日本経済の成長型経済への移行を目指し、設備投資拡大、企業価値向上、賃上げ促進の3つの目標と今後の対応策を提示。
タグ: 経済構造改革, 地域経済, 成長投資, 設備投資, PBR, 賃上げ, 高付加価値化
政策テーマ:1.①経済構造改革の推進及び地域経済の発展 (政策評価軸:経済構造改革の推進及び地域経済の発展(1/2)) 経済産業政策局長 畠山 陽二郎 目標(ミッションステートメント) 日本経済がコストカット型経済から脱却し成長型経済へ移行しつつある一方で、足下の米国関税措置が国際秩序に構造的な変化をもたらす可能性もあるなど、世界の不確実性は高まっており、今後も、世界情勢の変化に機動的に対応していくことが不可欠。しかしながら、中長期的に、高付加価値型の経済・産業構造に転換していくことの重要性は不変であり、高付加価値化に向けた成長投資を促進していくため、①新たな付加価値を生む成長投資促進のための構造改革、②物価高・人手不足下でも持続的に成長できる地方経済・産業、③成長投資を実現する経済基盤(エネルギー、通商等)の強化に取り組んでいく。 主要な目標 目標1:民間企業設備投資額を2030年度に135兆円、2040年度に200兆円とする官民目標の実現 目標2:日本の代表的企業(TOPIX500を念頭)におけるPBR1倍以上の企業の割合を2030年までに約6割から約8割に(欧州STOXX600の水準) 目標3:物価上昇を1%程度上回る賃上げの定着 目標に対する評価と今後の対応 ・目標1に対し、官民目標の実現に向けて、GXやDX、経済安保といった戦略分野に対する大規模な投資促進策を講じると同時に、中堅・中小企業の成長投資支援、工業用水や産業用地等の産業インフラ整備を含む予算措置、対日投資案件の誘致、戦略分野への生産・販売量に応じた大規模・長期の減税措置等を実施した。2024年度における民間企業設備投資額は107.6兆円(二次速報値)であり、今後、経済産業政策新機軸部会第4次中間整理において提示した2040年の将来見通しにより、企業・国民・政府にとっての予見可能性を高め、官民での国内投資の拡大を定着させていく。 ・目標2に対しては、中長期目線の成長投資を行うにあたって、資本収益性(ROE等)や成長期待(PBR等)に応じた企業群ごとの成長のための打ち手とその実行の支障となる社会システムの課題分析等を通じ、価値創造経営の推進を図り、持続的な企業価値向上を促している。2024年度末時点で、TOPIX500構成企業におけるPBR1倍以上の企業の割合は6割超であるが、依然として欧米に劣後。同目標の達成に向け、企業群ごとの課題を解決する政策の具体化により価値創造経営の浸透を図るとともに、企業経営者が大胆なリスクテイクを行い、事業ポートフォリオの組替えや積極的な成長投資を実行していくことを後押しするための環境整備(会社法改正等)の検討を進め、また、コーポレートガバナンスの運用面と法制度の一体的な見直しの議論を不断に進めていく。 ・目標3に対しては、賃上げ促進税や大規模補助金を措置しており、春季労使交渉の結果として昨年に引き続く5%を超える高い賃上げ水準となっている。同目標の達成に向けては、「賃金向上推進5カ年計画」や「省力化投資促進プラン」の内容を実行に移すこと等を通じ、物価上昇を上回る賃上げを後押ししていく。 5