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8件のスライド — カーボンプライシング / 環境省

(参考) 日本エネルギー経済研究所による炭素価格試算の概要 〇 日本エネルギー経済研究所の試算によれば、2050年時点の化石燃料賦課金の単価は、エネルギー起源CO2の削減シナリオに応じて約2,000~6,000円/tCO2、特定事業者負担金の有償オークションの単価は電力部門のCO2の削減シナリオに応じて約12,000~19,000円/tCO2となる見込み。※特定事業者負担金の上限価格は、2049年時点の価格(2050年に電力部門の排出量がゼロと仮定しているため)。 日本エネルギー経済研究所 (2023) の試算 (主要ポイント) 以下の条件下で 20兆円の歳入を確保するために必要な炭素価格の試算を実施: エネルギー起源CO2排出量は2050年度に2013年度比で70%減と90%減の2つのケースを想定。 電力部門は2030年度比70%減と2050年度に脱炭素化(排出量ゼロ)を達成する場合をそれぞれのケースの中で想定。 幅広い化石燃料ユーザーに課される化石燃料賦課金には、石油石炭税の減収分が全て充てられる。20兆円の償還に必要な残りの金額は特定事業者負担金で賄うものとする。 電力部門に課される特定事業者負担金(有償オークション)の単価は2033年度から2050年にかけて線形に増加する。 (※試算の結果、90%減・電力部門脱炭素化のケースでは、化石燃料賦課金収入が約8兆円、特定事業者負担金収入が約12兆円。) 化石燃料賦課金単価 2050年度にエネルギー起源CO2全体が2013年度比で90%減ケース 2050年度にエネルギー起源CO2全体が2013年度比で70%減ケース 6,094 2,069 2028 2030 2035 2040 2045 2050 化石燃料賦課金単価(円/t-CO2) 特定事業者負担金(有償オークション)単価 2050年度に電力部門全体が脱炭素化(排出量ゼロ)ケース 2050年度に電力部門全体が2013年度比で70%減ケース 19,078 12,400 2030 2033 2035 2040 2045 20492050 特定事業者負担金単価(円/t-CO2) 20兆円の歳出を生むカーボンプライス(日本エネルギー経済研究所):https://eneken.ieej.or.jp/data/11250.pdf (出典)経済産業省産業技術環境局、内閣官房GX実行推進室「第29回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース 資料3成長志向型カーボンプライシング構想について」より作成。 9

カーボンプライシングに関する岸田総理大臣発言 第213回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説(抜粋) (GX(グリーン・トランスフォーメーション)) 脱炭素と経済成長の両立を図るGXを進めていきます。世界初のGX経済移行債二十兆円を活用し、産業・くらし・エネルギーの各分野での投資を加速します。加えて、今国会には、水素、CCS(二酸化炭素回収・貯留)、洋上風力の導入拡大のための法案を提出します。さらに、カーボンプライシング制度の令和八年度本格導入に向けて、大企業の参加義務化や個社の削減目標の認証制度の創設を視野に法定化を進めていきます。原子力発電についても、脱炭素と安定供給に向けた有効な手段の一つとして、安全最優先で、引き続き活用を進めてまいります。 初の首脳会合を開いた「アジア・ゼロエミッション共同体」の取組を加速します。アジア諸国の多様な取組に日本の技術力や金融力で貢献し、同時に、アジアの成長力を我が国に取り込んでいきます。 (出典)首相官邸ウェブページ「第二百三十回国会における岸田内閣総理大臣施政方針演説」より作成。 8

GX実現に向けた先行投資支援と、規制・制度の関係性 ○ GX実行会議において、国による先行投資支援とカーボンプライシングを含む規制・制度は、GXを 進めるための両輪であるとされた。 ○ 成長志向型カーボンプライシングは、先行投資支援の裏付けとなる将来財源であると同時に、 GX関連製品・事業の競争力を高めるものであると位置付けられている。 規制・制度 企業投資・需要側の行動を変えていく 先行投資支援 (20兆円規模) 国が複数年度にわたってコミット する予算措置 投資を後押し 規制・制度の高度化 150兆円超の官民投資 カーボンプライシング 当初低い負担から、徐々に引き上げていく 方針をあらかじめ明示【予見性確保】 ・ 23FY GXリーグでの排出量取引の試行 ・ 26FY 排出量取引の本格稼働 ・ 28FY 化石燃料賦課金の導入 ・ 33FY 有償オークションの導入 ①財源 ②炭素排出への値付けによる、事業者にとっ ての予見性の向上、GX関連製品・ 事業の相対的な競争力の向上 費用 炭素価格※ GX非対応 GX対応 ※国際的な炭素価格等も注視 (出典)内閣官房・経済産業省「GX実行会議」第10回資料 7

