日本の素材産業がカーボンニュートラルと国際競争力強化を両立させるための、ビジネスイノベーションとグリーンマテリアル産業への転換に向けた政策の方向性を示す。
タグ: 素材産業, カーボンニュートラル, ビジネスイノベーション, グリーンマテリアル, 産業競争力, 脱炭素
製造産業分科会 製造産業分科会「新・素材産業ビジョン(中間整理)」 製造産業分科会(令和4年4月) 中間整理の概要 日本の鉄鋼、化学、非鉄金属、セメント、紙パルプ等の素材産業は、高い国際競争力を有する生産体制を構築しつつ、自動車をはじめ様々な産業に高機能な部素材を提供するとともに、国内雇用や地域経済を支えてきた重要な存在である一方、中国の伸長などグローバル競争の激化や足下で生じているサプライチェーンにおけるリスクの高まり、内需の減退と外需の拡大、産業用電気料金の高止まりなど資源エネルギー価格の高騰といった変化に直面しているほか、2050年カーボンニュートラルという極めて野心的な温暖化目標を受けて、事業構造の変革に取り組み、生産プロセスの革新など大胆な投資を進めていく必要がある。 こうした中で、製造産業分科会においては、素材産業がカーボンニュートラルを目指しつつも、多様な変革の要請に的確に対応し、今後も国際競争力を維持・強化していくためにどのような取組が必要か、今後の素材産業の方向性について議論し、それを踏まえグローバル市場で勝ち続ける新たな素材産業への変革に向けて官民が共有すべきビジョンについて整理を行ったもの。 Ⅰ. 素材産業 -我が国産業競争力の源泉 Ⅱ. 新・素材産業への変革の方向性 Ⅲ. 政策の方向性 1. ビジネスイノベーションの促進 (1) 新素材・新需要の創出 ・ユーザー一体型、分野横断型のR/D支援(例:CO2からプラスチック製造等) ・開発コストのシェアリング ・政府調達を通じた新技術の市場化支援 (2) 事業革新に向けた企業間連携の促進 ・内外の生産体制最適化の促進 ・CNコンビナートへの転換 (3) サービス事業領域の拡張 ・高度技術を活用したサービス事業展開(例:省エネ・脱炭素操業ノウハウの国際展開) (4) 人材(現場・研究)の育成と活用 ・キャリア教育や産学連携の研究プロジェクト推進 ・技能人材の流出防止 2. グリーンマテリアル産業への転換 (1) 革新的な脱炭素・炭素循環技術の開発 ・社会実装までの切れ目ない支援強化 ・国際標準化等のルール形成推進(例:経営戦略への位置づけ、CO2計測手法) (2) 設備投資の促進 ・既存投資の高度化支援(例:燃料転換等)、トランジション・ファイナンスの更なる促進 ・カーボンニュートラル新技術の実装支援(例:大規模かつ長期的な設備投資支援) 15