなと思って います。 ただ、事故の内訳を見ると、対歩行者事故の割合が自転車と比較しても多いところを見 ると、これは見直したほうがいいのではないかと感じられるところですけれども、警察庁 さんとしてはどのように捉まえていらっしゃるかお教えいただければと思います。 2点目が、マイクロモビリティ推進協議会さんへの質問です。大変分かりやすい御説明 をいただきどうもありがとうございました。1点お伺いしたかったのが、事故の詳細なデ ータというのはあるものなのか、できれば次回以降、ワーキングなどでも開示いただける 範囲でいただけたらありがたいなと思っております。 といいますのも、現状でも悪質な交通違反や、軽微でも違反を繰り返すユーザーはアカ ウント停止するなどの措置をされていると思うのですけれども、例えば海外だと電動キッ クボードに乗り慣れていないユーザーが事故を起こす確率が高いということを突き止めて、 登録してから最初の何回かは速度制限をかけるといった措置で事故率を下げているという 例もあるかと思います。事故の未然防止やユーザー保護のためにも、違反を繰り返してい るユーザーをバンするというだけではなくて、事故を起こしやすい人に対しての事故を未 然に防ぐ措置というのもしていらっしゃるかということをお伺いできたらと思います。 長くなりまして申し訳ございません、最後に3点目の国土交通省さんへの質問です。電 動キックボードは事故の9割がレンタル事業によるものということですけれども、そもそ もこれは普及台数ベースでも電動キックボードはシェア用の比率が高いのが影響している かと思います。シェア事業、レンタル事業は普通乗用車であれば道路運送法の自家用自動 車有償貸渡業許可が必要となるかと思いますが、電動キックボードについては何の業法も かかっておらず、許可制にもなっていないかと思います。そのために電動キックボードは 危ないのではないかという懸念が生じると、すぐ道路交通法の話になってしまって、ヘル メットの義務化とか、そもそも道路交通法上電動キックボードは危ないのではないかとい うヴィークルの議論になってしまって、本来シェア事業の事業者レベルで安全確保のため にもっとできることがあるかもしれないところ、議論がすっ飛んでより大ぶりな規制の話 になりがちだと思うのですね。また、今、Luupさんなどは積極的に安全投資されていると 思いますけれども、今後、価格競争重視で安全投資しないような格安事業者が出てきた場 合にどうするのかといった観点もあるかと思います。ここは、事業者の公平性を担保しつ つ路上の安全性を上げていくためには、電動キックボードのシェア事業に対しても何らか 許可制にするなり、業法をかけるなりして、オペレーションレベルでの安全確保を義務づ けられるようにすることも御検討いただけたらと思うのですが、いかがでしょうか。 以上になります。 ○落合座長 ありがとうございます。 そうしましたら、瀧委員もお願いいたします。 15 ○瀧専門委員 ありがとうございます。 私からは警察庁様に2点と、マイクロモビリティ推進協議会様に細かいですけれども3 点お願いいたします。 まず警察庁様向けなのですけれども、ちょっと単純な質問で、令和6年の集中的な検挙 といいますか、検挙数の取り上げがありましたと。これはどのような背景といいますか、 意思決定として行われたのかというのをお伺いしたくて、よく春の交通安全運動などで時 期的に全体的にそれが増えているのか、電動キックボードさん特有にその辺が集中してい るものなのか、そもそも何らか課題意識があったからそういったことがあったのかみたい なところの背景がございましたら、伺えれば。これが1点目でございます。 あと2点目も警察庁様向けなのですが、本件というのは規制改革で一度つくってきた領 域について数年以内に新しくもう一度規制改革で取り上げるという結構特異な事例なのか なと思っておるのですが、私個人的な思いとしては、それはバランスの取れた規制が必要 なのではないかというところに依拠しています。そのバランスというのは例えばちゃんと エビデンスに基づいて、何を私たちは守りたいのか、道交法上いろいろな危険の防止だけ ではなくて、例えば円滑に交通の安全を確保するといった要素があるわけですけれども、 いろいろなことのバランスを取りながら今後の在り方を考えていくのだと思っております。 そういうときに、通常の自転車と例えば電動アシスト自転車とでそれぞれ最近は少し厳 罰化みたいなものも進んでいますけれども、昔と比べるとはるかに速い自転車が増えてい たり、あとは車道を走るみたいなことも少しずつ社会の中では進んできている中で、本件 の電動キックボードをどう位置づけられるのかというところが気になっている次第でござ います。 ですので、一つの分かりやすい切り口というのは歩道の走行なのだと思っておりまして、 私も家の近くでどう見ても15キロ以上出しているような自転車に追い抜かれるような経験 をしていますので、普通の自転車や普通の電動アシスト自転車でもなかなか歩道の走行と いうのはそれなりにいろいろな危険運転があるようなことなのだと思っておりまして、そ の中でこの電動キックボードについてどのように見られているのかというところをお伺い できればというのが2つ目の質問でございます。 次に、マイクロモビリティ推進協議会様向けですが、1つ目の質問は、資料の中の最後 でいただいていた今後の技術を活用した対策のところになりますけれども、これを推進し ていく中で何らかの導入の課題感であったり、コストというのはあると思うのですけれど も、それ以外で何らか社会的な需要であるとか、制度としてそれを後押しできることはな いかというのが1つ目の質問になります。 2つ目はちょっと御手洗さんとも重なるのですけれども、個人的にはこの問いは例えば 地方と都市部で何らか差異があるのかというところが気になっておりまして、そこで何か 事故率であるなり対応に差があるのかというのがもし分かったら教えていただきたいとい うのが2点目。 16 3点目は、本日議論はされていませんけれども、今後、この件はEBPM的に統計でちゃん と議論をみんなでしていくべきなのだと思っておりまして、統計的な議論をフェアにして いくに当たって、例えば行政の側からでも統計をつくるみたいな支援もあり得るのだと思 っていまして、こういう観点での数字を基に議論できるとよさそうみたいな観点があれば 教えていただければと思います。 長くなりましたが、以上です。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、ちょっと質問が多くなりましたが、まず警察庁様、御手洗委員、瀧委員からそれ ぞれ御質問がありましたので、それぞれ御回答いただきまして、次にマイクロモビリティ 推進協議会様、国土交通省様。国土交通省様は御手洗委員だけだったと思いますので、順 に御対応いただきたいと思います。 まず、警察庁様、お願いいたします。 ○警察庁(阿部審議官) 警察庁でございます。 まず、御手洗委員から御質問のありました、相手方の事故で歩行者とぶつかる率が特定 原付は自転車と比べて高いのでないかという御指摘だったと思います。これは統計上の見 方として2つほど大きな要因があると思っておりまして、資料の4ページを御覧になった かと思うのですが、自転車のほうの事故は非常に四輪が多い、つまり自動車とぶつかる事 故が非常に多いということでございます。これは自転車の場合は全国あまねく普及してい るということで全国で事故が発生していて、その中で自動車とぶつかる率が多いというこ とだと思うのですが、自動車とぶつかる場合は、自転車と自動車がぶつかると自動車に乗 っている方がケガを負う場合というのはあまり多くないということかと思いますので、そ うなるとこの統計でいくと事故で負傷した場合ということでございますが、相対的に自転 車や歩行者の事故、負傷する割合が特定原付の場合は大きくなるのかなと思っております。 これと関連するのですけれども、2つ目の特定原付で歩行者の事故の割合が高くなる要 因としまして、冒頭説明しましたとおり、特定原付は東京でのシェアリングというのがマ ーケットの大半を占めているということでございまして、東京ですと歩行者、自転車を含 めた様々な交通主体が交錯して走行している交通の環境にございますので、その中で歩行 者とぶつかる率が高くなってくるのかなと考えております。 ちなみに東京におけるレンタサイクルの事故で運転者以外の方が事故で負傷した確率と いうものを見てみますと19%という数字がございまして、先ほど自転車の場合に歩行者の 事故がある割合が5%ということでございますが、これが東京のレンタサイクルになると 19%となりますので、やはり東京というマーケットの特殊性に起因するところがそれなり にあるのかなと考えております。 それから、歩道で事故の確率が高いのではないかということでございますけれども、特 定小型と歩行者の事故での衝突地点というところを見てみますと、特定小型の歩道上での 事故割合というのは23%で、一方で自転車の歩道上での事故割合が47%ということで、自 17 転車のほうが歩道で事故に遭う確率が高くなっておりまして、特定原付が必ずしも歩道で 事故に遭っている率が高いという状況ではないのかなと思っています。 ただ、いずれにしろ歩道で特定原付、あるいは歩行者との事故に遭っているケースがあ るのは間違いございませんので、歩道走行の禁止に関するルールの遵守を徹底するために 取締りの強化、あるいは交通ルールの周知を徹底していく必要があるのかなとは考えてお ります。 それから、電動キックボードの特例モードについて、例外として6キロ以下のときには 歩道を走れるというものでございますが、これは制度制定時の経緯のところでも御説明し ましたが、ほかにもシニアカーのように6キロ以下の乗り物については歩道走行を例外的 に認めているということがございまして、それと同等だということで、6キロ以下のモー ドであれば特定小型原付にも歩道走行を認めているという経緯がございます。 先ほど申し上げましたように、今の特定原付の歩道事故が自転車やほかのものに比べて とりわけ高い状況にあるとは現時点では見ておりませんので、特例モードにつきましても 現状の仕組みの中で今後の推移を見ていきたいと考えているところでございます。 それから、瀧委員から御質問のありました、6年に集中的に検挙を行っているのはどの ような背景があるのかというところでございますが、大きな特異な背景があるということ ではございません。これも先ほどの資料の中で説明しましたが、この制度は新しくできた ばかりでございますので、この法律の適切な運用のために交通取締りを強化したというこ とで全国の都道府県警察が集中的に一生懸命検挙を行った結果としてこのような検挙実績 になっているというところだろうと思っております。 それからもう一つ、バランスの取れた規制が重要であるということで、歩道での走行を どう見るのかというところでございますが、これは先ほど説明したとおりでございまして、 現状、特定原付における歩道での事故は自転車と比べて特異な状況にあるとは思っており ませんので、当座は今の状況を見ていくということが重要ではないのかなと考えるところ でございます。 取りあえず警察としての回答は以上でございます。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、次にマイクロモビリティ推進協議会の岡井様、お願いいたします。 ○マイクロモビリティ推進協議会(岡井会長) まずは御手洗委員から御質問いただきま した、事故の詳細のデータがないのか、今後開示をしてほしいという質問に関して回答を させていただければと考えております。 本協議会としては各事業者が入っておりまして、かつ、Luup代表としての立場の両方か ら回答させていただきますが、各事業者は詳細の事故のデータを一部持っているというの が事実かなと思っております。ただ、各事業者が把握している事故の件数というものは基 本的には利用者様からのお問合せによるものか保険会社からのお問合せによるもので、協 議会にいる各事業者は基本的には自賠責保険と任意保険に必ず加入するというルールにな 18 っておりますので、その2個のデータによるものが多いですけれども、どこまでが事故で、 どのような詳細の事故だったかというより詳細に関するデータと、もしくはどこまでが事 故で、実際当たったけれどもけがはしていないというものなのかというお問合せベースの 件数しか各事業者は把握できておらず、今後の統計上のデータをしっかり確認していくと きの課題としては、行政機関と一緒にデータの突合を行っていく必要があると思っており ます。その際に、僕らのような業界団体、もしくは各社としては、僕らが把握できている 事故の詳細だったり、例えば走行距離に関するデータだったりというものは行政にしっか り提出をしていく形で、もっともっと統計的にかつ詳細なデータに基づくデータをつくっ ていければと考えております。 なので、結論としては一部持っているが、完全なデータを僕らとしては保有できておら ず、例えば何か事故が起きた際にも全て事業者が把握できるという状態になっていないと いうのが現状であるという形でございます。ただ、可能な限り業界団体・各社としてはデ ータを行政等に提出をして、しっかりそれを透明性高く開示いただければと考えておりま す。 では、2点目の悪質な違反者のアカウントについて、現状は各社停止としておりますが、 海外だと乗り慣れていないユーザーの事故が多いという都市がありまして、その都市にお いては制限をかけるための措置を取っているという中で、各社違反を繰り返すようなユー ザーに対処をするだけでなく、未然防止のための対策としてはどういうものを行っている か、どういうものを行っていくかという御質問に関して回答をさせていただければと考え ております。 現在、協議会各社としては、初めて乗る方、もしくは乗り慣れていない方の対策といた しましては、必ず交通ルールテストを義務化すると。これは世界でもスタンダードになっ ているというものではなく、日本が議論した結果できているものかなと思いますが、必ず 全問正解しないと乗れなくするという運用だったり、アプリ上で啓発をするという運用を 現在では行っております。 また、各協議会が確認しているデータだと、必ずしも初心者だけが事故が高いというデ ータには現状はなっていない。こちらはまた行政と突合する中でしっかりデータを確認し てまいりたいと思うのですけれども、可能な限り初心者に限定をするというよりは、今は 幅広く全体に対する対処をしているという形でございます。 今後も正しいデータをしっかり確認しながら適切な対処をしていければと考えておりま す。まさに海外の事例も参考にしていければと考えております。 ○落合座長 すみません、瀧委員のほうもあったかなと。 ○マイクロモビリティ推進協議会(岡井会長) 失礼いたしました。 瀧委員から御質問のございました、マイクロモビリティ推進協議会におけるページの最 後のページで御説明した、位置情報などをベースとした事業者が違反を確認していくとい う危険運転の防止制度につきまして、こちらの技術上の限界というものを御質問いただい 19 たかなと思うのですけれども、こちらの下の危険行動検知システムというものにつきまし ては、現在、公園や大通りなどをベースにして16か所で今回運用を開始した形となってお りますが、約1年以内には100か所以上、日本全国に適用していけるかなと考えております。 現在のこちらの適用の課題といたしましては、GPSを用いた位置情報の精度の限界とい うものがございます。少し小さい図で恐縮なのですけれども、右下にある図がまさに大通 りにおける車道上の逆走を検知するシステムとなっておりまして、こちらは大きい道路な ので車道上の逆走をシンプルに確認できるのですけれども、もう少し小さい道路となった 場合、もしくはこのような大通りになった場合においても、歩道と車道の細かい境界のど ちらにいるかという1メートル、2メートルという精度においてはGPSがしっかり確認す ることができないということになっておりますので、逆走であれば確認ができるのですけ れども、歩道に乗っているか、車道に乗っているかというものを精緻に検知するというの が現時点ではまだ難しいという形になっております。 これはGPSより精度が高いと言われている準天頂衛星においてもまだその精度では難し いというのが現在の技術上の限界でございまして、この位置情報の精度が上がる、もしく はコスト上の壁を越えて自動運転の車についているような超高精度なカメラみたいなもの を実用していけば、中長期的には検知をより精度を上げて行っていくことができるのでは ないかなと思っております。なので、基本的には精度の限界というものが現在の課題とな っているという回答でございます。 一旦以上となります。 ○落合座長 あと、地域差と統計的なところがあったと思います。 ○株式会社Luup(向山取締役CFO) こちらは今、岡井と同じ部屋におりますので、Luupの 向山から回答させていただきます。 地域差については、シンプルなお答えとしては明確に地域差はやはりございます。先ほ ど警察庁さんからもお話がありましたけれども、全般に東京は交通の密度が高いですので、 事故の発生割合もどうしても東京が高くなるというのがございます。かつ、これも同様に 警察庁さんからも先ほど触れていらっしゃいましたけれども、我々は自転車のシェアサー ビスも展開しておりますけれども、歩行者の方と歩道上でぶつかるといったものも、やは り人が多いところのほうがそうなりがちで、どちらかというと地方に行くと車道を走って いて、なかなか交通密度も少ないので、車両とぶつかるみたいなものが相対的には大きく なるというのがあるかと思っています。 同様に、地域差もそうですけれども、走行空間そのものの違いというのも多うございま して、これも警察庁さんからもお話がございましたけれども、自転車は原則車道というこ とでありながらも実態としてはかなり多くの方が歩道を特に都心部で走っている。結果と して歩道での事故が多い。一方で、特定小型については通行区分違反がどうしても一定程 度発生してしまっているのですが、とはいってもやはり車道を中心に走られている。そう すると、事故が車道の走行距離当たり、そして歩道の走行距離当たりで言うと実はどちら 20 のほうが大きいかというと、車道のほうが事故が起こりやすいのですね。そうすると、ど うしても車道を走っている距離が長い特定小型のほうが事故が数としては多くなりがちと いうのが実態としては我々に見えているところではあります。 この辺から2つ目の御質問とも関わってくるのですけれども、先ほど少し岡井からも申 し上げましたが、我々が持っているのはどうしても我々がユーザーさんからヒアリングベ ースで聞けたデータが中心になってきます。これに我々がGPSで取っているものだったり、 その時点のスピードがどうだったかといったものは技術的に取れます。ただ、実際相手方 さんがどのようにお感じになっていて、どのような方とぶつかったか、どこの場所だった か、何時だったかという正確なデータは警察庁さんがお持ちなのだと思っておりまして、 ここから先のさらに詳細な統計分析とそれを生かした安全対策を進めていくためには、警 察庁さんと私どもの持っている事故データをしっかり突合させていただいて、どういった ものが現実に多くてここをどうやって対策していかなくてはいけないのかというのを共に 進めていくというのが非常に重要かなと思っておりまして、これは協議会を通じてこれか らもやっていきたいと思っております。 ○落合座長 続きまして、国交省様、御手洗委員の御質問についてお願いいたします。 ○国土交通省(猪股課長) 国交省でございます。 御手洗委員の御意見でございます、シェアリング事業についている事業規制といったも のの論点でございますが、これまでの状況について一言言いますと、確かに事業規制の議 論につきましては、これまで関係省庁でも行われていなかったという状況にございます。 背景としましては、事業規制という論点につきましては安全性や需給調整といった観点の ほかに似た事業とのバランスといったものも考える必要があるのではないかということで ございまして、電動キックボードのレンタル事業につきましては、OpenStreet様が説明さ れたようにレンタル自転車事業とセットで考えられているような部分もございまして、そ ういった中で事業の規制としてどこまで行うのが適切なのかということで、これまで議論 といった形にはなっていなかったと考えております。 ただ一方で、様々な課題を解決していくという観点におきましては、まさに官公庁と民 間事業者が連携協力をするということで今、様々な取組をさせていただいているところで ございますので、増島委員の意見にもございましたように、まずはソフトロー的な対応か ら入っていくことでより適切な状況をつくっていくということが今の現状ではないかなと 考えさせていただいているところでございます。 私からは以上となります。 ○落合座長 ありがとうございます。 既にかなり時間が迫ってきておりまして、もともとの予定時間まであと20分程度しかご ざいませんので、ここからできる限り簡潔にお願いいたします。今の時点であと6人おら れますので、3人ずつ当てさせていただきますので、御回答者も重複する場合にはまとめ て御回答いただくなども含めてお願いいたします。 21 では、宮下委員、大橋委員、藤本委員の順番でお願いいたします。 ○宮下専門委員 では、宮下から発言をさせていただきます。私からは質問ではなくて委 員としての意見を述べさせていただきます。 先ほどの瀧委員の御発言を伺っておりますと、問題意識はほぼ同じだろうと思います。 まずイノベーションの促進ということなのですけれども、これは非常に重要です。重要な のですが、イノベーションを正しくデザインするということがさらに重要だと私は思って います。シュンペーターもプロダクトイノベーションだけを強調しているわけではありま せん。イノベーションを正しくデザインしていくということが重要で、そのためのルール の在り方を検討するに当たってイノベーションというマジックワードの前で足踏みをする べきではないというのが私の考えです。 では、どのようにルールをデザインしていくかということなのですけれども、私は3つ のステップを踏んで考えていかなければならないだろうと思います。3点セットのアプロ ーチです。その3つとは何かというと、まず1つ目が事故の種類。これは例えば自損なの か、対物なのか、対人なのか、どのような種類の事故がどの程度の頻度やシリアスさで生 じているのか、まずこれをファクトとして把握するというのが①。2番目として、その事 故原因が何なのかということを正しく解像度を高めて特定する。3番目として、その事故 原因に応じた対策としてどのようなルールがフィットするのかを考えていく。この3点セ ットのプロセスで規制の在り方を考えていくべきだと思います。 そうすると、本日御共有いただいたデータを前提にすると、この3点セットの議論がで きるものとまだまだできないものがあるという印象を受けました。例えばこの3点セット の議論になじみやすいファクトとして、特に表示する必要はありませんけれども警察庁さ んが御提示いただいた7ページで飲酒事故の発生割合が15.1%という数字が上がっており ました。高いか低いかといえば、これは自転車や一般原付に比べて25倍という水準感です から有意に発生率が高いだろうと思います。この点に対する対策は何か必要で、呼気検査 連動アプリのようなものを導入するのかとか、さらに一歩進んで規制のところで運転免許 証保持者に限定するのかとか、深夜帯の貸出しをそもそも規制するのかとか、事故原因と 合理的な関連性のある対策というものを議論しやすい論点だろうと思います。 ただ一方で、それ以外のことについては本日のデータから、先ほど言った1番、事故の 種類、2番、事故の原因、3番、規制の在り方という3点セットで議論するには、特に2 番の事故原因の解像度が高いとはちょっと言えないという印象を受けました。例えば同じ く警察庁さんの6ページの資料だと内訳のようなものが表示されていました。ただ、ここ で表示されているのは事象であって原因ではないですね。例えばなぜ横断歩道・歩道中の 歩行者とぶつかる事故が14件も起きるのか、それはスマホを見ながら運転していて前を見 ていないからこういうことが起きるのかとか、ブレーキの制動性の問題なのかとか、飲酒 運転が原因で判断能力が鈍っていたのかというあるべき規制の形につながるような原因特 定が本来必要なのですけれども、そのデータやその情報というのは私には今日のあれでは 22 届いてなかったかなと。 そうすると、EBPMと言われますけれども、これはスポットで行うものではなくて継続的 なサイクルとして行っていくものですから、当局と事業者が連携をして必要な情報を収集 していって改善を重ねる継続的な活動が必要だろうと思います。瀧委員からも指摘があっ たように、当局側としてはルールデザインのためにどういうデータが必要なのかを積極的 に特定して事業者にリクエストしていくということが重要ですし、あとはシェアリングと いう敷居の低さが今、イノベーションの促進に一役買っているわけなのですけれども、位 置情報やID認証といったシェアリングを可能とするデジタル技術をEBPMの中でも活用して いくという事業者側の貢献というのも非常に重要で、社会に受容されるイノベーションデ ザインを当局と事業者が一体となって目指していくという方向性が実現できるとよいので はないかと思いました。 私からは以上です。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、次に大橋委員、お願いいたします。 ○大橋専門委員 ありがとうございます。 まず、マイクロモビリティの普及に対して試行錯誤しながら行政・事業者ともに様々な 取組をされていることを伺って、今後のさらなる普及に向けて大変心強く伺った次第です。 ただいま委員がおっしゃられた点を若干具体的にお伺いするような御質問になって恐縮 ですけれども、まず事故に関して同じ運転者が何度も違反をしているのか、あるいはレン タルという性格から、その地域に居住していない方々が主たる事故の起因者なのか、その 起因者の類型と原因の精緻化がなされると、もう少し対応策の精度が上がるのかなと伺っ て思いました。それが1点目です。 2点目は協議会に関してですけれども、この協議会のメンバーは、今回御発表いただい たOpenStreet様は協議会のメンバーということでよいのだろうと思いつつ、リストに入っ ていないのでどうなのかなと思ってまず伺う次第ですが、この協議会の加入について、今 後、何らかの規律づけをしていかないと、これから格安事業者などがいろいろ入ってきた ときの懸念というのはあるのかなと思いまして、そうしたことに対する協議会、あるいは 行政の対応ということもぜひ考えていっていただければと思っています。 以上です。ありがとうございます。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、藤本委員、お願いいたします。 ○藤本専門委員 御説明いただきありがとうございました。 私は警察庁さんに御質問させていただければと思います。質問を兼ねた依頼みたいなと ころに近いのですが、先ほど官民協議会という御説明があったかと思います。まさに今日、 いろいろな委員から指摘のあったとおり、データというところは推進協議会だけではなく、 官民連携の協議会でのより深い連携というところが重要になってくるかと思っています。 23 ただ、今日のお話をお伺いする限りは、ガイドラインをどう作っていくか、まとめてい くかという話になっていたかと思うのですが、そうなるとヘルメットを被ればいいではな いかとか、バンすればいいではないかみたいな話になるので、恐らくそうではなく、皆さ んから御指摘が今日たくさんあったとおり、その先にどうやっていくのかというところで、 今後、どういう官民連携の協議会の在り方というところを目指していかれるのかという点 についてお伺いできればと思っています。 ○落合座長 藤本委員の最後のは、主に警察に。 ○藤本専門委員 ○落合座長 警察庁さんで。 分かりました。 では、警察庁様、御質問として御発言されていたのが大橋委員の事故原因の点と、今の 藤本委員の点となりますので、まずお伺いして、その次に協議会様に聞いていきたいと思 います。警察庁様、お願いいたします。 ○警察庁(阿部審議官) 警察庁でございます。 大橋委員から、同じ人が何度も違反を犯しているのかという御指摘でございます。警察 で把握している限り、検挙人員のうち過去に違反を検挙した人が過去に何回違反したかと いうのは統計的には集計してございません。 一方で、令和6年度中に特定小型原付自転車運転者講習の講習命令というのがございま して、違反を犯した人に対して講習命令を発するというものがございまして、そういう対 象となる危険行為を犯した人の登録状況というのを見てみますと、危険行為を行って登録 された人の約95%が登録回数1回ということでございますので、そういった講習の対象と なるような危険行為を繰り返し行った者という割合は非常に低いのかなと思っております。 すなわち、同じ人が何度も違反しているのかという御指摘に関しては、警察としてはそう いった事実を把握していないということでございます。 あと、居住地がどうかということについては我々としては把握しかねているところでご ざいます。 