郵便分野と行政相談分野での国際協力、デジタル経済とサイバー空間のルール形成への貢献について説明。
第8節 ICT国際戦略の推進 (イ) 郵便分野 東南アジア、欧州、コーカサス地域などの主に新興国・途上国を対象に、郵便サービスの品質向上や郵便業務の最適化に関する課題やニーズを把握し、その解決や実現に資する我が国の知見・経験や技術・システムを提供するアプローチを通じて、官民一体となって日本型郵便インフラシステムの海外展開の取組を推進している。これまで、ベトナム郵便やスロベニア郵便などを対象に、業務効率化のためのコンサルティング契約の締結や区分機などの機材・システムの受注を実現している。近年では、スロバキアやアゼルバイジャンなどの新たな対象国への郵便業務の最適化支援のほか、郵便事業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)、郵便事業に関する脱炭素化の推進への支援などの新たな取組を通じて、我が国企業のビジネス機会の拡大を図っている。 (ウ) 行政相談 行政相談分野では、各国の公的オンブズマンとの連携・協力などが行われており、ベトナム、ウズベキスタン、イラン、タイの4か国とは、行政苦情救済に係る協力の覚書をそれぞれ締結している。これに基づき、例えば、ベトナムから研修生を計約310人受け入れるなどの取組が実施されてきた。 第2章 総務省におけるICT政策の取組状況 3 デジタル経済に関する国際的なルール形成などへの貢献 1 信頼性のある自由なデータ流通(DFFT) DFFT(Data Free Flow with Trust(信頼性のある自由なデータ流通))については、2023年(令和5年)4月に開催されたG7群馬高崎デジタル・技術大臣会合でDFFT具体化のための国際枠組み(Institutional Arrangement for Partnership:IAP)の立ち上げに合意し、5月に開催されたG7サミットでIAPの設立が承認を経て、12月にOECDの主でIAPが設立された。 2 サイバー空間の国際的なルールに関する議論への対応 ア サイバー空間の国際ルールづくり 総務省では、サイバー空間の国際的なルールづくりに関し、①民主主義を支えるだけでなく、イノベーションの源泉として経済成長のエンジンとなる情報の自由な流通に最大限配慮すること、②サイバーセキュリティを十分に確保するためには、実際にインターネットを利用し、ネットワークを管理している民間企業や学術界、市民社会などあらゆる関係者の参画(マルチステークホルダーの枠組)が不可欠であることの2点を重視していることを踏まえ、デジタルエコノミーに関する日米対話(日米DDE)及び日EU・ICT戦略ワークショップなど二国間対話において関連の議題を取り上げ、同国との連携を強化することに加え、2022年(令和4年)4月には、コアメンバー国(日本、米国、オーストラリア、カナダ、EU、英国)及び有志国において、「未来のインターネットに関する宣言」を立ち上げるなど、多国間会合における議論にも積極的に参加している。 イ サイバーセキュリティに関する二国間・多国間対話 サイバーセキュリティに関する二国間の政府の議論については、日米間で2023年(令和5年) 276 令和6年版 情報通信白書 第Ⅱ部