過去50年間の通信・放送技術の進化と市場発展の歴史を、時系列の年表と主要な統計データを用いて概観する。
タグ: 通信インフラ, 放送技術, デジタル化, 市場競争, 歴史的変遷
第1章 過去50年間での変化を時系列で振り返る 3 1973-85年頃 アナログ通信・放送の時代 1985-1995年頃 通信・放送市場の発展 1995-2005年頃 インターネットと携帯電話の普及 2005-2015年頃 モバイル活用の拡大とブロードバンド化 2015年- ICTの社会・経済インフラとしての定着 国際情勢 ・AT&T分割等 ・冷戦構造終焉 →技術・研究費等の民間への還流 ・WTO発足と中国の加盟 ・Windows95販売 ・プラットフォーマーの誕生 ・iPhone発売 ・モバイル向けアプリケーション・サービスの拡大 ・プラットフォーマーの影響力増大 ・米中新冷戦 ・COVID-19の世界的流行 通信 1G 通信自由化 固定電話中心 2G 市場の競争進展 携帯電話とインターネットの普及(初期) 3G ネットワークの高速化・大容量化の進展 携帯電話の多機能化 ブロードバンドの普及 4G 5G スマートフォンの急速な普及 放送 地上波放送中心 視聴チャネルの多様化 衛星放送開始 CATVの広がり ネットワークの高度化 デジタル放送の開始・全国普及、アナログ放送の終了 4K・8K ICTの高度化多様化 サービス・端末等の高度化・多様化 パソコン通信 ADSL(定額制) 民間ISP登場 imode・EZweb クラウドサービス おサイフケータイ SNS ネット動画 テレワーク オンライン授業 QRコード決済 初期パソコンの普及の始まり 日常生活・ビジネスへの浸透 ICTの活用による新たな生活様式 国民生活に不可欠な社会・経済インフラ (出典) 総務省 (2022) 「デジタル社会における経済安全保障に関する調査研究」 第1節 1973年-1985年頃:アナログ通信・放送の時代 ・白書の刊行が始まった1973年度の加入電話の契約者数は2417万人。1978年に積滞解消、1979年に全国自動化が達成され、1981年度に加入電話の契約者数は4000万を突破。 ・1985年には電電公社が民営化、日本電信電話株式会社(NTT)が設立、通信市場に競争原理が導入。 ・放送市場では、テレビ放送の普及が進み、テレビは国民生活に不可欠な存在。 【加入電話の契約者数の推移】 (万人) 5,000 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 1970 1971 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 (年度) (出典) 日本電信電話公社社史を基に作成 第2節 1985年-1995年頃:通信・放送市場の発展と新たなサービスの登場 ・新規参入により、長距離通話サービスを中心に料金の低廉化が進展。 ・移動通信市場でも徐々に競争が進展。また、携帯電話の小型化が進み、1993年にはデジタルサービス(2G)が開始。 ・電話回線やISDN経由で通信事業者のコンピューターに接続し、情報の送受信を行うパソコン通信が急速に普及。 ・BS放送、CS放送が開始されるなど、放送市場でもサービスの多様化が進展。 【電話最遠距離料金の推移】 (円) 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 1987年9月以前 1987年9月 1988年2月 1989年2月 1990年3月 1991年3月 1992年4月 1992年6月 1993年10月 1993年11月 NTT NCC (出典) 日本電信電話 (1996) 「NTTの10年 (1985→1995) 通史編」を基に作成