それから、藤本委員は官民協議会の在り方という御質問でよろしかったでしょうか。 ○藤本専門委員 はい。お願いします。 ○警察庁(阿部審議官) ちょっと総論的な答え方なのですけれども、冒頭、宮下委員か らも指摘があったかと思いますけれども、官民協議会というのは特定原付のいろいろな対 策を行う一つのベースとなっておりまして、我々としましてはここで様々なデータという ものを事業者と我々で共有し合って課題を認識して様々な対策を行っていくと。今、その 基本になっているのはガイドラインでございますが、そのガイドラインについてはそうい った事故の実態を踏まえて不断に見直しを行っていくというプロセスが重要だろうと思っ ております。 そういう意味で、我々としましては我々が持っているデータを事業者と共有することも 大事ですし、事業者から協議会の場を通して事業者が持っているデータを頂くといったこ 24 とも非常に今後重視していきたい。その中で様々な対策を講じていきたいと思っておると ころでございまして、最後に藤本委員からありましたヘルメットをどうするかとか、様々 なものを禁止するというゼロイチの対応ではなくて、現実のデータを踏まえた必要な対策 をしっかりとやっていくということでこの特定原付の安全な普及を目指していきたいと考 えているところでございます。 答えになっているか分かりませんが、以上のような考えでございます。よろしいでしょ うか。 ○藤本専門委員 ○落合座長 大丈夫です。 ありがとうございます。 続きまして、大橋委員からの御質問の点は主に協議会様にではありますけれども、 OpenStreet様に対する事実確認も若干あったと思うので、OpenStreet様に御確認をいただ いた上で基本的には協議会にお伺いしていきたいと思いますが、マイクロモビリティ推進 協議会との関係性というところはいかがでしょうか。 ○OpenStreet株式会社(工藤代表取締役社長) 官民の安全協議会には、もう一つのメー カーさんの団体のJEMPAさんを経由して私たちは参加しております。そちらでマイクロモ ビリティ推進協議会さんと同様の情報をいただいてガイドラインに従っているという状況 です。 また、マイクロモビリティ推進協議会様ともシェアリング事業者として情報の連携や、 タイミングを見て加入をさせていただくなどできればと考えている状況にございます。 回答は以上となります。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、協議会様、お願いいたします。 ○マイクロモビリティ推進協議会(岡井会長) ありがとうございます。 警察様が運営されている官民協議会においては、まさにメーカーが主に加盟していらっ しゃる別の団体とシェアリング事業者が主に加盟している本協議会がございますが、本協 議会のほうはメーカーも多く加入している点と、基本的にはシェアリング事業者の対策の ほうがこれまでこちらで議論していた点で結構多く行政との協議が進んでおりまして、基 本的にはシェアリングをしていらっしゃる事業者様には今後、幅広く参加いただけるよう に工夫していきたいと思っております。 また、このような連携に関しては警察とも連携を同様に強化していく形で全てのシェア に関する事業者が少なくとも包括して一団体の下で対応していけるようにしていきたいと 考えております。その上で、先ほど御議論いただいたとおり、より精緻な、より詳細なデ ータを行政と連携してしっかりつくっていければと考えております。 ○落合座長 ありがとうございます。 すみません、ちょっと時間が延長してしまいそうなのですけれども、事務局、本日は10 分くらい延長しても大丈夫でしょうか。 25 ○幕内参事官 ○落合座長 差し支えないと思います。 では、すみません、若干延長させていただきます。途中で時間の御都合がつ かなくなった方については適宜御退室をいただければと思っております。 では、あと4名手が挙がっていますので、間下委員、岩崎委員にまずお伺いしていきた いと思います。間下委員、お願いいたします。 ○間下委員 ありがとうございます。 御説明いただきましてありがとうございます。2点警察庁さんと、1点協議会に御質問 させていただきたいと思います。 警察庁さんに1点目は、この議論は電動キックボードによる事故が増えているからとい うことを背景に議論をまたやっているのだと思うのですけれども、先ほどのデータや御説 明を聞いていると、正直増えていない。むしろ普及台数の割には率は減っているぐらいな のではないかという感じなのですが、そういう認識でよろしいのかということが1点目。 2点目は、いろいろ議論を聞いていますと、データがどうしても似ている自転車との比 較というのが一番現実的なところで、自転車と比べて安全か安全ではないかという議論を していくというのはある程度必要なのだと思いますが、いわゆる属性が同じで地域が同じ でという比較をちゃんとできている状況ではないので、現時点で言うと自転車との安全性 の比較についても比較できるレベルのデータがそろっていないということで認識として合 っているのかということを教えていただきたいと思います。 3点目のマイクロモビリティ協議会さんに確認したいのが、諸外国での対応です。日本 は非常に時間がかかってしまったものの、かなりバランスの取れた制度になって運用でき ていると思うのですが、先行して入れた国で、例えばシンガポールなども含め全面的に禁 止しているケースも出てきています。その禁止している背景であったり、そことの違い、 日本が禁止しないでむしろやっていけると思われているその背景などを教えていただける と助かります。 以上です。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、岩崎委員もお願いいたします。 ○岩崎専門委員 私からはマイクロモビリティ推進協議会様に質問があります。先ほども ありましたように、増島委員のほうで、一部は偏見に基づいているかもしれないのですけ れども、それでもやはり電動キックボードに対する世間の風当たりというのはかなり強ま っておりまして、それに対して規制強化する方向に進む前に、協会として自主ルールをも っと強化するということも考えられると思うのですけれども、質問は2点ありまして、1 点目が、先ほど既に自主ルールをいろいろ設けていらっしゃることを紹介なさったのです が、それで十分と認識しているのか、あるいは強化する必要性を感じているのか。2点目 として、そのどちらかの理由と、もし強化するのならどんなルールを想定しているかを教 えてください。 26 以上です。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、まず警察庁様に間下委員から2点ありましたので、その後、協議会様には間下委 員の3点目と岩崎委員の御質問2点を伺っていきます。 警察庁様、お願いいたします。 ○警察庁(阿部審議官) 警察庁からお答えいたします。 まず1つ目、特定原付の事故が増えているという認識なのかどうかという御質問でござ います。これは我々も資料の冒頭でも御説明しましたが、普及の状況に比べて事故が急増 している状況ではないと認識しております。 ただ、いずれにしろまだ施行後2年弱ということでデータの蓄積が不十分でございます ので、今、増えている・増えていないという確定的な判断を下すこともなかなか難しいか なと。ただ、少なくとも今は普及の状況に比べて事故が急増している状況にはないという ことは言えるのかなと考えているところでございます。 それから2つ目、自転車との比較がちゃんとできているのかということでございます。 これも冒頭の資料説明でもちょっと言及させていただいたのですが、自転車というのは長 い歴史の積み重ねの中で全国にあまねく普及しているものでございますが、一方で特定原 付はまだ東京でのレンタルという非常に限られたマーケットが主ということで、これをな かなか単純比較するのは難しいというのが今回のワーキングの準備をするに際しての我々 の認識でございます。 その中で、できるだけ属性を近づけていくということはやってみました。例えば先ほど も少し紹介しましたが、東京のレンタサイクルはどうかといったデータも限られた中で事 業者さんからの協力を得ながら出してみまして、そうしたところを見ますと、全国の自転 車と比較すると、東京のレンタサイクルと比較すると今の特定原付とかなり近い傾向が見 えるかなという分析はしたところでございますが、いずれにしましてもまだそういう意味 では十分に比較し得るようなデータがそろっていないということも事実だと思いますので、 今後、データの蓄積をしっかりと行っていって、それを踏まえた適切な対策を講じていき たいと考えているところでございます。 取りあえず回答は以上でございます。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、協議会様、先ほどの間下委員の点と岩崎委員の2点をお願いいたします。 ○マイクロモビリティ推進協議会(岡井会長) ありがとうございます。協議会から回答 させていただきます。 諸外国の対応、もしくは現状という御説明をさせていただきます。特にヨーロッパ、ア メリカを見ると、まさに自治体として禁止に踏み切っているエリアと依然として台数が増 えて地元の足となっているエリアで明暗が分かれているというのが現状かなと思っていま す。御発言いただいたシンガポールだったり、有名なところで言うとパリの自治体が電動 27 キックボードのシェアリングに対して一定停止をするというニュースやリリースに関する 背景を解説させていただきます。 シンガポールもパリもほかの諸外国も同じなのですけれども、日本との大きな差で言う と大きく2つございます。1点目が、先ほども資料の中で御説明をさせていただきました とおり、諸外国では当初、道路上に車両が放置されていて、それを利用者が拾ってまた別 の場所に捨てるというちょっと日本で住んでいると想像もつかないような運用の仕方で普 及をしたという観点から、当初のモデルには大きな問題が存在していたという中でそのよ うな認知になったというのが1点目。 2点目としては、一個スピードの違いというものがございます。各国で微妙に異なりま すが、ヨーロッパの主な国の法定規則で言うと、日本だと最高速度が時速20キロとなって いるのに対して欧米では時速約25キロの国が多いというのが現状でございます。これは運 動エネルギーが速度の2乗で発生するということで、5キロ違うだけで事故の発生確率だ ったり重さが大きく変わると考えられております。ただ、ゆっくりだとそれはそれでまた 別の危険性が発生してしまい、歩道に逃げる利用者が増えてしまうなどの別の課題が存在 するわけですが、少なくとも25キロと20キロにおいてはそこにおける事象が大きく異なる という2点が大きな違いでございます。 その結果、シンガポールとしてはまさにシェアリングに関しては禁止をしていて、厳密 に言うと自転車レーン以外は禁止をしているというのがシンガポールの現状でございます。 また、シンガポールに関しては国特有のものかもしれないのですけれども、黎明期にバッ テリーの発火の事故が数十件起きているというのも背景としてあるかなと思っております。 また、パリに関しましては、個人で所有する電動キックボードの法令に関しては必ず適 法でございまして、禁止になったのはパリ市が真ん中における道路上の場所を事業者に開 放してシェアリングを支援する、このパリ市が運営するシェアリングを運営する許可とい うものが禁止になったというのがパリの現状でございます。なので、入札モデルというも のがパリとしては禁止をされていて、個人で所有する分の運用については依然として変わ らずというのが現状でございます。 以上が1点目の質問に関する回答でございます。 では、岩崎委員からの2点目の質問に対しても回答させていただきます。まさに現時点 では協議会としてその時点で議論した最適だと思う自主ルールを引いてきておりますが、 こちらは全くもって最終形ではないと思っております。まさに何かしらの強化が必要かと 言われれば、正直必要だと考えております。もっともっと強化していくべきだと思ってお りますが、どのようなものを強化すべきかという観点につきましては、まさに今日、御議 論させていただいたようなデータの精緻化というものをしっかり通して、どのような事故、 どのような状況であれば危険性があるかというものを把握した上で、適切にそれに対処で きる対策というものを協議会としては自主ルールとして強化をして、追加で各社にしっか り守っていっていただくようにしていきたいと思います。 28 少なくとも直近の改定におきましては、各社に課している、必ず全利用者が受けなけれ ばいけない交通安全テストというものを10問から14問に増やしておりまして、そちらにつ いて改めて各社の全利用者に関して受け直しの義務化というものを行ったという次第でご ざいます。 以上で回答を終了させていただきます。 ○落合座長 ありがとうございます。 そうしましたら、川本委員、芦澤委員も手を挙げておられますので、それぞれお願いい たします。 まず、川本委員からお願いいたします。 ○川本専門委員 ありがとうございます。私からは警察庁さんに1問と、国交省さんに1 問。 まず警察庁様には、藤本委員とのやり取りで既に回答されていることと重なっていたら 申し訳ないのですけれども、安全確保のために協議会さん側からは彼らが持っているデー タと行政側を突合させてもっとその精度を上げていくというのは大変重要な点だと思うの ですけれども、これは警察庁さんとしても全くそのとおりということで協調されていかれ るものと理解してよろしいのかという、ちょっとしつこいかもしれませんが、この点が一 点。 それから、もう一点は国交省さんなのですけれども、資料を拝見していますと、基準適 合性の不適合だった車種の数、あるいは市場サーベイランスを行われて、ネットで販売さ れているものについて46車種中20車が不適合だったということで、素人的に考えると非常 に安全でないものがかなり出回っているという印象を受けて、逆に言うと行政のほうでそ れを監視しているということかと思うのですが、何が起こっているのかということについ て、例えばいろいろな製品のイノベーションに業者がトライして引っかかってしまってい るということなのか、あるいはいろいろなメーカーの方がいらして、非常に努力がまだ足 りないメーカーが多いのか、そこら辺の状況を、もし前者のイノベーションが非常に起こ っていて、先ほど業者の方からは新しいタイプの原付型のものも市場に出ているというこ となのですけれども、基準そのものも例えば機能基準というものをもっと取り入れて、い わゆる個別のスペックというところで規制するのではなくて、達成すべき安全性のレベル というものを示してそれを達成できているかどうかといういろいろなイノベーションのや り方があり、製品によっていろいろなやり方があるというところを許すとか、そういう必 要があるのかどうかとか、そこら辺を少しかみ砕いて御説明いただければと思います。