人口減少や高齢化に伴う公共交通の維持困難と、交通事業者の経営悪化・人手不足という現状と課題を分析している。
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1.2 地域の交通サービスをめぐる現状と課題 今後、日本の人口は、2050年には全国の居住地域の約半数が現在の半分以下になると予測されている。こうした急速な人口減少が進めば、店舗の減少、病院・学校の統廃合・移転等により、身近にあった生活機能の分散化が進むだけでなく、バス、タクシー、鉄道等の公共交通サービスも、特に人口減少傾向が顕著な地方を中心にその供給を維持することが困難になる恐れがある。こうした動きに加え、高齢化と高齢ドライバーの運転免許の自主返納が進めば、結果として、暮らしに必要な移動に支障が生じることにもなりかねない。 2050年には全国の約半数の有人メッシュで人口が50%以上減少(2015年対比) (人口増減) 無居住化 50%以上減少 30%以上50%未満減少 0%以上30%未満減少 増加 (避難指示区域) 避難指示区域(2015.10.1現在) (出典) 総務省「平成27年国勢調査」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)」等をもとに国土交通省作成。 図2. 将来の人口動向 (千件) 600 500 400 300 200 100 0 H10 H14 H19H20H21H22H23H24H25H26H27H28H29H30 R1 R2 R3 R4 75歳以上 75歳未満 (出典) 警察庁公開資料より、国土交通省総合政策局作成 ※ 地域の公共交通リ・デザイン実現会議(第1回)資料より抜粋 図3. 免許返納数の推移 (件) 12.00 10.00 8.00 6.00 4.00 2.00 0.00 7.57 3.68 2.93 1.95 1.81 2.19 2.52 2.54 2.24 2.86 3.18 2.92 4.19 5.67 9.75 16~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳 75~79歳 80~84歳 85歳以上 ※ (出典) 政府統計「道路の交通に関する統計」よりデジタル庁作成 図4. <令和5年>原付以上運転者(第1当事者)の年齢層別免許保有者10万人当たり死亡事故件数の推移 特に、地域の公共交通をめぐる状況を見ると、長期的な利用者の減少、コロナ禍の影響による急激な需要の落ち込みなど、交通事業者の経営環境の悪化が著しく、例えば路線バスに至っては、大半の事業者が赤字経営の状況となっている。加えて、これら交通を支える運転業務の従事者の賃金水準は必ずしも高いとは言えず、全就業平均の2倍という有効求人倍率が示すとおり、人手不足が深刻な状況にある。 3