海外企業はデジタル化・標準化を進め、製造業プラットフォームやサービス事業への転換を実現している。
タグ: デジタル化, 標準化, 水平分業, 製造業, プラットフォーム, サービス事業, DX
海外企業のデジタル化・標準化による水平分業の進展 ●製造に関わる全ての工程を標準化・デジタル化し、サービスとして製造事業者に販売する事業者(サービス事業者)が登場。製品の企画から販売、保守・管理まで、一気通貫のソリューションを提供し、製造業の全体最適化を支援。 ●また、こうしたサービスを通じて、顧客からデータを収集し、更なる自社サービスの改善を図るエコシステムを作り上げている。 事例 製造業プラットフォームの展開事例 【Siemens AG(ドイツ)】 ●ドイツの電機メーカーであるシーメンスは、2000年代半ばよりソフトウェア企 業の大規模買収を行い、自社のノウハウを標準化・デジタル化するとともに、 製造業をサポートするプラットフォームを提供する取組を進めてきた。 ●こうした取組を経て、2017年、産業用IoTプラットフォーム「MindSphere (マインドスフィア)」を展開。マインドスフィアは、ユーザー企業の設備稼働 状況や、生産性等に関するデータをクラウドに集積、分析を可能とする製造 業サポートシステムであり、他の製造事業者に対して、生産プロセスの最適 化や、事故の予知保全といった、幅広い製造ソリューションを提供している。 ●また、スマートフォンアプリストアのように、あらゆる企業がマインドスフィア上 でアプリを開発・販売できるオープン性も特徴。パートナーの増加に伴って機 能が拡大し、更なるユーザーの獲得が期待できる。 ●同社は2022年6月、よりスケールの大きい新たなプラットフォームとして、 「Siemens Xcelerator」を立ち上げた。ここでは、マインドスフィアはもちろん、パートナー企業が開発したソフトウェアやサービスが組み込まれている。 ユーザーは、自社が抱える課題に最適なソリューションをサブスクリプション形 式で自由に利用し、かつ組み合わせることができる。製造業に関わる課題が 複雑化する中で、ソリューションも1つの機能に頼るのではなく、複数の機能 を適切に組み合わせるべき、というシーメンスの問題意識を基に生まれた、 次世代のプラットフォームといえる。 事例 ものづくり企業からものづくりサービス事業者へ 【Rockwell Automation, Inc.(米国)】 ●PLCや各種設備の開発と製造、提供を行うロックウェル・オートメーション は、近年、産業のDXニーズの高まりを捉え、MES、MOM、IIoTといった、 製造業で活用されるソフトウェア領域へとビジネスの幅を広げている。 ●例えば、タイヤ製造工程において、設備の稼働状態や品質検査の情報 等をAIが学習し、品質不良の予兆検知とその対応を自動で行う自律 制御を提案。設備の不具合による停止を大幅に削減し、生産性向上 に貢献した。 ●同社が提案する製造領域以外については、パートナー企業と連携し、 例えば、設計と製造の連携による業務標準化や形式知化、QCDのリア ルタイム把握や最適化等を支援している。同社は、ユーザーの展望や市 場の動向に即し、自社の組織とサービスを迅速かつ柔軟に変数させ、も のづくり全般をサポートするサービス事業者への転換を実現した。 ・設備管理 ・製造実行 ・サプライ計画 ・生産管理 ・保守管理 ・品質管理 ・配送管理 ・流通 ・在庫管理 ・需要予測 ・物流管理 ・販売・事務管理 ・方向性把握(DM) ・需要計画と予測 顧客満足管理 出荷 問い合わせと配送 (出所) Rockwell Automation, Inc. 8