GX実行会議における議論 2023年5月に「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案」が成立して以降、同年6月から12月にかけて、計5回の「GX実行会議」が開催され、我が国のグリーン・トランスフォーメーション実現に向けて議論。 並行して、2023年10月から12月にかけて「GX実現に向けた専門家ワーキンググループ」が5回開催され、個別分野別の投資戦略について議論。 設立の経緯・議論内容 GX実行会議 ・ 2022年7月、内閣総理大臣を議長とする「GX実行会議」設立。化石燃料中心の経済・社会、産業構造をクリーンエネルギー中心に移行させ、経済社会システム全体の変革(GX:グリーントランスフォーメーション)を実行するべく、必要な施策を検討することを目的とする。 ・ 各回の主な議論内容は以下の通り。 - 第1回(2022年7月27日)~第4回(同年11月29日):GXを実現するための政策イニシアティブ等について議論 - 第5回(2022年12月22日):「GX実現に向けた基本方針(案)」公表 - 第6回(2023年6月27日)~第10回(同年12月15日):我が国のグリーントランスフォーメーション実現に向けて議論 GX実現に向けた 専門家ワーキンググループ ・ 2023年10月設立。GX実現に向けた重点分野について、技術開発動向を踏まえた排出削減効果や市場動向を踏まえた経済効果等に照らした検討を行い、分野別の投資戦略等を具体化することを目的とする。 ・ 各回ごとに以下の分野別の投資戦略について議論 - 第1回(2023年10月5日):鉄鋼、化学 - 第2回(2023年10月26日):紙パルプ、セメント、半導体、くらし - 第3回(2023年11月8日):蓄電池・自動車、SAF・航空機、船舶、資源循環 - 第4回(2023年11月16日):水素等・次世代再エネ・原子力・CCS - 第5回(2023年12月7日):議論の振り返り (出典)内閣官房・経済産業省「GX実行会議」各回資料、「GX実現に向けた専門家ワーキンググループ」各回資料より作成。 5

成長志向型カーボンプライシングの概要 化石燃料賦課金の対象は化石燃料の採取または輸入事業者(温対税と同様)、排出量取引の対象はCO2排出量の多い発電事業者。 毎年、化石燃料賦課金と有償割当収入の合計が、石油石炭税収の減少幅と再エネ賦課金の減少幅の合計を上回らないように設定。両者の合計で、2050年度までにGX移行債を償還する。 化石燃料賦課金(第11条~14条) 特定事業者負担金(第15条~19条) 開始年 対象者 徴収額 上限 (総額) 下限※6 (総額) 単価 収入使途 2028年度 化石燃料の採取または輸入事業者 化石燃料賦課金単価(円/tCO2)に、採取場から移出または保税地域から引き取る化石燃料に係るCO2排出量(tCO2)を乗じた額 (2022年度と比較した石油石炭税収の減少幅※2)+(2032年度と比較した再エネ賦課金の減少幅※3)-(当該年度の特定事業者負担金) [ [(前年度までのGX移行債発行額)-(前年度までの化石燃料賦課金総額)-(前年度までの特定事業者負担金総額)※4] ÷ 2050年度までの残り年数)] -(当該年度の特定事業者負担金の総額) 賦課金単価は、総額の上下限をそれぞれ、当該化石燃料に係るCO2排出量で割った値を範囲とする GX経済移行債の償還に利用 2033年度 発電事業者のうちCO2排出量が多い者(特定事業者として定義、別途政令で定める) 特定事業者に排出枠を有償または無償で割当(有償割当量は各種事情※1を勘案した上で定める) 特定事業者負担金単価(円/tCO2)に、有償で割り当てる特定事業者排出枠の量(tCO2)を乗じた額 2032年度と比較した再エネ賦課金の減少幅※3 [ [(前年度までのGX移行債発行額)-(前年度までの化石燃料賦課金総額)-(前年度までの特定事業者負担金総額)※4] ÷ 2050年度までの残り年数)] -(2022年度と比較した石油石炭税収の減少幅※2) 負担金単価は入札により決定(各種事情※5を勘案し、範囲を定める) GX経済移行債の償還に利用 ※1:再エネ賦課金の総額、特定事業者負担金単価の水準、脱炭素成長型経済構造への移行の状況、エネルギーの需給に関する施策との整合性その他の事情 ※2:値がゼロを下回る場合はゼロとする。 ※3:2031年以前の場合、または値がゼロを下回る場合はゼロとする。 ※4:GX移行債の償還に充てる部分に限る ※5:特定事業者の投資その他の事業活動を誘導する単価の水準、二酸化炭素の排出に係る国内外の経済動向その他の事情 ※6:下限が上限を上回る場合は、上限のみが適用される。 (出典)「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案」より作成。 4