よ ろしくお願いします。 ○落合座長 ありがとうございます。 では、芦澤委員、お願いいたします。 ○芦澤委員 ありがとうございます。 時間が押しておりますので私からは少し短めにですけれども、本日、様々議論されてお 29 りまして、行政側が持っているデータと事業者側が持っているデータの突合と今後の対応 ということについて、両者の協調が重要だということが理解できたところです。 警察庁さんにお伺いしたいのですけれども、令和5年7月に施行されてから2年たち、 3年ということになると思います。もろもろこういったものについては3年見直しという ものが聞かれるところでありますし、現在、いろいろな声でメディア等も関心が高まって いる分野ですので、ぜひ3年見直しの実施ということで警察庁のほうで進めていただきた いと思うのですけれども、現実的にいかがなものかというところの確認をさせていただけ ればと思います。 ○落合座長 ありがとうございます。 そうしましたら、まず警察庁様、お願いいたします。次に国交省様に伺っていきたいと 思います。 ○警察庁(阿部審議官) 警察庁でございます。 川本委員から1つ目の質問で、データの突合をする用意があるということでいいのかと いう御質問でございまして、我々はそのとおりだと考えております。今回、ワーキングを 開催するに当たりましても我々から資料を提供させていただきましたが、まさに事業者か ら御提供いただいたデータと我々のデータを突合したデータも資料に出させていただいた ところでございます。我々警察としましては事故のデータというのはかなり正確に把握で きるのですけれども、どれだけ走っているかというほうのデータはなかなか把握し難いも のですから、今回、稼働台数や走行距離といったデータを頂いて、より立体的に把握する ことができてよかったかなと思っています。これについては今後とも引き続き事業者様か らも協力をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 それから、芦澤委員からの御質問でございます。3年見直しというところについてでご ざいます。我々が必要に応じて制度を見直していくということは当然だろうと思います。 その前提としてデータを把握し、分析してということではございますが、いつそれをやる かという年限を区切ることにつきましては、どれぐらい時間がたったら有意なデータを得 られるかということはなかなか難しく、まだ判断しかねるところでございますので、例え ば3年と数値を区切って見直しますというのはなかなか難しいのかなと思っておりまして、 まずはデータの収集に努めていきたいと思っておりまして、それを踏まえて必要に応じて 適切な対策を講じていくということになるのかなというのが現時点の考え方でございます。 以上でございます。 ○落合座長 ありがとうございます。 あと、国交省様、お願いいたします。 ○国土交通省(猪股課長) 国交省から御回答させていただきます。 川本委員の御質問でございます。基準不適合車両についての質問ということなのですけ れども、この46車種というものも実はネット上等で我々が見た段階でかなり不適合に近い ような、怪しい情報がついていたりするものを抽出して確認させていただいたということ 30 で、46車種中20車種の不適合ということで高い数字が出ているという状況になってござい ますので、現在世の中に出ているものがこれぐらい高確率で不適合になっているという状 況ではございませんが、それでも相当数不適合車両が出ているという状況でございます。 一方、性能確認のほうでも幾つか引っかかっていたという点につきましては、イノベー ションという部分のトライというよりはどちらかというと基本的な技術的要件の内容がま だしっかり理解されていないということもございまして、我々もその辺を周知させながら 改善させていただいたということで対応して、現在は100車種以上の基準適合が確認でき たということでございます。 これからもイノベーションに応じた基準の在り方というのは我々も適宜見ていこうと思 いますが、現在のところはそこまで難しいものというよりは、基本的なところでまだルー ルが徹底されていなくて引っかかっていたものを我々がチェックしているという状況だと 思っております。 以上となります。 ○落合座長 説明ありがとうございました。 そうしましたら、時間が延びてしまいましたが、そのほかに御発言を求められる方はお られないように思いますので、本日の議論はここまでにさせていただきたいと思います。 当方の不手際によって少し時間が延長してしまいまして申し訳ございませんでした。 委員、専門委員の皆様におかれましては、時間の制約上発言できなかった御質問等があ る場合には、事務局に対し5月13日火曜日までに御連絡をお願いいたします。事務局から 所管省庁へまとめて御連絡をさせていただきます。 本日は、電動キックボード等の安全性確保について御議論いただきました。電動キック ボード等に係る交通ルールは令和5年7月に施行され、現在、施行から2年が経過しよう としています。この間、電動キックボード等は都市部での短距離移動の足や観光地の2次 交通手段など、様々な場面で利用が増える一方で、通行区分違反、信号無視、飲酒運転等 の交通ルールを守らない運転、事故の発生、また、保安基準を満たさない車両の流通など が課題として指摘されています。このため、キックボード等については新たな移動手段と しての利便性も考慮しつつ、ルールが遵守された上で安全に活用されることが重要と考え ます。 なお、電動キックボード等の安全性確保に関する議論を進める上では、本日も規制の在 り方を問う議論もございましたが、全般としてはデータの不足を問う議論がより多く、今 後は証拠に基づく政策立案、すなわちEBPMの観点が重要になると考えております。例えば 基本的な情報としての事故の件数だけではなく、事故原因の適切な分析ができるような情 報の収集も必要です。このような基本的な情報の収集がされる中で、我が国の社会におい て必要となるルールデザインの観点として、どのような視点があるのかということも検証 しつつ、ほかの移動手段(自転車等)との比較において、電動キックボード等の安全性を どのように評価するのか、また、安全性をさらに改善するためにはどのような対策を講じ 31 る必要があるのか、ということを具体的に議論する際には、電動キックボード等が主とし てシェアサービスであることや、現時点では東京近郊を中心に展開している状況なども踏 まえ、各種のデータの収集・整理と比較分析が必要だと思いますが、本日の議論を踏まえ ますと、改めてこういったデータは必ずしも整備されていない、ということが明らかにな ったと思います。今後、施行後3年というタイミングにもなりますので、このタイミング も見据えて適切なデータを収集しつつ、所要の検討を進めていただきたいと考えておりま す。 本日の議論を踏まえ、警察庁、国交省に御検討いただきたい内容を申し上げます。 警察庁におかれては、電動キックボード等が交通ルールを遵守された上で安全に活用さ れるよう、電動キックボード等の販売やシェアリングサービスを提供する民間事業者等と 連携して必要なデータを収集した上で、利用実態や違反及び事故の状況、事故の原因等を 踏まえ、ターゲットを絞った交通ルールの周知・広報、取締りの強化を行うとともに、官 民連携の下でさらなる交通ルールの遵守、事故の未然防止等に必要な取組を行ってくださ い。 必要なデータに関しては、本日の議論にもあったように、特に事業者にも適切に協力し てもらい、収集をし、警察と事業者とのデータを連携させ、併せて統計分析を行った上で、 EBPMの議論に資する議論ができるよう適切な対応を進めてください。 事業者団体による自主ルールの制定に当たっても、そういった分析結果を踏まえて対策 強化ができる事項の可否、その内容なども含めて適切な官民での協議を進めていただくよ うにお願いいたします。 そして、現行制度の施行から3年後に当たる令和8年度において、関係省庁の協力を得 てこれらの取組の効果が十分だったか否かについて、客観的データ等に基づいてモニタリ ング、評価、検証を行った結果を取りまとめていただき、官民協議会を通じて、民間事業 者にも必要な技術的施策を含めた自主的な対策も含めて適切な施策が実施されるよう、必 要に応じて必要と考えられる適切な処置を講ずるようにお願いいたします。 国土交通省におかれては、電動キックボードの性能等確認制度や市場調査に基づく販売 事業者等への指導、関係省庁への情報共有等を通じ、引き続き保安基準不適合品の流通防 止を行ってください。また、民間事業者の自主ルールの整備に当たっても、必要な範囲で の協力をお願いいたします。 以上で議事は全て終了しましたので、本日のワーキング・グループを終わります。 次回の日程等につきましては、事務局から追って御連絡をいたします。 速記及びユーチューブはここで止めてください。 32

資料1

特定小型原動機付自転車の概要について 経緯 ○ 「規制改革推進に関する答申」(令和2年7月2日規制改革推進会議決定) ・ いわゆる電動キックボードに関し、歩行者を含む様々な交通主体の安全性及び快適性を十分に確保することに留意しつつ、走行場所 や車両保安基準について検証するための新事業を行うこと ・ さらに、新事業の結果を踏まえ、運転者の要件や、安全確保措置、車両の区分等の交通ルールの在り方について、制度見直しの要否 を含め検討すること ○ 「成長戦略実行計画」(令和3年6月18日閣議決定) 電動キックボードの公道での走行について、実証事業の結果を踏まえ、関連する制度を見直す。 令和4年4月、特定小型原動機付自転車に関する規定の整備等を内容とする改正道路交通法が成立(令和5年7月1日施行) 交通ルールの概要 ○ 構造上の最高速度が時速20km以下 ○ 16歳以上の者が運転免許なしで運転可能 ○ 乗車用ヘルメットの着用は努力義務 ○ ナンバープレートの表示義務 ○ 自動車損害賠償保険の加入義務 ○ 車道の左側端を通行しなければならない。 ただし、 時速6キロメートルを超えて加速することがで きない構造であること等の基準を満たす特例特定小型原動 機付自転車に限り、「普通自転車等及び歩行者等専用」の 道路標識等が設置されている歩道を通行することができる。 普通自転車等及び 歩行者等専用 1 特定小型原動機付自転車関連事故の発生状況 ○ (件) 事故件数の推移については季節的な変動が見られる。 特定小型原動機付自転車による死亡・重傷事故 (キロ) (台) (件) 区分 25,000 23,220 4,325,498 22,500 100 20,000 80 17,500 70 2,850,397 60 15,000 12,500 39 10,000 7,500 2,500 7,662 8 22 23 19 11 11 18 14 16 22 26 38 29 40 35 33 31 28 25 22 事故件数 死傷者数 死者数 重傷者数 死亡重傷率 338 351 1 34 10.0% 18 20 10 3月 2月 令和7年1月 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 令和6年1月 12月 11月 10月 9月 8月 0 事故件数 ※ 令和6年中の自転車関連事故の死亡重傷率は10.4% (死傷者数69,252人中、死者328人、重傷者6,856人) 30 0 令和5年7月 相手当事者 (令和6年) 50 1427017 5,000 ●特定小型原動機付自転車関連事故の死亡重傷率 90 稼働台数 ※ 令和5年7月1日に特定小型原動機付自転車の制度が施行 ※ 令和7年中の数値は4月22日時点の暫定値 ※ グラフ中の稼働台数及び走行距離は国内大手シェアリング事業者2社の数値の合計 ●特定小型原動機付自転車による死亡事故 (令和6年8月発生:沖縄県警察) 令和6年8月、沖縄県内において、男性(当時 60歳代)がレンタルした特定小型原動機付自転車 (※1)を運転中、転倒して(ヘルメット非着用(※ 2))死亡したもの。 ※1 車両は自転車型。 ※2 当該レンタル店舗では当時車体を貸出す際にヘルメッ トを無償で貸出していた。 【参考】 ・ 国内大手シェアリング事業者1社のアプリダウンロード数(累計)は2,445,247件(R6.3) から4,341,931件(R7.2)に増加 ・ 特定小型原動機付自転車の保有台数(総務省調べ)は22,321台(R6.4.1) 2 特定小型原動機付自転車関連事故の用途別・発生場所別の発生状況 (令和6年) ○ 特定小型原動機付自転車の事故は、用途別ではレンタル車両が9割、発生場所別では東京が7割超。 【発生場所別】 【用途別】 その他 34件 (10%) 東京以外, 94件 (28%) レンタル 304件 (90%) 東京, 244件 (72%) 【338件】 ※【自転車関連事故用途別】 レンタル: 521件(0.8%) そ の 他 : 67,010件(99.2%) 【338件】 ※【自転車関連事故発生場所別】 東 京:13,773件(20.4%) 東京以外 :53,758件(79.6%) 3 特定小型原動機付自転車関連事故の相手当事者別の発生状況(令和6年) ○ 自転車関連事故と比較して、単独事故・対自転車事故・対歩行者事故の割合が高い。 【特定小型原動機付自転車関連事故の相手当事者別】 【自転車関連事故の相手当事者別】 相手方不明, 5件, 1% 二輪, 13件, 4% 二輪, 2903件(4%) 特定小型原付, 54件 (0.08%) 自転車, 2938件(5%) その他, 6件(0.01%) 相手方不明, 1570件 (2%) 歩行者, 3043件(5%) 歩行者, 52件, 15% 四輪, 114件(34%) 単独事故, 5493件(8%) 自転車, 54件, 16% 四輪, 51524件 (76%) 単独事故, 100件(30%) 【338件】 【67,531件】 4 【参考】当事者別関連事故死傷者数 〇特定小型原動機付自転車関連事故死傷者数(令和6年) 特定小型原付 死傷者数 〇自転車関連事故死傷者数(令和6年) 特定小型原付以外 自転車 238 110 死者数 1 0 重傷者数 27 軽傷者数 210 死傷者数 64,427 3,710 死者数 324 4 7 重傷者数 6,341 466 103 軽傷者数 57,762 3,240 〇第一種原付及び第二種原付関連事故死傷者数(令和6年) 第一種・第二種原付 死傷者数 〇小型二輪及び軽二輪関連事故死傷者数(令和6年) 小型二輪・軽二輪 第一種・第二種原付以外 25,695 5,203 死者数 212 13 重傷者数 4,285 軽傷者数 21,198 死傷者数 死傷者数 小型二輪・軽二輪以外 10,703 1,721 死者数 263 14 492 重傷者数 2,086 234 4,698 軽傷者数 8,354 1,473 それぞれの車両区分が第1当事者又は第2当事者となった事故に おける第1当事者及び第2当事者の死傷者を計上 ※ 〇自動車関連事故死傷者数(令和6年) 自動車 自転車以外 自動車以外 147,631 115,451 死者数 658 1,405 重傷者数 4,958 16,788 軽傷者数 142,015 97,258 5 特定小型原動機付自転車関連事故(対四輪・対自転車・対歩行者)の事故類型別の発生状況(令和6年) ○ 対四輪事故と対自転車事故では出会い頭の事故が多い。 ○ 対歩行者事故は横断中の事故が半数以上を占める。 【特定小型原動機付自転車の対四輪事故 の事故類型】 【特定小型原動機付自転車の対自転車事故 の事故類型】 その他, 3件(6%) 右折時, 6件 (5%) その他, 12件 (11%) 路上停止中, 1件(2%) その他, 4件 (8%) 右折時, 4件(7%) 左折時, 3件(6%) 対面通行中, 6件 (11%) 追突, 7件(6%) 追越追抜時, 15件 (13%) 出会い頭, 52件 (46%) 【特定小型原動機付自転車の対歩行者事故 の事故類型】 横断歩道横断中, 14件(27%) 正面衝突, 5件(9%) 出会い頭, 33件(61%) 背面通行中, 12件 (23%) 追越追抜時, 6件(11%) 横断中その他, 12件 (23%) 横断中:計29件 左折時, 22件(19%) 【114件】 【54件】 横断歩道付近横断 中, 3件(6%) 【52件】 6 特定小型原動機付自転車関連事故の飲酒事故の発生状況(令和6年) ○ 特定小型原動機付自転車関連事故全体(338件)のうち、特定小型原動機付自転車の運転者による飲酒事故は51件 (15.1%)発生(自転車:0.6%、一般原付:0.5%)。 ○ 発生時間帯別では、0時台から5時台が約7割を占める。 【飲酒の有無別】 【発生時間帯別】 調査不能 6件 (1.8%) 飲酒あり 51件 (15.1%) 18 時台~23時台 10件 (19.6%) 12時台~17時台 1件 (2.0%) 6時台~11時台 5件(9.8%) 0時台~5時台35件 (68.6%) 飲酒なし 281件 (83.1%) 【338件】 【51件】 7 特定小型原動機付自転車の交通違反の取締り等の推進 ○ 改正道路交通法により、特定小型原動機付自転車による違反の多くは交通反則通告制度の対象とされた。 → 悪質・危険な違反行為や交通事故等の実態を踏まえた取締りや広報啓発を強化。 特定小型原動機付自転車の交通違反の検挙状況 ○ 令和6年中の検挙件数を違反類型別で見ると、通行区分違反が6割を占め、次いで、信号無視が24%を占める。 <検挙件数の推移> (件) 45,000 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5,000 0 <検挙件数(違反類型別)【令和6年】> 歩行者妨害 41,246 その他3,209件(8%) 928件(2%) 通行区分 一時不停止 信号無視 2,643件 一時不停止 (6%) 歩行者妨害 その他 7,130 信号無視 1,807 1,798 9,838件 R4 R5(1~6月) R5(7~12月) R6 (24%) ※ いわゆる「電動キックボード」については、令和5年7月に施行された改正道 路交通法により、構造上の最高速度が20km/h以下であるなどの一定の要件を 満たすものが「特定小型原動機付自転車」と規定された。 通行区分 24,628件 (60%) ※「その他」は、定 員外乗車が891件、 確認標章取付けが 473件、酒気帯び運 転が378件等。 【41,246件】 警察による広報啓発事例 ○ 特定小型原動機自転車やその基本的な交通ルールについての動画を作成し、 警察庁YouTubeやSNS等を活用して広報を実施。 ○ 特定小型原動機自転車の交通ルールについてのリーフレットを作成し、広報を実施。 <広報啓発コンテンツ例> (左:リーフレット、上:動画) 8 関係事業者と連携した交通安全対策の推進状況 道路交通法の規定 第108条の32の4 特定小型原動機付自転車を販売し、又は貸し渡すことを業とする者は、当該特定小型原 動機付自転車の購入者又は利用者に対し、交通安全教育指針に従つて特定小型原動機付自転車の安全な運 転を確保するために必要な交通安全教育を行うように努めなければならない。 パーソナルモビリティ安全利用官民協議会(令和4年2月設置) ○ 警察庁をはじめとする関係省庁、販売事業者、シェアリング事業者、プラットフォーム提供事業者等か らなるパーソナルモビリティ安全利用官民協議会を設置し、令和7年3月までに計11回開催。 ○ 令和5年3月、「特定小型原動機付自転車の安全な利用を促進するための関係事業者ガイドライン」を 策定。以降、会議において対策の取組状況をフォローアップ。 販売事業者が 取り組むべき交通安全対策 ○ 購入者に対する交通ルール等の周知 ⇒ 購入者に対する交通ルールテストの 実施や動画の視聴を必須化 ○ 保安基準に適合した車体の販売 シェアリング事業者が 取り組むべき交通安全対策 プラットフォーム提供事業者が 取り組むべき交通安全対策 ○ 利用者に対する交通ルール等の周知 ⇒ 交通ルールテストに満点でなければ 利用できない仕組みを構築 ○ プラットフォームを利用する販売 ○ 乗車用ヘルメット着用の促進 ⇒ 販売事業者において購入者の年齢 確認を実施することや国土交通省に おける性能等確認を受けた車体のみ を販売すること等を出品規約におい て販売事業者に義務付け ⇒ 国土交通省における性能等確認を受 けた車体のみを販売 ⇒ ヘルメット着用の努力義務について、 ウェブサイト等で周知し、アプリ内で も販売をあっせん ○ 乗車用ヘルメット着用の促進 等 ○ 悪質・危険運転者対策の実施 等 ⇒ 車体販売時にヘルメットの同時購入 を推奨 ⇒ 警察と連携した、交通違反者に対す るサービス利用停止措置又はアカウン ト抹消措置の実施 事業者への働き掛け 等 ○ 令和6年11月、施行後1年間の関連事故の発生状況等を踏まえ、警察庁から ・ 交通安全教育内容の充実 ・ 飲酒運転対策 ・ ヘルメット着用の促進 といった対策の更なる推進を関係事業者に対して要請。 9 具体的取組①(交通ルール等の周知) 【ガイドラインを受けた取組状況】 シェアリング事業者において、警察庁が監修した交通ルールのテストを実施させ、満点 でなければ、シェアリングサービスを受けることができない仕組みを構築。 官民連携協議会(令和6年11月)における要請 通行区分違反や信号無視による検挙が多いことを踏まえ、関係事業者による 交通安全教育において、歩行者との接触といった重大事故に発展するおそれの ある事故の防止に重点を置いた内容の充実を図ること(歩道通行の原則禁止の 徹底、横断歩道の手前における車両用信号の遵守 等)。 交通ルールテスト画面 (事業者HPより引用) 【取組強化の事例】 交通ルールテストの改訂を行い、横断歩道での一時停止、車両用信号の遵守、高速道路の進入禁止等に関する出題 内容を追加するとともに、全利用者への再受験や出題順のランダム化等のルール改善に向けた運用の改善を実施。 交通ルールテスト追加設問例 10 具体的取組②(悪質・危険運転者対策の実施) 【ガイドラインを受けた取組状況】 ○ 飲酒運転を始めとする違反行為に関する注意喚起や広報啓発。 アプリ上での警告、年末年始における繁華街の貸出拠点への係員配置、ハロウィ ン期間における警察による交通規制に合わせた一部ポートの利用停止等。 ○ 交通違反者に対するサービス利用停止措置又はアカウント抹消措置。 警備員による声掛けの様子(事業者提供) 官民連携協議会(令和6年11月)における要請 飲酒事故の割合が自転車や一般原動機付自転車と比べて著しく高いこと から、利用者による飲酒運転の実態把握及びそれに基づく飲酒運転を防止 するための実効的な対策(飲酒運転が多い時間帯・エリアのポートにおける 貸出し制限等)を実施すること。 【取組強化の事例】 ○ 飲酒運転防止のためのポートへの警備員の配置の拡大や貸出し停止等。 ・ 利用実態を踏まえた、警備員配置期間や場所の拡大及び貸出しの停止を検討 ・ 警察と連携して夜間時間帯に利用が多いポート周辺での広報啓発活動を実施 警察官による声掛けの様子(大阪府警察) ・ 一部ポートにおいてアルコール検知器を活用した乗車前の飲酒検知の実施を検討 ○ 車体搭載のGPSによる歩道走行・逆走等の危険走行の検知。 11 具体的取組③(乗車用ヘルメット着用の促進) 【ガイドラインを受けた取組事例】 ○ ヘルメット着用の努力義務について、ウェブサイト等で周知。 ○ 安全講習会、試乗会での着用の呼び掛け。 ○ アプリ内でのヘルメット販売のあっせん。 事業者HPにおける周知内容 官民連携協議会(令和6年11月)における要請 事故の実態から、ヘルメットの着用率が極めて低調であることを踏まえ、 ヘルメットとセットでの貸出しを行うなど、特定小型原動機付自転車の運転者 のヘルメット着用率が向上するような実効的な対策を実施すること。 【取組強化の事例】 ○ 画像認識AIを活用したヘルメット着用者への料金割引サービス導入を検討(※既に 一部事業者においては導入済み)。 画像認識AIによるヘルメット着用検知 イメージ(事業者提供) ○ 実効的な貸出し方法の検討のため、自治体との協議のうえ、公営施設での貸出し実証 を開始(効果検証の上更なる拡大に向けて検討予定)。 12

資料2

国土交通省説明資料 令和7年5月12日 物流・自動車局 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 電動キックボードの制度整備に向けた取組 2021年成長戦略実行計画(令和3年6月18日 閣議決定) (抄) 【電動キックボードの制度整備】 ⚫ 電動キックボードの公道での走行について、実証事業の結果を踏まえ、関連する制度を見直す。具体 的には、最高速度等に応じた新たな車両区分の設定、走行場所、ヘルメットや免許の要否等、交通 ルールに関する制度改正を検討し、その結果を踏まえ、本年度のできるだけ早期に、関連法案の提 出を行う。 ➢ 国土交通省では、警察庁における最高速度20km/h以下の普通自転車相当の大きさ(長さ190cm×幅 60cm)の小型低速車(電動キックボード等)に係る交通ルールの検討状況を踏まえつつ、車体の安全 確保のために必要となる技術基準等に関する検討を行うため、有識者、業界団体、関係省庁で構成 する「新たなモビリティ安全対策ワーキンググループ」を設置した。 新たなモビリティ安全対策ワーキンググループの検討結果概要(保安基準について) ○ 「新たなモビリティ安全対策ワーキンググループ」において、特定小型原動機付自転車(小型低速車)の保安基準 の項目は、原動機付自転車の保安基準項目を基本としつつ、電動キックボードに特有の構造・必要性も踏まえて、 項目の削除・追加を検討することとされ、全5回に渡る検討を行った。その結果概要は以下のとおり。 原動機付自転車(20km/h未満)の保安基準項目を基本とした装置等 保安基準項目 前照灯 【引き続き必要な装置等】 警音器 接地部・接地圧、制動装置、車体、前照灯、後部反射器、警音器、乗車装置 【引き続き不要な装置等】 方向指示器 バッテリーの安全性 番号灯、緊急制動表示灯、速度計 電動キックボードに特有の構造・必要性を踏まえ、削除・追加した装置等 尾灯、 制動灯 最高速度表示灯 ※最高速度の設定に応じて、 点灯・点滅が切り替わる 【追加した装置等】 尾灯、制動灯 車体が小型であるため 方向指示器 立ち乗り型が想定されるため 最高速度表示灯 保安基準への適否を外観上容易に判別するため 歩道通行車モードであることを外観上容易に判別するため スピードリミッター 最高速度を制限する必要があるため 走行安定性 車輪径が非常に小さいことが想定されるため バッテリー安全性 リチウムイオン電池は発火の恐れがあるため 【削除した装置等】 後写鏡 通行場所を考慮 消音器(騒音) 電動かつ小型であり、軽量であることを考慮 制動装置 ※ 2系統必要 後部反射器 接地部・接地圧 道路を破損する恐れのないこと 車体 堅牢で運行に十分耐えること 乗車装置 安全な乗車を確保できること 走行安定性 段差等を安全に走行できること スピードリミッター 設定最高速度を超えて加速しないこと 〇 WGの取りまとめ以降は、車両安全対策検討会の審議、パブコメ、法令審査等を経て、令和4年12月23日、 特定小型原動機付自転車に適用される保安基準を整備した。 特定小型原動機付自転車(電動キックボード等)の安全性確保に向けた環境整備 ➢ 安全な電動キックボード等の普及のためには、関係省庁等とも連携しつつ、基準に適合しない「不適合品」の 流通防止を図ることが重要 ➢ このため、基準適合性確認制度を創設したほか、市場サーベイランスを実施 基準適合性確認制度 メーカー等 ⚫ 確認機関は、電動キックボード等のメーカー・販売事業者等からの申請に基づき、 保安基準適合性等を確認 販売等 申請 ⚫ 確認を受けた電動キックボード等には、特別な表示(シール)を貼付 ユーザー ⚫ 国土交通省は、確認を受けた電動キックボード等について、車名、型式、外観、 製作者等の情報をリスト化し、ホームページで公表 ➢ 本制度により、これまでに111車種の基準適合を確認(令和7年4月30日現在) 確認機関 ※適合を示すシール 情報 提供 報告 国土交通省 市場サーベイランス ⚫ 市場抜取によるサーベイランスを実施し、基準不適合が確認された車種について、事業者等に対して改善等を指導 ➢ 本制度により、これまでに46車種についてサーベイランスを実施し、20車種で不適合を確認(令和6年12月24日現在) ➢ このうち、15車種は市場に未対応の不適合品が残っている状態であるため、車種名・外観等を国土交通省のホームページで公表

資料3

