為替変動が財・サービスの輸出入額に与える影響を品目別に分析し、経常収支と為替レートの連動性について考察している。
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コラム3-2-1図 為替の10%変化に対する財・サービス輸出入額の変化 価格弾力性が低い(高い)品目ほど、為替の減価による貿易数量の変動が小さく(大きく)、貿易額は増加(減少)しやすい (1)輸出 (2)輸入 (%) (%) 10 10 8 6.1 6 4 2 0 -2 -4 -6 財 サービス 輸送 旅行 金融 知財 IT その他業務 8 6 4 2 0 -2 -4 -6 財 サービス 輸送 旅行 金融 知財 IT その他業務 (備考)1.財務省・日本銀行「国際収支統計」、内閣府「国民経済計算」、総務省「消費者物価指数」、IMF「World Economic Outlook Database」、Bloombergにより作成。 2.上図は、輸入国の通貨が10%減価したとき、輸入国通貨建てでみた輸出入額が何%増加するかを表している。 3.***は有意水準1%、**は同5%、*は同10%で統計的に有意であることを示している。 4.地域別国際収支統計において把握可能な個別国・地域のうち、ケイマン諸島を除く32の国・地域を対象に固定効果モデルによって推定。被説明変数には、輸入国・地域の現地通貨建てで表した輸出入額、説明変数には、輸入国・地域の現地通貨建てで表した為替レート、輸入国・地域の実質GDP成長率、輸入国・地域の消費者物価上昇率、輸出国・地域の消費者物価指数を採用。期間は1996年~2024年。推定の詳細は、付注3-1参照。 次に、経常収支の変動が為替に与える影響について確認する。経常収支の対名目GDP比と名目実効為替レートの動向を比較すると、両者は互いに整合的な動きとなっている期間もあるものの、全体としては必ずしも連動しているわけではなく、特に近年では両者の動きに大きなかい離がみられる(コラム3-2-2図)。第一次所得収支のうち、再投資収益と証券投資収益については、円に転換されることなく、外貨のまま再投資又は運用されているものも含まれており、こうした部分については、為替の需給には反映されていない可能性があるが、経常収支から再投資収益と証券投資収益を差し引いたものを控除後経常収支とし、このGDP比を名目実効為替レートの動向と比較してみても、近年のかい離が大きい点を含め、控除前と傾向は大きく変わらない。 326