シノプシスによるアンシス買収に関し、競争制限懸念を解消するための事業売却を条件に、公取委が企業結合を承認した事例。
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デジタル分野における主な企業結合案件 (1/6) (令和2年〜) 10 事件名 公取委の対応 シノプシス・インクによるアンシス・インクの買収 (令和7年3月;排除措置命令を行わない旨の通知) 【審査の観点】 当事会社グループの統合によって、競争に大きな影響が生じる可能性があると考えられる半導体設計解析ソフトウェア及び光学設計用ソフトウェアに係る各市場のうち、①半導体設計解析ソフトウェア市場における水平型企業結合、②同市場における混合型企業結合(関連性のある製品同士の商品拡大)及び③光学設計用ソフトウェア市場における水平型企業結合において競争を実質的に制限することとなるか審査を実施。 【問題解消措置】 上記の審査の観点のうち、①及び③について当事会社グループから以下の問題解消措置を講ずる旨の申出があった。 ①への対応:アンシス・インクのRTL消費電力解析ソフトウェア事業(半導体設計解析ソフトウェア事業の一部)を売却する。 ③への対応:シノプシス・インクの光学設計用ソフトウェア事業を売却する。 ※事業売却先は、どちらの事業も電子設計及びテストソリューション提供会社であるキーサイト(米国)である。 【審査結果の概要】 ①については、当事会社グループがいずれも提供している半導体設計解析ソフトウェアは10製品であるところ、うち9製品は問題ないと判断。一方、RTL消費電力解析ソフトウェア(デジタルチップ)市場においては当事会社グループの合算シェアは1位となり、参入圧力並びに隣接市場及び需要者からの競争圧力が限定的であるものの、上記問題解消措置を前提とすれば、同市場において競争を実質的に制限することとはいえないと判断した。 ②については、相互運用性の遮断・低下による市場閉鎖、組合せ供給による市場閉鎖、潜在的競争の消滅といった問題が生じることとはならないと考えられることから、競争を実質的に制限することとはいえないと判断した。 ③については、当事会社グループの合算シェアが1位となり、参入圧力及び隣接市場からの競争圧力が限定的であるものの、上記問題解消措置を前提とすれば、同市場において競争を実質的に制限することとはいえないと判断した。