IoT・AI等のICT投資の進展により、2020年度には実質GDPが約33.1兆円押し上げられ、TFP(全要素生産性)の向上が成長の主要因となることが予測される。
タグ: ICT投資, 経済成長, 実質GDP, TFP, 生産性向上
第1章 ICTによるイノベーションと経済成長 経済成長へのICTの貢献 ~定量的・総合的な検証~ 5 ○IoT・ビッグデータ・AI等のICT投資等が進展すれば我が国経済成長は加速し、2020年度時点で実質GDP約33.1兆円の押し上げ効果が見込まれる。 ○成長要因別にみると、TFP(全要素生産性)※の寄与度が大きい。ICTはTFPの寄与度をさらに高める効果が期待される。 ※TFP(Total Factor Productivity):生産要素(労働、資本)以外で付加価値増に寄与する部分。具体的には、技術の進歩、労働者のスキル向上、経営効率や組織運営効率の改善など。 ICT成長による実質GDPへのインパクト 成長要因の分解(ICT成長シナリオ) 600(兆円) ベースシナリオ(実質) ICT成長シナリオ(実質) 590 580 ICT成長シナリオ IoT・AI・BD等のICTの進展を見据え、企業におけるICT投資や生産性向上に係る取り組みが活性化 581 572 557 556 537 560 540 553 557 548 540 531 530 525 525 520 516 515 513 507 506 496 500 480 460 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 年度 予測 実質GDP押し上げ効果 約33.1兆円(2020年度時点) 成長の要因としてはTFPの寄与度が大きい TFP寄与度 労働寄与度 資本寄与度 全体 4% 3% 2% 1% 0% -1% -2% 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 年度 注:2017年の変動は消費税引き上げによる影響を考慮 <ICT成長シナリオ> ・企業向けアンケート調査(公務を除く全業種)の結果を採用。同調査では、ICTによる経済貢献について具体的に示した上で、当該ICTの進化によって2020年度までに自社の「ICT投資」「労働者数」「労働生産性」がどの程度変化するかを調査。 ・下記ベースシナリオの2020年度の就業者数、実質設備投資、TFPの値を基に、アンケート調査による変化率を適用して推計。 <ベースシナリオ> ・内閣府「中長期の経済財政に関する試算」(平成28年1月21日)の「ベースラインケース」を採用。同試算では2017年度の消費税率引き上げ(8%→10%)が考慮されている。 ・2015年度以降の実質GDP成長率を、業種別に労働寄与度、資本寄与度に分解するに当たり、労働者数は、JILPTの労働力需給推計の予測値(労働参加漸進ケース)を基準に業種別の就業者数の伸びを設定。労働分配率はSNA産業連関表(H25年度)より算出。 ・実質資本ストックは、JIPデータベースより「部門別実質純資本ストック」を参照し、業種別の実質設備投資伸び率および除却率を2010年度以降の平均値で据え置いて算出。 ・TFP寄与度は、残差として算出。