日本は設備投資やAIへの取り組みにおいて世界的に遅れており、AXの実現とボトルネック解消による投資促進が喫緊の課題である。
タグ: AI, 設備投資, 経済安全保障, 産業競争力, デジタル化
1. 新技術立国・競争力強化 1. 現状と課題 ● 国内の設備投資・研究開発投資は実質で横ばい(量)。さらに資本の生産性も低い(質)。その結果、主要産業の国際競争力は低下。 ● AIの価値創出の場が、サイバー空間から各産業の現場へと広がる中で、世界的に企業のビジネスモデルの転換や研究開発等のスピードが加速。すべての分野のカギとなるAIトランスフォーメーション(AX)を巡り、各国で競争が激化する中、日本は供給・需要の両面で出遅れ。企業経営から産業構造・就業構造まで、AXを全てのレイヤーで実現することこそ、最優先で取り組むべき課題。 ● さらに、「危機管理投資」・「成長投資」をはじめとする投資の拡大に向けてボトルネックを解消するため、市場・技術・需要・政策等の不確実性の緩和、地政学リスクの高まりやサプライチェーンリスクの顕在化に対応した経済安全保障の確保、産業用地をはじめとするインファの不足などへの対応が不可欠。これらに対応し、投資収益に対する企業の予見可能性を高めて投資を引き出していく、総合的な政策を講じる必要がある。 民間企業設備投資額 (出典) 内閣府「国民経済計算(2025年10-12月期2次速報)を基に作成。 (兆円) 130 25年10-12月期 127 110 20年1-3月期 102 15年1-3月期 95 90 13年1-3月期 81 94 101 79 実質投資額 70 13年 14年 15年 16年 18年 19年 20年 21年 23年 24年 25年 名目投資額 主要国の研究開発投資額(実質値) (出典) OECD "Main Science and Technology Indicators (MSTI database)"を基に作成。 (億ドル) 9,000 米国 8,234 7,807 5,059 中国 3,000 3,329 1,752 1,271 788 13年 15年 17年 19年 21年 23年 日本 1,939 1,602 1,341 ドイツ 韓国 資本生産性(2023年) (付加価値額/資本ストック=資本1単位が生み出す付加価値) (出典) University of Groningen "Penn World Table version 11.0"を基に作成。 米国 0.31 ドイツ 0.24 英国 0.20 日本 0.18 フランス 0.17 主要国における民間AI投資(2024年) (出典) Stanford HAI "Artificial Intelligence Index Report 2025" 1000 アメリカ 1,091億ドル 500 0 米国 中国 英国 カナダ フランス ドイツ 韓国 日本 アメリカの1/100未満 日本 9.3億ドル 主要国におけるAI利用率(2025年下半期) (出典) Microsoft「Global AI Adoption in 2025-A Widening Digital Divide」 UAE シンガポール フランス 英国 韓国 ドイツ アメリカ 日本 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 64.0% 19.1% UAEの1/3未満 2