マイクロモビリティ推進協議会 事業の現状と安全対策 2025.5 1.マイクロモビリティ推進協議会の概要 マイクロモビリティ推進協議会の体制 ● ● シェアリング事業者により2019.5 設立 国内の主なサービス関連事業者が加盟 設立当初の活動目的 01 電動キックボードの利活用に係る 02 安全・安心な乗り物としての 自主規制体制を構築する 電動キックボードを社会に周知啓発する 03 電動キックボードの利活用に係る 実証実験及び事業化を推進する 3 電動マイクロモビリティシェアサービスの現状 25年4月末現在、24都道府県でサービス提供。 車両の貸出・返却ができるポートは、13,000箇所以上。 北海道、宮城、福島、栃木、埼玉、東京、千葉、 神奈川、山梨、静岡、愛知、和歌山、福井、 岐阜、滋賀、京都、大阪、兵庫、広島、香川、 福岡、大分、佐賀、沖縄 ポート数 13,000箇所以上 車両台数 20,000台以上(特定小型原付のみ) 展開場所 24都道府県 アプリDL数 4,000,000以上 4 ユースケース:利用目的 株式会社Luupが実施したアンケート調査では、80%超が日常の移動のために利用していると回答。 平日・休日ともその傾向は変わらず、散策・回遊などの非日常用途は10-16%のみ。 平日・休日別の平均利用目的割合 ※1 ※1 通勤・通学・用事などの日常生活 平日 85% 休日 79% 2023/10/1~12/31に生じたライドのうち、利用目的についての回答があったもののみを集計(株式会社Luup調べ) 散策・回遊 10% 16% その他 5% 6% 5 ユースケース 実証実験時からサービス提供をしてきた東京都や、市の事業としてはじまった宇都宮市など、都市部 では住民の方々の日常移動の足として貢献。鉄道やバスといった既存の公共交通機関を補完する役割 を担っている。 東京都世田谷区 下北・三茶・下高まちめぐりパス 東急・小田急・京急3社の路線が近接 する世田谷区の世田谷地域、北沢地 域内などにおいて、電車・バス・電 動キックボード・電動アシスト自転 車すべてが3週間利用可能なデジタル パスを販売。 複数のモビリティを活用することで、日常移動の利便性 に寄与する実証的取り組みを実施。さらには域内を探訪 したり、目的地に訪れたついでに他の店舗に立ち寄った りするといった、エリア内での回遊を向上させることに も貢献。 栃木県宇都宮市 モビリティシェアリングサ ービスを実証実験 宇都宮市の事業として開始。LRTの開業に合わせ、中心市街地にお ける移動手段を増やし、実証実験を通して移動手段としての有効性 や、市が運営する既存のレンタサイクル事業との比較、電動キック ボードの安全な利用環境の検証などを実施。 現在は鉄道、バス、LRTと連携し、市内に複数の交通結節点を構築。 電動キックボード、電動アシスト自転車ともに、市民の足として利 用いただいている。 6 ユースケース LuupではLUUP for Communityという枠組みで地元企業などと連携し、観光資源が豊富な地方部でも 展開。BRJでも全国の自治体などと連携し、観光やレジャー目的の移動に貢献。 北海道美瑛町 電動モビリティで快適な 美瑛観光を実現 代表的な観光地「白金青い池」をはじめ、丘をめぐる景観観光が人 気を集める北海道美瑛町で、観光客が快適に丘陵地帯を巡る移動手 段として導入。 移動手段が限られる中で、移動ストレスの軽減による観光体験価値 の向上に寄与。提供エリア内での回遊性の向上を実現した。 高知県室戸市 観光モビリティ向上を目的とした 電動キックボード実証実験 2024年10月27日より、観光プロジェクト「室戸にいらっしゃ い!」にあわせ、室戸市・室戸市観光協会と連携し、観光庁の事業 を活用する形で、電動キックボードのシェアリング実証を開始。 四国唯一のユネスコ世界ジオパーク認定地で、「室戸岬」や多様な 観光資源を有する室戸市内で、観光回遊性と体験価値の向上を実現。 7 ユースケース 訪問介護士の移動負担軽減や、発電所・造船所といった広大な事業所内における従業者の移動課題解 決など、移動を通してさまざまな事業・サービスの生産性向上にも貢献。 訪問介護事業者と連携 訪問介護士の移動を効率化 負担軽減と生産性向上へ 京都の訪問介護事業者と連携し、特別な料金プランの設定などを通 じて、訪問介護従事者が電動キックボードや電動アシスト自転車を 使いやすい環境を整備。 既存の公共交通機関や、運転免許証を要する自動車やバイクなどで しか移動できなかった訪問介護従事者の移動を簡便にすることで従 事者の移動に伴う疲労を軽減したほか、業務の効率性向上にも寄与。 長崎県佐世保造船所 造船所の移動効率向上へ 業務時間削減と働き方改革 イシマル(長崎市)が造船所向けにIoT搭載電動キックボードのレ ンタルを開始。佐世保重工などが導入し、月160時間以上の移動時 間を削減。 GPS・速度制御機能で安全性も高く、業務効率化や若年層PR、新 たな働き方にもつながると期待されている。 8 海外比較:ポートレスモデル(free-floating model) vs. ポートモデル 初期は欧米を中心に、海外でのシェアリングはポートがない「ポートレスモデル」が主流。 車両の過剰供給などの課題が顕在化し、一部では自治体が入札を行い一部企業に対して道路上などに ポート用地を提供する「公道ポートモデル」を採用。日本では、サービス開始時から私有地を利用し た「私有地ポートモデル」を独自に設計。 ● ● ポートレスモデル 公道ポートモデル 私有地ポートモデル (欧米・アジア) (欧米の一部) (日本) 特定の駐停車場所を定めず、歩道上 などに乗り捨てられる。Birdが採用 したことで世界標準のモデルに。 車道歩行の妨げになることに加え、 台数競争となるため無秩序な供給過 剰に陥りやすく、結果的に安全性に 対する懸念も表面化。 ● ● 道路上の無秩序な放置を止めて街の 秩序を維持すべく、台数を制限する ために自治体が公道等の空間をポー ト用地として提供。 安全対策を含め、複数の審査項目を クリアする必要がある入札(≒許認 可)型の事業展開。 ● ● 民間事業者が私有地を中心に貸与を 受けてポートを設置。ポートごとに 台数制限が設定されており、自ずと 稼働車両数も適正値となる。 海外の先行事例を受けて、日本で独 自に確立されたビジネスモデル。 9 電動マイクロモビリティの将来像 現在は立ち乗り型の電動キックボードが主流となっている特定小型原動機付自転車であるが、 法令上は座椅子の装着や3-4輪のものなどより安定性の高い形状も許可されており、社会実装までの技 術上の難易度は高いものの複数社が現在開発に取り組んでいる。 過疎地で成立する公共交通インフラとしての可能性 ● ● 利用者本人が操縦し、かつ極小スペースでも配置 が可能な電動・小型・一人乗りのモビリティは、 運転手の成り手不足などで維持が困難になりつつ ある既存の公共交通機関を補完する役割として期 待される。 維持費を含めたコスト面での優位性もあるため、 過疎地などでも導入が容易で、地域交通網維持の 一翼を担うことができる。 車両の進化による乗る人を選ばないモビリティ ● 運転免許証が不要である特定小型原付は、多くの 人々に自らの力で移動する選択肢を与える。 ● 現在は、主に技術面と製造に伴うコスト面などか ら立ち乗り型の二輪タイプであるキックボードが 主流だが、すでに三輪や四輪といった走行安定性 がより高い車両の開発が各所で進んでいる。 ※イメージ 10 2.協議会としてのこれまでの安全対策 協議会としてのこれまでの安全対策 法改正時の最初の取り組みとして、警察庁と連携した官民協議会の議論も踏まえ、マイクロモビリテ ィ推進協議会にて加盟各社が遵守すべき交通安全対策に関する自主ルールを策定。 【項目】 ● 利用者に対する交通ルール等の周知 ● 利用者の年齢確認の徹底 ● 又貸し対策の実施 ● 乗車用ヘルメット着用の促進 ● 悪質・危険運転者対策の実施 ● 放置車両対策の実施 ● 車体の点検・整備の徹底 ● 交通事故発生時の対応 ● 相談・連絡窓口の設置 ● 関係行政機関との連携 「 多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会 報告書概要」(令和 3 年 1 2 月 警察庁より公表)をもとに作成 12 協議会としてのこれまでの安全対策 教育・啓発の取り組みとして、全ユーザーに対して警察庁監修の交通ルールテストへの全問正解を義 務付けているほか、アプリ内ポップアップやSNSを活用した意識啓発の取り組みを強化。 ● 交通ルールテストへの全問正解必須化 ○ アカウント登録時に、警察庁に監修をいただいた交通ルールテストを出題。車道走行や信号遵守、 飲酒運転禁止やヘルメットの着用などで構成。全問正解をしないと登録できないようにしている。 ○ 内容は直近見直しを行い、当初10問であったものを14問に増加。さらに株式会社Luupでは、表示形 式をランダム化させるなど、合格の難易度を上げるアップデートも行っている。 ● アプリ内ポップアップによる意識啓発 ○ 飲酒運転やヘルメット着用促進、歩道走行原則禁止など、注意事項について定期的にアプリ内でメ ッセージを表示させ、意識啓発を図っている。 ● SNSを通じた交通ルールや安全走行の周知 ○ TikTok、インスタグラム、Xなど、それぞれの企業公式アカウントで交通ルールを周知するコンテ ンツを投稿。 ○ オウンドメディアを使ったルール解説や、安全な乗り方を紹介するコンテンツなども発信。 ● 年齢確認書類の提出必須化 ○ 16歳以上であることを確認すべく、公的な身分証の提出を必須化。15歳以下はアカウント登録でき なに仕組みを採用している。 13 協議会としてのこれまでの安全対策 新エリアでのサービス開始時には必ず、それ以後も定期的に地元警察や自治会と連携して安全講習会 を全国各地で開催。メディア誘致も行い、報道を通じた周知も図っている。 ● 安全講習会の開催 ○ 年中を通して、全国各地の展開エリアにて開催。 ○ サービス開始時や、春と秋の全国交通安全運動習慣、その他地元警察や自治会と相談の上で不定期 に開催。交通ルールの説明、および試乗の機会を提供している。 14 協議会としてのこれまでの安全対策 走行時の安定性を高める車両の設計を随時更新しているほか、走行実績を踏まえた定期メンテナンス も行っている。利用者から不具合が報告された車両は使用不可にするフローも採用。 ● ● ● ● 車両安定性向上のためのアップデート ○ 車輪の径やタイヤの種類、サスペンションやブレーキなど、操作性などの走行性能に関わ る設計は随時見直しを行っており、株式会社Luupではこれまで10回以上設計を変更。 ○ 車両を独自設計しているマイクロモビリティ推進協議会の加盟企業だからこそできる細や かなアップデートを常に行っている。 走行実績を踏まえた定期メンテナンス ○ 車両の耐久性や走行距離等を踏まえた、定期メンテナンスの独自基準を各社設定。 ○ 故障などが確認されなくとも、あらゆる部品が適正に稼働しているかどうか定期的に確認 を行っている。 不具合報告車両の使用停止 ○ アプリ内に、利用者が車両の不具合を申告できる機能を搭載。 ○ メンテナンスのために当該車両が回収されるまでの間、他の人が利用できないように使用 を停止するフローを採用している。 第二の選択肢として「電動シートボード」の提供(Lime株式会社) ○ 立ち乗り型の電動キックボードに乗り慣れない方々のための移動手段として、Lime株式 会社では、着座式の二輪車「電動シートボード」の提供も行い、選択肢を増やしている。 15 協議会としてのこれまでの安全対策 飲酒運転対策として、意識啓発のためのアプリ内ポップアップのほか、都道府県警察と連携したキャ ンペーンや、事業者独自でポートに警備員を配置し、注意喚起を行う取り組みなども展開。 ● 都道府県警察との連携キャンペーン ○ 春と秋の全国交通安全運動週間や、飲酒の機会が増える年末年始 などの時期に、各都道府県警と連携したキャンペーンや集中取り 締まりへの協力を行っている。 ○ 夕方や深夜に、ポートが設置されている近くの繁華街や、その中 の飲食店などでビラ配りを実施。さらにメディア取材に対応する ことで報道してもらい、広く啓発できるよう努めている。 ○ 都道府県警察へ利用データを一部提供することで、夜間の走行量 が多い場所を共有。集中検問などに役立てていただいている。 ● 警備員配置 ○ 繁華街の近くに設置されているポートに、不定期で警備員を配置。 ○ 全利用者に対して声がけをし、飲酒の有無を確認。飲酒が認めら れた人には、利用を控えるよう案内し、飲酒運転の未然防止に努 めている。 16 協議会としてのこれまでの安全対策 ヘルメットの着用促進のための取り組みは、警察や自治体との意見交換も踏まえ、持ち運びがしやす い折りたたみ型ヘルメットの販売や、着用インセンティブの付与、一部有人貸出の試行などを行って いる。 ● ヘルメット販売(株式会社Luup) ○ ヘルメットのシェアリングは他人と共有すること に対する心理的ハードルが高いため、持ち運びが 比較的しやすいヘルメットをオンラインで販売。 シェアリングサービスを利用する際は、マイヘル メットを持ち運ぶ習慣の醸成を図っている。 ● 有人/無人貸出の試行 ○ 一部エリアでは、行政の協力を得ながら、公的施 設や公営駐輪場での有人/無人貸出の実証を実施。 ○ 貸出を仕組み化する実現可能性や課題の抽出を図 っている。 17 協議会としてのこれまでの安全対策 悪質な交通違反、あるいは軽微な違反でも繰り返すような違反者に対しては、アカウントを停止した り、半永久的に凍結をする措置を採用し、違反者の撲滅に取り組んでいる。 ● 「交通違反点数制度」(株式会社Luup) ○ 軽微なものを含む取り締られたすべての交通違反に対して、違反点数を 加算し、一定の点数に達するとアカウントが30日間凍結され、利用者 は各事業者の電動キックボードを利用できなくなる仕組み。 ○ また、飲酒運転やひき逃げ/当て逃げなどの悪質な違反に対しては、同 じ仕組みにより、一度の取り締まりで半永久的に凍結。 ○ 全車両がGPSとIoTによって、走行日時や場所が捕捉・管理できるシェ アリングの電動モビリティだからこそできる施策。 18 協議会としてのこれまでの安全対策 交通事故に関する独自分析のための体制構築や、電動キックボード導入に関する安全性や有効性につ いての共同研究など、第三者を巻き込んだ安全対策の試みも実施。 ● 郡山市、日本大学工学部との共同研究(BRJ株式会社) ○ 共同研究の連携協定を締結し、電動キックボードの導入に伴う道路 運用上の安全性や有効性を調査研究を2023年の秋に実施。 ○ 成果として、2024年12月のITS(Intelligent Transport Systems:高度 道路交通システム)シンポジウムにて、電動キックボード利用者の トリップ行動分析について論文を発表。 ● 交通事故総合分析センターとの事故分析の枠組み構築(株式会社Luup) ○ 2023年から、公益財団法人交通事故分析センター、および東京海上 ホールディングスと連携し、電動キックボードの交通事故を分析す る枠組みを構築。 ○ 個別インシデントの分析や傾向分析等を行い、安全性と社会受容性 向上のための協業を行っている。 19 3.さらなる安全対策 さらなる安全対策 アプリを使用したシェアリング型の電動モビリティだからこそ導入できる事故・違反の未然防止策を 常時検討・採用している。直近では、走行禁止場所への進入や走行を抑止する取り組みを導入。 ● 誤進入防止サポート ○ 公園や高速道路の入口など、進入が禁止されているエリアを特定し、あらかじめサービス内で設定 することで、出発前の事前注意や走行中の警告などを行う機能を採用予定。 ○ 今後、技術的な検証を行いながら、導入エリアの拡充を検討・採用していく。 ● 独自の危険行動検知システム(株式会社Luup) ○ 車両に搭載されたGPSで取得した利用者の移動経路データを用いて、利用者があらかじめ設定した 対象場所を走行したことを検知した場合に、独自のペナルティを課す仕組みを新たに導入。 ○ 公園やトンネルなどの走行禁止場所のほか、現在のGPSの精度で逆走を検知できるような一部大通 りを対象に、4月末から運用を開始している。 21

