フィリピンとの防衛協力・交流実績として、防衛装備移転や日米豪比による多国間連携の強化について詳述している。
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第1節 多角的・多層的な安全保障協力の戦略的な推進 が頻繁に行われている。 2016年に防衛装備品・技術移転協定が発効、2022年には、日比間で初めてとなる「2+2」を行い、相互訪問や後方支援分野における物品・役務の相互提供を円滑にするための枠組みについて、検討を開始することで一致した。また、2023年2月には、「防衛省とフィリピン国防省との間のフィリピンにおける自衛隊の人道支援・災害救援活動に関する取決め12」が署名され、同年11月にはRAAの交渉開始で一致するなど、両国の安全保障協力は着実に深化している。 イ 最近の主要な防衛協力・交流実績など 2023年6月、浜田防衛大臣(当時)は、シンガポールで開催されたシャングリラ会合に際し、オースティン米国防長官、マールズ・オーストラリア副首相兼国防大臣、ガルベス・フィリピン国防大臣代行(当時)との間で初めてとなる日米豪比防衛相会談を行った。4大臣は、地域における共通の課題や4か国の協力の拡大について議論したほか、FOIPの実現に向け、共に取り組むことを確認した。 同年11月、岸田内閣総理大臣は、フィリピンを訪問し、マルコス・フィリピン大統領と首脳会談を行った。会談では、政府安全保障能力強化支援13(OSA)による最初の協力案件である沿岸監視レーダーシステム供与に関する交換公文の署名を歓迎するとともに、警戒管制レーダーの移転を含む防衛装備・技術協力や、巡視船供与を含む海洋安全保障能力向上にかかる協力を引き続き強化したい旨を述べた。また、両首脳は、RAAの交渉開始で一致したことを歓迎し、安全保障・防衛分野の二国間協議を実着に実施すべく調整を進めることとした。さらに、日米比協力を推進し、サイバーセキュリティ、経済安全保障などの分野における協力も一層進めていくことで一致した。 同月、宮澤防衛副大臣(当時)は、インドネシアで開催されたADMMプラスに際し、テオドロ・フィリピン国防大臣への表敬を実施した。 防衛装備移転に関して、2020年にフィリピン国防省と三菱電機との間で、警戒管制レーダー4基を納入する契約が締結され、納入に先立って、空自および陸自が フィリピン軍レーダー要員に対し教育を行った。わが国として最初の完成装備品移転案件として、2023年10月に1基目、2024年3月に2基目の警戒管制レーダーがフィリピン空軍に納入され、テオドロ・フィリピン国防大臣出席のもと、それぞれ2023年12月および2024年4月に現地で引き渡し式典が実施された。 2024年4月、岸田内閣総理大臣は、米国において日米比首脳会談を行い、3か国の首脳は、防衛当局間協議や共同訓練などを通じた安全保障・防衛協力を引き続き強化していくことで一致した。 同年5月、木原防衛大臣は、ハワイにおいて、テオドロ・フィリピン国防大臣と会談を行った。会談では、警戒管制レーダーのフィリピンへの納入に関して、テオドロ国防大臣から謝意が示されるとともに、同年4月に南シナ海で実施した日米豪比による海上協同活動および2023年11月に交渉開始を発表した日比RAAについての意見交換を行った。RAAは、共同訓練など、日比部隊間の協力活動の円滑に資することが期待されるものであり、その早期の妥結に向けて両国が一層連携していくことで一致した。 同時期、木原防衛大臣は、日米豪比防衛相会談を行い、4大臣は、東シナ海・南シナ海の状況について深刻な懸念を表明するとともに、南シナ海における、海上保安機関および海上民兵船舶の危険な使用に断固反対する意を示した。また、同年4月に実施した日米豪比による海上協同活動など、4か国の防衛協力がこれまでになく強固となってきていることを強調し、南シナ海における4 日米豪比防衛相会談(2024年5月) 同志国などとの連携 第3章 12 自衛隊がHA/DRに関連する活動のためにフィリピンを訪問する際の手続を簡潔化するもの。 13 令和5年度に創設された、資機材供与やインフラ整備などを通じて、同志国の安全保障上の能力や抑止力の強化に貢献することにより、わが国との安全保障協力関係の強化、わが国にとって望ましい安全保障環境の創出および国際的な平和と安全の維持・強化に寄与することを目的とする、軍などが裨益者となる新たな無償による資金協力の枠組み。 385 令和6年版 防衛白書