「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律」の概要 2023年2月10日、「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案」を閣議決定し、第211回通常国会に提出。衆参両院の議論を経て、5月12日法律成立。 GX推進戦略の策定、GX経済移行債の発行、成長志向型カーボンプライシングの導入、GX推進機構の設立、進捗評価と必要な見直し等を法定化。 目的・基本理念等 (第1~5条) 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行は、他の施策との整合性、中長期的なエネルギー負担の抑制、公正な移行の観点を踏まえ、経済成長に資するものとなることを旨とする。 GX推進戦略の策定 (第6条) 政府は、GXを総合的かつ計画的に推進するための戦略を策定。戦略には、移行に向けて高い政策効 果を見込む事業分野、移行推進のための支援措置に関する事項等を含む。 GX経済移行債の発行 (第7~10条) 政府は、GX推進戦略の実現に向けた先行投資を支援するため、2023年度から10年間で、GX経済移行 債(脱炭素成長型経済構造移行債)を発行。 GX経済移行債は、化石燃料賦課金・特定事業者負担金により償還。 成長志向型カーボン プライシングの導入 (第11~19条) 2028年度から、経済産業大臣は、化石燃料の輸入事業者等に対して、化石燃料に由来するCO2の量 に応じて、化石燃料賦課金を徴収。 2033年度から、経済産業大臣は、発電事業者に対して、一部有償でCO2の排出枠(量)を割り当て、そ の量に応じた特定事業者負担金を徴収。有償の排出枠の割当てや単価は、入札(オークション)により、 決定。 GX推進機構の設立 (第20~72条) 経済産業大臣の認可により、GX推進機構を設立。 GX推進機構は、民間企業のGX投資支援、化石燃料賦課金・特定事業者負担金の徴収、排出量取引 制度の運営(特定事業者排出枠の割当て・入札等)等を行う。 見直し・検討等 (附則) GX投資等の実施状況やCO2排出に係る国内外の経済動向等を踏まえ、施策の在り方を検討し、必要 な見直しを行う。 上記の検討を踏まえ、化石燃料賦課金や排出量取引制度に関する詳細の制度設計について、この法 律の施行後2年以内に、必要な法制上の措置を行う。 (出典)「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律」より作成。 3

我が国におけるGX実現に向けた検討の経緯 2022年10月より、GX実行会議において、グリーントランスフォーメーション(GX)に必要な施策を検討。 2023年2月、「GX実現に向けた基本方針」を閣議決定。同年5月に「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律」が成立。成長志向型カーボンプライシングの導入を法制化。 2023年12月、GX実行会議において「分野別投資戦略(案)」を公表。 2024年2月、「クライメート・トランジション・ボンド」としてGX経済移行債を発行。 2022年7月 内閣総理大臣を議長とする「GX実行会議」が設立、第1回会議開催 2022年12月 第5回GX実行会議において、「GX実現に向けた基本方針(案)」公表 2023年2月 ・「GX実現に向けた基本方針」閣議決定 ・「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律案」国会提出 ・「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律案」国会提出 2023年5月 ・「脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律」成立 ・「脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律」成立 2023年7月 「脱炭素成長型経済構造移行推進戦略」閣議決定 2023年10月 GX実現に向けた専門家ワーキンググループ設立、第1回会議開催 2023年11月 クライメート・トランジション・ボンド・フレームワークに対するセカンド・パーティ・オピニオンを取得 2023年12月 ・クライメート・トランジション利付国債の先行条件等公表 ・第5回GX実現に向けた専門家ワーキンググループにおいて、議論の振り返り ・第10回GX実行会議において、「分野別投資戦略(案)」を公表 2024年2月 クライメート・トランジション利付国債発行(2/14、2/27) (出典)内閣官房・経済産業省「GX実行会議」各回資料、「GX実現に向けた専門家ワーキンググループ」各回資料、財務省資料より作成。 2

資料 1 我が国におけるカーボンプライシングの導入に向けた検討状況 1