資料4

【WG資料】 シェアリングサービスにおける 特定小型原動機付自転車の 安全性確保に向けた取り組み OpenStreet株式会社 2025/5/12 移動をもっと楽しく、自由に シェアモビリティを通じて 既存交通と連携した 持続可能な移動インフラの 構築を実現します 2 Agenda テーマ 概要 シェアリングサービス概要 サービス・車体 1 導入車体 現在の 対策 安全運用対策 運用 実情と課題 位置情報による走行空間の把握 ソフト/ハード 2 AI画像認識による走行空間の把握 将来の 取組 走行空間整備と安全利用 環境 社会全体における利用ルールの認知と浸透 3 Agenda テーマ 概要 シェアリングサービス概要 サービス・車体 1 導入車体 現在の 対策 安全運用対策 運用 実情と課題 位置情報による走行空間の把握 ソフト/ハード 2 AI画像認識による走行空間の把握 将来の 取組 走行空間整備と安全利用 環境 社会全体における利用ルールの認知と浸透 4 4 弊社の展開サービス 展開サービス 事業モデル 自転車を中心に全国11,000箇所で シェアモビリティを展開 官民連携のプラットフォーム 運営車体の97%が電動アシスト自転車 特定小型原付は3%(1,450台) 自治体と地域のパートナー企業の 連携により、地域の交通手段として展開 ※2025/5/12現在、特定小型原付は車体トラブルにより、一次的にサービスを停止中です。 5 モビリティ多様化の方向性 移動のニーズとモビリティの多様化 低速・歩行領域 モビリティ 多様化 安全で汎用的な電動モビリティ 利用状況・移動データ・用途など 実験で検証し、課題を明確化 ※車体画像は既存共同開発協力会社提供 運営設備 6 ―機体・ポート性能― 安全性と移動傾向から着座式のバイクタイプを選定 項目 耐久性 安全性 機能性 詳細 ・自転車型フレーム構造による耐久性 ・自転車フレームのJIS規格試験をクリア ・最大荷重5年相当分の耐久試験実施済 ・満充電時の航続距離約40km ※統計参考値 ・運送車両法/道路交通法準拠の仕様 ・着座式なので重心が低く、座席に体重を預けられる安定感 ・自転車と同じ操作感で初めての乗車でもすぐ慣れる ・14インチ大径タイヤであり5.2cmの段差を乗り越えられるた め縁石でもつまづかない ・500Wハイパワーモーターで勾配12%の坂でも最高速度を維 持可能 ※統計参考値 ・漕がずに乗ることができる ・機体の色は地域の景観との調和を考慮し、なじみやすく 目立ちやすい白色 法規分類 道路運送車両法 道路交通法 外形寸法 特定小型原動機付自転車 特例特定小型原動機付自転車 全長 1280mm 全幅 535mm 全高 < 1040mm (固定) 重量 約 20 kg 乗車定員 1名 最高速度 車道専用モード: 20km/h 歩道可モード: 6km/h 駆動方式 500W インホイルモーター 制動装置方式 機械式ディスクブレーキ 標準駆動電圧 48V ホイルベース 900mm 14インチx2.125インチ (5.2cmの段差を超えられる) 約 40 km タイヤサイズ 満充電走行距離 保安部品 前照灯、尾灯、制動灯、反射板、警音器、 方向指示器、最高速度表示灯 適合規格 日本自動車輸送技術協会 性能等確認認定制度 取得 ※車体トラブルにより、一次的にサービスを停止中です。 運営設備 7 ―機体・ポート性能― シェアサイクルと同タイプのスマートロックによる制御 スマートロック 返却ボタン ・4G対応 ・GPS搭載(1分に1度の頻度でデータ取得) ・QRコード読み取りによるアプリ連動でスマートフォンから開錠可能 ・LEDで車両ステータスをお知らせ ・返却は、車両のロック後に返却ボタンワンタッチで完了 ・事前に登録のICカードで開錠も可能 QR 車両番号 ICカード 検知 LED ロック アプリから予約 アプリ内で開錠ボタンを押す (暗証番号入力不要) 予約方法1 開錠! 開錠 UNLOCK ボタン 利用開始 予約方法2 現地で QRの読取りで予約 運営設備 8 ―機体・ポート性能― 物理的なラックの設置による、安全性と秩序の確保 項目 ジオフェンス管理 ポートでのみ返却を探知 詳細 耐久性 ・風洞試験により強風で転倒・移動などのないことを実証済み 安全性 ・物理的なラック設備により機体の転倒防止 ・指定台数以上の機体が返却できないようシステム制御を行い機体溢れによる道路はみ出しの危険を防ぐ ・ラックの端部は丸みを施しており安全性に配慮 ・ラックの色は地域の景観との調和を考慮し、なじみやすく目立ちやすい白色 機能性 ・幅50cm×高さ120cmサイズの視認性の良い看板を設置し、アプリへ遷移可能なQRコードや登録方法をご案内 ・大規模な掘削等を必要とせず、アンカー止め等の工事を要しない器材を使用するため、 速やかに設置・撤去が可能 ・機体の貸出・返却の無人受付が可能 ・シェアサイクルのポートと共用し、ポート毎に電動サイクル対応・非対応を制御可能 ラック 看板 ビーコン 駐輪台数制限により 満車時は返却不可 9 Agenda テーマ 概要 シェアリングサービス概要 サービス・車体 1 導入車体 現在の 対策 安全運用対策 運用 実情と課題 位置情報による走行空間の把握 ソフト/ハード 2 AI画像認識による走行空間の把握 将来の 取組 走行空間整備と安全利用 環境 社会全体における利用ルールの認知と浸透 10 自治体と連携したサービス展開 地域交通手段として、行政連携を軸に緩やかにサービス拡大 シェアサイクル開始 2016/11〜 道路交通法改正 (特定小型原付) 千葉市 2024/1〜 さいたま市 2024/2〜 堺市 2024/7〜 和歌山市 2024/7〜 東京(民間) 2024/9〜 2023/7〜 提携自治体のみ 民間展開 ※車体トラブルにより2025年4月より一時的にサービス停止中 11 秩序立てた速度での展開 シェアサイクルのインフラ上で、許容状況を検証しつつ展開 項目 千葉市 さいたま市 展開地域 鉄道駅を中心とした 市街地から住宅地へ順次拡大 鉄道駅を中心とした 市街地に集中的に配備 拠点数 270箇所/620箇所 130箇所/500箇所 (特定小型/シェアサイクル) (特定小型/シェアサイクル) 400台/3,500台 150台/5,500台 (特定小型/シェアサイクル) (特定小型/シェアサイクル) (特定小型 /シェアサイクル) 稼働車体数 (特定小型 /シェアサイクル) ※2025年3月時点。車体トラブルにより2025年4月より一時的にサービス停止中 利用状況を確認しながら段階的に展開 12 13 基本的な安全対策運用 道路交通法・運送車両法の遵守に加え、 ガイドラインに準拠した機能実装・運用を実施 特定小型原動機付自転車の安全な利用を促進するための 関係事業者ガイドライン 項目 1 2 3 要件 対応事項 交通ルール ・事前テストの合格者のみ利用可能 ・ヘルメット着用の促進 ・外国籍者向けの言語対応 アプリ・webでのテスト ヘルメット着用の広報・購入推奨 多言語対応コンテンツ制作 本人確認 ・顔画像付本人確認書類での年齢確認 → 16歳以下の利用を防止 ・利用時都度の認証 → 又貸しの防止 eKYC導入等による本人認証・ 年齢確認のシステム実装 違反/事故対策 ・違反者のアカウント停止 ・事故発生時の警察連携 対応フローの構築 カスタマーサポート体制 警察との連携体制 14 交通安全テストの受講必須化と本人確認 アプリ上で交通安全テストの受講・本人確認を義務付け HELLO CYCLINGアプリでの会員登録 ① アプリストアからアプリをダウンロード ※現在シェアサイクルはスーパーアプリであり登録者数全国5,700万名を誇る PayPayアプリからの利用も可能。電動サイクルシェアも対応に向けPayPay社と協議中。 ② 会員情報登録(氏名、メールアドレス、パスワード、電話番号)⇒ SMS認証実施 ③ 決済方法登録(クレジットカード、PayPay、Yahoo!ウォレット、 Softbankまとめて支払い、ドコモ払い、auかんたん決済等) 交通安全テストの実施と本人確認・年齢確認の実施 ④ ⑤ 交通安全テストの実施し、選択式の問題(10〜15題程度を想定)に全問正解の必要有 免許証、マイナンバーカード、パスポートのいずれかを提出の上年齢確認実施 AIによる判定で即時審査結果により16歳以上と判定されると利用可能となる 乗車準備 交通ルールテスト 年齢確認書類提出 ※開発中の画面のため予告なく変更の可能性有 15 利用中の安全処置 利用中はアプリ上にSOSボタンを表示し、事故発生時は即時通報 4 利用中 ① 利用中は、アプリに利用時間と料金が常に表示される ② 走行可能距離が表示される ③ 電動サイクルを利用中の場合は、「交通安全ルール」を 4 すぐに確認できる導線を用意 ④ 電動サイクルを利用中の場合は、「SOS」ボタンが表示され 事故が発生した際の対処方法が表示される 3 1 2 16 ヘルメット着用の促進 原則、サイズ適合した個人所有ヘルメットの利用を推奨 アプリ・Webサイトでのヘルメット推奨 若年層に人気のゲームとコラボで配布 (参考)シェアサイクル等におけるヘルメット着用の促進施策 模索段階であり、有意な効果には至らず。 施策 概要 1 施設貸出 ・借りにくる人がほとんどいない 2 カゴに 備え付け ・備え付けありと無しの自転車でA/Bテスト ・無しの自転車が高い利用率 原付シェアに 備え付け ・装着が義務なので使用はされる ・サイズが合わないという意見が出る ・ヘビーユーザーはマイヘルメットを利用 3 17 継続的な情報発信による、ルール認知の浸透 18 アプリ・SNS上で継続的に安全運転意識の喚起 発信都度「知らなかった」という反応を得ており、浸透には時間を要する感触。 19 自治体と連携した試乗・説明会の開催 実際に運転し、レクチャーを受けてもらう機会の創出 提携先の地方自治体と連携して開催 参加者はシニア層が多い 「特定小型原付」の認知率は低い 交通ルールも初めて知る人が多い バイクの乗車経験がない場合、 ルールに加え「乗り方」のレクチャーが 必要な方が大半 20 特定小型原付を利用する上でのハードル 交通ルールに対する不安・認識違いが最も多い Q.「特定小型原付」の印象について教えてください。 特定小型原付を知らなかった人の「特定小型原付」に対する印象 選択肢 交通ルールが難しそう スピーディに走行できそう 回答数 割合 553 14.3% 交通ルールが難しそう 14.3%, 553 544 14.1% スピーディに走行できそう 14.1%, 544 長距離走行に良さそう 491 12.7% 長距離走行に良さそう 免許証が必要そう 415 免許証が必要そう 10.7% 操作方法が難しそう 316 8.2% 操作方法が難しそう 見た目・デザインが良い 277 7.2% 見た目・デザインが良い スピードが出過ぎて怖そう スピードが出過ぎて怖そう 263 6.8% 12.7%, 491 10.7%, 415 8.2%, 316 7.2%, 277 6.8%, 263 車体が軽そう 251 車体が軽そう 6.5% 6.5%, 251 車体が重たそう 244 車体が重たそう 6.3% 6.3%, 244 乗り心地が悪そう 207 乗り心地が悪そう 5.3% 5.3%, 207 乗り心地が良さそう 乗り心地が良さそう 199 5.1% 5.1%, 199 操作方法が簡単そう 操作方法が簡単そう 58 1.5% 荷物か置けない 18 荷物か置けない 0.5% その他 35 その他 0.9% 総計 3,871 100% 調査 期間 2024年9月4日〜9月16日 回収 数 3,319人(シェアサイクル利用者) 1.5%, 58 0.5%, 18 0.9%, 35 21 違反の発生状況(A市内) 走行区分違反が最も多い •期間:2024年(1月〜12月) •違反件数:48件 •内訳 通行区分違反45件(歩道走行+車道の右側走行が多い) 携帯操作1件、一時不停止1件、二人乗り1件 •車両種類 二輪着座式 :46件 キックボード:2件 → 弊社が提供する車体 事故の発生状況(A市内で弊社車体と推定されるもの) 人身事故0件、物損事故2件 事故発生状況 •期間:2024年(1月〜12月) •事故件数:2件 •内訳 人身事故:0件 物損事故:2件 ・推計移動距離:約20万km ・利用回数:37,374回 ・利用者数:約1万人 (参考)欧州の事故発生頻度 eスクーター(電動キックボード) 乗車中に治療を必要とする負傷が 発生するリスク(2024年) 100万kmあたり15.4件 (20万kmあたり3件) ※ 2023年比で負傷者数は100万kmあたり 7.9%減少。トリップ数は4%増加したが、 eスクーターのシェア利用者による負傷者 総数は4%減少した。 出典:Micro-mobility for Europe https://micromobilityforeurope.eu/incident-data-2024-2/ 22 23 Agenda テーマ 概要 シェアリングサービス概要 サービス・車体 1 導入車体 現在の 対策 安全運用対策 運用 実情と課題 位置情報による走行空間の把握 ソフト/ハード 2 AI画像認識による走行空間の把握 将来の 取組 走行空間整備と安全利用 環境 社会全体における利用ルールの認知と浸透 24 24 将来に向けた技術的な安全対策の検証 予後的な情報把握手段として、技術対応を検討 高精度位置情報の取得 画像認識による走行空間把握 例)自転車通行空間(国土交通省資料より引用) スマートフォンの位置情報 共有は任意。デバイス依存 スマートロックの位置情報 完全に取得できる。要電源 現在搭載しているGPSでは、走行空間を 特定する詳細な位置特定は不可能 国内の道路において、特定小型原付が 通行可能な環境を認識することが困難 25 高精度位置情報による走行空間判定 歩道を通行 横断歩道を通行 歩道から車道に変更 歩道を通行中 ※ 実験時の車両は自転車 エッジAIカメラによる走行空間判定 26 カメラモジュール AI処理(CPU) 防水筐体+基盤 LTE通信・GPS モビリティの電源 エッジ側でAI処理 通信量を最小化 街全体に配備 網羅的に移動 電源・通信の確保と 設置手段に課題 技術協力:AMBL株式会社 27 27 技術検証の感触 現状は技術・コスト面で実用手前の段階 高精度位置情報の取得 画像認識による走行空間把握 ・ほぼ走行位置を特定できる。 ・走行空間のマッピングと 位置のマッチング処理が必要。 ・トンネル等、不完全な環境あり。 ・精度としては「傾向」レベルの情報 ・一部の自歩道は判別不可 ・スマートシティ施策等の用途も存在 【課題】 1台あたりのデバイス・通信コスト → 現在の通信コストの数倍 【課題】 1台あたりのデバイス・システムコスト → 現実的な費用ではない 電力消費 →走行可能距離に影響 電力消費 →走行可能距離が半減(AI処理) 28 Agenda テーマ 概要 シェアリングサービス概要 サービス・車体 1 導入車体 現在の 対策 安全運用対策 運用 実情と課題 位置情報による走行空間の把握 ソフト/ハード 2 AI画像認識による走行空間の把握 将来の 取組 走行空間整備と安全利用 環境 社会全体における利用ルールの認知と浸透 29 安全性確保に望まれる環境 項目 概要 走行空間 ・専用の走行空間が存在することは、 安定走行への寄与度が高い。 ・画像認識等の技術対応推進にも副次的な効果。 1 整備 2 車体 ・3輪、4輪等のより安定性の高い形態の検討 ・技術的な車体走行制御は慎重な検討が望ましい 3 ルールの 認知・浸透 ・特定小型のルールは理解と浸透に時間を要する ・利用者だけではなく、社会全体の浸透が必要 EoF

