農林水産物・食品の流通効率化、環境負荷低減、および消費者の理解醸成を通じた持続可能な食料供給体制の構築を推進する。
タグ: 物流効率化, 環境負荷低減, サプライチェーン, 脱炭素, 消費者行動, 食料供給
(2)流通の合理化 農林水産物・食品の流通の9割以上はトラック輸送に依存している。このような中、トラックドライバーの減少や時間外労働の上限規制による輸送力不足が懸念され、特に長距離トラックに大きく依存している遠隔産地から大消費地への幹線物流の確保が困難になるおそれがある。また、荷待ち時間の長さ、手荷役作業の多さなどの課題を抱えており、効率化に向けた取組が必要である。 このため、国土交通省等の関係省庁や地方公共団体等とも連携しながら、農産品等のサプライチェーン全体の物流効率化の促進に向け、物流の標準化、デジタル化・データ連携等の取組、産地における集出荷施設、農産品等の流通網の強化に必要な中継共同物流拠点や卸売市場の整備等を推進する。また、鉄道・船舶輸送をはじめ、多様な輸送モードを活用した環境負荷低減にも寄与するモーダルシフト等を推進する。 (3)環境負荷低減等の促進 近年、欧州を中心に環境負荷低減、人権・栄養への配慮等に関する国際的なルール形成に向けた議論やフェアトレードが確保される取組が進んでおり、企業評価や投資等の重要な判断基準となりつつある。特に、海外市場を視野に入れた場合は、こうした配慮に欠ける事業活動には、取引先からの取引停止や資金調達への支障が生じるおそれがある。しかし、持続可能性に配慮した輸入原材料の調達に取り組む食品企業の割合は、2023年で41.6%にとどまっており、コストが割高であること、かつ、短期的には直接的な売上向上につながりにくいことが課題となっている。 このため、製造工程における脱炭素化をはじめとする環境負荷低減に資する技術の導入等を行う取組を促進する。 また、持続可能性に配慮した輸入原材料調達を含む環境、人権、栄養等に関する課題について、国際的なルール形成に積極的に参画するとともに、対応策の検討や知見の横展開等を図るための官民連携の場の構築等を通じて企業の取組を推進する。 (4)消費者の選択への寄与 食料の持続的な供給に資する事業活動を継続するためには、環境負荷低減等に資する農産物・食品が消費されることが必要であるが、CO2削減の環境配慮の取組等やその生産・加工・流通・小売にかかるコストなど、製品の背景事情が消費者に十分に伝わっておらず、消費者の製品選択・行動変容に結びついていない。 このため、消費者が、農産物・食品について、有機栽培、環境配慮や持続可能な原材料調達、生産・加工・流通・小売にかかるコスト、生産現場の実態や、国民の栄養、健康等に関する情報等を踏まえて選択する行動変容を促すため、環境負荷低減の取組をラベル表示する「見える化」や、生産現場の実態、栄養や健康の観点で消費者の選択に資する情報提供など、食品事業者による消費者の理解醸成を図る取組を推進する。 (5)技術の開発・利用の推進 - 92 -