製造業において、AI・デジタル技術の活用と経済安全保障への対応による経営基盤強化の重要性を説いている。
タグ: 製造業, DX, AI活用, 経済安全保障, 設備投資, サプライチェーン
2026年版ものづくり白書のメッセージ 各国の保護主義的な政策強化による国際経済秩序の揺らぎによる不確実性の更なる高まりとともに、AI等デジタル技術の急速な発展が、製造業を取り巻く環境に大きな変化をもたらしている。 これらの急激な変化へ早急に対応することが、我が国製造業の競争力を強化する上で極めて重要である。 現状・課題 製造業の設備投資の状況 我が国の資本装備率は他の主要国と比較して低く、特に、収益性の低い企業は、AI・デジタル技術等の無形固定資産への投資も低い。 製造業の競争力強化に向けたAI・デジタル技術の活用 競争力強化に不可欠な製造プロセス全体の最適化が進んでおらず、企業間のデータ連携も2年前から停滞している。 最適化にはAI・デジタル技術の活用がカギとなるが、人材等のリソースの確保が課題。 経済安全保障を踏まえた製造事業者の持続的成長 経済安全保障に取り組む製造事業者の割合は昨年度の4割から6割に改善。サプライチェーン多角化等に取り組む事業者は増えたが、リスク分析を行い対応策の検討に結びつけている事業者は少ない。 中長期的には経済安全保障リスク対策が不足した場合に生じる損失額が対策費用を上回ると判断する製造事業者は引き続き一定数存在。 解決ポイント 自社の経営課題を把握・整理した上で、課題解決にはAI・デジタル技術の活用が必須であると認識することが重要。 製造プロセス全体の最適化には、分断された現場データをAIも活用して連携することが重要。また新規ビジネスの創出等、収益性向上を意識して取り組みことも重要。 経済安全保障に取り組むには、自社が置かれた現状を平時より正確に把握しておくことが重要。 経済安全保障の取組は、新たな事業機会につながる可能性と捉え、短期的なコストにとらわれず、中長期的な経営判断を行っていくことが必要。 白書のメッセージ 平時より自社の現状・課題といった足下の状況を正確に把握した上で、中長期を見据えた成長投資、経営改革を積極的に行い、予測不可能な情勢変化に振り回されない経営基盤を築く。 政府としても、「危機管理投資」・「成長投資」を成長戦略の肝として掲げ、様々な角度から事業者の取組を引き続き支援する。 また、我が国の製造現場のデータを収集・蓄積してフィジカルAIの確立等を進め、製造業全体の競争力強化を促進する。 13