中国軍による沖縄本島・宮古島間や日本海での活動が、航空・海上戦力ともに多様化・活発化しており、作戦遂行能力の向上を企図している。
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中国 第2節 作戦遂行能力の向上を目指しているものと考えられる。 航空戦力については、2013年に海軍機の太平洋進出が、2015年に空軍機の進出が初めて確認され、2017年以降、沖縄本島・宮古島間の空域の通過を伴う太平洋進出は一層活発になっている。さらに、この空域を通過する軍用機の種類も年々多様化の傾向にある。爆撃機の飛行も確認されており、米国防省は、中国軍が米国やその同盟国を目標とした訓練などを実施しているとみられると指摘している33。 さらに、飛行形態も変化してきている。沖縄本島・宮古島を経由し東シナ海から太平洋へ進出した後に再び同じルートで引き返す飛行やバシー海峡方面から太平洋へ進出した後に再び同じルートで引き返す飛行に加え、2016年、H-6K爆撃機などによる台湾を周回するような飛行が確認されている。2017年8月には、H-6K爆撃機が沖縄本島・宮古島間を通過して太平洋に進出した後、紀伊半島まで進出する飛行が初めて確認された。 このように、太平洋への進出を伴う爆撃機などによる長距離飛行の高い頻度での実施や、飛行経路や部隊構成の高度化などを通じ、航空戦力は、わが国周辺などでのプレゼンス誇示や、実戦的な作戦遂行能力のさらなる向上を企図しているとみられる。 また、太平洋進出を伴う空対艦攻撃訓練と思われる活動など、海上・航空戦力による遠方における協同作戦遂行能力の向上を企図したと考えられる活動も近年みられている。太平洋における中国の海上・航空戦力による活動は今後一層の拡大・活発化が見込まれる。 図表I-3-2-12 中国軍機の沖縄本島・宮古島間の通過公表回数 (回数) 20 15 10 5 0 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23(年度) 18 12 14 9 6 6 4 6 10 5 4 ウ 日本海での活動 日本海においては、ロシア軍との共同での活動を含め、海上戦力・航空戦力の活動が活発化している。 海上戦力については、従来から訓練などの機会で日本海に進出しており、情報収集艦による対馬海峡の通過も頻繁に確認されている。ロシアとの間では、2013年以降、共同演習「海上協力」が日本海においても定期的に実施されている。さらに、2021年以降、ロシア艦艇との共同航行が3度実施されたが、いずれも日本海でロシアと軍事演習などを実施した後、参加艦艇を中心にして実施された。 航空戦力については、2016年1月に中国軍機が初めて対馬海峡を通過したことを確認して以降、日本海での活動が活発化している。この空域を飛行する軍用機の種類も多様化の傾向にあり、2024年3月には、WZ-7偵察型無人機の飛行が初めて確認された。また、2019年以降ロシアとの爆撃機による共同飛行を7度実施しているが、いずれも日本海を飛行しているほか、中国機がロシア領空を通過して直接日本海に進出する例もみられる。 中国は、今後も日本海において、活発な活動を継続すると考えられる。 図表I-3-2-11 中国戦闘艦艇・空母の南西諸島および宗谷・津軽海峡周辺での活動公表回数 (回数) 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23(年度) 3 2 3 7 15 22 11 13 16 11 9 15 13 8 26 43 42 第1部 第3章 諸外国の防衛政策など 33 米国防省「中華人民共和国の軍事および安全保障の進展に関する年次報告」(2018年)による。 日本の防衛 80