資料5

2025 年 5 月 12 日 内閣府規制改革推進会議 スタートアップ・イノベーション促進ワーキング・グループ 御中 規制改革推進会議スタートアップ・イノベーション促進ワーキング・グループ 専門委員 増 島 雅 和 電動キックボード等に対する規制強化について 掲題の件につきまして、やむを得ない理由により第 6 回 WG に出席することができないた め、書面により意見を申し上げます。 1. これまでの経緯と法制化に至るまでの評価 電動キックボード等については、2017 年に海外において Bird や Lime などが勃興し、 シェアリングサービスとして世界中で一世を風靡した頃、日本では規制対応が遅れ、電動 機付自転車(スクーター)に関する硬直的な規制が適用されるものとして取り扱われた結 果、たとえばヘルメット着用が義務付けられるなどシェアリングサービスとして社会的に も経済的にも成り立たないとして、市場が立ち上がらなかった経緯があります。 その後、日本に電動キックボードの市場を成立させようとする志のある起業家を中心に、 少子高齢化によるモビリティの多様性や自動化、脱炭素需要などの社会環境の変化をとら えて、より広くマイクロモビリティ業界を巻き込み、マイクロモビリティの市場を日本に 成立させることの社会的な意義を唱えて政策アジェンダ化がなされました。その過程では、 規制のサンドボックス制度などを活用しながらの法制度改革の実証実験に積極的に取り組 んできたことも忘れてはなりません。その結果、アジェンダに国益上の意義を見出した国 交省や警察庁を含む所管官庁や政治家の巻き込みに成功し、有識者を交えた検討も経て丁 寧かつ自転車を含む他のモビリティとの関係でも中立的な観点からの規制体系を導入する に至っています。 急進的にサービスを取り入れ強い社会的批判が生じた結果、結果としてより厳格な規制 を採用せざるを得なくなった諸外国に比べて、日本のルールは時間はかかったもののバラ ンス感に優れ、かつイノベーション推進的な法制度となっており、これはイノベーション の日本における制度的な受容の典型的なパターンであると評価することができます。 2. 規制強化の声に対する意見 今般、電動キックボードに関する事故が増えていることを受けて、日本においても厳格 なルールを設ける他国に倣って規制を強化すべきではないかという声が聞かれます。我が 国が採用しているアジャイルガバナンスの考え方も、まずは導入した仕組みがうまくいっ 1 ていないのであれば修正することをためらうべきではないとの声を正当化する理論的根拠 となっているようです。 しかしながら、こうした声は、わが国が電動キックボード等の規制体系を含むマイクロ モビリティ法制を熟慮の末に導入してきた経緯と、それが日本のモビリティ領域のどのよ うな将来を描いたうえでの決断であったのかという中長期的な政策的考慮が十分に踏まえ られていない動きに映ります。 以下、電動キックボード等の規制体系の強化の声に対する当職の意見を申し述べます。 (1) 電動キックボードに対する偏見はないでしょうか 電動キックボードについて、自動車の交通を妨げ歩行者との接触を誘発しやすい、そも そも危険な乗り物であるとの見方に基づくネガティブな見解が散見されます。 しかし、こうした電動キックボードに対する偏見の持ち主の多くは、自身が幼少時から キックボードに親しんだ世代ではない、「自転車世代」ともいえる世代の方々の意見のよ うに見受けられます。 ご存じのとおり、現在は子供が幼少期に乗る乗り物としてキックボードは市民権を得て います。自転車に乗るよりも先にキックボードに親しんでいるのです。そして電動キック ボードは、そのような若年世代のキックボードに対する社会的受容を背景に、リチウムイ オン電池の進化やモバイル端末の普及など、様々な技術進歩を背景として今、出現すべく して出現したマイクロモビリティ端末です。 三十代、四十代以上からすれば、危ない乗り物のように見えるかもしれませんが、それ は自転車が出現したての頃、自動車が出現したての頃と同じです。モビリティ端末は技術 の発展に応じて進化し、ますます安全なものになっていくことは歴史が証明しています。 歴史的にも繰り返されてきた技術導入時の多少の混乱を笠に着て、マイクロモビリティ端 末のイノベーションの余地を摘むべきではありません。 なお、今般取得したデータを見ても、既に普及し家庭にいきわたっている自転車やバイ クなどの他のモビリティとはビジネスモデルからして異なる電動キックボードによる事故 につき、これが黎明期でありルール違反や事故が起こりやすいという当然予想された事態 を加味しなかったとしても、果たして早急に規制強化が必要な程度に危険な移動手段であ るかについての決定的な評価を下すに足りるデータは得られなかったとの認識です。 (2) 電動キックボード等 が目指すモビリティの将来像について 電動キックボードは、技術発展に伴い今後ますます進化し、日本の移動ネットワークに おいて不可欠な一部となる可能性があります。 移動ネットワークという観点から見ると、電動キックボードは公共交通と接続してラス トワンマイルを埋めるゲームチェンジャーとなる可能性を秘めています。地図アプリに目 的地を入力したとき、最寄りの駅から電動キックボードに乗り換えて目的地至近のポート 2 に到達する案内が出力され、これに承諾すると電動キックボードが予約されて決済を含む 一連の移動体験がシームレスなものとなる、そのような未来を電動キックボードのシェア リングビジネスは視野に入れています。もちろん、ラストワンマイルに利用されるのは自 転車のシェアリングサービスでも構いませんが、そのことは、ラストワンマイルの担い手 として電動キックボードを排除すべきことを意味するものではないことは明らかです。こ うした滑らかな移動体験は、人口減少のもとバスやタクシーなどの公共交通の手配が難し くなる時代に不可欠のものでしょう。 日本が電動キックボードを含むマイクロモビリティ法制を、プロ・イノベーションに寄 せて設計しているのも、そのようなモビリティの将来像を見据えてのものであると承知し ています。 (3) 規制の在り方と運用の在り方を分けて議論すべき 今般、電動キックボードの事故は都心において深夜帯に多く発生し、飲酒運転による事 故が多いとの調査結果が出ているとの報告がありました。 もとより飲酒運転は重大な犯罪であり、そのことは自動車であれ電動キックボードであ れ、また自転車であれ同じです。現在、電動キックボードのユースケースとして、終電が 終わってしまった飲み会帰りの人が、タクシーよりも安く帰宅できるなどとして利用する 実態があるものと推測されますが、これはシェアサイクルについても同じことが言えます。 自転車の方が事故率が低いというデータが出ているようですが、これは電動キックボード と同じ条件のもとに置かれたなかでのデータではありませんので、比較の前提を欠いてい るように思います。 歩道の走行禁止や二段階右折の徹底不十分といったものも、問題は規制そのものではな く規制の執行・運用の在り方に関する論点だと考えます。特に、もともとは電動機付自転 車として規制されていた中、実証的に社会に導入された当時は小型特殊自動車として規制 され、短期間のうち新たな特定小型原動機付自転車の規制に移行した電動キックボードの 運行ルールは、社会にもまだしっかりと定着していません。社会における規範となるまで 電動キックボードの運行ルールが定着するためには 10 年ほどの年月が必要であろうと考 えます。 現在、警察当局と民間協議会が協働して、ルールの啓発や運用の強化のための取組みを 積極的に進めているとうかがっています。電動キックボードはまだ都市部におけるモビリ ティ手段としての活躍がほとんどで、その効用が全国に均霑するまでには至っていません。 警察当局と民間協議会の協力のもと、啓発活動を含めたベストプラクティスを確立し、特 に公共交通から接続する移動手段に脆弱性を持つ地方に、電動キックボードという新たな 移動ネットワークを安全に提供することができるよう、ルールの啓発に努めるべき段階で あろうと思います。 3 (4) ヘルメット義務化について 規制強化論者の具体的な規制提案の是非には極力踏み込みませんが、一点、ヘルメット の罰則を伴った義務化は電動キックボードのシェリングサービスに対する死刑宣告である と心得ていただく必要があります。 電動キックボードに対する規制は、折しも世の中にシェアリングエコノミーのパラダイ ムが生まれたことから、片道の移動にも使えるモビリティとして、単体の端末の規制では なく「移動ネットワーク」に対する規制として捉える必要があります。ヘルメットの着用 義務は、免許制と同様、電動キックボードのシェアリングサービスに対する「利用者規制」 として機能しますが、利用者規制を課した途端、電動キックボードによる移動ネットワー クはその利用者を大きく減じます。ネットワークですから、利用者が少なくなればなるほ どネットワークは整備されず、整備されなければますますそれを利用する人が少なくなる という負のネットワーク効果が働き、サービスが市場に成立しなくなります。ヘルメット のように嵩張るものを持ち歩くことは非現実的であることは明らかであり、その着用を罰 則をもって義務化することは、カジュアルな移動手段として死刑宣告を出されたに等しい ことになるのです。 (5) オペレーター規制について 電動キックボードは、通信端末の普及とともに生まれたこともあり、デバイス単体を販 売するビジネスモデルよりも、シェアリングモデルが主力となっています。現行法はデバ イス規制と利用者規制を組み合わせた規制体系となっていますが、よりラストワンマイル を埋めるより安全な移動サービスとするために、オペレーター規制(すなわち業規制)を 導入すべきではないかという議論もありうるところです。 オペレーター規制の導入を検討するにあたっては、そのための行政リソースを割くのか どうかを真剣に検討する必要があります。業規制の企画立案と運営コストは継続的に財政 に負荷を与えるものになり、国民負担を増やしてまで行う必要があるのか、効用とのバラ ンスを考えなければなりません。 電動キックボード等が公共交通と接続してラストワンマイルを埋める、国民にとって不 可欠なモビリティデバイスとなるかどうかはまだ見通せません。またモビリティデバイス としても、技術革新による安全性の向上の余地が多く残されており、現時点において硬直 的な業規制を導入するのが得策かどうか、よく考える必要があると思います。 ネットワークを構築してこれを運用するプラットフォームビジネスであると見れば、デ ジタルプラットフォームのガバナンスをどのように図るかという観点からオペレーター規 制を考えるという方が、現代的かつ現実的であるかもしれません。そうすると行政当局と 民間事業者が、マイクロモビリティによる安全な移動ネットワークの構築という共通目標 を達成するために、それぞれが役割を分担して技術や社会の変容に応じて柔軟に対応して いくというソフトロー的な対応から入るのは合理的と言えるのでないかと思います。 4 3. まとめ 電動キックボードの法制化に至る過程を観察してきた立場からは、現在の日本の電動キ ックボードに関するルールは、自転車などの他のモビリティ端末の法制と整合するよう中 立的に設計され、かつ将来のイノベーションの芽を摘み取らないよう適切に調整された妥 当なルールであるように思います。 導入初期の段階ではルールが社会に規範として定着していないため、混乱が見られます が、官公庁と民間事業者の協働による啓発やルールの執行体制・実効性の強化を通じて、 課題は解決されていくのではないかと思います。また、オペレーターに着目した規制につ いても、まずはソフトロー的な対応から入るという行き方はスマートなアプローチなので はないかと思います。 電動キックボードの技術的特徴や社会認知の状況は時間とともに変わってきます。現在 の状況を所与のものとして、これをもとに新たな規制を拙速に設けようとすることは、不 断に進化する技術や経時的な人々の認識の変化を適切に予測することなく目先の問題を解 決しようとする、近視眼な対応であり日本の国益にとってプラスになる動きではないので はないでしょうか。 電動キックボードのシェアリングサービスが、シェアサイクルなどとあいまって、公共 交通からのラストワンマイルを埋め、日本に普段居住しない人々にもシームレスな移動体 験を提供する、日本の移動サービスの新たな標準となるよう、スマートなルールメイキン グを心掛けるべきであろうと考える次第です。 以上 5