諸外国の防衛政策について、特に米国と中国の動向を中心に解説しています。
諸外国の防衛政策など 第3章 米国 ~同盟・パートナーシップの優位性により中国の挑戦に最優先で対応~ ●2022年10月に発表した国家安全保障戦略や国家防衛戦略において、 中国を「対応を絶えず迫ってくる挑戦」、ロシアを「差し迫った脅威」、 北朝鮮を「持続的脅威」と位置づけ ●中国が米国にとって最も重大な挑戦・戦略的競争相手であり、中国 の課題に最優先で取り組む考え ●米国単独では複雑で相互に関連した課題に対処できないとし、互恵 的な同盟・パートナーシップが国家防衛戦略の重心との認識 ●インド太平洋地域においては、わが国を含む同盟国とのパートナーシップ を深化させ、QUAD(クアッド)やAUKUS(オーカス)などの多国間枠 組みを通じて、自由で開かれたインド太平洋(FOIP)を推進する姿勢 ●南シナ海における「航行の自由作戦」や米艦艇による台湾海峡の通過 を継続するなど、FOIPへのコミットメントを顕示 日米豪印首脳会合(2023年5月)【首相官邸HP】 中国 ~力による一方的な現状変更の試みや活動の活発化~ ●中国の対外的姿勢や軍動向などは、わが国と国際社会の深刻な懸念 事項であるとともに、これまでにない最大の戦略的挑戦。わが国の総合的 な国力と同盟国・同志国などとの協力・連携により対応すべきもの ●過去30年以上、透明性を欠いたまま、継続的に高い水準で国防費を増加。 核・ミサイル戦力や海上・航空戦力を中心に軍事力の質・量・を広範かつ 急速に強化。核弾頭保有数は2030年までに1,000発を超え、2035年ま で増加し続ける可能性。水上戦闘艦艇や潜水艦などを増産し、2隻目の国 産空母「福建」を建造。近代的前戦闘機や多種多様な無人航空機の開発・配 備を継続 国産空母としては2隻目となる中国3隻目の空母「福建」 【中国通信/時事通信フォト】 ●尖閣諸島周辺をはじめとする東シナ海、日本海、さらには西太平洋など、 いわゆる第一列島線を超え、第二列島線に及ぶわが国周辺全体での活動 を活発化 ●台湾周辺での軍事活動を活発化。台湾周辺空域で軍事演習をたびたび 実施。中国は、台湾周辺での一連の活動を通じ、中国軍が常態的に活動 している状況の既成事実化を図るとともに、実戦能力の向上を企図してい るとみられる ●南シナ海において、既存の海洋法秩序と相いれない主張に基づき活動を活発 化させ、軍事拠点化を推進。力による一方的な現状変更とその既成事実化 を一層推し進める行為であり、わが国として深刻に懸念。南シナ海をめぐる問 題はインド太平洋地域の平和と安定に直結するものであり、南シナ海に主要 なシーレーンを抱えるわが国のみならず、国際社会全体の正当な関心事項 ●軍事活動を含め、ロシアとの連携を一層強化。わが国周辺では、爆撃機の共同 飛行や艦艇の共同航行を実施し、こうした度重なる共同での活動は、わが国 に対する示威活動を明確に意図したものであり、わが国の安全保障上、重大な懸念 3期目に入った習近平総書記【EPA=時事】 令和6年版 日本の防衛 防衛白書 ダイジェスト 24 日本の防衛